JPS6140400B2 - - Google Patents

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JPS6140400B2
JPS6140400B2 JP9839179A JP9839179A JPS6140400B2 JP S6140400 B2 JPS6140400 B2 JP S6140400B2 JP 9839179 A JP9839179 A JP 9839179A JP 9839179 A JP9839179 A JP 9839179A JP S6140400 B2 JPS6140400 B2 JP S6140400B2
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JP
Japan
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phosphoric acid
pyruvate oxidase
optimum
pyruvate
quantitative analysis
Prior art date
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JP9839179A
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JPS5621599A (en
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Hideo Misaki
Kazuo Matsura
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Toyo Jozo KK
Original Assignee
Toyo Jozo KK
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Publication date
Application filed by Toyo Jozo KK filed Critical Toyo Jozo KK
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Publication of JPS5621599A publication Critical patent/JPS5621599A/ja
Publication of JPS6140400B2 publication Critical patent/JPS6140400B2/ja
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  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、PH約6.5〜8.5の範囲に至適PHを有す
るピルビン酸オキシダーゼ(Pyruvate
oxidase)を用いるリン酸の定量分析用キツトお
よび定量分析法に関する。 従来より、ピルビン酸オキシダーゼは、ピルビ
ン酸、リン酸および酵素からアセチルリン酸、二
酸化炭素および過酸化水素を生ずる反応を触媒す
るものであつて、この酵素はPH約5.5に至適PHを
有しており、ラクトバシルス・デルブルキイ
(Lactobacillus delbruckii)に存在することが報
告されている。 本発明者らは、先に静岡県田方郡大仁町の大根
畑の土壌から分離したペデイオコツカス
(Pediococcus)属に属する菌と同定されたB−
0667株、ストレプトコツカス(Streptococcus)
属に属する菌と同定されたB−0668株、さらにア
エロコツカス・ビリダンス(Aerococcus
viridans)IFC12219、アエロコツカス・ビリダ
ンスIFO12317株を培養して得られる培養物より
PH約6.5〜8.5の範囲に至適PHを有するピルビン酸
オキシダーゼを見い出し(特願昭53−34687号)、
またこのPH約6.5〜8.5の範囲に至適PHを有するピ
