JPS6137472B2 - - Google Patents
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- JPS6137472B2 JPS6137472B2 JP1242881A JP1242881A JPS6137472B2 JP S6137472 B2 JPS6137472 B2 JP S6137472B2 JP 1242881 A JP1242881 A JP 1242881A JP 1242881 A JP1242881 A JP 1242881A JP S6137472 B2 JPS6137472 B2 JP S6137472B2
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- Japan
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- suction
- compressor
- cylinder
- vane
- blade chamber
- Prior art date
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Links
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C29/00—Component parts, details or accessories of pumps or pumping installations, not provided for in groups F04C18/00 - F04C28/00
- F04C29/12—Arrangements for admission or discharge of the working fluid, e.g. constructional features of the inlet or outlet
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Rotary Pumps (AREA)
Description
本発明は特にカーエアコン等に使用するベーン
形圧縮機に関するものである。 本発明の説明に先立ち、まず、スライデイング
ベーン式のカークーラー用ロータリー圧縮機につ
いて説明する。 一般のスライデイングベーン式の圧縮機は、第
1図に示す様に、内部に円筒空間を有するシリン
ダ1と、この両側面に固定され、シリンダ1の内
部空間である羽根室2をその側面において密閉す
る側板(第1図では図示せず)と、前記シリンダ
1内に偏芯して配置されるロータ3と、このロー
タ3に設けた溝4に摺動可能に係合されたベーン
5より構成される。6は側板に形成された吸入
孔、7はシリンダ1に形成された吐出孔である。
ベーン5は、ロータ3の回転に伴い、遠心力によ
つて外側に飛出し、その先端面がシリンダ1の内
壁面を摺動しつつ、圧縮機のガスの漏洩防止を計
つている。 この様なスライデイングベーン式のロータリー
圧縮機は構成が複雑で、部品点撰の多いレシプロ
式の圧縮機と比べ、小型シンプルな構成が可能で
あり、近年、カークーラー用の圧縮機に適用され
るようになつた。しかし、このロータリー式はレ
シプロ式と比べて次の様な問題点があつた。 すなわち、カークーラーの場合、エンジンの駆
動力は、ベルトを介してクラツチのプーリーに伝
達され、圧縮機の回転軸を駆動する。したがつ
て、スライデイングベーン式の圧縮機を用いた場
合、その冷凍能力は車のエンジンの回転数に比例
してほぼ直線的に上昇していく。 一方、従来から用いられているレシプロ式のコ
ンプレツサを用いた場合は、吸入弁の追従性が高
速回転時においては悪くなり、圧縮ガスを十分に
シリンダ内に吸入出来ず、その結果、冷凍能力は
高速時においては飽和してしまう。つまり、レシ
プロ式では、高速走行時においては冷凍能力の抑
制作用が自動的に働くのに対してロータリー式で
はその作用がなく、圧縮仕事の増大によつて効率
を低下させ、あるいは過冷却(冷え過ぎ)の状態
になる。ロータリー圧縮機の前述した問題点を解
消させる方法として、ロータリー圧縮機の吸入孔
6に通ずる流通路に流通路の開口面積が変化する
制御バルブを構成し、高速回転時に開口面積を絞
ることにより、その吸入損失を利用して能力制御
を行う方法が従来から提案されている。但し、こ
の場合、上記制御バルブを別途附加せねばなら
ず、構成が複雑化し、コスト高となる問題点があ
つた。ロータリー圧縮機の高速時の能力過多を解
消する他の方法として、流体クラツチ、遊星歯車
等を用いて回転数を一定以上は増速させない構造
が従来から提案されている。 しかし、例えば、前者は相対移動面の摩擦発熱
によるエネルギーロスが大きく、後者は部品点数
の多い遊星歯車機構を附加することにより寸法形
状も大型となり、省エネルギー化の動向によつて
増々シンプル化、コンパクト化が要求されている
昨今において、実用化は難しい。カークーラー用
冷凍サイクルのロータリー化にともなう前述した
問題を解消するために本発明者らは、ロータリー
圧縮機を用いた場合の羽根室圧力の過渡現象の詳
細な検討結果により、ロータリー圧縮機の場合で
も、その吸入孔面積、吐出量、羽根枚数等のパラ
メータを適切に選択、組合せることにより、従来
のレシプロ式同様に、高速回転時における冷凍能
力の自己抑制作用が効果的に働くことを見い出し
ており、特願昭55−134048号(特開昭57−70986
号)で出願中である。 上記出願の発明では、ロータとシリンダ間が、
他と比べて最も近接している部分をシリンダ・ト
ツプ部とするベーン形圧縮機において、ロータの
回転中心を中心とし、前記シリンダトツプ部から
前記ベーンのシリンダ側の端部までの角度をθラ
ジアン、吸入行程終了時の前記角度θラジアンの
値をθsラジアン、吸入行程終了時の前記角度θs
ラジアンのときの前記羽根室の容積をVocc、エ
バポレータから前記羽根室に至る吸入流通路の前
記角度θラジアンの時の有効面積をa(θ)cm2、
重み平均を =∫〓s 0θ2a(θ)dθ/∫〓s 0θ2dθ としたとき、パラメータθs/Voを0.025<θs
/Vo<0.080の範囲となるようベーン形圧縮機
を構成したものであり、上記発明から見い出され
る条件下で圧縮機を構成すれば、低速時では吸入
圧力の損失を極力小さくすることが出来、高速時
でのみ、有効な圧力損失が発生するため、従来の
ロータリー圧縮機に何ら附加しないシンプルな構
成で、効果的な能力制御が実現出来るものであ
る。 本発明は上記発明を利用し、改良を加えるもの
であり、車両用圧縮機において、軽自動車と大型
バス等ではその原動機の設定回転数の範囲あるい
は必要とする冷凍能力も異なり、それらの要求に
あわせた能力制御特性をベーン形圧縮機に持たせ
るためには、吸入流通路の有効面積を設計変更
し、そのための加工工程を設ける必要があつた
が、本発明においては、同一のベーン形圧縮機を
用い、設計変更や加工工程の増加の必要なく、使
用形態にあわせた能力制御特性を得ることを目的
とするものである。 以上の目的を達成するため、本発明は、ベーン
形圧縮機において、特に、エバポレータから前記
羽根室に至る吸入流通路の有効面積を変化させる
流量調整弁を備え、前記ロータと前記シリンダ間
が、他と比べて最も近接している部分をシリン
ダ・トツプ部とし、ロータの回転中心を中心と
し、前記シリンダトツプ部から前記ベーンのシリ
ンダ側の端部までの角度をθラジアン、吸入行程
終了時の前記角度θラジアンの値をθsラジア
ン、吸入行程終了時の前記角度θsラジアンのと
きの前記羽根室の容積をVocc、エバポレータか
ら前記羽根室に至る吸入流通路の前記角度θラジ
アンの時の有効面積をa(θ)cm2、重み平均を =∫〓s 0θ2a(θ)dθ/∫〓s 0θ2dθ としたとき、パラメータθs/Voを0.025<θs
/Vo<0.080の範囲となるよう前記流量調整弁
により前記有効面積を設定可能に構成したもので
ある。
形圧縮機に関するものである。 本発明の説明に先立ち、まず、スライデイング
ベーン式のカークーラー用ロータリー圧縮機につ
いて説明する。 一般のスライデイングベーン式の圧縮機は、第
1図に示す様に、内部に円筒空間を有するシリン
ダ1と、この両側面に固定され、シリンダ1の内
部空間である羽根室2をその側面において密閉す
る側板(第1図では図示せず)と、前記シリンダ
1内に偏芯して配置されるロータ3と、このロー
タ3に設けた溝4に摺動可能に係合されたベーン
