JPS6137354Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は浴室装置に関するものである。

最近では、省エネルギーを図るため、太陽熱温
水器で加熱した湯を浴槽内へ導くようにしたもの
があるが、太陽熱温水器は屋根上等に設置しなけ
ればならないので専用の設置場所を要し、しかも
浴槽まで導くための配管設備等を要するという問
題を有していた。一方、入浴する場合、特に冬期
等においては、浴室の洗い場等が冷えきつている
ために入浴しづらいという問題も有していた。

したがつて、この考案の目的は、太陽熱を利用
して風呂水はもちろん浴室全体を暖めることがで
き、しかも特別の太陽熱集熱装置や配管設備等も
不要とする浴室装置を提供することである。

この考案の一実施例を第１図および第２図を用
いて説明する。すなわち、この浴室装置は、第１
図および第２図に示すように、面状蓄熱体１で浴
槽本体２と浴室床部３（洗い場）を連続形成し、
この蓄熱体１の下面に岩綿板等の断熱材４を充填
するとともに、前記蓄熱体１の上面に沿つて鉄板
等の熱伝導体５を貼着し、浴室壁６の南面側上部
と屋根７の軒先側をガラス板８で形成したもので
ある。また、浴槽本体２の蓋として透明板９を用
いる。前記蓄熱体１は、断熱材４の上面にれん
が、コンクリートなどを敷設したものである。

このように構成した結果、浴槽本体２内に水１
０を溜めて透明板９で蓋をしておくと、昼間、ガ
ラス板８から浴室内に差し込んだ光は、透明板９
を透過して水１０を直接温めるとともに、浴槽本
体２および浴室床部３上方の熱伝導体５にも照射
して（第２図参照）蓄熱体１に熱として貯えら
れ、その熱により水１０が間接的に暖められる。
また、浴槽本体２に蓄えられた熱は蓄熱体１の内
部を通つて浴室床部３まで伝わるため、冬でも洗
い場を常に暖かくしておくことができるととも
に、熱伝導体５からの輻射熱により浴室全体をも
暖めることができる。しかも、蓄熱体１の下部に
は断熱材４を充填しているため、保温効果も高
い。その上、蓄熱体１により浴槽本体２と浴室床
部３を形成しているため、従来のような特別の太
陽熱集熱装置や配管設備が不要となる。なお、透
明板９は、暖められた水１０を保温する機能を合
せ持つ。

以上のように、この考案の浴室装置は、蓄熱体
で浴槽本体と浴室床部を連続形成し、前記蓄熱体
の下面に断熱材を配するとともに、前記蓄熱体の
上面に沿つて熱伝導部材を貼着し、浴室壁の少な
くとも南面側を透光板で形成したため、太陽熱を
利用して風呂水はもちろん浴室全体を暖めること
ができ、しかも特別の太陽熱集熱装置や配管設備
等も不要とするという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の断面図、第２図
はその水平断面図である。 １……蓄熱体、２……浴槽本体、３……浴室床
部、４……断熱材、５……熱伝導部材、６……浴
室壁、８……ガラス板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 蓄熱体で浴槽本体と浴室床部を連続形成し、前
   記蓄熱体の下面に断熱材を配するとともに、前記
   蓄熱体の上面に沿つて熱伝導部材５を貼着し、浴
   室壁の少なくとも南面側を透光板で形成した浴室
   装置。