JP3604360B2 - 音響孔を有する弦楽器 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ギターやウクレレ等の音響孔を有する弦楽器に係り、更に詳しくは、音響孔を有する弦楽器の弦から発生した音を効果的に増幅することが可能な音響孔を有する弦楽器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ギターやウクレレ等の音響孔を有する弦楽器の弦から発生した音を効果的に増幅する方法として、例えば、実公平2−48875号公報に記載されているように、内部が空間となった共鳴胴84の空間内に、一端側80aを音響孔92に向けると共に、その一端側80aが自由端として振動可能な振動板80を設けることが提案されていた(図10参照)。しかし、共鳴胴84の空間内に振動板80を設けても、振動板80の振動によって発生した振動波(すなわち、音波)は、共鳴胴84内を共鳴胴84の端部に向かって伝搬し、端部で逆方向に反射されて反射波となる。その結果、振動波と反射波が干渉して、音の増幅効果が低減していた。なお、符号93はネック部、符号94、95、96はフレット、指板、ヒール部、符号97は側板、符号98は弦受を示す。
このため、例えば、特許第2903041号公報に記載されているように、振動板80の一端側80aの前方、すなわち振動波が伝播する方向の共鳴胴端部に、反射波を振動波の進行方向の両側方向に反射する機能を備えた反射ブロック85を設けて、振動波と反射波が干渉するのを防止して、共鳴胴84内で振動波と反射波をより効果的に共鳴させて、大きな音を発生させることが提案されている(図11参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、振動板80を共鳴胴84の空間内に設ける際に、例えば共鳴板82に支持部材81を介して振動板80を取付けた場合、支持部材81の寸法や形状、支持部材81の振動板80に対する取付け方法によっては、振動板80と共鳴板82との間に十分な空間を確保することが困難となって、共鳴胴84の頂部に設けられた反射ブロック85で反射した反射波が振動板80と共鳴板82との間を円滑に通過することができなくなる。例えば、図11に示すように、振動板80の一端側80aを効果的に振動させるために、振動板80の他端側を振動板80の幅方向全体にわたって支持部材81で支持して共鳴板82に取付けた場合を考える。振動板80の一端側80aの振動により発生した振動波(音波)83は共鳴胴84の頂部に設けられた反射ブロック85で反射されて、共鳴胴84の側板に沿って流れる2つの反射波(音波)85a、85bとなる。共鳴胴84の側板に沿ってそれぞれ流れる各反射波85a、85bは、共鳴胴84の括れ部86で、共鳴胴84の中央部に向かう第1反射波87、88と、共鳴胴84の側板に沿って流れる第2反射波89、90にそれぞれ分岐する。分岐した各第1反射波87、88は、共鳴胴84の中央部で合流して共鳴胴84の基部91に向けて進行するが、振動板80の支持部材81が各第1反射波87、88の合流波の進行を遮るように配置されているため、合流波は支持部材81で反射される。その結果、支持部材81の前方(共鳴胴84の頂部側)では、支持部材81で反射した反射波87a、88aと、進行してくる反射波87、88とが干渉して反射波の進行が渋滞する。
【0004】
一方、分岐した各第2反射波89、90は共鳴胴84の基部91まで進行して基部91に設けられた補強ブロック99で反射されて合流し、共鳴胴84の頂部に向けて進行する合流波となるが、振動板80の支持部材81が頂部に向けて進行する合流波の進行を遮るように配置されているため、支持部材81で反射される。その結果、支持部材81の後方(共鳴胴84の基部91側)では、支持部材81で反射した反射波89a、90aと進行してくる合流波とが重なり合って反射波の進行が渋滞する。以上のことから、共鳴胴84の内部では、振動板80の振動で発生した振動波の反射波の進行が円滑に行なわれず、反射波の重ね合わせが不十分となって反射波の振幅が効率的に増幅されない。その結果、反射波による振動板80の振動助長が十分に行なわれず、音響孔92から放出される振動波、すなわち音波の増幅効果が低減するという問題が存在していた。