5より構成される。6は側板に形成された吸入
孔、7はシリンダ1に形成された吐出孔である。
ベーン5は、ロータ3の回転に伴い、遠心力によ
つて外側に飛出し、その先端面がシリンダ1の内
壁面を摺動しつつ、圧縮機のガスの漏洩防止を計
つている。 この様なスライデイングベーン式のロータリー
圧縮機は構成が複雑で、部品点撰の多いレシプロ
式の圧縮機と比べ、小型シンプルな構成が可能で
あり、近年、カークーラー用の圧縮機に適用され
るようになつた。しかし、このロータリー式はレ
シプロ式と比べて次の様な問題点があつた。 すなわち、カークーラーの場合、エンジンの駆
動力は、ベルトを介してクラツチのプーリーに伝
達され、圧縮機の回転軸を駆動する。したがつ
て、スライデイングベーン式の圧縮機を用いた場
合、その冷凍能力は車のエンジンの回転数に比例
してほぼ直線的に上昇していく。 一方、従来から用いられているレシプロ式のコ
ンプレツサを用いた場合は、吸入弁の追従性が高
速回転時においては悪くなり、圧縮ガスを十分に
シリンダ内に吸入出来ず、その結果、冷凍能力は
高速時においては飽和してしまう。つまり、レシ
プロ式では、高速走行時においては冷凍能力の抑
制作用が自動的に働くのに対してロータリー式で
はその作用がなく、圧縮仕事の増大によつて効率
を低下させ、あるいは過冷却(冷え過ぎ)の状態
になる。ロータリー圧縮機の前述した問題点を解
消させる方法として、ロータリー圧縮機の吸入孔
6に通ずる流通路に流通路の開口面積が変化する
制御バルブを構成し、高速回転時に開口面積を絞
ることにより、その吸入損失を利用して能力制御
を行う方法が従来から提案されている。但し、こ
の場合、上記制御バルブを別途附加せねばなら
ず、構成が複雑化し、コスト高となる問題点があ
つた。ロータリー圧縮機の高速時の能力過多を解
消する他の方法として、流体クラツチ、遊星歯車
等を用いて回転数を一定以上は増速させない構造
が従来から提案されている。 しかし、例えば、前者は相対移動面の摩擦発熱
によるエネルギーロスが大きく、後者は部品点数
の多い遊星歯車機構を附加することにより寸法形
状も大型となり、省エネルギー化の動向によつて
増々シンプル化、コンパクト化が要求されている
昨今において、実用化は難しい。カークーラー用
冷凍サイクルのロータリー化にともなう前述した
問題を解消するために本発明者らは、ロータリー
圧縮機を用いた場合の羽根室圧力の過渡現象の詳
細な検討結果により、ロータリー圧縮機の場合で
も、その吸入孔面積、吐出量、羽根枚数等のパラ
メータを適切に選択、組合せることにより、従来
のレシプロ式同様に、高速回転時における冷凍能
力の自己抑制作用が効果的に働くことを見い出し
ており、特願昭55−134048号(特開昭57−70986
号)で出願中である。 上記出願の発明では、ロータとシリンダ間が、
他と比べて最も近接している部分をシリンダ・ト
ツプ部とするベーン形圧縮機において、ロータの
回転中心を中心とし、前記シリンダトツプ部から
前記ベーンのシリンダ側の端部までの角度をθラ
ジアン、吸入行程終了時の前記角度θラジアンの
値をθsラジアン、吸入行程終了時の前記角度θs
ラジアンのときの前記羽根室の容積をVocc、エ
バポレータから前記羽根室に至る吸入流通路の前
記角度θラジアンの時の有効面積をa(θ)cm2、
重み平均を =∫〓s 0θ2a(θ)dθ/∫〓s 0θ2dθ としたとき、パラメータθs/Voを0.025<θs
/Vo<0.080の範囲となるようベーン形圧縮機
を構成したものであり、上記発明から見い出され
る条件下で圧縮機を構成すれば、低速時では吸入
圧力の損失を極力小さくすることが出来、高速時
でのみ、有効な圧力損失が発生するため、従来の
ロータリー圧縮機に何ら附加しないシンプルな構
成で、効果的な能力制御が実現出来るものであ
る。 本発明は上記発明を利用し、改良を加えるもの
であり、車両用圧縮機において、軽自動車と大型
バス等ではその原動機の設定回転数の範囲あるい
は必要とする冷凍能力も異なり、それらの要求に
あわせた能力制御特性をベーン形圧縮機に持たせ
るためには、吸入流通路の有効面積を設計変更
し、そのための加工工程を設ける必要があつた
が、本発明においては、同一のベーン形圧縮機を
用い、設計変更や加工工程の増加の必要なく、使
用形態にあわせた能力制御特性を得ることを目的
とするものである。 以上の目的を達成するため、本発明は、ベーン
形圧縮機において、特に、エバポレータから前記
羽根室に至る吸入流通路の有効面積を変化させる
流量調整弁を備え、前記ロータと前記シリンダ間
が、他と比べて最も近接している部分をシリン
ダ・トツプ部とし、ロータの回転中心を中心と
し、前記シリンダトツプ部から前記ベーンのシリ
ンダ側の端部までの角度をθラジアン、吸入行程
終了時の前記角度θラジアンの値をθsラジア
ン、吸入行程終了時の前記角度θsラジアンのと
きの前記羽根室の容積をVocc、エバポレータか
ら前記羽根室に至る吸入流通路の前記角度θラジ
アンの時の有効面積をa(θ)cm2、重み平均を =∫〓s 0θ2a(θ)dθ/∫〓s 0θ2dθ としたとき、パラメータθs/Voを0.025<θs
/Vo<0.080の範囲となるよう前記流量調整弁
により前記有効面積を設定可能に構成したもので
ある。
【表】
【表】
表1におけるベーン先端の吸込終了回転角度:
θsを下記の様に定義する。 すなわち、第6図において、26aは羽根室
A、26bは羽根室B、27はシリンダ11のト
ツプ部、28aはベーンA、28bはベーンB、
29は吸入溝端部である。 ロータ16の回転中心を中心とし、シリンダの
トツプ部27に、ベーン先端が通過する位置をθ
=0とし、前記θ=0を原点として、ベーン先端
の任意の位置における角度をθとする。羽根室A
26aに着目すれば、第6図イはベーン28aが
吸入孔17を通過した直後であり、吸入行程が開
始された直後の状態を示している。羽根室A26
aには吸入孔17から直接に、また、羽根室B2
6bには吸入溝18を通つて冷媒が矢印のごとく
供給される。 第6図ロは、羽根室26aの吸入行程が終了す
る直後の位置を示し、ベーンB28bの先端部は
吸入溝端部29の位置にある。この時点で、ベー
ンA28aとベーンB28bで仕切られる羽根室
A26aの容積は最大となる。 また実施例では、シリンダ11の内壁面に形成
する吸入溝18を第5図の様に形成した。ベーン
28aの先端が第6図イのごとく、吸入溝18を
通過するとき、流量調整弁210のスプール20
2をとりはずし、開口部209を密閉した状態
で、吸入配管から羽根室B26bに到るまでの流
体径路の断面積の中で、吸入孔17の面積が最小
となる様に吸入溝及び吸入孔を形成した。 すなわち、吸入孔面積a′吸入溝面積:S1=e×
fとしたとき、S1>a′となる様に、吸入溝を十分
深くシリンダ内壁に形成した。 上記構成で、流量調整弁210を装着すれば、
吸入配管から羽根室に致るまでの吸入流通路の有
効面積:aは、ほとんど上記調整弁210の開閉
状態で決定されることになる。 さて、本発明における吸入有効面積とは、下記
の様なものである。 エバポレータ出口から、圧縮機の羽根室に致る
までの流体経路の中で、その断面積が最小となる
個所があれば、その断面積に縮流係数:C=0.7
〜0.9を乗じた値から、吸入有効面積:aの概略
値が把握出来る。但し、厳密にはJIS B8320等で
用いられる方法に準じて下記の様な実験から得ら
れる値を吸入有効面積:aと定義する。 第7図は、その実験方法の一例を示すもので、
100は圧縮機、101は車輛に実装する際にエ
バポレータから圧縮機の吸入孔に連結するパイ
プ、102は高圧空気供給用パイプ、103は上
記両パイプ101,102を連結するためのハウ
ジング、104は熱伝対、105は流量計、10
6は圧力計、107は圧力調整弁、108は高圧
のエアー源である。 第7図の一点鎖線:Nで包まれる部分が、本発
明の対称となる圧縮機に相当するものである。但
し、上記実験装置において、エバポレータ内部に
流体抵抗として無視出来ない絞り部分があれば、
それに相当する絞りを、上記パイプ101に附加
する必要がある。 さて、例えば、第2図で示す様な構造の圧縮機
の吸入有効面積:aを測定する場合は、クラツチ
のデイスク及びプーリー24,25をとりはず
し、フロントパネル20をシリンダ11からとり
はずした状態で、実験を行なえばよい。 高圧空気源の圧力をp1Kg/cm2abs、大気圧をP2
=1.03Kg/cm2abs、空気の比熱比:κ1=1.4、比