ルビン酸オキシダーゼを用いてなる有用な分析用
キツトおよび分析法を見い出した(特願昭53−
86350号)。さらに研究の結果、PH約6.5〜8.5の範
囲に至適PHを有するピルビン酸オキシダーゼを用
いてリン酸を分析する定量用キツトおよび定量分
析法について完成した。 即ち、上記のPH約6.5〜8.5の範囲に至適PHを有
するピルビン酸オキシダーゼ生産菌、ペデイオコ
ツカス・エス・ビー B−0667(Pediococcus
sp B−0667:FERM−PNo.4438)、ストレプト
コツカス・エス・ピー B−0668
(Streptococcus sp B−0668:FERM−
PNo.4439)、アエロコツカス・ビリダンス
IFO12219、アエロコツカス・ビリダンス
IFO12317の菌株より得られたPH約6.5〜8.5の範囲
に至適PHを有するピルビン酸オキシダーゼが、ピ
ルビン酸、リン酸および酸素からアセチルリン
酸、二酸化炭素および過酸化水素を生ずる反応を
触媒するものであつて、リン酸の存在を必須要件
とするもので、かつリン酸の量は関係において定
量的な反応を示すことを知り、さらにこのリン酸
がリン酸そのものまたはリン酸を遊離する化合物
からのものであつてもよく定量的に分析し得るこ
とを見い出したものである。 本発明は上記の知見に基いて完成されたもの
で、少なくとも、ピルビン酸およびPH約6.5〜8.5
の範囲に至適PHを有するピルビン酸オキシダーゼ
を含有する系からなるリン酸の定量分析用キツ
ト、および少なくとも、ピルビン酸およびPH約
6.5〜8.5の範囲に至適PHを有するピルビン酸オキ
シダーゼを含有する系に、リン酸を含有する系を
作用せしめ、次いでその反応によつて消費される
成分はまたは生成される成分を測定することを特
徴とするリン酸の定量分析法である。 まず、本発明に用いられるPH約6.5〜8.5の範囲
に至適PHを有するピルビン酸オキシダーゼとして
は、ピルビン酸、リン酸および酸素からアセチル
リン酸、二酸化炭素および過酸化水素を生ずる反
応を触媒するものであればよく、例えばペデイオ
コツカス・エス・ピー B−0667(FERM−
PNo.4438)、ストレプトコツカス・エス・ピー
B−0668(FERM−PNo.4439)、アエロコツカ
ス・ビリダンスIFO12219、アエロコツカス・ビ
リダンスIFO12317株を培地に培養し、その目的
とするPH約6.5〜8.5の範囲に至適PHを有するピル
ビン酸オキシダーゼを得ればよく、また得に当つ
て、詳しくは、これらの菌だけに限らず、ペデイ
オコツカス属、ストレプトコツカス属またはアエ
ロコツカス属に属する菌でPH約6.5〜8.5の範囲に
至適PHを有するピルビン酸オキシダーゼを生産す
る菌は、すべて本発明においては使用することが
できるもので、これらを培養するに当つては、ペ
デイオコツカス属、ストレプトコツカス属または
アエロコツカス属に属するPH約6.5〜8.5の範囲に
至適PHを有するピルビン酸オキシダーゼ生産菌
を、酵素を生産する通常の方法で培養する。培養
の形態は通常培養で行うか、工業的には、深部通
気撹拌培養を行うのが有利である。 培地の栄養源としては、微生物の培養に通常用
いられるものが広く使用され得る。炭素源として
は同化可能な炭素化合物であればよく、例えばグ
ルコース、シユクロース、ラクトース、マルトー
ス、フラクトース、糖蜜、ピルビン酸などが使用
される。窒素源としては利用可能な窒素化合物で
あればよく、例えばペプトン、肉エキス、酵母エ
キス、カゼイン加水分解物などが使用される。そ
の他、リン酸塩、炭酸塩、硫酸塩、マグネシウ
ム、カルシウム、カリウム、鉄、マンガン、亜鉛
などの塩類が必要に応じて使用される。 培養温度は菌が発育し、PH約6.5〜8.5の範囲に
至適PHを有するピルビン酸オキシダーゼを生産す
る範囲内で適宜変更し得るが、特に好ましくは25
〜37℃程度である。培養時間は、条件によつて多
少異なるが、PH約6.5〜8.5の範囲に至適PHを有す
