JPS6140239A - 触媒の回収方法 - Google Patents

触媒の回収方法

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JPS6140239A
JPS6140239A JP59163403A JP16340384A JPS6140239A JP S6140239 A JPS6140239 A JP S6140239A JP 59163403 A JP59163403 A JP 59163403A JP 16340384 A JP16340384 A JP 16340384A JP S6140239 A JPS6140239 A JP S6140239A
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catalyst
water
organic phase
reaction
extraction
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Tomiya Isshiki
一色 富弥
Tomoyuki Yui
油井 知之
Isao Hagiwara
猪佐夫 萩原
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は触媒の回収方法に関するものであり、詳しくは
2,3..6−)リメチルフェノール(以下、TMPと
略する)を水及び炭素数5〜10の脂肪族アルコール類
中で銅ハロゲノ錯体触媒の存在下、分子状酸素と接触さ
せて2,3.5−)リメチルベンゾキノン(以下、TM
BQと略する)を製造する方法における触媒の回収方法
に関するものである。
TMBQはビタミンEの合成中間体として有用な物質で
ある。
〔従来の技術〕
触媒の存在下、TMPを酸素で酸化してTMBQを得る
方法としては種々の方法が知られている。例えば、特公
昭53−17585号公報は銅及びハロゲンイオンの存
在下、TMPを酸素で酸化する方法を開示し、特公昭4
9−2446号公報はコバルト錯体を触媒とする方法を
開示している。
これらの方法は限定された条件下ではTMBQの収率が
高く、優れた方法の一つと考えられるが、これらの方法
が工業的製造法として成立するには触媒が反応系から容
易に回収でき、回収された触媒の活性が常に維持されて
いることが必要である。しかしながら、上記した公報に
は触媒の回収は可能であるとの記載はあるものの具体的
な回収方法および回収した触媒の活性についての記載は
ない。
例えば特公昭53−17585号公報では水に易溶な有
機溶媒、例えばジメチルホルムアミド中で反応を行い、
反応終了後に大量の水を導入し、次いで水に不溶な有機
溶媒、例えば四塩化炭素で有機物を抽出して有機相と水
相に分離し、分離された水相は触媒水溶液として次、の
反応に使用し得るとされている。しかしながら、回収触
媒の活性についての言及はなく、また他の実施例によれ
ば水が存在した系で反応を行った場合、触媒の活性は低
く極めて効率の悪い反応になっている。したがって、水
相に移行した触媒を触媒水溶液としてそのまま用いるこ
とは実際上、実施し得ないことである。
それ故に特公昭53−17585号公報においては回収
触媒に十分な触媒活性を発揮させるだめには触媒が移行
した触媒水溶液から完全に水を蒸発させ、触媒を固体状
で回収し反応に供しなければならない。しかしながら、
この方法は大量の水を蒸発させる必要があるためエネル
ギー消費が太き(なると同時に反応溶媒と抽出溶媒の分
離が必要である等、反応終了後から触媒を回収するまで
の過程が複雑であり、工業的実施に当たっては多くの困
難がある。
一特公昭49−2446号公報の方法においても触媒の
回収は可能であろ゛うが上記と同様の理由により工業的
実施に当たっては難点が多いし、更に触媒寿命が短いと
いう大きな欠点を有する。
本発明者らは先に銅ハロゲノ錯体或いは銅ハロゲノ錯体
とアルカリ金属ハロゲン化物からなる触媒を用い、水お
よび有機溶媒の共存下にTMPを酸化する方法を提案し
た。ここで用いる触媒は水媒体中で使用するものである
。またこの方法では有機溶媒として水に殆ど不溶な05
〜CIO脂肪族アルコールを用いる。従って反応は完全
な液々不拘−系で行われるが反応は全く問題なく進行し
、また反応終了後、触媒を含む水相と有機相とは容易に