重量:γ1、重力加速度:g=980cm/sec2とし
て上記条件下で得られる重量流量をG1とすれば
下記の様に吸入有効面積:aが得られる。 但し、0.528<P2/P1<0.9の範囲になる様に高
圧:P1を設定する。 さて、表1の条件、及び吸入有効面積:a=
0.45cm2となる様に調整弁210を設定して構成さ
れた本圧縮機の回転数に対する冷凍能力の測定結
果は、第8図の様であつた。 但し、上記測定結果は、2次冷媒式カロリーメ
ータを用いた。表2の条件下におけるものであ
る。
θsを下記の様に定義する。 すなわち、第6図において、26aは羽根室
A、26bは羽根室B、27はシリンダ11のト
ツプ部、28aはベーンA、28bはベーンB、
29は吸入溝端部である。 ロータ16の回転中心を中心とし、シリンダの
トツプ部27に、ベーン先端が通過する位置をθ
=0とし、前記θ=0を原点として、ベーン先端
の任意の位置における角度をθとする。羽根室A
26aに着目すれば、第6図イはベーン28aが
吸入孔17を通過した直後であり、吸入行程が開
始された直後の状態を示している。羽根室A26
aには吸入孔17から直接に、また、羽根室B2
6bには吸入溝18を通つて冷媒が矢印のごとく
供給される。 第6図ロは、羽根室26aの吸入行程が終了す
る直後の位置を示し、ベーンB28bの先端部は
吸入溝端部29の位置にある。この時点で、ベー
ンA28aとベーンB28bで仕切られる羽根室
A26aの容積は最大となる。 また実施例では、シリンダ11の内壁面に形成
する吸入溝18を第5図の様に形成した。ベーン
28aの先端が第6図イのごとく、吸入溝18を
通過するとき、流量調整弁210のスプール20
2をとりはずし、開口部209を密閉した状態
で、吸入配管から羽根室B26bに到るまでの流
体径路の断面積の中で、吸入孔17の面積が最小
となる様に吸入溝及び吸入孔を形成した。 すなわち、吸入孔面積a′吸入溝面積:S1=e×
fとしたとき、S1>a′となる様に、吸入溝を十分
深くシリンダ内壁に形成した。 上記構成で、流量調整弁210を装着すれば、
吸入配管から羽根室に致るまでの吸入流通路の有
効面積:aは、ほとんど上記調整弁210の開閉
状態で決定されることになる。 さて、本発明における吸入有効面積とは、下記
の様なものである。 エバポレータ出口から、圧縮機の羽根室に致る
までの流体経路の中で、その断面積が最小となる
個所があれば、その断面積に縮流係数:C=0.7
〜0.9を乗じた値から、吸入有効面積:aの概略
値が把握出来る。但し、厳密にはJIS B8320等で
用いられる方法に準じて下記の様な実験から得ら
れる値を吸入有効面積:aと定義する。 第7図は、その実験方法の一例を示すもので、
100は圧縮機、101は車輛に実装する際にエ
バポレータから圧縮機の吸入孔に連結するパイ
プ、102は高圧空気供給用パイプ、103は上
記両パイプ101,102を連結するためのハウ
ジング、104は熱伝対、105は流量計、10
6は圧力計、107は圧力調整弁、108は高圧
のエアー源である。 第7図の一点鎖線:Nで包まれる部分が、本発
明の対称となる圧縮機に相当するものである。但
し、上記実験装置において、エバポレータ内部に
流体抵抗として無視出来ない絞り部分があれば、
それに相当する絞りを、上記パイプ101に附加
する必要がある。 さて、例えば、第2図で示す様な構造の圧縮機
の吸入有効面積:aを測定する場合は、クラツチ
のデイスク及びプーリー24,25をとりはず
し、フロントパネル20をシリンダ11からとり
はずした状態で、実験を行なえばよい。 高圧空気源の圧力をp1Kg/cm2abs、大気圧をP2
=1.03Kg/cm2abs、空気の比熱比:κ1=1.4、比
重量:γ1、重力加速度:g=980cm/sec2とし
て上記条件下で得られる重量流量をG1とすれば
下記の様に吸入有効面積:aが得られる。 但し、0.528<P2/P1<0.9の範囲になる様に高
圧:P1を設定する。 さて、表1の条件、及び吸入有効面積:a=
0.45cm2となる様に調整弁210を設定して構成さ
れた本圧縮機の回転数に対する冷凍能力の測定結
果は、第8図の様であつた。 但し、上記測定結果は、2次冷媒式カロリーメ
ータを用いた。表2の条件下におけるものであ
る。
【表】
特性曲線:イは冷凍能力の損失がない場合の理
論吐出量から決まる冷凍能力を示す。ロは従来の
ロータリー圧縮機の冷凍能力の特性の一例、ハは
従来のレシプロ式圧縮機の一例、ニは本発明から
なる圧縮機の一実施例である。 第9図は本圧縮機の体積効率:ηvの測定デー
タである。 実施例の圧縮機は、第8図ニで示される様な、
理想的な冷凍能力特性を示し、ロータリー式は高
速時において能力過多になるという従来の常識と
は異なるものであつた。すなわち、 (i) 低速回転においては、吸入損失による冷凍能
力の低下は僅少であつた。 第9図から、ω=1400rpm以下で体積効率の
低下がみられるが、これは摺動部の冷媒の漏れ
に起因するものである。 冷凍能力の自己抑制作用のあるレシプロ式は
低速回転において吸入損失が僅少である事を特
徴とするが、ロータリー式の本圧縮機は、レシ
プロ式と比べても遜色のない特性が得られた。
(低速回転ではロ,ハは一致する) (ii) 高速回転においては、従来のレシプロと同等
以上の冷凍能力の抑制効果が得られた。 (iii) 抑制効果が得られるのは、1800〜2000rpm程
度以上に回転数が上昇した場合であり、カーク
ーラー用圧縮機として用いた場合、理想的な省
エネルギー、好フイーリングの冷凍サイクルが
実現出来た。 上記(i)〜(iii)の結果は、カークーラー用冷凍サイ
クルにとつて理想的とも言えるもので、従来のロ
ータリーコンプレツサに、何ら新しい要素部品を
附加しないで、達成出来た点、本発明の顕著な特
徴である。 すなわち、小型、軽量でシンプルな構成が可能
なロータリー式圧縮機の特徴をなんら失うことな
く、能力制御付のコンプレツサを実現することが
出来るものである。また、圧縮機の吸入行程にお
けるポリトロープ変化に際して、吸入圧力が低
く、比重量が小さい程、羽根室冷媒の総重量が小
さく圧縮仕事が小さい。したがつて、回転数の増
大にともなつて、圧縮行程の手前で冷媒総重量の
低下を自動的にもたらす本圧縮機は、高速回転時
において、必然的に駆動トルクの低下をもたらす
ことになる。 従来、過冷却防止のために、制御バルブを圧縮
機の高圧側と低圧側に連結し、随時上記バルブを
開放状態にさせることにより、高圧側冷媒を低圧
側羽根室に帰還させて能力制御を行う方法が、例
えばルーム用エアコンの冷凍サイクルで実用化さ
れている。しかし、この方法では、不可逆性をと
もなう低圧側での冷媒の再膨張によつて、圧縮損
が発生し、効率の低下をもたらすという問題点が
あつた。 本発明からなる圧縮機では、前記圧縮損となる
様な無駄な機械仕事を行なわないで能力制御を行
うことが出来、省エネ、高効率の冷凍サイクルを
実現することが出来る。また、本発明は、後述す
る様に、羽根室圧力の過渡現象を、圧縮機の各パ
ラメータの適切な組み合わせによつて、効果的に
利用することを特徴としており、制御バルブの様
な稼動部を有しない。それゆえ、高い信頼性を有
する。 また、連続的に能力が変化するため、バルブを
用いるときの様な、不連続な切換による冷却特性
の不自然さもなく、好フイーリングの能力制御が
実現出来るのである。 以下、本発明の重要なポイントである冷媒圧力
の過渡現象を詳細に把握するため行つた特性解析
について述べる。 羽根室圧力の過渡特性は、次の様なエネルギー
方程式によつて記述出来る。 Cp/AGTA−PadVa/dt+dQ/dt=d/dt
(Cv/AγaVaTa)1式 上記1式において、G:冷媒の重量流量、
Va:羽根室容積、A:仕事の熱当量、Cp:定圧
比熱、TA:供給側冷媒温度、κ:比熱比、R:
気体定数、Cv:定積比熱、Pa:羽根室圧力、
Q:熱量、γa:羽根室冷媒の比重量、Ta:羽根
室冷媒の温度である。また、以下2式〜4式にお
いて、a:吸入孔有効面積、g:重力加速度、γ
A:供給側冷媒の比重量、Ps:供給側冷媒圧力で
ある。 1式において、左辺第一項は吸入孔を通過して
単位時間に羽根室にもちこまれる冷媒の熱エネル
ギー、第二項は冷媒圧力が単位時間に外部に対し
てなす仕事、第三項は外壁を通して外部から単位
時間に流入する熱エネルギーを示し、右辺は系の
内部エネルギーの単位時間の増加を示す。冷媒が
理想気体の法則に従うものとし、また圧縮機の吸
入行程は急速であるために、断熱変化とすれば
