JPS6138059B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、揺動籾摺機等の機体の下面に出没し
て、機体を移動せしめる車輪を格納するための車
輪格納装置に係るものである。

従来、この種の車輪格納装置においては、車輪
を昇降せしめるためには、機体の前後を交互に持
ち上げて、持ち上げた状態を保持したままで車輪
を上昇、または下降する位置に移動し、その後固
定する必要があつて、車輪の昇降作業が厄介で、
迅速に行なうことができなかつた。

本発明は、機体の下部に上下方向に長く設けら
れている長孔に沿つて車軸を移動自在に嵌合し、
機体の長孔の上方部位には、長孔の下部で該車軸
を接当支持しうる支持体を支軸により回動自在に
軸支し、この支持体と機体側のストツパーとの間
に弾機を係合離脱自在に装着して、該弾機で支持
体を一定方向へ回動付勢する状態と、弾機の係合
を離脱することにより該支持体を自重で回動出来
る状態とに切り換え可能に構成してなる車輪格納
装置を提供しようとするものである。以下、図面
により本発明の１実施例について詳細な説明を行
なう。

図において、１は揺動籾摺機の機体３に装着さ
れた車輪、５は車輪格納装置である。車輪格納装
置５はつぎのように構成されている。すなわち、
７は機体３の両側の前後位置に上下方向に設けた
長孔、９は長孔７を側方向に貫通する昇降自在の
車軸で、両端部に車輪１，１が回転自在に支持さ
れている。１１，１１は座金１３，１３を介して
車輪９を係止するピンである。１５は長孔７の上
方に、支軸１７により揺動自在に枢着された支持
体で、下面に車軸９を下降位置において係脱自在
に係止する凹部１９を備えている。２１は支軸１
７を機体３に固着するナツトである。２３は支持
体１５を、車軸９を係止する位置において、第３
図の矢印Ａと反対方向の運動を規制するストツパ
ーで機体３に固着されている。２５は弾機で、一
端は支持体１５に固着するストツパー２７に係止
され、他端は機体３に固着して設けたストツパー
２９に係脱自在に係止され、支持体１５を第３図
の矢印Ａ方向、すなわち支持体１５が車軸９の係
止を解放する方向に付勢している。３１は弾機２
５の一端を把持するために折り曲げて形成した把
持部である。

以上の構成において、機体３が地上に据えつけ
られている状態では、車体格納装置５は第４図に
示す姿勢にある。すなわち、弾機２５の端部はス
トツパー２９に係止され、支持体１５は第３図、
第４図のＡ方向に回動して、車軸９の係止を解放
した姿勢にあり、したがつて車輪１は機体３の底
面から没している。機体３を移動せしめるにあた
つては、弾機２５の把持部３１を把持して弾機２
５をストツパー２９の係止から解放すると、支持
体１５は自重により第３図，第４図の矢印Ａと反
対方向に回動して車軸９に当接する。つぎに機体
３の前端を持ち上げると、前部の車軸９は、車軸
９および車輪１の重量により長孔７に沿つて下降
し、支持体１５から離脱する位置に至ると、支持
体１５はさらに回動して垂直姿勢となる。この状
態で、機体３を下降せしめると車軸９が支持体７
の下面の凹部１９に係止され、機体３の重量によ
り確実に固定され、車輪１は機体３の下面に突出
して、第３図に示す状態となる。同様に機体３の
後端を持ち上げて後部の車軸９を支持体１５に係
止せしめ、後部の車輪１を機体３の底面から突出
して保持せしめる。機体３を車輪１，１，…によ
り移動せしめてのち、把持部３１を把持して弾機
２５の端部をストツパー２９に係止せしめると、
支持体１５は第３図の矢印Ａ方向に回動するよう
付勢されるが、機体３の重量によつて、凹部１９
が車軸９により押圧、係止されて回動を制止され
ている。この状態で機体３の前部を持ち上げる
と、車軸９が下降して凹部１９の係止を解放し、
支持体１５は弾機２５により第３図の矢印Ａ方向
に回動し、つぎに機体３を下降せしめると車軸９
は長孔７の上方位置に移動し、車輪１は機体３の
底面から没した状態の第４図に示す姿勢となる。
同様に機体３の後部を持ち上げて、後部の車輪１
を機体３の底面から没した姿勢とする。この状態
で機体３は底面を直接地表に接して固定されるも
のである。

なお、前述の実施例では、弾機２５はストツパ
ー２９に係止したとき、支持体１５が車軸９から
離脱する方向に付勢しているが、支持体１５を軸
支している支軸１７及びストツパー２９の位置
を、第３図において右側へ変位し、前述と反対に
弾機２５をストツパー２９に係止したとき、支持
体１５が車軸９を係止する方向に付勢せしめ、機
体３を持ち上げたときに自動的に支持体１５が車
軸９を係止し、また弾機２５をストツパー２９か
ら解放した状態では、機体３を持ち上げたとき支
持体１５が自重で回動して車軸９から離脱するよ
う設けてもよい。

以上のように本発明は、支持体１５を支軸１７
回りに回動自在な状態にするか、又弾機２５によ
つて弾発回動する状態に切替えておくことによつ
て、機体３を据付面から若干浮上させることによ
り、車輪１や車輪９等の自重による下降と、該支
持体１５の自重又は弾機２５の弾発による該車軸
９を支持位置への自動回動によつて、他の操作を
要することなく、車輪１の接地姿勢とすることが
でき、又、車輪１を非接地位置に引つ込めるとき
も、該弾機２５の切替によつて、同様に機体３を
車輪１接地位置から若干浮かせることによつて、
支持体１５を弾機２５の弾発力により、又は支持
体１５自体の自重による回動によつて、車軸９の
支持位置から偏位させて、自動的に非接地位置に
することができ、操作が簡単で、容易であり、一
人作業が行い易いものである。

なお、弾機２５は、機体３側のストツパー２９
に係脱自在に設けているが、支持体１５側のスト
ツパー２７に係脱自在に設けてもよい。

なお、本発明は前述の実施例に限定されるもの
ではなく、他の態様においても実施しうるもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る装置を備えた機体の側面
図、第２図，第３図はそれぞれ本発明の１実施例
の斜視説明図、側面図、第４図は他の作動姿勢に
おける側面図、第５図は正断面図である。 図面の主要な部分を表わす符号の説明、１…車
輪、３…機体、７…長孔、９…車軸、１５…支持
体、２５…弾機。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 機体３の下部に上下方向に長く設けられてい
   る長孔７に沿つて車軸９を移動自在に嵌合し、機
   体３の長孔７の上方部位には、長孔７の下部で該
   車軸９を接当支持しうる支持体１５を支軸１７に
   より回動自在に軸支し、この支持体１５と機体３
   側のストツパー２９との間に弾機２５を係合離脱
   自在に装着して、該弾機２５で支持体１５を一定
   方向へ回動付勢する状態と、弾機２５の係合を離
   脱することにより該支持体１５を自重で回動出来
   る状態とに切り換え可能に構成してなる車輪格納
   装置。