分離でき、したがって触媒の回収も容易であり相分離し
た触媒液はそのまま反応に供することができる。しかし
ながら分離された有機相中には若干量の水と共に触媒が
存在しており相分離だけでは完全な触媒回収はできない
有機相に存在している触媒量は使用する銅ハロゲノ錯体
、アルカリ金属ハロゲン化物の種類、量、水相における
濃度などによって異なるが、触媒回収操作を省略するこ
とは触媒の大きな損失となり好ましくない。
反応後、分離された有機相に存在している触媒は水によ
り容易に抽出できると考えられる。
しかしながら銅ハロゲノ錯体を反応に使用した場合、有
機相には熔解するが水には殆ど不溶の構造不明の銅化合
物が若干量生成し、水による抽出操作時、水相及び有機
相のいずれの相にもそれが微細な結晶として析出する。
結局、抽出操作後でも有機相に銅が存在し、不完全な抽
出となる。この場合、デカンタ−などにより該銅化合物
を沈降させ固液の分離を行い抽出操作を続行することが
考えられるが、操作が煩雑であるばかりでなく分離した
構造不明の銅化合物を再び触媒として用いることの妥当
性に問題があり、また一方、それを廃棄することは触媒
の損失となるので好ましくない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従って触媒の活性に全く影響を与えず触媒を簡潔な操作
により抽出し得る有効な触媒の回収法が必要とされる。
〔問題点を解決するための手段〕
1         本発明は以上0観点ゞかんがみ“
され励0であり、銅ハロゲノ錯体または銅ハロゲノ錯体
とアルカリ金属ハロゲン化物を触媒とし酸素によりTM
Pを酸化しTMBQを得る反応において、反応後、分離
された有機相より触媒を回収する方法としてp Hを1
.5〜2.5に保って水により触媒を抽出し、ついで抽
出液中の水を蒸発すれば構造不明の銅化合物の析出もな
く又、触媒活性を損なうこともなく極めて容易に、且つ
エネルギー消費も少なく触媒を回収できるという知見に
基づくものである。
本願発明は一般式 %式%) (結晶水を含んでも含まなくてもよい)〔式中、Mは周
期律表においてIAで表されるアルカリ金属またはアン
モニウム、C’u(n)は二価の銅、Xはハロゲン、l
は1〜3の整数、mは1または2、nは3〜8の整数、
pは1または2〕で示される銅ハロゲノ錯体、又は該銅
ハロゲノ錯体とアルカリ金属ハロゲン化物からなる触媒
を用いて水及び炭素数5〜10の脂肪族アルコール中で
2.3.6− トリメチルフェノールを酸素又は酸素含
有ガスと接触させ2.3.5− )リメチルベンゾキノ
ンを製造する方法において、 反応後、分液された有機相より水を用い、抽出i直向の
pHを1.5〜2.5に保ちながら触媒を抽出し、次い
で抽出液内の水を蒸発させて触媒を回収することを特徴
とする触媒の回収方法に関するものである。
本発明に゛おいて用いられる銅ハロゲノ錯体は銅とハロ
ゲンが配位結合をした化合物、すなわち一般式M(t 
(Cu (II) mXn) p(式中、Mは周期律表
においてIAで表されるアルカリ金属またはアンモニウ
ム、Cu (II)は二価の銅、Xはハロゲン、lは1
〜3の整数、mは1または2、nは3〜8の整数、pは
1または2、It + 21111) = np)で示
される化合物(結晶水を含んでも含まなくてもよい)で
ある。
上記式においてMとしてはアルカリ金属、アンモニウム
が好ましく、アルカリ金属としてはLis K % R
bs Cs、好ましくはLi、 K 、 Cs、特に好
ましくはLiがあげられる。またハロゲンとしてはCL
 Br、 Iが好ましく、特にCI、Brが好ましい。
銅ハロゲノ錯体としては例えば、Li(Cu C13)
  ’ 2 H20、N H4(Cu Cl 3)2H
20、(NH4)2  (CuC14]  ・2H20
、K (CuC13)、K2  CCuCl4〕  2
H20、Cs  [CuC13)   2H20、Cs
2  (CuC14]  ・2H20、Cs 3(Cu
2C17)H2H20,Li2  (CuBr4)  
・6H20、K (CuBr3)、(NH4)2  (
CuBr4)   2H20、C52(Cu B r 
4 ) 、Cs  (Cu B r 3 )などがあげ
られる。これらの銅ハロゲノ錯体は公知方法、例えば 
