JPS6140302B2 - - Google Patents

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JPS6140302B2
JPS6140302B2 JP58099496A JP9949683A JPS6140302B2 JP S6140302 B2 JPS6140302 B2 JP S6140302B2 JP 58099496 A JP58099496 A JP 58099496A JP 9949683 A JP9949683 A JP 9949683A JP S6140302 B2 JPS6140302 B2 JP S6140302B2
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JP
Japan
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corrosion
alloy
amorphous
atomic
resistance
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JP58099496A
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Takeshi Masumoto
Koji Hashimoto
Masaaki Naga
Shiro Tomizawa
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TOHOKU DAIGAKU KINZOKU ZAIRYO KENKYU SHOCHO
Original Assignee
TOHOKU DAIGAKU KINZOKU ZAIRYO KENKYU SHOCHO
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、高強度、耐疲労、耐全面腐食、耐孔
食、耐隙間腐食、耐応力腐食割れ、耐水素脆性用
アモルフアス鉄合金に関する。 通常の耐食性鉄合金すなわちステンレス合金、
例えば13%クロム鋼、18―8ステンレス鋼(304
鋼)17―14―2.5Moステンレス鋼(316L鋼)は耐
侯性、耐食性に優れており、化学反応容器やパイ
プ、原子炉用冷却装置など大気中や腐食性の環境
で多く使用されている。しかし、長時間使用中
に、孔食、応力腐食割れ、隙間腐食、水素脆性な
どにより、突然破壊や損傷が起こるため装置の使
用が不可能になり、安全性や公害などの点で重大
な問題を引き起こしている。このため現在多くの
研究者がこれらの腐食にかわる問題を解決すべく
研究中である。 通常金属は固体状態では結晶状態にあるが、あ
る特殊な条件(合金の組成、急冷凝固)下では、
固体状態でも液体に類似した、結晶構造をもたな
い原子構造が得られ、このような金属、又は合金
をアモルフアス金属(又は非晶質金属)と言つて
いる。 このアモルフアス合金は従来の実用金属材料に
比し、著しく高い強度を保有する可能性がある
が、反面耐食性に劣る欠点がある。この原因はア
モルフアス金属では原子の結合力が弱いためと考
えられる。例えば、Fe―C―P系およびFe―B
―P系アモルフアス合金の塩水噴霧による腐食減
量は、普通の炭素鋼の約3倍である。一方、実用
金属として使用される場合には、常温だけでなく
昇温状態でも使用されることがあり、アモルフア
ス合金はその組成に応じてある温度で結晶性金属
又は合金に変化する結晶化温度をもつている。ア
モルフアス合金が結晶化すると、アモルフアス合
金としての特性が失われることになる。従つてこ
のような昇温状態で使用される場合には出来る限
りこの結晶化温度が高いことが必要である。 本発明は、前記ステンレス合金の欠点である孔
食、隙間腐食、応力腐食割れ、水素脆性など腐食
の関与した材料の消耗や破壊を起さず、かつ高強
度、耐疲労性のあるアモルフアス鉄合金を提供す