更に、振動板80の振動は、音響孔92の上方に設けられた弦100の振動が空気を介して伝達されることにより発生するものであるが、振動板80には制動機構が設けられていないために、振動板80の振動持続時間は長くなる。その結果、共鳴胴84内に長い残響が発生し易いという問題が存在していた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、共鳴胴内での音波の円滑な進行を確保して音波の増幅を促進すると共に、振動板の振動持続時間を制御して適度な残響音を発生させることが可能な音響孔を有する弦楽器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う第1の発明に係る音響孔を有する弦楽器は、音響孔が設けられた共鳴板を備え、内部が空間となった共鳴胴と、該共鳴胴の表面に隙間を有して張設されている複数本の弦と、前記共鳴胴内に該共鳴胴とは隙間を有して配置された縦長状の振動板と、該振動板を前記共鳴板に固定する支持部材とを備えた音響孔を有する弦楽器において、前記振動板はその長手方向を前記弦の張設方向と一致させて配置され、しかも前記支持部材は前記振動板の両側に取付け脚を有し、前記振動板と前記共鳴板との間には前記弦の張設方向と一致した方向に音通過空間が形成されている。
【0006】
ここで、音響孔を有する弦楽器とは、共鳴胴(又は共鳴箱、ボディという)と、ネック部(又は桿部という)とを有する、いわゆる有桿撥弦楽器の内、共鳴胴に、共鳴胴内で増幅された音波を外方に出力するための音響孔(又は響孔、サウンドホールという)を有するものである。具体的には、ギターや、ウクレレ、マンドリン、マンドラ、マンドセロ、マンドベース、リュート等をいう。
共鳴胴とは、音響孔を有する弦楽器を奏でたとき、すなわち、弦を弾いたとき、この弦の振動を共鳴胴内で増幅させ、この増幅された振動を音響孔から外方に放出させるもので、一方、ネック部とは、音響孔を有する弦楽器を奏でる際に、楽曲の音階を生じさせるものである。なお、共鳴胴の内容積は、特に規定されるものではなく、音響孔を有する弦楽器を奏でたとき、発生する音波等に応じて適宜選択できる。また、共鳴胴には、共鳴胴を補強すると共に、音波を増幅するための共鳴棒(又は補強棒、力木という)を設けてもよい。
また、振動板とは、音響孔を有する弦楽器を奏でたとき、共鳴胴の振動を、この振動板の自由端の前方等に、伝播させるものである。更に、振動板の材質も、特に規定されるものではなく、例えば、木や、竹、金属、合成樹脂等、種々のものを使用することができる。ここで、振動板、支持部材の材質を、共鳴胴の共鳴板の材質と同材質にすると、振動板及び支持部材の弾性率を共鳴板の弾性率と同一にすることができるので、共鳴胴の振動を効率よく伝播させることができるという利点がある。
【0007】
弦の振動により発生した音波が音響孔から共鳴胴内の空間に進入し、空間内に設けられた振動板を振動させると、振動板から振動波(音波)が発生する。発生した振動波は共鳴胴内を振動板の長手方向に伝播して共鳴胴の端面で反射し、反射波として再び伝播する。このとき、振動板と共鳴板との間に十分な広さの音通過空間が形成されていると、反射波は振動板と共鳴板との間を自由に通過することができ、共鳴胴の端面で再び反射し、進行方向を変えた反射波として伝播する。このように、振動板で発生した振動波が共鳴胴の空間内で反射波として何度も反射を繰り返すことができる。その結果、共鳴胴内での反射波の重ね合わせ(共鳴)を促進することができる。
【0008】
特に、取付け脚を備えた支持部材により振動板の両側を支持することにより、振動板と共鳴板との間に弦の張設方向と一致した方向に音通過空間を形成でき、振動板の長手方向に効率的に反射波を伝播させることが可能となり、共鳴胴内での共鳴をより促進することが可能となる。
なお、取付け脚の厚みは、例えば、2〜8mm程度が好ましい。取付け脚の厚みが2mm未満であると、支持部材としての剛性が低下して、振動板に共鳴振動以外の不規則な振動が誘起され易くなり好ましくない。また、取付け脚の厚みが10mmを超えると、振動板と共鳴板との間に十分な広さの音通過空間を形成することが困難になると共に、支持部材としての剛性が高くなり過ぎて、振動板に十分な振幅を有した共鳴振動が誘起されにくくなり好ましくない。
【0009】