Mellor’s Comprehensive Tr
eatment onInorganic and T
heoretical Chemistry 、 Vo
lm 、 p182〜201 (Longman )に
より合成することができる。
このようにして合成した銅ハロゲノ錯体は融点の測定な
どによって同定できる。例えば、合成した塩化銅リチウ
ム錯体Li  (CuC13)  ・2H20は赤褐色
を呈しており、塩化第二銅Cuc12・2 H2’oの
緑色の結晶とは外観において全く異なり、その融点は1
30〜135℃を示す。塩化銅リチウムLi  (Cu
C13)   2H20、塩化第二銅CuCl2 ・2
H20の融点は文献(Mellor’ s  Comp
rehensive Treatmenton Ino
rganic and Theoretical Ch
emistry 。
Vol m 、 p 184 + p 169  (L
ongn+an )によればそれぞれ、130℃、11
0℃である。
アルカリ金属ハロゲン化物はNaC1、LiC1、KC
I、CsC1,NaBr、NH4Br、KBr、CsB
r、Na I、Li I、Kl、CsIなどであり、特
にLiC1の使用が好ましい。
本発明における触媒回収は例えば第1図に示したような
流れによって達成される。第1図に示したように、反応
後、液液分離され有機相と水相に分離さ、れる。有機相
は水(および酸、例えば塩酸)で抽出され、有機相と水
相に分離され、触媒を含む水相は反応液の抽出により得
られた水相と一緒に濃縮され触媒が回収される。
かくして回収された触媒は次回の反応に使用される。
本発明において反応は銅ハロゲノ錯体或いは銅ハロゲノ
錯体とアルカリ金属ハロゲン化物からなる触媒を用いて
行われる。反応は反応溶媒として05〜CIOの脂肪族
アルコールを用い、回分式或いはTMP溶液を触媒水溶
液に滴下する半回分式反応で行われる。使用する触媒量
は標準的な条件では回分式反応ではTMP/Me(Cu
 (II) m Xn) p /MX (モル比)=1
/1/2〜1/1/4、半回分式反応ではTMP/M!
(Cu (I[) tt+ Xn) p /MX (モ
ル比) = 110.2510.5〜1/ 0.25/
 1である。
反応後、触媒相である水相と反応生成物等を含む有機相
は容易に分離される。
相分離された有機相中には前述したような標準的な半回
分式の反応の場合を例にとると銅ハロゲノ錯体は1〜5
wt%、アルカリ金属ハロゲン化物は0.5〜2wt%
存在する。
分液された有機相からの触媒の抽出は種々の方式で可能
であるが、有機相から完全に触媒を回収する必要がある
こと、触媒液が腐食性を有するので簡単な形式、構造の
抽出装置であることが望ましい。これらの点から最も好
ましい装置として考えられるのは各攪拌槽の間に沈降槽
を有する向流多段型の抽出装置である。
第2図は向流多段抽出装置を用いた抽出の流れ図を例示
したものである。第2図において1.2.3はそれぞれ
第1、第2、第3攪拌槽を、4.5.6はそれぞれ第1
、第2、第3沈降槽を示す。有機相は第1攪拌槽および
第2攪拌槽において塩酸を含む水溶液で向流多段抽出さ
れ最終的には第3攪拌槽において水で抽出され、第3沈
降槽において分離され抜き出される。第3攪拌槽に供給
された水は有機相を抽出後、分離されて第2攪拌槽に供
給され第2攪拌槽において塩酸によってPH調整され、
有機相を抽出し、第2沈降槽で分離される。ここで分離
された水相は第1攪拌槽に供給され第1攪拌槽において
PH調整され、有機相を抽出し、第1沈降槽で分離され
、抽出液(触媒を含む水相)として抜き出される。
本発明の有機相からの触媒の抽出においては抽出装置と
しては前述したように向流多段攪拌槽の使用が最も好ま
しい。さらに用いる槽の数が少ない程、工業的実施に当
たっては経済的であり好ましい。槽の数は抽出槽(攪拌
槽)入口での触媒の存在量(反応の実施態様によって触
媒存在量は変わる)、用いる抽出水量、各種での有機相
の滞留時間などにより影響されるため一概に決定するこ
とはできないが通常、 2〜5槽必要とする。
本発明の有機槽からの触媒の抽出において使用する抽出
水はできるだけ少ない方が後の工程である濃縮操作にお
いてエネルギー消費が少ないことから好ましい。しかし
ながら、使用する抽出水があまりにも少ない時は例えば