ることを目的とするものである。 本発明は原子%として、Cr1〜40%と、P,C
及びBのうち何れか1種又は2種以上7〜35%を
主成分として含み、かつ副成分として、 (1) Co0.01〜40% (2) Mo,Zr,Ti,Si,A,Pt,Mn及びPdの何
れか1種又は2種以上0.01〜20% (3) V,Nb,Ta,W,Ge及びBeの何れか1種又
は2種以上0.01〜10% (4) Au,Cu,Zn,Cd,Sn,As,Sb,Bi及びS
の何れか1種又は2種以上0.01〜5% の群のうちから選ばれた何れか1群又は2群以上
を合計量で0.01〜75%を含有し、残部は実質的に
Feの組成からなる配合素材を急冷凝固させるこ
とにより得たアモルフアス鉄合金であつて、高強
度、耐疲労、耐全面腐食、耐孔食、耐隙間腐食、
耐応力腐食割れ、耐水素脆性などの特性を有し、
本発明の目的を達成することができる。 本発明において、前記組成の溶体から急冷凝固
して得たアモルフアス組織は前記各元素が鉄を主
体とした基地中に不規則に固溶した一相合金組織
である。これに反し、結晶金属中には普通多くの
格子欠陥が存在し、これらは腐食、孔食応力腐食
割れ、水素脆性などの起点になるために、金属表
面の損傷を防ぎ、応力腐食割れや水素脆性を防ぐ
ことが難かしい。従来、耐食性の改善にはクロ
ム、アルミニウムなどの合金元素を添加して耐食
性被膜を形成させてきた。しかし合金元素の添加
による耐食性の改善は、孔食、応力腐食割れなど
をかえつて促進するという危険を伴いかつ耐食性
の改善にも限界がある。また耐食性を改善し得る
元素の多量の添加は材質の劣化や製造の困難性の
上からおのずから制限される。これに対し、液体
から急冷させたアモルフアス合金は強さと靭さを
保ちながら耐食性元素を多量に均一に添加でき、
しかも全く腐食の起点となる欠陥を含まない。こ
れが本合金が孔食、応力腐食割れ、水素脆性を起
こさず耐食性がきわめて高い理由である。 次に本発明のアモルフアス合金を製造する方法
について図面により説明する。 図は本発明のアモルフアス合金を製造する装置
の一例を示す概略図である。図において、1は下
方先端に水平方向に噴出するノズル2を有する石
英管で、その中には原料金属3が装入され、溶解
される。4は原料金属3を加熱するための加熱炉
であり、5はモーター6により高速度、例えば
5000rpmで回転される回転ドラムで、これは、ド
ラムの回転による遠心力負荷をできるだけ小さく
するため、軽量で熱伝導性の良い金属、例えばア
ルミニウム合金よりなり、内面には更に熱伝導性
の良い金属、例えば銅板7で内張りされている。
8は石英管1を支持して上下に移動するためのエ
アピストンである。原料金属は、先ず石英管1の
送入口1aより流体搬送等により装入され加熱炉
4の位置で加熱溶解され、次いでエアピストン8
によりノズル2が回転ドラム5の内面に対向する
如く石英管1が図に示す位置に下降され、次いで
上昇を開始するとほぼ同時に溶融金属3にガス圧
が加えられて、金属が回転ドラムの内面に向つて
噴流される。石英管内部へは金属3の酸化を防ぐ
ため絶えず不活性ガス、例えばアルゴンガス9を
送入し不活性雰囲気としておくものとする。回転
ドラム内面に噴流された金属は高速回転による遠
心力のため、回転ドラム内面に強く接触せしめら
れることによつて、超高速冷却が与えられてアモ
ルフアス金属となる。 前記製造方法により、本発明のアモルフアス鉄
合金を、例えば厚さ0.2mm、巾約10mmの長いテー
プ状線として得ることができる。 本発明の研究において、第1表に示す組成のア
モルフアス合金を図示の装置により、厚さ0.05
mm、巾1mmの条に作製した。
【表】
【表】 これらのアモルフアス合金の機械的特性は第2
表の如くである。
【表】
【表】
【表】 同表において判る如く、硬さ(Hv)は690〜
1050の範囲にあり、また破壊強さは290〜390Kg/
mm2の範囲にあり、従来の鋼における最大強さを持