第1の発明に係る音響孔を有する弦楽器において、前記振動板は、前記音響孔の一方側に設けられて、長さ方向にその幅が実質的に同一であることが好ましい。
振動板をこのような構成とすることにより、音響孔から共鳴胴内の空間に進入した音波の振動エネルギーを効率的に振動板に吸収させることができ、振動板を効率的に振動させることができる。
【0010】
第2の発明に係る音響孔を有する弦楽器において、前記振動板は、前記音響孔の一方側に設けられて、該音響孔側の前記振動板の長さ方向の先部の幅が、長さ方向の基部の幅より大きくなっている。
このような構成とすることにより、音響孔から共鳴胴内の空間に進入した音波の振動エネルギーを更に効率的に振動板に吸収させることができ、振動板をより激しく振動させることができる。更に、共鳴胴内の共鳴音を振動板の振動により、音響孔から効率的に外部に押し出すことができる。
なお、振動板は共鳴胴に設けられた音響孔に被さらない状態で取付けることが好ましく、これによって、共鳴胴内の共鳴音を振動板で遮ることなく容易に外部に取り出すことができる。また、振動板は、共鳴胴内であれば、共鳴胴の基部側や頂部側等どこに設けてもよいが、その先部を音響孔に向けて取付けると、弦の振動で音響孔付近の空気が振動したときに、振動板の先部を効率的に振動させることができる。ここで、振動板の先部を音響孔に近づけて取付けたときは、先部を音響孔の形状に合わせて丸く凹ませてもよい。
【0011】
第3の発明に係る音響孔を有する弦楽器において、前記振動板は、長さ方向の先部及び基部の厚みが、前記支持部材が取付けられている中央部より厚くなっている。
振動板の長さ方向の先部及び基部の厚みを支持部材が取付けられている中央部より厚くすることにより、振動板を振動させたときに発生する振動エネルギーを増加させることができる。この結果、振幅の大きな振動波を発生させることができる。
【0012】
第4の発明に係る音響孔を有する弦楽器において、前記支持部材は前記振動板の長さ方向中心位置から偏心して取付けられ、該支持部材から前記振動板の長手方向端部までの距離が短い側に重りが設けられている。
支持部材を振動板の長さ方向中心位置から偏心して取付けて振動させても、振動板の先部と基部の振動は互いに影響を及ぼしあい、先部と基部がそれぞれ独立して振動することはない。また、振動板の先部又は基部のいずれか一方に(基部が好ましい)重りを設けて振動させると、重りを設けたときの振動の持続時間は、重りを設けないときに比較して短くなる。従って、支持部材から端部までの距離が短い側に重りを設けて振動させると、重りを設けた側の振動の持続時間が短くなるため、支持部材から端部までの距離が長い側の端部の振動持続時間も短くなる。このため、支持部材から端部までの距離が短い側に設ける重りの重さを調整して振動させることにより、支持部材から端部までの距離が長い側の端部の振動の持続時間を調整することができる。
【0013】
第4の発明に係る音響孔を有する弦楽器において、前記重りが設けられている側は、前記支持部材を中心として、前記共鳴孔と遠い側とすることができる。
このような構成とすることにより、音響孔から共鳴胴内の空間に進入した音波により効率的に振動板を振動させることが可能になると共に、その振動の持続時間を調整することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここに、図1は本発明の一実施の形態に係る音響孔を有する弦楽器の一例であるギターの要部を示す斜視図、図2は同ギターの平面図、図3は同ギターの側断面図、図4は同ギターの分解斜視図、図5は同ギターにおける振動板の固定方法の説明図、図6は同ギターにおける共鳴胴の空間内における反射波の伝播状態を模式的に示す説明図、図7(a)、(b)はそれぞれ振動板の別の固定方法を説明する平面図、側面図、図8(a)、(b)はそれぞれ振動板の第1、第2の変形例を示す説明図、図9(a)、(b)はそれぞれ振動板の第3、第4の変形例を示す説明図である。
図1〜図4に示すように、本発明の一実施の形態に係る音響孔を有する弦楽器の一例であるギター10は、音響孔11を有する共鳴胴12と、共鳴胴12の頂部に連接されたネック部13と、共鳴胴12の弦受14からネック部13の巻きねじ15に亘って張設された複数の弦16とを備えている。更に、ギター10は、共鳴胴12の共鳴板17の内面側(共鳴胴12の内部に形成された空間)に一端を自由端として取付けられた木製の振動板18と、振動板18の自由端側の前方の共鳴胴12の頂部の内面側に取付けられた反射ブロック19とを有している。以下、これらについて詳しく説明する。