dQ/dt=0である。また、冷媒は理想気体の法則に 従うものとすれば、γa=pa/RTaであり、1
式から次式が得られる。 G=dVa/dt(A/CpTA+1/κRTA)Pa+
Va/κRTA dPa/dt 2式 また、1/R=A/Cp+1/κRの熱力学の関係式
を用いれ ば G=1/RTA・dVa/dt・Pa+Va/κRTA
dRa/dt3式 吸入孔を通過する冷媒の重量流量はノズルの理論
が適用出来 したがつて、3式、4式を連立させて解くことに
より、羽根室圧力:Paの過渡特性が得られる。
但し、上記羽根室の容積:Va(θ)は、m=
Rr/Rcとして V(θ)=bRc2/2{(1−m2)θ+(1−m)2
/2sin2θ− (1−m)sinθ ×√1−(1−)2 2−sin-1
〔(1−m)sinθ〕}+ΔV(θ) 0<θ<π/2のとき、Va(θ)=V(θ) π/2<θ<θsのとき、 Va(θ)=V(θ)−V(π −θ) 5式 上記:ΔV(θ)は、ベーンがロータ中心に対し
て偏芯されて配置されていることによる補正項で
あるが、通常1〜2%のオーダーである。ΔV
(θ)=0の場合を第10図に示す。 第11図は、3式〜5式及び表1、表2の条件
を用いて、t=0,P=Psの初期条件のもと
に、回転数をパラメータとして、羽根室圧力の過
渡特性を求めたものである。また、カークーラー
用冷凍サイクルの冷媒は通常R12を用いるため、
κ=1.13,R=668Kg・cm/〓Kg,γA=16.8×
10-6Kg/cm3TA=283〓として解析を行つた。 第11図において、低速回転時(ω=
1000rpm)では、吸入行程の終了する手前:θ=
260゜附近で、既に羽根室圧力:Paは、供給圧:
Ps=3.18Kg/cm2absに到達しており、吸入行程終
了時における羽根室圧力の損失は生じない。回転
数が高くなると、羽根室の容積変化に冷媒の供給
が追いつかず、吸入行程終了時(θ=270゜)に
おける圧力損失は増大していく。例えば、ω=
4000rpmでは、供給圧:Psに対する圧力損失:
ΔP=1.37Kg/cm2であり、吸込冷媒総重量の低下
をもたらすため、大幅に冷凍能力が低下すること
になる。 さて、羽根室の容積、Vaを求める(5式)を
用いる代りに、次の様な近似関数を用いて(3
式)(4式)を整理し、各パラメータと能力制御
効果の相函を把握する方法を提案する。 Voを冷媒の最大吸込容積、かつ、=Ωt=
(πω/θs)tとして、角度θをに変換する。
このとき、は0からπまで変化し、t=0で
Va(O)=0,Va′(O)=0、かつ、吸入行程が
終了するt=θs/ωで、Va(π)=Vo,
Va′(π)=0なる近似関数として例えば、6式
を選ぶ。 Va()≒Vo/2(1−cos) 6式 上記6式において、は0からπまで変化し、
t=0でVa(O)=0,Va′(O)=0、かつ、吸
入行程が終了するt=θs/ωで、Va(π)=
Vo,Va′(π)=0となる。 また、η=Pa/Psとおけば、3式は次式のよ
うになる。 G=ΩVo/2 Ps/RTA {sin.η+1/κ(1−cos)dη/d}
7式 4式は、 したがつて、上記7式、8式から K1f(η)=sin・η+1/κ (1−cos)dη/d 9式 K1は以下示す様な無次元量となり K1=2aθs/Voπω・√2A 10式 スライデイングベーン式の圧縮機の場合、Vthを
理論吐出量、nを羽根枚数とすれば、通常、Vth
=n×Voであり、10式は次の様になる。 K1=2aθsn/Vthπω√2A 11式 上記9式において、比熱比:κは冷媒の種類の
みで決まる定数であち、したがつて、K1の一定
の条件下では、9式の解、η=η()は、常に
一義的に決定されることになる。 つまり、K1が等しく構成される圧縮機におい
ては吸入行程終了時における羽根室圧力の損失は
等しく、損失がない場合得られる冷凍能力:
QKcalに対して、同一の割合で能力制御が働くこ
とになる。 さて、吸入行程終了時における羽根室圧力を
Pa=Pasとしたとき、圧力降下率:ηPを次の様
に定義する。 ηP=(1−Pas/Ps)×100 12式 第10図は、再度、K2=aθs/Voなるパラメータ
を 定義し、ΔT=10degをスーパーヒートとして、
TA=283〓の条件下で圧力降下率:ηPを求めた
ものである。 第12図から分かる様に、圧縮機のパラメータ
を適切に設定することにより、低速回転時におい
ては圧力損失が極力小さく、高速時のみ圧力損失
を有効に発生させることが出来る。そのときの回
転数に対する圧力損失の特性は、低速時におい
て、不感帯とも言うべき領域を有し、この不感帯
の存在が本発明によるロータリー圧縮機におい
て、能力制御をより効果的にする最も重要なポイ
ントである。 さて、表1の実施例から、上記パラメータ:
K2を求めると、K2=0.450×4.71/43=0.04
93とな る。 第12図から、上記K2の値における、例えば
ω=3000rpmでの圧力降下率を求めると、ηP=
15%である。圧力の降下率は冷凍能力の降下率に
概略等しいと考えてよく、第8図の実験結果で
は、冷凍能力の降下率は、16.0%であり、よい近
似を示すことが分かる。 さて、本発明からなる圧縮機では、圧縮機の他
の構成を変えないで、調整弁210の開閉状態を
調節することにより、第12図に示す様な各種能
力制御特性を任意に選ぶことが出来る。 例えば、某車種に本圧縮機が組み込まれた冷凍
サイクルを適用した場合、要求される冷凍能力特
性の仕様は下記の様であつた。 (i) ω=1800rpmにおいて、冷凍能力の降下率
(圧力損失)は3%以下のこと。 (ii) ω=3600rpmにおいて、冷凍能力の降下率は
20%以上のこと。 上記(i)(ii)を満足するK2の範囲は 0.045<K2<0.050 13式 したがつて、上記式を満足する様に圧縮機のパラ
メータ、a,θs,n,Vthを構成すれば、上記
(i),(ii)の性能を有する能力制御付圧縮機が実現出
来る。 表1のパラメータで圧縮機を構成したとすれ
ば、吸入有効面積:aは 0.41cm2<a<0.46cm2 14式 有効面積:aを上記範囲に収めるためには、例え
ば、第7図で示した実験装置に圧縮機を設置した
状態で、流量調節弁210を調節すればよい。さ
て、パラメータ:K2が各種異なる圧縮機を塔載
した実車走行テストの結果は、次の様であつた。
論吐出量から決まる冷凍能力を示す。ロは従来の
ロータリー圧縮機の冷凍能力の特性の一例、ハは
従来のレシプロ式圧縮機の一例、ニは本発明から
なる圧縮機の一実施例である。 第9図は本圧縮機の体積効率:ηvの測定デー
タである。 実施例の圧縮機は、第8図ニで示される様な、
理想的な冷凍能力特性を示し、ロータリー式は高
速時において能力過多になるという従来の常識と
は異なるものであつた。すなわち、 (i) 低速回転においては、吸入損失による冷凍能
力の低下は僅少であつた。 第9図から、ω=1400rpm以下で体積効率の
低下がみられるが、これは摺動部の冷媒の漏れ
に起因するものである。 冷凍能力の自己抑制作用のあるレシプロ式は
低速回転において吸入損失が僅少である事を特
徴とするが、ロータリー式の本圧縮機は、レシ
プロ式と比べても遜色のない特性が得られた。
(低速回転ではロ,ハは一致する) (ii) 高速回転においては、従来のレシプロと同等
以上の冷凍能力の抑制効果が得られた。 (iii) 抑制効果が得られるのは、1800〜2000rpm程
度以上に回転数が上昇した場合であり、カーク
ーラー用圧縮機として用いた場合、理想的な省
エネルギー、好フイーリングの冷凍サイクルが
実現出来た。 上記(i)〜(iii)の結果は、カークーラー用冷凍サイ
クルにとつて理想的とも言えるもので、従来のロ
ータリーコンプレツサに、何ら新しい要素部品を
附加しないで、達成出来た点、本発明の顕著な特
徴である。 すなわち、小型、軽量でシンプルな構成が可能
なロータリー式圧縮機の特徴をなんら失うことな
く、能力制御付のコンプレツサを実現することが
出来るものである。また、圧縮機の吸入行程にお
けるポリトロープ変化に際して、吸入圧力が低
く、比重量が小さい程、羽根室冷媒の総重量が小
さく圧縮仕事が小さい。したがつて、回転数の増
大にともなつて、圧縮行程の手前で冷媒総重量の
低下を自動的にもたらす本圧縮機は、高速回転時
において、必然的に駆動トルクの低下をもたらす
ことになる。 従来、過冷却防止のために、制御バルブを圧縮
機の高圧側と低圧側に連結し、随時上記バルブを
開放状態にさせることにより、高圧側冷媒を低圧