抽出槽に入って(る抽出液中の触媒濃度が高いため分配
率が低下し抽出が実際上不可能になったり、或いは抽出
槽の数を増やす必要が生じたりする。
従って、用いる抽出水の量には操作上と経済性の面から
最適な量が存在し、有機相に対して20〜30wt%の
抽出水、半回分式の反応を行った場合にはlO〜20−
1%の抽出水を用いるのが好ましい。
本発明における有機相からの触媒の抽出においては反応
が回分式、半回分式のいずれの方法で行われても、水に
よる触媒抽出時に微細な結晶が析出して事実上、抽出操
作は不可能となる。
この結晶の構造、物性などは全く明らかではないが鉱酸
類には極めて易溶な物質である。したがって抽出操作を
円滑に行うには析出した結晶を溶解する方法が妥当と考
えられる。しかしながら使用する鉱酸は触媒を不活性化
しないことが必要であり、その面からハロゲン化水素酸
、具体的には塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸の使用が
好ましく、特に塩酸が有効である。
1          本発明における有機相からの触
媒の抽出においては抽出時に析出する微細な結晶を溶解
するのに塩酸の使用が最も好ましい。しかしながら結晶
を溶解するのに足る量以上に塩酸を過剰に加えた場合に
は遊離の塩酸が触媒液中に残り反応に不都合を生ずる。
即ち遊離の塩酸を含む触媒液を反応に用いた場合には反
応生成物中に4−クロル−トリメチルフェノール(以下
、CI−TMPと省略)が多くなり、TMBQの収率が
低下したり酸化反応速度が小さくなったりするので好ま
しくない。又、このことを避けるために触媒液中から遊
離の塩酸を除去しようとする場合には触媒液を蒸発乾固
し触媒を固体として取出さなければならない。この操作
は水の蒸発のために多大のエネルギーを必要とすること
、蒸発器からの固体状触媒の取り出しの煩雑なこと、な
どから好ましい実施態様ではない。
したがってハロゲン化水素酸例えば塩酸の添加量は厳密
に制御する必要があるが、それはPHの制御によって容
易に行える。PHの制御範囲は1.5〜2.5であり、
この範囲での制御により極めて円滑な抽出操作が可能で
あり、触媒の活性を損なうことなく触媒の抽出を行うこ
とができる。
抽出槽内のPHを制御するためにはPHコントローラー
を用い、これにより定量ポンプを作動させ槽内に塩酸水
溶液を供給するのが好ましい実施態様である。
本発明における有機相からの触媒の抽出に用いぞ塩酸の
濃度はあまりにも濃度が低い場合には後の工程の濃縮に
おいて蒸発すべき水の量が多くなって好ましくな(、又
、濃度が高過ぎると抽出槽内においてTMBQを分解し
たり、水溶性銅化合物との部分的な反応しか起こらない
ので好ましくない。塩酸の濃度としては1〜10wt%
が好ましく、特°に好ましくは3〜6wt%である。
本発明における有機相からの触媒の抽出において各抽出
槽における有機相の滞留時間は、抽出効率、水不溶性銅
化合物と塩酸との反応等のための重要な因子の一つであ
る。有機相の滞留時間は第1相では通常10〜60分、
好ましくは20〜40分、第2槽以降では通常5〜30
分、好ましくは10〜20分である。また沈降槽での滞
留時間は有機相と水相とを合わせた液に関しそ通常10
〜60分、好ましくは20〜50分である。
本発明において反応が銅ハロゲノ錯体或いは銅ハロゲノ
錯体とアルカリ金属ハロゲン化物を触媒として行われ、
反応後の有機相からの触媒の抽出操作が好ましい実施態
様で行われた場合には、抽出操作後、得られる有機相に
残存する触媒は通常Cu(I[)イオン換算で10pp
m以下、Liイオン換算でippm以下であり、又、触
媒の回収率はほぼ100%であり、極めて効率よく触媒
の抽出が行われる。
本発明において有機相から抽出された触媒を含、む水溶
液は次いで反応直後に分離された触媒水溶液と合わせ所
定の濃度まで濃縮するか、或いは触媒を含む抽出液から
完全に水を蒸発させ固体状触媒を回収する。前者の・方
法は連続法での操作が可能であり、したがって操作も容
易であり又反応時に発生した水の除去も同時に行なえる
ので有利である。後者の方法はいわゆる蒸発乾固法であ
るが、回分式法にならざるを得ないこと、蒸発装置内か
ら固体状の触媒を取り出すことが困難である等、取り扱
いに難があること、又反応時に発生した水を除去するた