【0015】
共鳴胴12は、ほぼ8の字状に形成されると共に、そのほぼ中央部に円形状の音響孔11が形成されたスプルース等の木製の共鳴板17と、この共鳴板17とほぼ同じ形状に形成されたマホガニー等の木製の裏板20と、平面視してほぼ波形状に形成され、共鳴板17と裏板20をほぼ平行状態で連接するためのマホガニー等の木製の一対の側板21とを有する。
また、一対の側板21の内面側の上、下端部にはそれぞれ図示しない縁部材が設けられ、共鳴板17や裏板20内面側には複数の共鳴棒22が取付けられ、更に、共鳴胴12の基部には、木製の補強ブロック23が設けられている。
【0016】
ネック部13は、共鳴胴12の頂部に連接された木製のネック本体24と、ネック本体24及び共鳴胴12の共鳴板17に取付けられたローズウッド等の木製の指板25と、指板25の先端側に取付けられたヘッド26とを有する。ネック本体24の基端側にはネック本体24と共鳴胴12の接合強度を増すためのヒール部27が設けられ、指板25とヘッド26の境界部には上弦受28が取付けられ、更に、指板25の外面には半音階の間隔を調整するためのフレット29が取付けられている。
また、複数の弦16は、共鳴胴12の共鳴板17の外面に取付けられた弦受14から、ネック部13のヘッド26に取付けられた複数の巻きねじ15に亘って共鳴胴12の表面に隙間を有して張設されている。なお、弦16は、それぞれ異なる太さ、材質等で形成され、所定の音階の音を発生するようになっており、弦16は振動しない状態では指板25やフレット29に接触しないように張設されている。
【0017】
振動板18は共鳴板17と同材質、例えばスプルース等の木製の部材で、図2に示すように、共鳴胴12内の音響孔11の一方側、例えば音響胴12の基部側に、共鳴胴12とは隙間を有して設けられている。なお、振動板18は、図4に示すように縦長状でその長手方向を、張設されている弦16の張設方向と一致するように、共鳴板17に取付けられている。
振動板18を共鳴板17に固定する支持部材30は、例えばスプルース等の木製であり、振動板18の長さ方向中心位置から偏心した位置に設けられている。図5に示すように、支持部材30は、例えば、振動板18に接合され振動板18の幅よりも長さが長い支持板30aと、支持板30aの両側にそれぞれ一端側が固定された2個の取付け脚30bを有しており、各取付け脚30bの他端側の端部が共鳴板17に接合されている。このような構成とすることにより、振動板18と共鳴板17との間に十分な音通過空間を弦16の張設方向と一致した方向に形成させることができる。なお、進行してくる振動波(音波)の流れを妨げないように、進行してくる振動波に対向する取付け脚30bの面は、先端が鋭角となった楔形形状にすることが好ましい。
【0018】
図1〜図3、図5に示すように、振動板18は、支持部材30から端部までの距離が長い側の先側部分(以下、先部という)31が音響孔11に向けられ、先部31の幅が、支持部材30から端部までの距離が短い側の先側部分(以下、基部という)32の幅より大きくなっている。先部31は円板状となっており、更に先部31の先側は音響孔11の外周に沿うように凹部が形成されている。また、先部31及び基部32の厚みは支持部材30が取付けられている中央部より厚くなって、基部32には重り33が設けられている。
【0019】
振動板18を上記の構成とすることにより、弦16の振動で発生した音波が音響孔11より共鳴胴12内に進入して、振動板18の先部31を効果的に振動させることができる。振動板18の振動により発生した振動波(音波)は、共鳴胴12内の空間を頂部方向に伝播し、頂部で反射して反射波(音波)となって共鳴胴12の基部側に向けて伝播するが、振動板18と共鳴板17との間に十分な音通過空間が設けられているため、反射波の伝播は妨げられない。このため、共鳴胴12内の空間で反射波は効果的に重ね合わされ、大きな反射波(音波)となって振動板18の振動を助長し、振動板18の強い振動によって発生した大きな振動波が音響孔11から外部へ放出される。