側羽根室に帰還させて能力制御を行う方法が、例
えばルーム用エアコンの冷凍サイクルで実用化さ
れている。しかし、この方法では、不可逆性をと
もなう低圧側での冷媒の再膨張によつて、圧縮損
が発生し、効率の低下をもたらすという問題点が
あつた。 本発明からなる圧縮機では、前記圧縮損となる
様な無駄な機械仕事を行なわないで能力制御を行
うことが出来、省エネ、高効率の冷凍サイクルを
実現することが出来る。また、本発明は、後述す
る様に、羽根室圧力の過渡現象を、圧縮機の各パ
ラメータの適切な組み合わせによつて、効果的に
利用することを特徴としており、制御バルブの様
な稼動部を有しない。それゆえ、高い信頼性を有
する。 また、連続的に能力が変化するため、バルブを
用いるときの様な、不連続な切換による冷却特性
の不自然さもなく、好フイーリングの能力制御が
実現出来るのである。 以下、本発明の重要なポイントである冷媒圧力
の過渡現象を詳細に把握するため行つた特性解析
について述べる。 羽根室圧力の過渡特性は、次の様なエネルギー
方程式によつて記述出来る。 Cp/AGTA−PadVa/dt+dQ/dt=d/dt
(Cv/AγaVaTa)1式 上記1式において、G:冷媒の重量流量、
Va:羽根室容積、A:仕事の熱当量、Cp:定圧
比熱、TA:供給側冷媒温度、κ:比熱比、R:
気体定数、Cv:定積比熱、Pa:羽根室圧力、
Q:熱量、γa:羽根室冷媒の比重量、Ta:羽根
室冷媒の温度である。また、以下2式〜4式にお
いて、a:吸入孔有効面積、g:重力加速度、γ
A:供給側冷媒の比重量、Ps:供給側冷媒圧力で
ある。 1式において、左辺第一項は吸入孔を通過して
単位時間に羽根室にもちこまれる冷媒の熱エネル
ギー、第二項は冷媒圧力が単位時間に外部に対し
てなす仕事、第三項は外壁を通して外部から単位
時間に流入する熱エネルギーを示し、右辺は系の
内部エネルギーの単位時間の増加を示す。冷媒が
理想気体の法則に従うものとし、また圧縮機の吸
入行程は急速であるために、断熱変化とすれば
dQ/dt=0である。また、冷媒は理想気体の法則に 従うものとすれば、γa=pa/RTaであり、1
式から次式が得られる。 G=dVa/dt(A/CpTA+1/κRTA)Pa+
Va/κRTA dPa/dt 2式 また、1/R=A/Cp+1/κRの熱力学の関係式
を用いれ ば G=1/RTA・dVa/dt・Pa+Va/κRTA
dRa/dt3式 吸入孔を通過する冷媒の重量流量はノズルの理論
が適用出来 したがつて、3式、4式を連立させて解くことに
より、羽根室圧力:Paの過渡特性が得られる。
但し、上記羽根室の容積:Va(θ)は、m=
Rr/Rcとして V(θ)=bRc2/2{(1−m2)θ+(1−m)2
/2sin2θ− (1−m)sinθ ×√1−(1−)2 2−sin-1
〔(1−m)sinθ〕}+ΔV(θ) 0<θ<π/2のとき、Va(θ)=V(θ) π/2<θ<θsのとき、 Va(θ)=V(θ)−V(π −θ) 5式 上記:ΔV(θ)は、ベーンがロータ中心に対し
て偏芯されて配置されていることによる補正項で
あるが、通常1〜2%のオーダーである。ΔV
(θ)=0の場合を第10図に示す。 第11図は、3式〜5式及び表1、表2の条件
を用いて、t=0,P=Psの初期条件のもと
に、回転数をパラメータとして、羽根室圧力の過
渡特性を求めたものである。また、カークーラー
用冷凍サイクルの冷媒は通常R12を用いるため、
κ=1.13,R=668Kg・cm/〓Kg,γA=16.8×
10-6Kg/cm3TA=283〓として解析を行つた。 第11図において、低速回転時(ω=
1000rpm)では、吸入行程の終了する手前:θ=
260゜附近で、既に羽根室圧力:Paは、供給圧:
Ps=3.18Kg/cm2absに到達しており、吸入行程終
了時における羽根室圧力の損失は生じない。回転
数が高くなると、羽根室の容積変化に冷媒の供給
が追いつかず、吸入行程終了時(θ=270゜)に
おける圧力損失は増大していく。例えば、ω=
4000rpmでは、供給圧:Psに対する圧力損失:
ΔP=1.37Kg/cm2であり、吸込冷媒総重量の低下
をもたらすため、大幅に冷凍能力が低下すること
になる。 さて、羽根室の容積、Vaを求める(5式)を
用いる代りに、次の様な近似関数を用いて(3
式)(4式)を整理し、各パラメータと能力制御
効果の相函を把握する方法を提案する。 Voを冷媒の最大吸込容積、かつ、=Ωt=
(πω/θs)tとして、角度θをに変換する。
このとき、は0からπまで変化し、t=0で
Va(O)=0,Va′(O)=0、かつ、吸入行程が
終了するt=θs/ωで、Va(π)=Vo,
Va′(π)=0なる近似関数として例えば、6式
を選ぶ。 Va()≒Vo/2(1−cos) 6式 上記6式において、は0からπまで変化し、
t=0でVa(O)=0,Va′(O)=0、かつ、吸
入行程が終了するt=θs/ωで、Va(π)=
Vo,Va′(π)=0となる。 また、η=Pa/Psとおけば、3式は次式のよ
うになる。 G=ΩVo/2 Ps/RTA {sin.η+1/κ(1−cos)dη/d}
7式 4式は、 したがつて、上記7式、8式から K1f(η)=sin・η+1/κ (1−cos)dη/d 9式 K1は以下示す様な無次元量となり K1=2aθs/Voπω・√2A 10式 スライデイングベーン式の圧縮機の場合、Vthを
理論吐出量、nを羽根枚数とすれば、通常、Vth
=n×Voであり、10式は次の様になる。 K1=2aθsn/Vthπω√2A 11式 上記9式において、比熱比:κは冷媒の種類の
みで決まる定数であち、したがつて、K1の一定
の条件下では、9式の解、η=η()は、常に
一義的に決定されることになる。 つまり、K1が等しく構成される圧縮機におい
ては吸入行程終了時における羽根室圧力の損失は
等しく、損失がない場合得られる冷凍能力:
QKcalに対して、同一の割合で能力制御が働くこ
とになる。 さて、吸入行程終了時における羽根室圧力を
Pa=Pasとしたとき、圧力降下率:ηPを次の様
に定義する。 ηP=(1−Pas/Ps)×100 12式 第10図は、再度、K2=aθs/Voなるパラメータ
を 定義し、ΔT=10degをスーパーヒートとして、
TA=283〓の条件下で圧力降下率:ηPを求めた
ものである。 第12図から分かる様に、圧縮機のパラメータ
を適切に設定することにより、低速回転時におい
ては圧力損失が極力小さく、高速時のみ圧力損失
を有効に発生させることが出来る。そのときの回
転数に対する圧力損失の特性は、低速時におい
て、不感帯とも言うべき領域を有し、この不感帯
の存在が本発明によるロータリー圧縮機におい
て、能力制御をより効果的にする最も重要なポイ
ントである。 さて、表1の実施例から、上記パラメータ:
K2を求めると、K2=0.450×4.71/43=0.04
93とな る。 第12図から、上記K2の値における、例えば
ω=3000rpmでの圧力降下率を求めると、ηP=
15%である。圧力の降下率は冷凍能力の降下率に
概略等しいと考えてよく、第8図の実験結果で
は、冷凍能力の降下率は、16.0%であり、よい近
似を示すことが分かる。 さて、本発明からなる圧縮機では、圧縮機の他
の構成を変えないで、調整弁210の開閉状態を
調節することにより、第12図に示す様な各種能
力制御特性を任意に選ぶことが出来る。 例えば、某車種に本圧縮機が組み込まれた冷凍
サイクルを適用した場合、要求される冷凍能力特
性の仕様は下記の様であつた。 (i) ω=1800rpmにおいて、冷凍能力の降下率
(圧力損失)は3%以下のこと。 (ii) ω=3600rpmにおいて、冷凍能力の降下率は
20%以上のこと。 上記(i)(ii)を満足するK2の範囲は 0.045<K2<0.050 13式 したがつて、上記式を満足する様に圧縮機のパラ
メータ、a,θs,n,Vthを構成すれば、上記
(i),(ii)の性能を有する能力制御付圧縮機が実現出
来る。 表1のパラメータで圧縮機を構成したとすれ
ば、吸入有効面積:aは 0.41cm2<a<0.46cm2 14式 有効面積:aを上記範囲に収めるためには、例え
ば、第7図で示した実験装置に圧縮機を設置した
状態で、流量調節弁210を調節すればよい。さ
て、パラメータ:K2が各種異なる圧縮機を塔載
した実車走行テストの結果は、次の様であつた。
【表】
第8図の実験データは、吸入圧:Ps、吐出
圧:Pdが一定の条件の場合であるが、実車走行
の場合は、高速回転時において、吸入圧は減少