るピルビン酸オキシダーゼが最高収量に達する時
期を見計つて適当な時期に培養を終了すればよ
く、通常は18〜48時間程度である。 次いで、この様にして得られた培養物からPH約
6.5〜8.5の範囲に至適PHを有するピルビン酸オキ
シダーゼを採取するのであるが、本酵素は主とし
て菌体内に存在するものであつて本酵素を採取す
るには、例えばまず得られた培養物を過または
遠心分離などの手段により、その菌体を採取し、
次いでこの菌体を機械的方法またはリゾチームな
どの酵素的方法にて破壊し、また必要に応じてエ
チレンジアミン四酢酸(EDTA)およびトリトン
X−100(商品名)、アデカトールSO−120(商品
名)などの界面活性剤を添加してPH約6.5〜8.5の
範囲に至適PHを有するピルビン酸オキシダーゼを
可溶化して水溶液として分離、採取する。この様
にして得たPH約6.5〜8.5の範囲に至適PHを有する
ピルビン酸オキシダーゼの水溶液は、さらに濃縮
するか、または濃縮することなく可溶性塩類例え
ば硫安、食塩などを用いて塩析せしめるか、さら
に親水性有機溶媒例えばメタノール、エタノー
ル、アセトンなどを添加することにより沈澱せし
めればよい。さらにこの沈澱物は、水に溶解し、
半透膜にて透析せしめて、より低分子量の不純物
を除去することができる。また吸着剤あるいはゲ
ル過剤などによる吸着クロマトグラフイー、イ
オン交換クロマトグラフイーあるいはゲル過な
どの手段を用いてPH約6.5〜8.5の範囲に至適PHを
有するピルビン酸オキシダーゼの溶液中の不純物
を有効に除去し、これら手段により得られる酵素
溶液は、減圧濃縮、凍結乾燥などの処理にて固形
のPH約6.5〜8.5の範囲に至適PHを有するピルビン
酸オキシダーゼを得る。さらにこのPH約6.5〜8.5
の範囲に至適PHを有するピルビン酸オキシダーゼ
をより精製するに当つては、蛋白質、酵素などの
精製に通常用いられる手段、例えば吸着クロマト
グラフイー、イオン交換クロマトグラフイー、ゲ
ル過などを用いて精製すればよい。次に、この
ようにして得られたPH約6.5〜8.5の範囲に至適PH
を有するピルビン酸オキシダーゼの理化学的性質
について述べる。なお、ペデイオコツカス・エ
ス・ピー・B−0667については単にB−0667、ス
トレプトコツカス・エス・ピー・B−0668につい
てはB−0668、アエロコツカス・ビリダンス
IFO12219についてはIFO12219、アエロコツカ
ス・ビリダンスIFO12317についてはIFO12317と
してその生産菌を示す。 (1) 作用 ピルビン酸、無機リン酸および酵素からアセ
チルリン酸、二酸化炭素および過酸化水素を生
じる反応を触媒する。 CH3COCOOH+HCPO2− +O2→ CH3COOPO2− +CO2+H2O2 (2) 至適PH B−0667、B−0668、IFO12217および
IFO12317の各菌株より得られたPH約6.5〜8.5の
範囲に至適PHを有するピルビン酸オキシダーゼ
について、反応PHの影響を求めた。測定におい
て、力価測定における緩衝液としてPH6〜8の
各リン酸塩緩衝液を使用し、各PHでのPH約6.5
〜8.5の範囲に至適PHを有するピルビン酸オキ
シダーゼ活性の測定した結果、それぞれのPH約
6.5〜8.5の範囲に至適PHを有するピルビン酸オ
キシダーゼの至適PHは次の通りであり、これら
の結果から、該酵素はPH約6.5〜8.5に至適PHを
有するピルビン酸オキシダーゼである。 B−0667 PH6.3〜7.5 B−0668 PH7.5〜8.5 IFO12219 PH7.0〜8.0 IFO12317 PH6.8〜7.5 ただし、リン酸濃度、金属イオンの種類によ
り多少の変動が認められる。 (3) 熱安定性 各4種の菌より得た酵素液0.1mlに、10μM
のFADを含む10mMリン酸塩緩衝液(PH6.5)
0.9mlを加え、0、40、50、60および70℃で10
分間加熱した後、力価測定法に準じて、各加熱
酵素の活性を測定した。その結果、それらの熱
安定性をみれば、B−0667、IFO12219、
