JPS6138592Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は医療用注射針または穿刺針に関するも
のである。病原菌におかされた患部に対する治療
に於いて一つの方法として熱療法は古い時代から
利用されて来た。電子工学の進歩発達によつて超
音波振動 高周波電流 電磁波 レーザー光線等
を利用して熱療法はそれら特有の効果を得てい
る。特に熱療法においては、生体組織を該熱で破
壊せず病原菌を死滅させ治療の効果を得ねばなら
ない。医学界においては、かゝる治療の適温は個
人差もあるが平均的には、43度Ｃと云われてい
る。本考案は化学薬剤治療を主体としている注射
針または穿刺針を改良して前記した電気または電
子工学物理的エネルギーを利用可能にした注射針
を提供するものである。次に本考案を一実施例の
図面によつて詳細に説明をする。

第１図は、従前の注射針の一例側面断面図であ
る。注射針１はステンレススチール製針管２に合
成樹脂製針基３を接着剤３ａで結合して構成され
ている。該針管２へ直接電気を通電し発熱させる
には、可成りの電流を通さねば成らず人体に体し
て危険な状態におちいるおそれがある。

第２図は、本考案の一実施例の側面断面図であ
る。注射針４はステンレススチール製針管５を合
成樹脂製針基６に接着剤６ａで結合している。針
基６はリード線６ｂ，６ｃおよび該針基のロツク
部６ｄ，６ｅに電気接続端子６ｆ，６ｇを図の様
に設けて電気接続端子を構成している。針管５の
内面には電気発熱体７を設けて且つ針基６のリー
ド線体６ｂ，６ｃに溶接Ｐをして設けてある。電
気発熱体７には電気絶縁体被覆または被膜７ａを
施してあつて使用中の漏電を防止して危険を回避
してある。発熱加温中に電気発熱体７のすき間か
ら、必要に応じて薬液を注射することが可能であ
る。

第３図は、第２図の電気発熱体７の断面図であ
る。電気発熱体７には電気絶縁体被覆または被膜
７ａを施してあつて、該絶縁体７ａは必然的に覆
つている厚さは極薄であるために使用する発熱用
エネルギー例えば直流または交流電気であるとす
れば高圧よりも底圧の方が電気耐圧に充分な余裕
を示し安全である。

第４図は、第２図の針基６のＡ−Ａ部分の断面
図である。

第５図は、第２図の針基６のＢ−Ｂ部分の断面
図である。

以上の様にして本考案の一実施例によれば、患
部へ薬液を注射する機能と共に刺通したその患部
を43度Ｃに加温してその温度を保ちながら熱治療
が可能でありかつ取り扱いも容易である等の特徴
を有している。

【図面の簡単な説明】

第１図……従前の注射針。第２図……本考案の
一実施例の側面断面図。第３図……発熱体７の断
面図。第４図……針基６のＡ−Ａ部分の断面図。
第５図……針基６のＢ−Ｂ部分の断面図。 １……注射針。２……ステンレススチール製針
管。３……合成樹脂製針基。３ａ……接着剤。４
……注射針。５……ステンレススチール製針管。
６……合成樹脂製針基。６ａ……接着剤。６ｂ，
６ｃ……リード線体。６ｄ，６ｅ……ロツク部
分。６ｆ，６ｇ……接続端子。７……電気発熱
体。７ａ……電気絶縁体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 注射針または穿刺針に於いて、該針の針管内部
   に電気絶縁体被覆または被膜を有した電気発熱体
   を設けて且つ該針の針基にリード線体および電極
   を有して電気接続端子を成し構成したことを特徴
   とした注射針。