し、吐出温度が上昇する。 その結果、能力制御がない場合は、圧縮比の増
大によつて、圧縮仕事(トルク)が増大するだけ
ではなく、吐出温度が高いため、コンデンサに過
負荷をきたし、最悪はクーラーの破損に致る。コ
ンデンサが大きい程、過負荷に対する余裕が増す
ため、必然的に大きなコンデンサが塔載出来る大
型車程、圧縮機の過大な冷凍能力に対する余裕度
は大きいと言える。 表3の結果から、排気量の違いによる車種の選
択も見込んで、本発明が実用上、効果的に適用出
来る範囲は、0.025<K2<0.080であつた。 〔〕 吸入有効面積が吸入行程中変化する場合 以上、吸入流通路の羽根室へ通ずる有効面積が
吸入行程中一定とみなされる場合について、実施
例をあげ説明してきた。しかし、例えば、吸入流
通路の羽根室開口部がベーン走行方向で長く形成
され、ベーンの走行位置による前記開口部の有効
面積の変化が無視出来ない場合は、前述したパラ
メータ:K2及びK1による整理は出来ない。なぜ
ならば、9式において、K1がの関数となるた
め、ηは0<<πの範囲で、K1()によつ
て任意に変わり得るからである。 例えば、第1図の様に、側板(リアプレート)
に吸入孔6を有する圧縮機の場合は、ベーン5が
前記吸入孔6上を通過する吸入行程の最終段階に
おいて、羽根室へ通ずる有効面積は先細りの傾向
となる。 あるいは、第13図に示す様に、シリンダ内面
に吸入溝56及び吸入孔54を有し、かつ、吸入
溝56の幅:eと深さ:fと溝個数で決まる有効
面積:S1が前記吸入孔54よりも小さ目に形成さ
れているときは、吸入行程後半において、吸入流
通路の有効面積は絞られることになる。(記号
e,fは第5図参照) 第13図において、50はロータ、51はシリ
ンダ、52はベーン、53は羽根室、54は吸入
孔、55は吐出孔、56は吸入溝である。 第13図の様な吸入溝形状が圧縮機の特性上、
許容出来るならば、ツール径の分だけ、断面の曲
面を見込むことが出来るため、量産加工上有利で
ある。 この様に、一般の圧縮機においては、加工上あ
るいは全体構成上の配慮等から、吸入行程中、吸
入流通路の有効面積が大きく変化する場合が多々
有り、以下、本発明の適用について述べる。 (i) 吸入流通路が前半において閉じられる場合、
吸入流通路が吸入行程の前半の一区間において
第14図イのごとく閉じられる場合、すなわち
羽根室への冷媒の供給が遮断された場合に冷媒
の最終到達圧力に与える影響の大きさについて
考察する。そのため、10式における有効面積:
a(θ)以外のパラメータを、表1、表2の条
件に設定し、かつ、回転数:ω=3600rpmとし
て、以下述べる様な数値実験を行つた。 第15図は、第14図イの吸入流通路が遮蔽
される区間(a(θ)=0の区間)をθ1とし
たとき、θ1/θsに対する圧力降下率:ηp
を求めたものである。 0<θ1/θs<0.5では、吸入流通路の有無
は最終到達圧力にほとんど影響を与えない。つ
まり、吸入行程終了時における圧力降下率:η
pは、前半における吸入流通路の開閉状態、あ
るいは大小に関係なく、後半の吸入孔面積:a
(θ)=0.78cm2のみで決定されることが分る。 第16図は上記結果の具体例である過渡特性
を比較したもので、吸入流通路面積が全行程中
一定の場合(図中イ)と、0<θ/θs<0.37
の区間閉じられている場合(図中ロ)を示す。
図中ロの場合、羽根室圧力:Paは、流通路が
閉じられている区間では大きく降下するが、流
通路が開放されると急速に復帰し、吸入行程の
終了する時点:θs=270゜では両者(図中イ,
ロ)にほとんど差はなくなることが分かる。 (ii) 吸入流通路が後半において閉じられる場合吸
入流通路が後半において、角度:θ2だけ閉じ
られている場合の最終到達圧力に及ぼす影響を
求めたのが第17図である。 圧力降下率:ηpはθ2に比例して増大し、
θ2/θs=0.5で、ほぼηp=80%程度にな
る。 上記(i),(ii)の検討結果を要約すれば次の様であ
る。すなわち、吸入流通路の開閉状態もしくは、
その開口面積の大小が最終到達圧力に与える影響
の度合は、吸入行程におけるベーン走行角度θに
よつて大きく異なり、吸入行程の前半、すなわち
0<θ<θs/2の区間での影響は僅少であり、θ= θsに近ずくにつれて与える影響は増大する。 以上の結果は、吸入流通面の面積:a(θ)
に、位置による「重みずけ」を与えることによ
り、任意の関数:a(θ)の適切な平均値
(θ)が得られることを示唆するものである。 第18図に、各種重み函数:g(θ)を示す。
g1は、0<θ/θs<0.5でg(θ)=0、0.5<
θ/θs<1で、g(θ)=2(θ/θs)−1、g2
はg(θ)=(θ/θs)2、g3はg(θ)=θ/θ
s、g4はg(θ)=1である。 ここで、重み平均:を次の様に定義する。 =∫〓g(θ)・a(θ)dθ
/∫〓g(θ)dθ 18式 第19図は、ベーン走行角度:θの関数である
a(θ)と、前述した各種重み函数:g(θ)か
らa(θ)の平均値をを求め、かつ、上記と
3式、4式を用いて、表1(面積aを除く)、表
2、回転数:ω=3600rpmの条件における過渡特
性を求めたものである。 但し、吸入流路の面積:a(θ)は、第20図
のイで示される値を用いており、同図のPa
(θ)は、平均値を用いないで求めた厳密解であ
る。ちなみに、ここでの厳密解とは解析解のこと
ではなく、吸入流通路の面積:a(θ)を正確に
考慮して計算した数値解析による解を示す。
圧:Pdが一定の条件の場合であるが、実車走行
の場合は、高速回転時において、吸入圧は減少
し、吐出温度が上昇する。 その結果、能力制御がない場合は、圧縮比の増
大によつて、圧縮仕事(トルク)が増大するだけ
ではなく、吐出温度が高いため、コンデンサに過
負荷をきたし、最悪はクーラーの破損に致る。コ
ンデンサが大きい程、過負荷に対する余裕が増す
ため、必然的に大きなコンデンサが塔載出来る大
型車程、圧縮機の過大な冷凍能力に対する余裕度
は大きいと言える。 表3の結果から、排気量の違いによる車種の選
択も見込んで、本発明が実用上、効果的に適用出
来る範囲は、0.025<K2<0.080であつた。 〔〕 吸入有効面積が吸入行程中変化する場合 以上、吸入流通路の羽根室へ通ずる有効面積が
吸入行程中一定とみなされる場合について、実施
例をあげ説明してきた。しかし、例えば、吸入流
通路の羽根室開口部がベーン走行方向で長く形成
され、ベーンの走行位置による前記開口部の有効
面積の変化が無視出来ない場合は、前述したパラ
メータ:K2及びK1による整理は出来ない。なぜ
ならば、9式において、K1がの関数となるた
め、ηは0<<πの範囲で、K1()によつ
て任意に変わり得るからである。 例えば、第1図の様に、側板(リアプレート)
に吸入孔6を有する圧縮機の場合は、ベーン5が
前記吸入孔6上を通過する吸入行程の最終段階に
おいて、羽根室へ通ずる有効面積は先細りの傾向
となる。 あるいは、第13図に示す様に、シリンダ内面
に吸入溝56及び吸入孔54を有し、かつ、吸入
溝56の幅:eと深さ:fと溝個数で決まる有効
面積:S1が前記吸入孔54よりも小さ目に形成さ
れているときは、吸入行程後半において、吸入流
通路の有効面積は絞られることになる。(記号
e,fは第5図参照) 第13図において、50はロータ、51はシリ
ンダ、52はベーン、53は羽根室、54は吸入
孔、55は吐出孔、56は吸入溝である。 第13図の様な吸入溝形状が圧縮機の特性上、
許容出来るならば、ツール径の分だけ、断面の曲
面を見込むことが出来るため、量産加工上有利で
ある。 この様に、一般の圧縮機においては、加工上あ
るいは全体構成上の配慮等から、吸入行程中、吸
入流通路の有効面積が大きく変化する場合が多々
有り、以下、本発明の適用について述べる。 (i) 吸入流通路が前半において閉じられる場合、
吸入流通路が吸入行程の前半の一区間において
第14図イのごとく閉じられる場合、すなわち
羽根室への冷媒の供給が遮断された場合に冷媒
の最終到達圧力に与える影響の大きさについて
考察する。そのため、10式における有効面積:
a(θ)以外のパラメータを、表1、表2の条
件に設定し、かつ、回転数:ω=3600rpmとし
て、以下述べる様な数値実験を行つた。 第15図は、第14図イの吸入流通路が遮蔽
される区間(a(θ)=0の区間)をθ1とし
たとき、θ1/θsに対する圧力降下率:ηp
を求めたものである。 0<θ1/θs<0.5では、吸入流通路の有無
は最終到達圧力にほとんど影響を与えない。つ
まり、吸入行程終了時における圧力降下率:η
