JPS6137681B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はビデオテープレコーダの回転ヘツドシ
リンダー装置に関するものである。

回転ヘツドシリンダー装置の磁気テープを巻装
保持する下シリンダーは寸法精度がきびしく、た
とえば真円度が悪いと磁気テープの記録パターン
に影響し、磁気テープの互換性を損なう結果とな
る。

従来、磁気テープ走行の妨げとなる結露水滴防
止用の熱源や、磁気テープにより発生する静電気
を防止するためのアースブラシ等は金属部材に固
定され、これを下シリンダーの外周に密着させて
ビスで固定していた。しかし、このような構造で
は下シリンダーが上記金属部材の寸法にならつて
変形しやすく、真円度を悪化させる原因となつて
いた。

本発明は上記のような従来の欠点を解消するも
ので、以下図面を参照して説明する。

第１図は本発明の一実施例の縦断面図、第２図
は同実施例の要部分解斜視図である。それらの図
面において、ハウジング１０に固定された２個の
玉軸受１２ａ，１２ｂに回転自在に支持された導
電性の主軸１４は、上記ハウジング１０に固定さ
れたステータユニツト１６と上記主軸１４に固定
されたローターユニツト１８を含めて成るヘツド
駆動モータ２０にて回転駆動される。なお、この
ヘツド駆動モータ２０は周知のブラシレス直流モ
ータを使用し得る。上記主軸１４の上部には回転
デイスク２２が固定されており、この回転デイス
ク２２にビス止めで固定された上シリンダー２４
に回転を伝達する。上シリンダー２４には磁気ヘ
ツド２６が固定されており、上シリンダー２４お
よび下シリンダー２８の外周に巻装，案内された
磁気テープ（図示せず）と接触回転して、ビデオ
信号の記録または再生を行なう。

上記磁気ヘツド２６に接続され、かつ回転デイ
スク２２に取付けられたロータリートランスロー
ター３０および、それと所要間隙あけて面対向す
るごとく下シリンダー２８に取付けられたロータ
リートランスステータ３２は記録または再生信号
を非接触で伝受するためのロータリートランスを
構成するためのロータリートランスを構成してい
る。なお、上記ロータリートランスステーター３
２の巻線部線端は、下シリンダー２８の側壁の一
部に電気的に絶縁して貫通配設されたターミナル
３４を経て、下シリンダー２８の外周部に配され
た配線中継用のプリント板３６の所定の接続端子
に接続されている。

上記プリント板３６には記録または再生信号を
送受するための引出しケーブル３８の片端が半田
付けで結線されている。さらに上記プリント板３
６は、セラミツクヒータなどの結露防止用の電熱
源４０が熱的結合をもつて組み込まれた金属製の
ケース台４２の上面に設けられている。

上記ケース４２は第２図に明瞭に例示するごと
く前述の下シリンダー２８の外周の一部に合致し
た形状の湾曲した壁面４２ａおよび下シリンダー
２８の下端面に当接しうる受け面４２ｂを有し、
これには上記ターミナル３４とプリント板３６が
合致する位置に矢印Ａ方向から下シリンダー２８
の下端面にビス４１によつて固定されている。

さらに上記ケース台４２には、その上面に配さ
れたプリント板３６の接続部を覆い、高周波的に
シールドする為の金属製のシールドケース４４が
ビス４５で装着され、シールド効果を果たしてい
る。また、上記シールドケース４４の内部には凸
状の押さえ部材４６が一体的に形成され、これに
よつて引出しケーブル３８をケース台４２に対し
て押し付けて、ぐらつきをなくし、接続部の信頼
性を高めている。

また、上記シールドケース４４の上部には凸状
の保持部材４８が一体的に形成され、これには磁
気テープ（図示せず）に上シリンダー２４が高速
で摺接することにより静電気が発生するのを防止
する為に、先端に前記上シリンダー２４より突出
せる主軸１４の上端面に圧接する導電性ブラシ４
９を有する導電性のアングル５０がビス５１で固
定されている。

以上のような構造にすると、きわめて高い精度
が要求される下シリンダー２８の外周には、電熱
源４０やケース台４２をビスで直接固定しないの
で、下シリンダー２８の真円度が狂うことがな
く、従つて磁気テープの互換性を損なうことがな
い。また、ロータリートランスと引出しケーブル
３８との接続部はシールドケース４４で高周波的
にシールドされるので、記録または再生信号に外
部から不要な信号が混入することもない。

さらに、上記シールドケース４４に設けられた
押さえ部材４６によつて引出しケーブル３８をケ
ース台４２の方向へ押さえることにより、組立
時、運搬時等に上記引出しケーブル３８に異常な
引張り荷重がかかつたとしても断線を防ぐことが
できる。さらに、上記シールドケース４４は、主
軸１４をアースするためのアングル５０を取付け
る保持部材の役目も有しているので、上記アング
ル５０を取付けるスペースおよび部品点数の削減
に寄与するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例の縦断面図、第２図は
同実施例の要部分解斜視図である。 １４……主軸、２０……ヘツド駆動モータ、２
２……回転デイスク、２４……上シリンダー、２
６……磁気ヘツド、２８……下シリンダー、３０
……ロータリートランスローター、３２……ロー
タリートランスステーター、３４……ターミナ
ル、３６……プリント基板、３８……引出しケー
ブル、４０……電熱源、４１，４５，５１……ビ
ス、４２……ケース台、４４……シールドケー
ス、４６……押さえ部材、４８……保持部材、４
９……導伝性ブラシ、５０……アングル。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 磁気ヘツドと該磁気ヘツドに接続されたロー
   タリートランスロータが設けられ、かつモータに
   よつて回転駆動される上シリンダーおよび、前記
   ロータリートランスローターと対向するロータリ
   ートランスステーターが設けられ、前記上シリン
   ダーとで外周に磁気テープを巻き付けて走行を案
   内することのできる固定の下シリンダーを有して
   なる回転ヘツドシリンダー装置であつて、前記下
   シリンダーの側壁部に、その側壁の一部から外側
   へ引出された前記ロータリートランスステーター
   の巻線部線端を中継処理するための接続部を有す
   る被固定部材を配し、かつ、その被固定部材を前
   記下シリンダーの下端面側から該下シリンダーに
   対して固定具で固定するように構成したことを特
   徴とする回転ヘツドシリンダー装置。 ２ 特許請求の範囲第１項の記載において、前記
   被固定部材は前記接続部を覆つて高周波的にシー
   ルドする金属製のシールド部材が装着されている
   ことを特徴とする回転ヘツドシリンダー装置。 ３ 特許請求の範囲第２項の記載において、前記
   シールド部材の内壁面には前記接続部に接続され
   た引出しケーブルを前記被固定部材との間で挾着
   するための押さえ部材が一体的に形成されている
   ことを特徴とする回転ヘツドシリンダー装置。 ４ 特許請求の範囲第２項または第３項の記載に
   おいて、前記シールド部材の上端部には、前記シ
   ールド部材の上端部には、前記上シリンダーから
   突出された前記モータの回転軸の上端面に接触し
   てアースするための導電性ブラシが取付けられて
   いることを特徴とする回転ヘツドシリンダー装
   置。 ５ 特許請求の範囲第２項または第３項の記載に
   おいて、前記被固定部材は金属材料で構成され、
   かつ該被固定部材には前記シリンダーを加熱する
   ための露結防止用電熱源が装備されていることを
   特徴とする回転ヘツドシリンダー装置。