また、振動板18の基部32には重り33が設けられているため、基部32の振動は重り33の重量で規定される振動持続時間が経過した後は大きく減衰する。これに伴って、先部31の振動も振動持続時間経過後は大きく減衰する。このため、音響孔11から外部に放出された振動波(音波)は、振動持続時間で規定される残響を有することになる。なお、振動板18の長さ、先部31、基部32、及び中央部の各幅の長さ、先部31、基部32、及び中央部の各厚み、重り33の重量は、共鳴胴12の特性と密接に関連するため、最終調整は各部のカット・アンド・トライにより決定する必要がある。なお、一度厳密に調節しておけば、後は修正する必要がなく、最良の状態を維持することができる。
【0020】
図6に示すように、反射ブロック19は、振動板18の振動によって発生した振動波が反射ブロック19で反射されて反射波となったとき、振動波と反射波の干渉を防止するものである。なお、反射ブロック19は、干渉を防止することができれば、特に規定されるものではなく、例えば、平面視して先端部が鋭角状で、かつ、基端部が末広がり状に形成されたもの等を使用することができる。また、反射ブロック19は中実状であってもよいし、中空状のものであってもよい。さらに、反射ブロック19の外面は曲面状としてもよい。
また、反射ブロック19の先端部に、実質的に球形状又は実質的に円柱状等の円形状、その他、三角錐や、四角錐状等の角錐状等の反射部を設けると、さらに、振動波を乱反射させて、干渉を効果的に防止することができる。なお、共鳴胴12の基部に、共鳴胴12からネック部13が外れたり、共鳴胴12の側板21が外れたりするのを防止する目的で、予め補強ブロックを取付けてもよい。
【0021】
続いて、本発明の一実施の形態に係る音響孔を有する弦楽器の一例であるギター10の使用方法について説明する。
例えば、指板25の上方の弦16の所定位置を左手で押さえ、音階を調節しながら、右手で音響孔11の上方の弦16を弾くと、弦16の振動で発生した音波が音響孔11より共鳴胴12内に進入する。振動板18の先部31の幅は基部32より大きくなっているため、振動板18の先部31は音響孔11から共鳴胴12内の空間に進入した音波の振動エネルギーをより効率的に吸収することができ激しく振動する。更に、振動板18の先部31が振動を開始すると、先部31の厚みが厚くなっているので、振動板18の先部31が有する振動エネルギーは大きく、振幅の大きな振動波を発生させることができる。また、図6に示すように、振動板18の先部31に発生した振動波は先部31の前方の空間を頂部方向に伝播していく。
【0022】
図6に示すように、振動板18の先部31から発生した振動波は共鳴胴12の内部の頂部に設けられた反射ブロック19で反射されて、共鳴胴12の側板21に沿って流れる2つの反射波34、35となる。共鳴胴12の側板21に沿って流れる各反射波34、35は共鳴胴12の括れ部36で、進行方向が変化して共鳴胴12の中央部に向かう反射波34a、35aとなる。進行方向が変化した反射波34a、35aは、共鳴胴12の中央部で合流反射波37となって、振動板18と共鳴板17との間に形成された音通過空間を通過して共鳴胴12の基部に向けて進行する。
【0023】
合流反射波37は共鳴胴12の基部に設けられた補強ブロック23で反射されて、共鳴胴12の側板21に沿って流れる2つの反射波38、39となる。共鳴胴12の側板21に沿って流れる2つの反射波38、39は、共鳴胴12の括れ部36付近で、反射波34a、35aと合流して再び共鳴胴12の中央部に向かって進行する。このため、振動板18の先部31は、合流した各反射波34a、35a、38、39の振動エネルギーを吸収してその振動を更に激しくし、その結果、振動板18の先部31から発生する振動波(音波)もより大きくなる。
このような反射波の合流が繰り返されることにより、振動板18の先部31から発生する振動波(音波)の振幅は次第に増幅されていく。また、増幅された振動波は、共鳴胴12内で振動している振動板18により、音響孔11から外部に押し出され、音響孔11から大きな音となって外部に放出される。
【0024】