つピアノ線に匹敵する。一方伸びはほとんどない
が、いわゆる脆性体とは異なり、アモルフアス特
有の局部的粘性破断を示す。疲労限は110〜150
Kg/mm2の範囲にあり、例えば0.5%C炭素鋼39.4
Kg/mm2、18―8ステンレス鋼の39.5Kg/mm2、17―
1ステンレス鋼の51.6Kg/mm2に比し疲労限は著し
く大である。 前記の如く、実用の金属材料に比し、機械的特
性がいづれも著しく異つていることは、本発明の
合金の組織がアモルフアス(非晶質)組織である
ことによるもので、また先に本発明の発明者が発
明した多種の金属を含有しないアモルフアス鉄合
金に比しさらに有利な機械特性を有することを知
見した。 これらの条よりそれぞれ試料を取り出し、各種
の腐食試験を行なつた。結果は第3表の如くで、
また比較のために市販のクロム鋼、18―8ステン
レス鋼(304鋼)、17―14―2.5Moステンレス鋼
(316L鋼)についても同様の試験を行なつた。 腐食試験は30℃における1N NaC水溶液、
1M H2SO4水溶液、および各濃度の塩酸水溶液中
に168時間浸漬して、単位面積当りの重量減少で
求めた。 孔食試験は40℃および60℃の10%FeC
6H2O溶液中に168時間浸漬し、試料の表面観察と
重量減少で比較することにより行なつた。また一
層この点を明確にするために30℃の1N NaC水
溶液および1M H2SO4水溶液中でアノード分極に
よる孔食電位の発生の有無を調べた。 応力腐食割れおよび水素脆性に対する感受性は
定速引張試験において、破断時の試料の伸び量に
より調べた。腐食液中の伸びをεとし、同温度で
の空気中での伸びをεとすると、割れの感受性
Iはε−ε/εで表わされる。 応力腐食割れ試験は143℃沸騰42%MgC
溶液中で、引張速度および電位を変化させて行な
つた。一方、水素脆性試験はH2Sを加えた0.1N
CH3COONa+0.1N CH3COOH(PH4.67)液中で
行なつた。
【表】 1M H2SO4中の耐食試験では本発明合金は第3
表にみられるように全く腐食しない。また1N
NaC水溶液中における耐食試験でも、本発明合
金は腐食による重量変化が全く検出されない。さ
らに、塩酸水溶液中での試験結果(第4表)から
も判るように、本発明合金は168時間後でも全面
腐食および孔食が全く起こらないが、一方、304
鋼は24時間ですでに著しい全面腐食と孔食が起こ
つている。孔食試験に普通に用いられる40℃の10
%FeC・6H2O溶液中における結果および更
に液の温度を60℃まであげた結果を第5表に示
す。比較例に限らず現用ステンレス鋼のすべてに
孔食が発生する60℃においても、本発明合金には
全く孔食が発生せず、重量減少も検出されない。
を含む溶液中でのアノード分極の結果を第
6表に示す。現用ステンレス鋼はいずれも孔食を
生じて孔食電位を示すが、本発明合金は全く孔食
が認められず、また孔食電位を示さずに完全に不
働態化し、腐食減量も検出されない。
【表】
【表】
【表】 次に典型的な応力腐食割れ試験液である143℃
沸騰42%MgC液中での結果を第7表に示
す。一般に応力腐食割れ感受性は引張速度が小さ
いほど大きく、また自然電極電位よりアノードに
するほど大きくなる。304鋼では明瞭に応力腐食
割れが生じることを示すが、一方、本発明合金で
は全く起こさない。また、典型的な水素脆性試験
液であるH2Sを含む0.1N CH3COONa+0.1N
CH3COOH(PH4.67)液を用いて水素脆性試験を
行なつた結果、第8表に見るように、水素脆性を
起こし難い軟鋼でもこの溶液中で定速引張試験を
行なうと水素脆性を起こす。一般に水素脆性感受
性は引張速度が小さいほど大きくなり、自然電極
電位よりカソードにするほど大きくなる。しか
し、これらの条件下でも本発明合金は全く変化が
ない。
【表】
【表】 本発明の合金において、Crの添加により耐孔
食、耐隙間腐食、耐応力腐食割れ、耐水素脆性が
極端に改善され、現用ステンレス鋼と比較を絶す