pは、前半における吸入流通路の開閉状態、あ
るいは大小に関係なく、後半の吸入孔面積:a
(θ)=0.78cm2のみで決定されることが分る。 第16図は上記結果の具体例である過渡特性
を比較したもので、吸入流通路面積が全行程中
一定の場合(図中イ)と、0<θ/θs<0.37
の区間閉じられている場合(図中ロ)を示す。
図中ロの場合、羽根室圧力:Paは、流通路が
閉じられている区間では大きく降下するが、流
通路が開放されると急速に復帰し、吸入行程の
終了する時点:θs=270゜では両者(図中イ,
ロ)にほとんど差はなくなることが分かる。 (ii) 吸入流通路が後半において閉じられる場合吸
入流通路が後半において、角度:θ2だけ閉じ
られている場合の最終到達圧力に及ぼす影響を
求めたのが第17図である。 圧力降下率:ηpはθ2に比例して増大し、
θ2/θs=0.5で、ほぼηp=80%程度にな
る。 上記(i),(ii)の検討結果を要約すれば次の様であ
る。すなわち、吸入流通路の開閉状態もしくは、
その開口面積の大小が最終到達圧力に与える影響
の度合は、吸入行程におけるベーン走行角度θに
よつて大きく異なり、吸入行程の前半、すなわち
0<θ<θs/2の区間での影響は僅少であり、θ= θsに近ずくにつれて与える影響は増大する。 以上の結果は、吸入流通面の面積:a(θ)
に、位置による「重みずけ」を与えることによ
り、任意の関数:a(θ)の適切な平均値
(θ)が得られることを示唆するものである。 第18図に、各種重み函数:g(θ)を示す。
g1は、0<θ/θs<0.5でg(θ)=0、0.5<
θ/θs<1で、g(θ)=2(θ/θs)−1、g2
はg(θ)=(θ/θs)2、g3はg(θ)=θ/θ
s、g4はg(θ)=1である。 ここで、重み平均:を次の様に定義する。 =∫〓g(θ)・a(θ)dθ
/∫〓g(θ)dθ 18式 第19図は、ベーン走行角度:θの関数である
a(θ)と、前述した各種重み函数:g(θ)か
らa(θ)の平均値をを求め、かつ、上記と
3式、4式を用いて、表1(面積aを除く)、表
2、回転数:ω=3600rpmの条件における過渡特
性を求めたものである。 但し、吸入流路の面積:a(θ)は、第20図
のイで示される値を用いており、同図のPa
(θ)は、平均値を用いないで求めた厳密解であ
る。ちなみに、ここでの厳密解とは解析解のこと
ではなく、吸入流通路の面積:a(θ)を正確に
考慮して計算した数値解析による解を示す。
【表】
第19図の結果では、厳密解:Pa(θ)は吸
入行程が終了する時点:θ=270゜において、供
給圧:Ps=3.18Kg/cm2absに対して、ΔP=0.78
Kg/cm2absの圧力損失がある。 厳密解による圧力Pa(θ)がθs1=200゜で再
度大きく降下を始めるのは、吸入流通路の有効面
積が、a(θ)=0.78cm2からa(θ)=0.31cm2に減
少するためである。 表4に、各種重み函数を用いた場合の厳密解と
の誤差を示す。 重み函数:g1を用いた場合、第19図から分か
る様に、重み平均による解は厳密解に対して、や
や小さ目の解が得られ、重み函数:g2を用いた場
合、厳密解と比べて、g1の場合とは逆に、大き目
の解が得られる。したがつて、g1<g2<g3であ
り、上記条件下ではg(θ)=g2=(θ/θs)2
が最もよい近似を与えることが分かつた。 第20図は、第13図の吸入溝形状を有する圧
縮機において、ベーン走行角度:θに対する流通
路有効面積:a(θ)を、次の3ケース(表5)
について示すものである。
入行程が終了する時点:θ=270゜において、供
給圧:Ps=3.18Kg/cm2absに対して、ΔP=0.78
Kg/cm2absの圧力損失がある。 厳密解による圧力Pa(θ)がθs1=200゜で再
度大きく降下を始めるのは、吸入流通路の有効面
積が、a(θ)=0.78cm2からa(θ)=0.31cm2に減
少するためである。 表4に、各種重み函数を用いた場合の厳密解と
の誤差を示す。 重み函数:g1を用いた場合、第19図から分か
る様に、重み平均による解は厳密解に対して、や
や小さ目の解が得られ、重み函数:g2を用いた場
合、厳密解と比べて、g1の場合とは逆に、大き目
の解が得られる。したがつて、g1<g2<g3であ
り、上記条件下ではg(θ)=g2=(θ/θs)2
が最もよい近似を与えることが分かつた。 第20図は、第13図の吸入溝形状を有する圧
縮機において、ベーン走行角度:θに対する流通
路有効面積:a(θ)を、次の3ケース(表5)
について示すものである。
【表】
第21図は、上記イ,ロ,ハのそれぞれについ
て、回転数に対する圧力降下率を、厳密解と重み
平均値:を用いた場合について比較したもので
ある。 いずれの場合も、ω=3000rpm〜4000rpmの範
囲で極めてよい近似を示すが、回転数に対する圧
力降下率の勾配は、厳密解の方がゆるやかなた
め、回転数が高いところでは、圧力降下率は重み
平均値:を用いた方が若干大きく、逆に低速回
転の領域においては、厳密解を用いた方が若干大
き目になる。 この結果から、パラメータ:K2が適切に設定
される範囲では、吸入有効面積が吸入行程中先細
りとなる様な変化をする場合よりも、吸入有効面
積が一定の方が理想的な能力制御特性を得るため
に好ましい事が分かる。 重み平均を用いた上記方法は、実用上十分な精
度の近似が得られるため、〔〕で行つた様に、
パラメータ:K2を用いた特性評価が出来る。 以上、吸入流通路の有効面積が吸入行程中変化
する一般の圧縮機に、本発明を適用する場合を要
約すれば下記の様になる。 ベーン走行角度:θが、0<θ<θsの区間
において、エバポレータから圧縮機羽根室まで
の流通路の有効面積:a(θ)を求める。 上記a(θ)を用いて、重み平均を求め
る。但し、=∫〓θ2a(θ)dθ/∫〓θ2d
θ さらに、上記を用いて、パラメータ:K2
=aθsn/Vthを求める。 例えば、表3を用いて、上記K2の値から能
力制御の特性評価を行う。 以上、2ベーンタイプのスライデイングベーン
コンプレツサに本発明を適用した実施例について
述べたが、本発明はコンプレツサの吐出量、ベー
ン枚数、型式に関係なく用いることが出来る。ベ
ーンをロータ中心から偏心させることにより、吐
出量を大きくとれるが、勿論、偏心していない構
成でもよい。 また、複数の各ベーン間の角度が等角に配置さ
れた圧縮機でなくてもよく、不等角でもよい。こ
の場合、例えば、最大吸込容積:Voが大きい方
に本発明からなる能力制御を施こせばよい。 シリンダは、本実施例では真円型を用いている
が楕円型でもよい。あるいは、ロータに貫通して
一枚のベーンが径方向に摺動可能に形成されたシ
ンプルベーンタイプのコンプレツサにも本発明を
適用することが出来る。 以上、本発明によれば、圧縮機の構成部品、組
立工程を同一のままで、吸入流通路に設けた流量
調整弁の開閉状態のみを調節することにより、エ
ンジン、車両の特性にマツチングした能力制御特
性を有する圧縮機を構成出来る。 すなわち、多様な車種の特性に合わせた最適な
カーエアコンを構成することが出来、とくに量産
工程におけるコストダウン、効率アツプの効果は
著しいものがある。
て、回転数に対する圧力降下率を、厳密解と重み
平均値:を用いた場合について比較したもので
ある。 いずれの場合も、ω=3000rpm〜4000rpmの範
囲で極めてよい近似を示すが、回転数に対する圧
力降下率の勾配は、厳密解の方がゆるやかなた
め、回転数が高いところでは、圧力降下率は重み
平均値:を用いた方が若干大きく、逆に低速回
転の領域においては、厳密解を用いた方が若干大
き目になる。 この結果から、パラメータ:K2が適切に設定
される範囲では、吸入有効面積が吸入行程中先細
りとなる様な変化をする場合よりも、吸入有効面
積が一定の方が理想的な能力制御特性を得るため
に好ましい事が分かる。 重み平均を用いた上記方法は、実用上十分な精
度の近似が得られるため、〔〕で行つた様に、
パラメータ:K2を用いた特性評価が出来る。 以上、吸入流通路の有効面積が吸入行程中変化
する一般の圧縮機に、本発明を適用する場合を要
約すれば下記の様になる。 ベーン走行角度:θが、0<θ<θsの区間
において、エバポレータから圧縮機羽根室まで
の流通路の有効面積:a(θ)を求める。 上記a(θ)を用いて、重み平均を求め
る。但し、=∫〓θ2a(θ)dθ/∫〓θ2d
θ さらに、上記を用いて、パラメータ:K2
=aθsn/Vthを求める。 例えば、表3を用いて、上記K2の値から能