また、振動板18の基部32には重り33が設けられているため、基部32の振動は重り33の重量で規定される振動持続時間が経過した後は大きく減衰する。振動板18は先部31と基部32が中央部を介して一体的に構成されているため、基部32の振動が振動持続時間経過後に大きく減衰すると、先部31の振動も振動持続時間経過後に大きく減衰する。このため、先部31の振動により発生する振動波から形成される反射波による増幅作用も振動持続時間内に限られる。従って、音響孔11から外部に放出された振動波(音波)は、振動持続時間で規定される間の残響を構成し、振動持続時間経過後には大きく減衰することになる。このため、適度な残響を有する音を鑑賞することが可能となる。
【0025】
図7(a)、(b)には、振動板18の別の支持部材30cによる固定方法を示す。支持部材30cは、振動板18に接合され振動板18の幅と同一長さの支持板30dと、支持板30dの両側にそれぞれ一端側が固定された2個の取付け脚30eを有しており、各取付け脚30eの他端側の端部が共鳴板17に接合されている。このような構成とすることにより、振動板18と共鳴板17との間により広い音通過空間を形成させることができ、内部に十分な空間を確保できない種類の弦楽器の共鳴胴に対して有効となる。なお、振動板18を支持部材30cにより共鳴板17に固定した場合、共鳴胴12の空間内における反射波の伝播状態は支持部材30の場合と同一であるので、支持部材30cにより振動板18を取付けたギターの使用方法に付いての説明は省略する。
【0026】
また、図8(a)、(b)に振動板の第1及び第2の変形例をそれぞれ示す。
図8(a)に示す振動板40は、長さ方向にその幅が実質的に同一で、平面視して矩形状を有しており、音響孔に近づけて取付けられた振動板40の先部の先側は、音響孔の形状に合わせて丸く凹状部41となっている。支持部材42は、例えば、振動板40に接合され振動板40の幅よりも長さが長い支持板43と、支持板43の両側にそれぞれ一端側が固定された2個の取付け脚44を有しており、各取付け脚44の他端側の端部が図示しない共鳴板に取付けられている。なお、支持板43は振動板40の下側に接合されている。このような構成とすることにより、振動板40を効率的に振動させることができると共に、振動板40と共鳴板との間に十分な音通過空間を形成させることができる。
図8(b)に示す振動板45は、長さ方向にその幅が実質的に同一で、平面視して矩形状を有しており、音響孔に近づけて取付けられた振動板45の先部46と、基部47はその厚みが支持部材42が取付けられている中央部48の厚みよりも厚くなっている。更に、先部46の先側は図示しない音響孔の形状に合わせて丸く凹状部49となっている。なお、支持板43は振動板45の下側に接合されている。このような構成とすることにより、(a)に比べて振動板45を振動させたときに発生する振動エネルギーを増加させることができ、振幅の大きな振動波を発生させることが可能となる。
【0027】
更に、図9(a)、(b)に振動板の第3及び第4の変形例をそれぞれ示す。
図9(a)に示す振動板50は、長さ方向にその幅が実質的に同一で、平面視して矩形状を有しており、音響孔に近づけて取付けられた振動板50の先部の先側は図示しない音響孔の形状に合わせて丸く凹状部51となっている。更に、振動板50の基部には重り52が設けられている。なお、支持板43は振動板50の下側に接合されている。このような構成とすることにより、振動板50を支持部材42で図示しない共鳴板に取付け、振動板50を振動させると、基部側の振動継続時間を重り52を設けない場合と比較して短くすることができる。また、振動板50は一体的に振動するため、基部側の振動継続時間が短くなったことにより、先部の振動継続時間も短くなる。その結果、不要な残響を除去することが可能となる。また、重り52は基部の表面と裏面に同時に設けてもよい。
図9(b)に示す振動板53は、長さ方向にその幅が実質的に同一で、平面視して矩形状を有しており、音響孔に近づけて取付けられた振動板53の先部54と、基部55はその厚みが支持部材42が取付けられている中央部56の厚みよりも厚くなっている。また、先部54の先側は図示しない音響孔の形状に合わせて丸く凹状部57となっている。更に、基部55には、重り58が設けられている。なお、支持板43は振動板53の下側に接合されている。このような構成とすることにより、振動板53を振動させたときに発生する振動エネルギーを増加させることができ、振幅の大きな振動波を発生させることが可能となる。更に、基部55側の振動継続時間が短くなったことにより、先部54側の振動継続時間も短くなり、不要な残響を除去することが可能となる。また、重り58は基部55の表面と裏面に同時に設けてもよい。
