JPS6136307Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は人形置物に関するものである。

武者人形などの人形置物として主体を粘土や陶
磁器よりなるものとしてこれに彩飾したり、布製
被服を着せかけたものが知られているが、装飾効
果に満足できないものがあるうえ衝撃によつて破
損し易い難点があつた。

本考案は前記のような難点のない人形置物を目
的として完成されたもので、以下、図示の実施例
について詳細に説明する。

図中、１は人形置物としての主体であつて、該
主体１には毛皮製上衣２を着せかけて該毛皮製上
衣２はこれを該主体１との間に空隙３を介在させ
て毛皮製上衣２の前縁部分２′、２′のみをもつて
主体１に接着し、また、前記主体１には前記毛皮
製上衣２に調和する布製部分衣服５を貼着したも
のとしている。なお、図中４は主体１を陶磁器よ
りなる中空体とする場合に該主体１の表面に釉薬
或いは合成樹脂塗料をもつて肌色に形成される彩
色層、６は毛皮製上衣２の各前縁部分２′の装飾
性を高めるために必要に応じ該前縁部分２′に襟
状に設けられた布製縁取り、７は基台８に主体１
を固定する１手段としての止ピンである。

このように構成されたものは、主体１に着せか
けた天然の毛皮や人造毛皮などよりなる毛皮製上
衣２がその前縁部分２′、２′のみをもつて主体１
に接着されて固定状態となつているため、該毛皮
製上衣２はその前面側において形態を崩すおそれ
がなく、毛皮特有の保形性と相まち全体として体
裁よく着付けられた豪華な美観を呈し、主体１に
貼着した前記毛皮製上衣２に調和する布製部分衣
服５とにより優れた装飾効果を発揮するものであ
る。しかも、前記毛皮製上衣２は弾性に優れてい
るうえに毛皮製上衣２と主体１との間に介在させ
た空隙３が優れた緩衝効果を発揮するため、主体
１が陶磁器よりなる中空体とした場合のように破
損し易いものであつても該主体１は前記毛皮製上
衣２によつて衝撃に対し保護され、該毛皮製上衣
２に調和させて貼着した布製部分衣服５による補
強効果と相まち容易に破損することがないもので
ある。さらに、主体１と毛皮製上衣２との間に空
隙３を介在させたことは毛皮製上衣２の一部を折
り曲げるなどして好みに応じた態様をとらせるこ
ともできる。なお、製作の際には、布製部分衣服
５を予め主体１に貼着しておき、あとは毛皮製上
衣２を着せかけてその前縁部分２′、２′だけを接
着剤をもつて接着すればよいから、安直に量産で
きる利点もあるものである。

従つて、本考案は在来の人形置物の難点を除い
たものとして実用的価値極めて大なものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
一部切欠斜視図、第２図は横断平面図である。 １……主体、２……毛皮製上衣、２′……前縁
部分、３……空隙、５……布製部分衣服。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 主体１に着せかけた毛皮製上衣２を該主体１と
   の間に空隙３を介在させて該毛皮製上衣２の前縁
   部分２′、２′のみをもつて主体１に接着し、ま
   た、前記主体には前記毛皮製上衣に調和する布製
   部分衣服５を貼着したことを特徴とする人形置
   物。