IFO12317より得た酵素は40℃において弱く活
性化されるが60℃以上ではほぼ完全に失活し、
さらにB−0668より得た酵素は40℃における活
性化の現象がみられず、60℃以上ではほぼ完全
に失活する。 (4) PH安定性 各酵素溶液0.1mlに、10μMFADを含む0.2M
リン酸緩衝液(PH6〜8)および0.2Mトリス
ー塩酸緩衝液(PH7〜9)を0.9ml加え、40℃
で10分間加熱した。この加熱した酵素の酵素活
性を、酵素液20μを用い、力価測定法に準じ
て測定した。その結果、B−0667、IFO12219
およびIFO12317より得た酵素はPH7付近で最
も安定であり、B−0668より得た酵素は酸性側
で安定であつた。 (5) 種々の物質的影響 ○イ 力価測定法において、MgCl2の代わりに、
次に示す種々の物質の水溶液を用いて、各菌
体から得た酵素の酵素活性を測定した。また
各物質の反応液中での濃度は5mMであり、
さらに表示は5mM MgCl2のときの活性を
100として相対活性で示した。
【表】 その結果、各菌体より得た酵素は、すべて
EDTAに完全に阻害され、Mg2+、Ca2+
Mn2+およびCo2+により活性化されている。 ○ロ さらに、力価測定にて示す反応系より、下
記の物質を除去した場合の酵素活性を次表に
相対活性として示した。なお、リン酸除去の
場合は、緩衝液として0.1Mジメチルグルタ
ル酸−水酸化ナトリウム緩衝液を用い、また
相対活性において力価測定における反応液の
未処理のときの活性を100としたものであ
る。
【表】 以上のことより、各酵素は、コフアクターとし
てチアミンピロフオスフエート、FADが必要で
あり、また基質としてリン酸を必要とするもので
あることが明らかである。 また酸素電極を用いて、酵素反応中における酸
素消費量を測定した結果、酵素活性(過酸化水素
の発生)に比例した酵素の消費が認められた。 一方、反応生成物は、次表の通りであつた。
【表】 なお、酵素消費量は溶存酸素計(商品名YSI−
溶存酸素計Model−53)を用い、アセチルリン酸
の定量はF.Lipmannらの方法〔J.Biol.Chem.
134、463−464(1940)〕により、また過酸化水素
の定量はN・N−ジメチルアニリン、4−アミノ
アンチピリンおよびワサビのペルオキシダーゼに
よる方法により測定した。 以上の結果より、上記の4種の菌より産生する
酵素は、明らかにPH約6.5〜8.5の範囲に至適PHを
有するピルビン酸オキシダーゼと分類づけられる
ものであつて、さらにこれら4種の酵素はすべて
フラピン蛋白であつた。 また本発明のPH約6.5〜8.5の範囲に至適PHを有
するピルビン酸オキシダーゼの力価測定法は次の
通りである。 0.5Mピルビン酸カリウム 0.1 ml 0.5Mリン酸塩緩衝液(PH6.7) 0.2 ml 0.2%4−アミノアンチピリン 0.1 ml 0.2%N・N−ジメチルアニリン 0.2 ml 10mM MgCl2 50 μ 10mMチアミノピロフオスフエート 20 μ ペルオキシダーゼ(45U/ml) 0.1 ml 1mMFAD 10 μ 蒸留水 0.22 ml 上記の組成の反応液1.0mlを試験管に分取し、
37℃、3分間予備加温した後、酵素液20μを加
えて37℃、10分間反応を行い、反応後、
0.1MEDTAを含む0.1Mクエン酸緩衝液(PH6.0)
2mlを加えて反応を停止し、次いで生じた紫色を
565nmの波長にて比色定量する。1分間に1μ
moleの過酸化水素を生じる活性を1単位(U)
とした。 以上の理化学的性質を有するPH約6.5〜8.5の範
囲に至適PHを有するピルビン酸オキシダーゼが例
示されるもので、その理化学的性質やその生産菌
の菌学的性状、その同定、命名の詳細な理由につ
いては特願昭53−34687号、特願昭53−86350号明
細書に詳記されている通りである。 さらにまた、このようにPH約6.5〜8.5の範囲に
至適PHを有するピルビン酸オキシダーゼとともに
その基質であるピルビン酸を用いるもので、その