【0028】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではなく、例えば、支持部材と振動板を一体構造として作製することも、重りと基端部を一体的に作製することも可能である。
また、支持部材、振動板を他の材質の木材、竹、金属、あるいは合成樹脂で作製することもでき、その際、支持部材と振動板の材質を変えて作製することも可能である。
【0029】
【発明の効果】
請求項1〜6記載の音響孔を有する弦楽器においては、振動板はその長手方向を弦の張設方向と一致させて配置され、しかも支持部材は振動板の両側に取付け脚を有し、振動板と共鳴板との間には弦の張設方向と一致した方向に音通過空間が形成されるので、振動板で発生した振動波の反射波が空間で効果的に重ね合わされて大きな反射波となって振動板の振動を助長し、大きな共鳴音を発生することができる。また、振動板の固定が簡単なため、性能の優れた弦楽器を安価に製造することができる。
【0030】
特に、請求項2記載の音響孔を有する弦楽器においては、振動板は、音響孔の一方側に設けられて、長さ方向にその幅が実質的に同一であるので、効率的に振動する振動板を容易に、しかも、安価に作製することが可能で、弦楽器の製造コストを低減させることが可能となる。
【0031】
請求項3記載の音響孔を有する弦楽器においては、振動板は、音響孔の一方側に設けられて、音響孔側の振動板の長さ方向の先部の幅が、長さ方向の基部の幅より大きくなっているので、振動板の先部に振動エネルギーをより効率的に吸収させて振動板をより激しく振動させることができ、大きな共鳴音を共鳴胴内の空間に発生させることができる。更に、共鳴胴内の共鳴音を音響孔から効率的に外部に押し出すことができ、大きな音を弦楽器から発生させることが可能となる。
【0032】
請求項4記載の音響孔を有する弦楽器においては、振動板は、長さ方向の先部及び基部の厚みが、支持部材が取付けられている中央部より厚くなっているので、振動板を振動させたときに発生する振動エネルギーを増加させて振幅の大きな振動波を発生させることができ、大きな共鳴音を共鳴胴内に発生させることが可能となる。
【0033】
請求項5記載の音響孔を有する弦楽器においては、支持部材は振動板の長さ方向中心位置から偏心して取付けられ、支持部材から振動板の長手方向端部までの距離が短い側に重りが設けられているので、重りの重さを調整することにより、支持部材から端部までの距離が長い側の先側部分の振動の持続時間を調整することができ、適度な残響を有した大きな共鳴音を発生させることが可能となり、演奏者及び聴衆に音色のよさを十分に味合わせることが可能となる。
【0034】
請求項6記載の音響孔を有する弦楽器においては、重りが設けられている側は、支持部材を中心として、音響孔と遠い側であるので、音響孔側の振動板の先側部分をより効率的に振動させることができると共に、その振動の持続時間を調整することができ、適度の残響を有する大きな共鳴音を発生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る音響孔を有する弦楽器の一例であるギターの要部を示す斜視図である。
【図2】同ギターの平面図である。
【図3】同ギターの側断面図である。
【図4】同ギターの分解斜視図である。
【図5】同ギターにおける振動板の固定方法の説明図である。
【図6】同ギターにおける共鳴胴の空間内における反射波の伝播状態を模式的に示す説明図である。
【図7】(a)、(b)はそれぞれ振動板の別の固定方法を説明する平面図、側面図である。
【図8】(a)、(b)はそれぞれ振動板の第1、第2の変形例を示す説明図である。
【図9】(a)、(b)はそれぞれ振動板の第3、第4の変形例を示す説明図である。
【図10】従来の振動板を設けたギターの要部の斜視図である。
【図11】従来の振動板を設けたギターの共鳴胴の空間内における反射波の伝播状態を模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