力制御の特性評価を行う。 以上、2ベーンタイプのスライデイングベーン
コンプレツサに本発明を適用した実施例について
述べたが、本発明はコンプレツサの吐出量、ベー
ン枚数、型式に関係なく用いることが出来る。ベ
ーンをロータ中心から偏心させることにより、吐
出量を大きくとれるが、勿論、偏心していない構
成でもよい。 また、複数の各ベーン間の角度が等角に配置さ
れた圧縮機でなくてもよく、不等角でもよい。こ
の場合、例えば、最大吸込容積:Voが大きい方
に本発明からなる能力制御を施こせばよい。 シリンダは、本実施例では真円型を用いている
が楕円型でもよい。あるいは、ロータに貫通して
一枚のベーンが径方向に摺動可能に形成されたシ
ンプルベーンタイプのコンプレツサにも本発明を
適用することが出来る。 以上、本発明によれば、圧縮機の構成部品、組
立工程を同一のままで、吸入流通路に設けた流量
調整弁の開閉状態のみを調節することにより、エ
ンジン、車両の特性にマツチングした能力制御特
性を有する圧縮機を構成出来る。 すなわち、多様な車種の特性に合わせた最適な
カーエアコンを構成することが出来、とくに量産
工程におけるコストダウン、効率アツプの効果は
著しいものがある。
第1図は一般のスライデイングベーン型ロータ
リー圧縮機の正面断面図、第2図は本発明の一実
施例であるロータリー圧縮機の正面断面図、第3
図は同圧縮機の側面断面図、第4図イ,ロは流量
調整弁の開閉状態を示す断面図、第5図イは同圧
縮機の吸入孔形状を示す断面図、第5図ロは上記
第5図イのE−E矢視図、第6図イは同圧縮機の
吸入工程の開始直後のベーン、ロータ等の位置関
係を示す図、第6図ロは吸入工程終了時における
各位置関係を示す図、第7図は吸入有効面積:a
を測定するための装置を示す図、第8図は同圧縮
機及び従来圧縮機の回転数に対する冷凍能力:Q
を示す実測グラフ、第9図は同圧縮機の回転数:
ωに対する体積効率:ηvの実測グラフ、第10
図は同圧縮機のベーン走行角度:θに対する羽根
室容積:Vaの関係を示すグラフ、第11図は同
圧縮機の過渡特性の一例を示すグラフ、第12図
は回転数:ωに対する圧力降下率:ηpの特性グ
ラフ、第13図は本発明の他の実施例であるロー
タリー圧縮機の正面断面図、第14図イは吸入流
通路が前半において閉じられる場合のベーン走行
角度:θに対する吸入有効面積:a(θ)のグラ
フ、第14図ロは同様に後半において閉じられる
場合のグラフ、第15図はθ1/θsに対する圧
力降下率:ηpのグラフ、第16図は羽根室圧
力:Paの過渡特性を示すグラフ、第17図はθ
2/θsに対するηpのグラフ、第18図は各種重
み函数:g(θ)の特性を示すグラフ、第19図
は羽根室圧力:Paの過渡特性の数例を示すグラ
フ、第20図はベーン走行角度:θに対する吸入
有効面積:a(θ)の特性を示すグラフ、第21
図は回転数:ωに対する圧力降下率:ηpのグラ
フである。 11……シリンダ、14……ベーン、16……
ロータ、17……吸入孔、19……吐出孔、20
……側板、26−1……羽根室、27……シリン
ダ・トツプ部、210……流量調整弁。
リー圧縮機の正面断面図、第2図は本発明の一実
施例であるロータリー圧縮機の正面断面図、第3
図は同圧縮機の側面断面図、第4図イ,ロは流量
調整弁の開閉状態を示す断面図、第5図イは同圧
縮機の吸入孔形状を示す断面図、第5図ロは上記
第5図イのE−E矢視図、第6図イは同圧縮機の
吸入工程の開始直後のベーン、ロータ等の位置関
係を示す図、第6図ロは吸入工程終了時における
各位置関係を示す図、第7図は吸入有効面積:a
を測定するための装置を示す図、第8図は同圧縮
機及び従来圧縮機の回転数に対する冷凍能力:Q
を示す実測グラフ、第9図は同圧縮機の回転数:
ωに対する体積効率:ηvの実測グラフ、第10
図は同圧縮機のベーン走行角度:θに対する羽根
室容積:Vaの関係を示すグラフ、第11図は同
圧縮機の過渡特性の一例を示すグラフ、第12図
は回転数:ωに対する圧力降下率:ηpの特性グ
ラフ、第13図は本発明の他の実施例であるロー
タリー圧縮機の正面断面図、第14図イは吸入流
通路が前半において閉じられる場合のベーン走行
角度:θに対する吸入有効面積:a(θ)のグラ
フ、第14図ロは同様に後半において閉じられる
場合のグラフ、第15図はθ1/θsに対する圧
力降下率:ηpのグラフ、第16図は羽根室圧
力:Paの過渡特性を示すグラフ、第17図はθ
2/θsに対するηpのグラフ、第18図は各種重
み函数:g(θ)の特性を示すグラフ、第19図
は羽根室圧力:Paの過渡特性の数例を示すグラ
フ、第20図はベーン走行角度:θに対する吸入
有効面積:a(θ)の特性を示すグラフ、第21
図は回転数:ωに対する圧力降下率:ηpのグラ
フである。 11……シリンダ、14……ベーン、16……
ロータ、17……吸入孔、19……吐出孔、20
……側板、26−1……羽根室、27……シリン
ダ・トツプ部、210……流量調整弁。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ベーンが摺動可能に設けられたロータと、こ
のロータ及びベーンを収納するシリンダと、前記
シリンダの両側面に固定され、前記ベーン、前記
ロータ、前記シリンダで形成される羽根室の空間
をその側面において密閉する側板と、前記羽根室
へ連絡する冷媒の流通路である吸入孔及び吐出孔
と、エバポレータから前記羽根室に至る吸入流通
路の有効面積を変化させる流量調整弁とにより構
成され、前記ロータと前記シリンダ間が、他と比
べて最も近接している部分をシリンダ・トツプ部
とし、ロータの回転中心を中心とし、前記シリン
ダトツプ部から前記ベーンのシリンダ側の端部ま
での角度をθラジアン、吸入行程終了時の前記角
度θラジアンの値をθsラジアン、吸入行程終了
時の前記角度θsラジアンのときの前記羽根室の
容積をVocc、エバポレータから前記羽根室に至
る吸入流通路の前記角度θラジアンの時の有効面
積をa(θ)cm2、重み平均を =∫〓θ2a(θ) dθ/∫〓θ2dθ としたとき、パラメータθs/Voを0.025<θs
/Vo<0.080の範囲となるよう前記流量調整弁
により前記有効面積を設定可能に構成したベーン
形圧縮機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56012428A JPS57126593A (en) | 1981-01-29 | 1981-01-29 | Compressor |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56012428A JPS57126593A (en) | 1981-01-29 | 1981-01-29 | Compressor |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS57126593A JPS57126593A (en) | 1982-08-06 |
| JPS6137472B2 true JPS6137472B2 (ja) | 1986-08-23 |
Family
ID=11805007
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP56012428A Granted JPS57126593A (en) | 1981-01-29 | 1981-01-29 | Compressor |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS57126593A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4708598A (en) * | 1984-07-31 | 1987-11-24 | Seiko Seiki Kabushiki Kaisha | Rotary type gas compressor |
| CN113685353B (zh) * | 2021-09-23 | 2026-02-24 | 珠海凌达压缩机有限公司 | 一种气缸组件和压缩机 |
-
1981
- 1981-01-29 JP JP56012428A patent/JPS57126593A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS57126593A (en) | 1982-08-06 |
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