際使用されるPH約6.5〜8.5の範囲に至適PHを有す
るピルビン酸オキシダーゼとピルビン酸の比率は
適宜変更し得る使用比率であつて、特に分析しよ
うとするリン酸の量に比べてピルビン酸の使用量
を決定すればよく、通常リン酸の量に比べ等モル
以上使用すればよく、またPH約6.5〜8.5の範囲に
至適PHを有するピルビン酸オキシダーゼはその1
テスト当り、1〜20U程度使用すればよい。また
このようなピルビン酸およびPH約6.5〜8.5の範囲
に至適PHを有するピルビン酸オキシダーゼを含有
する系において、その酵素反応を良好に行なわせ
しめるために、FAD(フラビンアデニンジヌク
レオチド)、チアミンピロフオスフエートが用い
られ、さらにカルシウムイオン、コバルトイオ
ン、マグネシウムイオンまたはマンガンイオンを
放出するイオン放出性塩類、通常塩化物の形に
て、その酵素活性を活性化するに併用すればよ
く、さらにまたこの反応によつて生成する成分で
ある過酸化水素を呈色または螢光にて測定する際
は、それに必要な指示薬を適宜選択使用すればよ
い。 さらに、このPH約6.5〜8.5の範囲に至適PHを有
するピルビン酸オキシダーゼにおいても、その酸
素活性を劣化せしめない状態にて、マイクロカプ
セル化手段、有機または無機担体などへの共有結
合手段、吸着手段などの酵素の固定化手段を施し
たものを用いてもよく、またFAD0.1〜20nmole
程度、チアミンピロフオスフエート0.05〜0.5μ
mole程度、さらにイオン放出性塩類0.05〜10μ
mole程度の使用が、リン酸塩(無機リン酸)の
分析に通常使用される。さらにまた過酸化水素の
指示薬としては、PH約6.5〜8.5の範囲に至適PHを
有するピルビン酸オキシダーゼの酸素作用によつ
て生成する過酸化水素の指示薬であることによ
り、少なくとも生成する過酸化水素の量のモル数
と同程度以上を使用すればよく、なおその際ペル
オキシダーゼを使用する場合には生成する過酸化
水素に対し酵素触媒として作用するため、通常
0.5〜20U程度使用すればよい。さらにこれら
は、好ましいPHに調整した緩衝液に溶解した状態
にて使用することが好ましい。 次いでこのようにして得られたリン酸の分析用
の系を、そのリン酸の分析において使用するもの
であるが、リン酸を含有する系としては、少なく
ともリン酸をそのイオンとして有しているもので
あれば何んら限定されるものではなく、血清、尿
中に存在する生体成分における無機リン酸、また
は生体成分の測定においてリン酸を生成する反応
系などの溶液であつてもよく、またこの生体成分
の測定においてリン酸を生成する反応系を例示す
れば次の通りである。
【表】 アルコール+リン酸
(リン酸モノエステルの定量またはホスフアタ
ーゼの活性測定の場合の系)
【表】 (ピロリン酸の定量またはピロホスフアターゼ
の活性測定の場合の系)
【表】 (脂肪酸、CoA.またはATPの定量、アシル
CoA合成酵素の活性測定の場合の系)
【表】 (ATPの定量またはATPaseの活性測定の場合
の系) このような種々の系のリン酸を含有する系を使
用してそのリン酸を測定してなるもので、またこ
のリン酸を本発明の反応に従つて測定する反応式
を示せば次の通りである。
【表】 アセチルリン酸+CO2+H2O2 次いで上記の反応に基いて、このリン酸を含有
する系と反応系とをインキユベートして反応せし
めるのであるか、まず一定量の反応系をキツト化
せしめ、このキツトに応じて対応する消費される
成分または生成される成分を測定するのである。
この測定する成分において、この消費される成分
としては好ましくは酸素の量の測定である。この
消費される酸素の量の測定においては溶存酸素計
を使用することが挙られる。またこの場合におい
ては、酸素の測定であるため、上記の反応系にお
ける過酸化水素の指示薬の存在を必要としないも
のである。さらに測定において、反応によつて生
成される成分の測定としては、好ましくは過酸化
水素の量の測定である。この生成される過酸化水