10:ギター、11:音響孔、12:共鳴胴、13:ネック部、14:弦受、15:巻きねじ、16:弦、17:共鳴板、18:振動板、19:反射ブロック、20:裏板、21:側板、22:共鳴棒、23:補強ブロック、24:ネック本体、25:指板、26:ヘッド、27:ヒール部、28:上弦受、29:フレット、30:支持部材、30a:支持板、30b:取付け脚、30c:支持部材、30d:支持板、30e:取付け脚、31:長い側の先側部分(先部)、32:短い側の先側部分(基部)、33:重り、34、34a、35、35a:反射波、36:括れ部、37:合流反射波、38、39:反射波、40:振動板、41:凹状部、42:支持部材、43:支持板、44:取付け脚、45:振動板、46:先部、47:基部、48:中央部、49:凹状部、50:振動板、51:凹状部、52:重り、53:振動板、54:先部、55:基部、56:中央部、57:凹状部、58:重り

Claims (6)

  1. 音響孔が設けられた共鳴板を備え、内部が空間となった共鳴胴と、該共鳴胴の表面に隙間を有して張設されている複数本の弦と、前記共鳴胴内に該共鳴胴とは隙間を有して配置された縦長状の振動板と、該振動板を前記共鳴板に固定する支持部材とを備えた音響孔を有する弦楽器において、
    前記振動板はその長手方向を前記弦の張設方向と一致させて配置され、しかも前記支持部材は、前記振動板の幅より長さが長い支持板と、該支持板の両側に固定された取付け脚とを有し、更に、前記振動板の長さ方向中心位置から偏心して取付けられ、前記振動板と前記共鳴板との間には前記弦の張設方向と一致した方向に音通過空間が形成されることを特徴とする音響孔を有する弦楽器。
  2. 請求項1記載の音響孔を有する弦楽器において、前記振動板は、前記音響孔の一方側に設けられて、長さ方向にその幅が実質的に同一であることを特徴とする音響孔を有する弦楽器。
  3. 音響孔が設けられた共鳴板を備え、内部が空間となった共鳴胴と、該共鳴胴の表面に隙間を有して張設されている複数本の弦と、前記共鳴胴内に該共鳴胴とは隙間を有して配置された縦長状の振動板と、該振動板を前記共鳴板に固定する支持部材とを備えた音響孔を有する弦楽器において、
    前記振動板はその長手方向を前記弦の張設方向と一致させて配置され、しかも前記支持部材は前記振動板の両側に取付け脚を有し、前記振動板と前記共鳴板との間には前記弦の張設方向と一致した方向に音通過空間が形成され、更に、前記振動板は、前記音響孔の一方側に設けられて、該音響孔側の前記振動板の長さ方向の先部の幅が、長さ方向の基部の幅より大きくなっていることを特徴とする音響孔を有する弦楽器。
  4. 音響孔が設けられた共鳴板を備え、内部が空間となった共鳴胴と、該共鳴胴の表面に隙間を有して張設されている複数本の弦と、前記共鳴胴内に該共鳴胴とは隙間を有して配置された縦長状の振動板と、該振動板を前記共鳴板に固定する支持部材とを備えた音響孔を有する弦楽器において、
    前記振動板はその長手方向を前記弦の張設方向と一致させて配置され、しかも前記支持部材は前記振動板の両側に取付け脚を有し、前記振動板と前記共鳴板との間には前記弦の張設方向と一致した方向に音通過空間が形成され、更に、前記振動板は、長さ方向の先部及び基部の厚みが、前記支持部材が取付けられている中央部より厚くなっていることを特徴とする音響孔を有する弦楽器。
  5. 音響孔が設けられた共鳴板を備え、内部が空間となった共鳴胴と、該共鳴胴の表面に隙間を有して張設されている複数本の弦と、前記共鳴胴内に該共鳴胴とは隙間を有して配置された縦長状の振動板と、該振動板を前記共鳴板に固定する支持部材とを備えた音響孔を有する弦楽器において、
    前記振動板はその長手方向を前記弦の張設方向と一致させて配置され、しかも前記支持部材は前記振動板の両側に取付け脚を有し、前記振動板と前記共鳴板との間には前記弦の張設方向と一致した方向に音通過空間が形成され、更に、前記支持部材は前記振動板の長さ方向中心位置から偏心して取付けられ、該支持部材から前記振動板の長手方向端部までの距離が短い側に重りが設けられていることを特徴とする音響孔を有する弦楽器。
  6. 請求項5記載の音響孔を有する弦楽器において、前記重りが設けられている側は、前記支持部材を中心として、前記音響孔と遠い側であることを特徴とする音響孔を有する弦楽器。
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