る優れた性能を有する。この性能は本合金特有の
原子構造に由来するものである。本合金において
前記多種金属を添加することによりアモルフアス
基地自体の機械的特性を左右することができると
共に、例えば前記製造方法において、アモルフア
ス組織となすための急冷条件を変化させることが
できる。 本発明のアモルフアス合金において前記副成分
たる合金元素の効果は次のようである。 1 これら副成分合金元素は、すべて合金組織の
アモルフアス化を害せず、かつ耐食性を向上さ
せる。 2 なかでもアモルフアス構造を安定する元素
は、Co,Mo,Si,A,Pt,Pd,Ge,Be,
Au,As,Sb,Bi,Sであり、 3 耐全面腐食、耐孔食、耐隙間腐食、耐応力腐
食割れ、耐水素脆性を向上させる元素はMo,
Zr,Ti,Si,A,Pt,Pd,V,Nb,Ta,
W,Au,Cu,Zn,Cd,As,Sbであり、 4 高強度、耐疲労性を向上させる元素はMo,
Zr,Ti,Si,A,MnV,Nb,Ta,W,Co,
Be,Snである。 次に本発明における各成分の含有量を限定する
理由を説明する。 Crについては、これを1原子%未満にする
と、耐全面腐食、耐孔食、耐隙間腐食、耐応力腐
食割れ、耐水素脆性が劣化し、また40原子%を越
えるとアモルフアス組織とすることが困難である
ので、1〜40原子%の範囲内にすることが必要で
あり、5〜35原子%の範囲が好適である。 P,C及びBはアモルフアス組織とすることを
助成する元素であるが、これらのうち少くとも1
種の含有量が7原子%未満になると、アモルフア
ス合金の製造が困難になり、35原子%を越える
と、同様にアモルフアス合金の製造が困難にな
り、かつ合金を脆化するので7〜35原子%の範囲
とし、約20%原子%とすることがアモルフアス合
金を製造する上では最も良い。 Coを40原子%以下とする理由は40原子%を越
えても前記諸特性の向上が期待されないからであ
る。 Mo,Zr,Ti,Si,A,Pt,Mn,Pdそれぞれ
を20原子%以下とし、これらの2種以上の合計を
20原子%以下とする理由は、20原子%を越えると
アモルフアス合金の製造が困難になるからであ
る。 V,Nb,Ta,W,Ge,Beのそれぞれを、10原
子%以下とし、これらの2種以上の合計を10原子
%以下とする理由は、10原子%を越えるとアモル
フアス合金の製造が困難になるためである。 Au,Cu,Zn,Cd,Sn,As,Sb,Bi,Sのそ
れぞれを5原子%以下とし、これらの2種以上の
合計を5原子%以下とする理由は、5原子%を越
えるとアモルフアス合金の製造が困難であるから
である。 本発明の合金を実施例について説明する。 実施例 1 Cr10原子%、P13原子%、C7原子%、Co10原
子%、Mo5原子%、Nb1原子%、Cu2原子%、残
部Feよりなる配合素材を図示の装置と前記方法
によつて加熱、溶解後超高速冷却してアモルフア
ス合金(試料No.31)を得た。このアモルフアス
合金は組成的に非常に製造し易く、かつ第2〜8
表に示す諸試験においても優れた特性のあること
が判り、13%Cr鋼、304鋼、316L鋼に比べ比較に
ならぬ程優れた耐孔食、耐隙間腐食、耐応力腐食
割れを示すと共に軟鋼に比べても比較にならぬ程
優れた耐水素脆性を有することが判つた。さらに
機械的諸特性も前記諸鋼種に比べて著しく優秀で
ある。 実施例 2 Cr20原子%、P10原子%、C7原子%、Co10原
子%、Mo5原子%、As2原子%、Ti5原子%、A
5原子%、V3原子%、残部Feよりなる配合素
材を図示の装置と前記方法によつて加熱、溶解後
超高速冷却してアモルフアス合金(試料No.34)
を得た。このアモルフアス合金は組成的に非常に
製造し易く、かつ実施例1の試料No.31と同様に
耐食性、機械特性において極めて優秀であつた。 実施例 3 Cr3原子%、P10原子%、B7原子%、Co35原子
%、Mo5原子%、Pt10原子%、W3原子%、残部