素の量の測定においては過酸化水素電極計、例え
ばYSI社製−オキシダーゼメーターを用いるか、
または過酸化水素の指示薬を用いて比色定量また
は螢光定量を行なえばよい。 さらに、このように反応せしめるに当つては反
応系およびリン酸を含有する系を一定時間、好ま
しくは5〜60分間程度、一定温度、好ましくは20
〜40℃、特に約30〜37℃にて反応せしめればよ
く、その結果、上記の如く反応系からなる消費さ
れる成分または生成される成分を測定するもので
ある。 特に上記した生成される成分である過酸化水素
の測定におけるその指示薬としては、過酸化水素
存在下で色調変化または螢光変化を受ける1種も
しくは2種以上の呈色剤または螢光剤からなる組
合せを使用すればよく、それらの指示薬について
述べれば、例えば生成する過酸化水素と反応して
安定した赤色を形成する4価のチタン化合物とキ
シレノールオレンジによつて生成する過酸化水素
の量をその呈色の強さによつて測定するか、フエ
ノールまたはN・N−ジメチルアニリンまたはホ
モバニリン酸などと4−アミノアンチピリンおよ
びペルオキシダーゼとの反応によつて、その色調
または螢光の変化を測定してなる種々の組成が挙
られ、また上記の4−アミノアンチピリンの代り
に4−アミノフエナゾーンを用いてもよく、さら
に2・6−ジクロルフエノールインドフエノール
とペルオキシダーゼとの組合せ、グアヤク脂とペ
ルオキシダーゼとの組合せなどによるペルオキシ
ダーゼを用いる種々の組成、方法が挙られ、さら
にこの指示薬においては溶液としてあらかじめそ
の目的に応じて混合使用して調整してもよい。ま
たこの反応後における測定において、消費される
酸素の量、生成される過酸化水素の量を上記の
種々の手段を用いて求め、次いで対応するリン酸
の量をそれぞれ対応する検量線より算出すればよ
く、さらに指示薬による過酸化水素の量の測定に
おいてはその指示薬による比色または螢光に適す
る波長、例えば565nmによる吸光度測定を行な
えばよい。さらにまた、消費される成分としてピ
ルビン酸や生成される成分としてアセチルリン酸
を、公知の手段を用いて測定してもよい。 以上の如くして行なうことにより、ピルビン酸
およびPH約6.5〜8.5の範囲に至適PHを有するピル
ビン酸オキシダーゼを含有する系からなる定量用
分析用キツト、およびこれを用いてなる種々の定
量用分析法を良好になし得るものであつて、例え
ば上記の如く、リン酸試薬中のリン酸の測定、血
清尿中などのリン酸の測定やリン酸を生成する反
応系における各成分、例えばリン酸モノエステル
の定量、ホスフアターゼの活性測定、ピロリン酸
の定量、ピロホスフアターゼの活性測定、脂肪酸
の定量、CoAの定量、アシルCoA合成酵素の活性
測定、ATPaseの活性測定などのリン酸を生成す
る手段の反応系の生体成分の診断に必要な成分の
測定に有用に利用されるものであり、これらの有
用性はリン酸を遊離する種々の系に利用され得る
ものである。 次に、本発明の実施例および参考例を挙げる
が、本発明は何んらこれらによつて限定されるも
のではない。 実施例 1 反応液(無機リン酸測定用反応系) FAD 1 μM ペルオキシダーゼ 2 U/ml トリス塩酸緩衝液(PH7.5) 50 mM 4−アミノアンチピリン 0.03% フエノール 0.02% MnCl2 0.2 mM PH約6.5〜8.5の範囲に至適PHを有するピルビン酸
オキシダーゼ 1.5 U/ml ピルビン酸リチウム 10 mM チアミンピロフオスフエート 0.2 mM 上記の組成からなる反応液3mlを分取し、37℃
で3分間予備加温し0−10mM KH2PO4溶液50
μ添加した後、37℃、15分間反応せしめ、反応
後500nmにおける吸光度を測定した。その結果
は第1図に示す通りで、極めて良好な定量曲線が
得られた。 実施例 2 反応液(グロセロホスフエート定量用反応系) FAD 1 μM ペルオキシダーゼ 2 U/ml トリス塩酸緩衝液(PH8.5) 50 mM 4−アミノアンチピリン 0.03% フエノール 0.02% MnCl2 0.2 mM PH約6.5〜8.5の範囲に至適PHを有するピルビン酸