めにさらに別個の蒸発装置を必要とするなどの欠点を有
する。
本発明における触媒液からの水の蒸発に際しては水溶液
における触媒の濃度が高いため沸点上昇が激しい。した
がって減圧下での蒸発が有利であると考えられるが、蒸
発温度をあまりにも低く設定すると真空度をあげること
となり、その結果として加熱エネルギーは低下するもの
の真空発生装置としてスチームエジェクターの採用など
が必要となり、エネルギー消費量はかえって増す結果と
なる。又、触媒液は腐食性が強いので蒸発装置の材料選
定の上からも装置内の温度はできるだけ低い方が好まし
い。したがって触媒からの水の蒸発操作条件はエネルギ
ー消費の点と腐食性の両面から構成される装置内の真空
度は通常50〜400mmHg、好ましくは50〜20
0mmHgとする。この時の蒸発缶内の触媒液の温度は
約50〜90℃である。
本発明における触媒からの水の蒸発は回分法、連続法の
いずれの方法でも実施可能であるが、操作の容易性、安
定した触媒濃度で触媒濃縮液が得られることなどから連
続法が好ましい実施態様である。
(作用および効果〕 本発明によれば反応後、有機相に存在する銅ハロゲノ錯
体或いは銅ハロゲノ錯体とアルカリ金属ハロゲン化物か
らなる触媒を、その活性を出なうことなく、また、触媒
の損失なく容易に実施できる。また、得られた抽出液は
反応後、有機相と分離して得られた水相と合わせて水を
蒸発させることによって触媒濃縮液を得ることができ、
これはそのまま次の反応に使用できる。
また触媒の抽出操作によって得られた有機相はCu(U
)イオン換算で10pp111以下、Liイオン換算で
lppm以下の触媒しか含まず、そのまま還元すること
によりビタミンEの前駆体である高純度の2.3.5−
)リメチルヒドロキノンを得ることができる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例、比較例によって更に詳しく説明
する。なお、実施例、比較例における反応率、収率はモ
ル基準で表す。
参考例1 11の四ンロフラスコに銅ハロゲノR体L i (Cu
C13)  ・2H2044,6g 、塩化リチウム3
1.8g、水99.2g 、 n−ヘキサノール80g
を入れ950rpmで攪拌した。この時の触媒濃度(L
i [CuCl3 )+ LiC1)は39.2wt%
であった。反応系内を40%酸素濃度のガスで置換し、
50℃に加温した。ついでTMPの30%ヘキサノール
溶液460gを4時間で定量的に滴下した。消費された
酸素は逐次、酸素ホルダーにより供給した。
反応終了後、有機相と水相(触媒相)とに分離した。得
られた有機相を水洗浄後、ガスクロマトグラフィーによ
り分析した。その結果を参考例1とし第1表に示す。
第 1表 比較例1 参考例1と同様の実施態様で反応を行った後、分液し、
分離された水相を銅(II)イオンについては原子吸光
分析、塩素イオンについては硝酸銀による沈澱滴定によ
り分析したところ銅ハロゲノ錯体Li (CaCl2 
) 30.3g 、塩化リチウム28.4gが存在した
。水相中の銅ハロゲノ錯体、塩化リチウムの量は仕込み
量に対し各々68.6%、89.3%であった。又、こ
の時の触媒濃度は40.5%であった。
実施例1 参考例1と同様の実施態様で反応を行った後、分液し、
分液された有機相を600g/ Hrの速度で3個の攪
拌槽、 3個の沈降相を有する向流抽出装置に流した。
第1、第2、第3攪拌槽における有機相の滞留時間をそ
れぞれ30分、15分、10分及び各沈降槽における有
機相と沈降相に関しての滞留時間査40分とした。一方
、水を90g/Elrの速度で第3槽から第1槽に向け
て流した。
t         第1槽内のPHを1.5〜1.7
、第2槽内のPFIを2.0〜2.5に保つために4%
の塩酸水溶液をPRメーターにより制御しながら断続的
に第1槽、第2槽に送液した。
連続的に約8時間の抽出操作を行ったが、水不溶性の銅
化合物の析出は認められなかった。
抽出操作が定常状態に達した後、任意時間の間隔で抽出
液および抽出装置出口の有機相をサンプリングし、抽出
液及び有機相中のCu(■)イオンをキレート滴定によ
り、Liイオンを原子吸光分析、CIイオンを硝酸銀溶
液による沈澱滴定により分析し触媒の単位時間当りの回
収量をし調べた。結果を第2表に示す。表中、有機相中
