JPS6138144Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はシートレコーダの磁気シート用ジヤケ
ツトに関し、特に簡単な構造によつて静電気に因
る磁気シートの磁気シート用ジヤケツトの内側面
への吸着を除去できる様にしたものである。

一般に、例えば静止画像を得るシートレコーダ
の記録媒体として使用される円板状の磁気シート
は、上面と下面で一対となる二つのハーフにより
形成された磁気シート用ジヤケツトに内蔵されて
いる。この磁気シート用ジヤケツトは、全体とし
て低価格をもつて供給するようになす為材質を
ABS等の合成樹脂にするのが普通で、厚さは極
めて薄いものである。従つて、内蔵される円板状
の磁気シートは、両ハーフによつて囲まれた内部
の極めて狭い間隙内に配されることになる。この
円板状磁気シートを内蔵している磁気シート用ジ
ヤケツトをシートレコーダに装填してシートレコ
ーダを動作させ、円板状の磁気シートを回転させ
るとエアフイルムの加勢により両ハーフによつて
囲まれた狭い間隙内でも磁気シートは安定して回
転することができる。しかし、シートレコーダに
磁気シート用ジヤケツトを装填し動作させる際に
は、磁気シートへのシートレコーダの磁気ヘツド
の当りを良くするため回転する磁気シートをシー
トレコーダの磁気ヘツドによつて下から突き上げ
る様にしているため、磁気シート用ジヤケツトの
上面ハーフの内側面を磁気シートの上面とは常時
接触し易い状態に置かれる。従つて、回転する磁
気シートの上面と磁気シート用ジヤケツト上面ハ
ーフの内側面との間に摩擦による静電気が発生し
易く、もし静電気が発生した場合には、エアーフ
イルムの加勢に勝る静電気による吸引力により磁
気シートの一部が上面ハーフの内側面に吸着され
たまま磁気シートが回転してしまう等により、磁
気シートの回転むらによるジツタが発生したり、
磁気シート用ジヤケツトの削れ等により寿命が短
縮化したり、磁気ヘツド移動窓の磁気シートへの
当りが不安定になる等の支障を来たしていた。

本考案は斯る点に鑑み、簡単な構造により静電
気に因る磁気シートの磁気シート用ジヤケツトの
内側面への吸着を除去できる様にしたものであ
る。

以下図面を参照して本考案に依るシートレコー
ダの磁気シート用ジヤケツトの一実施例について
説明しよう。

第１図に於いて、１はABS樹脂で形成された
シートレコーダの磁気シート用ジヤケツトを示
し、１ａはその上面のハーフである。この上面の
ハーフ１ａは、第２図に示す様に下面のハーフ１
ｂと対向して装着されるもので、薄い円板状の磁
気シート２を下面のハーフ１ｂとの間に内蔵する
様にしている。

また３は上面及び下面の両ハーフ１ａ及び１ｂ
の所定の位置に設けられた磁気ヘツド移動窓を示
し、第２図に示す如く磁気シート用ジヤケツト１
のシートレコーダ装填時に於いて、磁気ヘツド４
の磁気シート２の所望の移動位置に対接できる様
にするものである。

本考案に於いてはこの磁気ヘツド移動窓３の近
傍に導電性の良好な例えば銅の如き金属箔５を被
着する。この金属箔５は、図示の如くコ字型に形
成し、上面のハーフ１ａにその端部から上面のハ
ーフ１ａを〓える如く固着する。この場合、上面
ハーフ１ａの端面に凹部を対接させ、上面ハーフ
１ａの外側では上面ハーフ１ａに埋め込んで面一
とし、上面ハーフ１ａの内側では少し長めに形成
した端部を上面ハーフ１ａに埋め込まず表面に金
属箔５の厚さだけ突出させる様にする。本考案の
斯る実施例に於いて、磁気シート用ジヤケツト１
の他の部分は従来通り構成するものとする。

斯る如く構成された本考案磁気シート用ジヤケ
ツト１をシートレコーダに使用して静止画像を再
生する場合には、シートレコーダの所定の位置に
装填した際にシートレコーダにあらかじめ設けて
あるアース用の例えば銅製の接続端子６と上述し
た磁気シート用ジヤケツト１に被着された金属箔
５とが接触する様にする。シートレコーダの磁気
シート回転台７の回転により磁気シート用ジヤケ
ツト１に内蔵された磁気シート２を回転させる
際、磁気ヘツド４によつて磁気シート２を下から
突き上げる様にしているため、磁気シート２の上
面はその周縁部程磁気シート用ジヤケツト１の上
面ハーフの内側面に接触し易い状態に置かれる。
しかし、本考案に依る磁気シート用ジヤケツトで
は、上述した金属箔５が上面ハーフ１ａの内側の
接触し易い場所では金属箔５の厚さだけ突出し、
少々長めに形成されているから、磁気シート２は
直接上面ハーフ１ａと接触せず、磁気シート用ジ
ヤケツト１が磁気シート２の回転時に削られるこ
とはない。更に金属箔５は上述したシートレコー
ダの銅製の接続端子６によつてアースされている
ため、磁気シート用ジヤケツト１と磁気シート２
との間の静電気は大地に流れ、静電気力による吸
着は起こらない、更に、静電気による吸着が起こ
らないので磁気シート２は所定空間を回転し磁気
ヘツド４との磁気シート２との当りが良好であ
る。

このように本考案に依れば、簡単な構造によつ
て、回転する磁気シート２の上面と磁気シート用
ジヤケツトの上面ハーフ１ａの内側面との間に発
生する静電気に因る磁気シート２の磁気シート用
ジヤケツト１の内側面への吸着を除去でき、磁気
シートの回転むらによるジツタが発生せず、磁気
シート２による磁気シート用ジヤケツト１の削れ
がないため磁気シート用ジヤケツト１の寿命が短
縮することがなくなり、磁気ヘツド４の磁気シー
ト２への当りも良好とできる為、良好な静止画像
を安定して得ることができる。

尚本考案は上述実施例に限ることなく本考案の
要旨を逸脱することなく、その他種々の構成が取
り得ることは勿論である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のシートレコーダの磁気シート
用ジヤケツトの一実施例の説明に供する平面図、
第２図は本考案シートレコーダの磁気シート用ジ
ヤケツトをシートレコーダに装填した状態の説明
に供する切欠き断面図である。 １はシートレコーダの磁気シート用ジヤケツ
ト、１ａ及び１ｂは夫々このジヤケツトの上面及
び下面のハーフ、２は磁気シート、３は磁気ヘツ
ド移動窓、４は磁気ヘツド、５は金属箔である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 二つのハーフを有し、之等両ハーフの内部間隙
   に磁気シートを回転できるように介在するシート
   レコーダの磁気シート用ジヤケツトに於いて、磁
   気ヘツド移動窓の近傍に金属箔を被着して、該金
   属箔が上記磁気シートに接触し得る状態にすると
   共に、上記金属箔を上記磁気シート用ジヤケツト
   の外方に臨ませ上記磁気シートを装着する磁気記
   録再生装置のアース端子に接触し得る状態とした
   ことを特徴とするシートレコーダの磁気シート用
   ジヤケツト。