オキシダーゼ 1.5 U/ml ピルビン酸リチウム 10 mM チアミンピロフオスフエート 0.2 mM アルカリホスフアターゼ(E.coli) 2 U/ml 上記の組成からなる反応液3mlを分取し、37
℃、3分間予備加温し、これに0−10mMのDL
−グリセロ−3−ホスフエート溶液50μを添加
した後37℃、15分間反応せしめ、反応後500nm
における吸光度を測定した。その結果は第2図に
示す通りで、良好な測定結果を得た。 実施例 3 反応液(無機リン酸定量用反応系) FAD 1 μM PH約6.5〜8.5の範囲に至適PHを有するピルビン酸
オキシダーゼ 4 U/ml トリス塩酸緩衝液(PH7.5) 50 mM MnCl2 0.2mM ピルビン酸リチウム 10mM チアミンピロフオスフエート 0.2mM 上記の組成からなる反応液1mlを分取し、37
℃、3分間予備加温し、これに0−10mMの
KH2PO4溶液50μを添加し、この際にその酸素
消費量をガルバニー型酸素電極(YSI溶存酸素
計)を用いて測定した。その結果第3図に示す通
りで、酸素消費におけるリン酸の定量が良好に行
なわれたものであつた。 実施例 4 反応液 FAD 1 μM ペルオキシダーゼ 2 U/ml トリス塩酸緩衝液 50 mM 4−アミノアンチピリン 0.03% N・N−ジメチルアニリン 0.04% MnCl2 0.2 mM PH約6.5〜8.5の範囲に至適PHを有するピルビン酸
オキシダーゼ 1.5 U/ml ピルビン酸リチウム 10 mM チアミンピロフオスフエート 0.2mM 上記の組成からなる反応液2.9mlを小試験管に
分取し、37℃で3分間予備加温した後、血清100
μを添加して37℃、15分間反応せしめ、反応液
565nmで比色定量した。 また同一血清を市販品(ヤマトロン社製)を用
いて測定し、その相関を求めた。その結果、その
測定値を図示(Y軸:本発明、X軸:市販品)す
れば第4図に示す通りの相関図が得られ、その相
関後は、γ=0.983(n=40) Y=1.01×+0.01 であり、極めて良好なものであつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1におけるリン酸の定量曲線を
示し、第2図は実施例2におけるグリセロホスフ
エートの定量曲線を示し、第3図は実施例3にお
ける酸素電極を用いてなるリン酸の定量曲線を示
し、第4図は実施例4における市販品との相関図
を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 少なくとも、ピルビン酸およびPH約6.5〜8.5
    に至適PHを有するピルビン酸オキシダーゼを含有
    する系からなるリン酸の定量分析用キツト。 2 ピルビン酸およびPH約6.5〜8.5に至適PHを有
    するピルビン酸オキシダーゼを含有する系が、ピ
    ルビン酸、PH約6.5〜8.5に至適PHを有するピルビ
    ン酸オキシダーゼ、FAD、チアミンピロフオス
    フエート、およびカルシウムイオン、コバルトイ
    オン、マグネシウムイオンおよびマンガンイオン
    からなるイオン放出性塩類の群より選ばれる少な
    くとも1種のイオン放出性塩類よりなる系である
    特許請求の範囲第1項記載のリン酸の定量分析用
    キツト。 3 ピルビン酸およびPH約6.5〜8.5に至適PHを有
    するピルビン酸オキシダーゼを含有する系が、ピ
    ルビン酸、PH6.5〜8.5に至適PHを有するピルビン
    酸オキシダーゼ、FAD、チアミンピロフオスフ
    エート、カルシウムイオン、コバルトイオン、マ
    グネシウムイオンおよびマンガンイオンからなる
    イオン放出性塩類の群より選ばれる少なくとも1
    種のイオン放出性塩類および過酸化水素の指示薬
    を含有してなる特許請求の範囲第1項記載のリン
    酸の定量分析用キツト。 4 過酸化水素の指示薬が、ペルオキシダーゼ、