Feよりなるアモルフアス合金(試料No.35)を実
施例1および2と同一方法により製造した。この
合金は組成的に非常に製造し易く、かつ実施例1
および2の合金No.31、No.34と同様に耐食性、
機機特性において極めて優秀であつた。 実施例 4 Fe―1Cr―xMo―15P―5C,Fe―1Cr―xMo―
5P―10C―5B―5A,Fe―3Cr―xMo―14P―
5C,Fe―5Cr―xMo―12P―6B合金および比較例
としてFe―xCr―13P―7C合金(各元素の前の数
字はそれぞれの元素含量を原子%であらわしたも
のでありxは変数、残部は鉄である)を図示の装
置と前記の方法によつて加熱、溶融後超高速冷却
してアモルフアス合金を得た。これらの合金につ
いて1N HC中で腐食試験を行つた。結果を第
2図に示す。いずれの合金系もMoあるいはSi含
量の増大と共に腐食速度は低下する。 またこれらの合金はアノード分極しても孔食溶
解を全く受けず、更に、これらの合金を2枚のテ
フロン板にはさみ高電位にアノード分極しても隙
間腐食によるアノード電流の上昇は認められな
い。 なお、例えば現用304ステンレス鋼は1N HC
中に浸漬するだけで激しい孔食を受け、平均腐食
速度は20mm/年に及ぶ。又一方、本発明の合金を
種々の太さのガラス棒に巻きつけ、異なる一定応
力(ひずみ)を負荷したまま、PH3の1N NaC
溶液に3ケ月浸漬を行なつたが、応力腐食割れお
よび水素脆性による破壊はおこらなかつた。 実施例 5 V,Nb,W,Taの濃度xを10原子%以下の範
囲で変えたFe―1Cr―xV―13P―7C,Fe―1Cr―
xV―5P―10C―5Ge,Fe―1Cr―xW―10P―7C
―3Be,Fe―3Cr―xNb―13P―7C,Fe―5Cr―
xW―13P―2C―3B―2Si,Fe―5Cr―xTa―13P
―3C―5B合金(各元素の前の数字は原子%であ
らわしたそれぞれの元素の濃度)を図示の装置で
加熱、溶解後超高速冷却してアモルフアス合金を
得た。これらの合金について1N HC中で行つ
た腐食試験結果を第3図に示す。V,Nb,W,
Taいずれの添加も腐食速度を低下させる。 また、これらの合金はアノード分極しても孔食
溶解を全く受けず、更に、これらの合金を2枚の
テフロン板にはさみ高電位にアノード分極しても
隙間腐食によるアノード電流の上昇は認められな
い。なお、例えば現用304ステンレス鋼は1N HC
中に浸漬するだけで激しい孔食を受け、平均腐
食速度は20mm/年に及ぶ。 一方、本発明の合金を種々の太さのガラス棒に
巻きつけ、異なる一定応力(ひずみ)を負荷した
まま、PH3の1N NaC溶液に3ケ月浸漬を行な
つたが応力腐食割れおよび水素脆性による破壊は
おこらなかつた。 実施例 6 Coの濃度xを40原子%以下の範囲で変えたFe
―1Cr―xCo―14P―6B,Fe―1Cr―20Co―xTi―
14P―6B,Fe―1Cr―10Co―xNb―14P―6B,Fe
―3Cr―xCo―15P―7B,Fe―3Cr―10Co―xTa
―15P―7B合金(各元素の前の数字は原子%であ
らわしたそれぞれの元素の濃度であり残部は
Fe)を図示の装置と前記の方法で加熱、溶解後
超高速冷却してアモルフアス合金を得た。これら
の合金について1N HC中で行つた腐食試験結
果を第4図に示す。FeをCo,Ti,Nbあるいは
Taで置換すると耐食性が向上している。 また、これらの合金はアノード分極しても孔食
溶解を全く受けず、更に、これらの合金を2枚の
テフロン板にはさみ高電位にアノード分極しても
隙間腐食によるアノード電流の上昇は認められな
い。なお、例えば現用304ステンレス鋼は1N HC
中に浸漬するだけで激しい孔食を受け、平均腐
食速度は20mm/年に及ぶ。 一方、本発明の合金を種々の太さのガラス棒に
巻きつけ、異なる一定応力(ひずみ)を負荷した
まま、PH3の1N NaC溶液に3ケ月浸漬を行な
つたが、応力腐食割れおよび水素脆性による破壊