の抽出槽供給前後の触媒含量は有機相を希硝酸で抽出後
、抽出液中のCu (II) 、Li、 CIイオンに
ついて分析し求めたものである。
得られた触媒水溶液は乾固状態になるまで水を蒸発し触
媒を固体として回収した。
第 2表 比較例2 実施例1において第1槽、第2槽に塩酸を供給しないで
抽出操作を行った。
抽出操作開始後1時間で水不溶性の銅化合物の析出のた
め各種、各沈降槽からの液の抜き出しが不可能になった
実施例2〜3 実施例1において各抽出槽の滞留時間を次のようにして
抽出操作を行った。その結果は第3表の通りであった。
得られた触媒水溶液は乾固状態になるまで水を蒸発し触
媒を固体として回収した。
第3表 実施例4 参考例1と同様の実施態様で反応を行った後、相分離さ
れた水相(触媒相)と、実施例1と同様にして得られた
有機相の抽出液とを合わせ、これを減圧度100 md
gに保った蒸発装置に270g/Hrの速度で連続的に
供給し、水を連続的に蒸発させ、且つ濃縮触媒(回収触
媒)を抜き出した。この時の蒸発缶内の温度は73〜7
5℃であった。
この回収触媒を用い参考例1の半回分式の方法で反応を
行った。得られた結果を第4表及び第5表に示す。
第 4表 第5表 反応結果 比較例3 実施例1において第1槽、第2槽の触媒槽内ノPHを各
々0.5〜1.0. 1.0〜1.4ニ保ち抽出操作を
行い、ついで実施例4と同様にして触媒水溶液の濃縮及
び反応を行った。その結果、実施例4よりも反応速度が
低下し、CI−TMPが残りTMBQ収率が低下した。
得られた結果を第6表及び第7表に示す。
第6表 濃縮結果 第7表 反応結果
【図面の簡単な説明】
第1図は触媒回収の流れ図、第2図は向流多段抽出装置
を用いた抽出の流れ図を例示したものである。第2図中
、12.3はそれぞれ第1、第2、第3攪拌槽を、4.
5.6はそれぞれ第1、第2、第3沈降槽を示す。 特許出願人 三菱瓦斯化学株式会社 代表者 長野 和書

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)一般式 Ml〔Cu(II)mXn)p (結晶水を含んでも含まなくてもよい)〔式中、Mは周
    期律表において I Aで表されるアルカリ金属またはア
    ンモニウム、Cu(II)は二価の銅、Xはハロゲン、l
    は1〜3の整数、mは1または2、nは3〜8の整数、
    pは1または2〕 で示される銅ハロゲノ錯体、又は該銅ハロゲノ錯体とア
    ルカリ金属ハロゲン化物からなる触媒を用いて水及び炭
    素数5〜10の脂肪族アルコール中で2,3,6−トリ
    メチルフェノールを酸素又は酸素含有ガスと接触させ2
    ,3,5−トリメチルベンゾキノンを製造する方法にお
    いて、 反応後、分液された有機相より水を用いて抽出装置内の
    pHを1.5〜2.5に保ちながら触媒を抽出し、次い
    で抽出液内の水を蒸発させて触媒を回収することを特徴
    とする触媒の回収方法 2)向流多段撹拌槽を用い触媒を抽出する特許請求の範
    囲第1項記載の方法 3)触媒を抽出するために用いる水の量を反応後分液さ
    れた有機相に対して10〜30wt%とする特許請求の
    範囲第1項記載の方法 4)向流多段撹拌槽を2〜5段とする特許請求の範囲第
    2項記載の方法 5)向流多段攪拌槽の各槽の間に沈降槽をおく特許請求
    の範囲第2項記載の方法 6)向流多段攪拌槽における有機相の滞留時間を10〜
    60分とする特許請求の範囲第2項記載の方法 7)撹拌槽におけるpHを1.5〜2.5に保つために
    ハロゲン化水素酸水溶液を添加する特許請求の範囲第2
    項記載の方法 8)ハロゲン化水素酸水溶液として1〜10重量%の塩
    酸を用いるを添加する特許請求の範囲第7項記載の方法 9)抽出液中の水を50〜200Torrの真空下、連
    続的に蒸発させる特許請求の範囲第1項記載の方法
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109513461A (zh) * 2018-10-23 2019-03-26 南京工业大学 一种聚合物负载的铜催化剂及制备和应用

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