    4−アミノアンチピリン、およびフエノールまた
    はN・N−ジメチルアニリン、またはホモバニリ
    ン酸からなる指示薬である特許請求の範囲第3項
    記載のリン酸の定量分析用キツト。 5 PH約6.5〜8.5に至適PHを有するピルビン酸オ
    キシダーゼが、ペデイオコツカス属に属するPH約
    6.5〜8.5に至適PHを有するピルビン酸オキシダー
    ゼ生産菌より得られた酵素、ストレプトコツカス
    属に属するPH約6.5〜8.5に至適PHを有するピルビ
    ン酸オキシダーゼ生産菌より得られた酵素、また
    はアエロコツカス属に属するPH約6.5〜8.5に至適
    PHを有するピルビン酸オキシダーゼ生産菌より得
    られた酵素である特許請求の範囲第1項記載のリ
    ン酸の定量分析用キツト。 6 少なくとも、ピルビン酸およびPH約6.5〜8.5
    に至適PHを有するピルビン酸オキシダーゼを含有
    する系に、リン酸を含有する系を作用せしめ、次
    いでその反応によつて消費される成分または生成
    される成分を測定することを特徴とするリン酸の
    定量分析法。 7 ピルビン酸およびPH約6.5〜8.5に至適PHを有
    するピルビン酸オキシダーゼを含有する系が、ピ
    ルビン酸、PH約6.5〜8.5に至適PHを有するピルビ
    ン酸オキシダーゼ、FAD、チアミンピロフオス
    フエート、およびカルシウムイオン、コバルトイ
    オン、マグネシウムイオンおよびマンガンイオン
    からなるイオン放出性塩類の群より選ばれる少な
    くとも1種のイオン放出性塩類よりなる系である
    特許請求の範囲第6項記載のリン酸の定量分析
    法。 8 ピルビン酸およびPH約6.5〜8.5に至適PHを有
    するピルビン酸オキシダーゼを含有する系が、ピ
    ルビン酸、PH約6.5〜8.5に至適PHを有するピルビ
    ン酸オキシダーゼ、FAD、チアミンピロフオス
    フエート、カルシウムイオン、コバルトイオン、
    マグネシウムイオンおよびマンガンイオンからな
    るイオン放出性塩類の群より選ばれる少なくとも
    1種のイオン放出性塩類および過酸化水素の指示
    薬を含有してなる特許請求の範囲第6項記載のリ
    ン酸の定量分析法。 9 過酸化水素の指示薬が、ペルオキシダーゼ、
    4−アミノアンチピリン、およびフエノールまた
    はN・N−ジメチルアニリン、またはホモバニリ
    ン酸からなる指示薬である特許請求の範囲第8項
    記載のリン酸の定量分析法。 10 PH約6.5〜8.5に至適PHを有するピルビン酸
    オキシダーゼが、ペデイオコツカス属に属するPH
    約6.5〜8.5に至適PHを有するピルビン酸オキシダ
    ーゼ生産菌より得られた酵素、ストレプトコツカ
    ス属に属するPH約6.5〜8.5に至適PHを有するピビ
    ン酸オキシダーゼ生産菌より得られた酵素、また
    はアエロコツカス属に属するPH約6.5〜8.5に至適
    PHを有するピルビン酸オキシダーゼ生産菌より得
    られた酵素である特許請求の範囲第6項記載のリ
    ン酸の定量分析法。 11 消費される成分が、ピルビン酸または酵素
    である特許請求の範囲第6項記載のリン酸の定量
    分析法。 12 生成される成分が、アセチルリン酸または
    過酸化水素である特許請求の範囲第6項記載のリ
    ン酸の定量分析法。 13 リン酸を含有する系が、リン酸またはリン
    酸を遊離する系を含有する系である特許請求の範
    囲第6項記載のリン酸の定量分析法。 14 リン酸を含有する系が、生体成分からなる
    系である特許請求の範囲第6項または第13項記
    載のリン酸の定量分析法。
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