はおこらなかつた。 実施例 7 20原子%以下のPd,Pt,ZrあるいはTiを含む
Fe―1Cr―40Co―xPd―15P―5C,Fe―1Cr―
40Co―xPt―14P―2B,Fe―1Cr―40Co―xZr―
16P―3C,Fe―1Cr―40Co―xTi―12P―2B―1Si
合金および5原子%以下のCuあるいはAuを含む
Fe―1Cr―20Co―xCu―15P,Fe―1Cr―20Co―
xAu―13P合金(各元素の前の数字は原子%であ
らわしたそれぞれの元素の濃度であり、残部は
Fe)を図示の装置と前記の方法で加熱、溶解後
超高速冷却してアモルフアス合金を得た。これら
の合金について1N HC中で行つた腐食試験結
果を第5図に示す。Ti,Zr,Pt,Pd,Cu,Auの
添加は耐食性の向上に有効であることを示してい
る。 またこれらの合金はアノード分極しても孔食溶
解を全く受けず、更に、これらの合金を2枚のテ
フロン板にはさみ高電位にアノード分極しても隙
間腐食によるアノード電流の上昇は認められな
い。なお、例えば現用304ステンレス鋼は1N HC
中に浸漬するだけで激しい孔食を受け、平均腐
食速度は20mm/年に及ぶ。 一方、本発明の合金を種々の太さのガラス棒に
巻きつけ、異なる一定応力(ひずみ)を負荷した
ままPH3の1N NaC溶液に3ケ月浸漬を行なつ
たが、応力腐食割れおよび水素脆性による破壊は
おこらなかつた。 本発明のアモルフアス合金は、細い条、薄板と
して製造可能であり、従来の実用金属材料では得
られない高い強度と耐食性を有する。従つて本発
明のアモルフアス合金は、耐海水、原子炉、化学
プラントなどあるいは複合材料や部品材料として
利用できる。例えば、大気、海水あるいは淡水中
で使用される装置、水力、火力、原子力その他各
種エネルギープラント、化学工業用プラントなど
の特に耐全面腐食、耐孔食、耐隙間腐食、耐応力
腐食割れ、耐水素脆性の要求される部分あるいは
車輛用タイヤ、ベルトなどのゴム、プラスチツク
製品に埋込まれる補強用コード、コンクリート埋
込み用コードなどに適し、またフイルタースクリ
ーン、繊維との混紡用フイラメントなどの複合材
料としての用途に適するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のアモルフアス合金を製造する
装置の一例を示す概略図、第2図乃至第5図は本
発明の合金及びこれに各種副成分元素を添加した
場合の添加合金元素量と腐食速度との関係を示す
特性曲線図である。 1…石英管、2…ノズル、3…原料金属、4…
加熱炉、5…回転ドラム、6…モーター、7…銅
板、8…エヤピストン、9…アルゴンガス。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 原子%として、Cr1〜40%と、P,C及びB
    のうち何れか1種又は2種以上7〜35%を主成分
    として含み、かつ副成分として、 (1) Co0.01〜40%、 (2) Mo,Zr,Ti,Si,A,Pt,Mn及びPdの何
    れか1種又は2種以上0.01〜20%、 (3) V,Nb,Ta,W,Ge及びBeの何れか1種又
    は2種以上0.01〜10%、 (4) Au,Cu,Zn,Cd,Sn,As,Sb,Bi及びS
    の何れか1種又は2種以上0.01〜5%、 の群のうちから選ばれた何れか1群または2群以
    上を合計量で0.01〜75%を含有し、残部は実質的
    にFeの組成からなる高強度、耐疲労、耐全面腐
    食、耐孔食、耐隙間腐食、耐応力腐食割れ、耐水
    素脆性用アモルフアス鉄合金。
JP9949683A 1983-06-06 1983-06-06 高強度、耐疲労、耐全面腐食、耐孔食、耐隙間腐食、耐応力腐食割れ、耐水素脆性用アモルフアス鉄合金 Granted JPS5913056A (ja)

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