JPS6135913Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は冷蔵庫等の断熱箱体に関する。一般的
に断熱箱体の外箱と内箱と接続するフランジ部は
庫内外の連続した面となる為、断熱が不十分とな
り結露現象が起る。この防止策としてフランジ内
に高温の凝縮器パイプを配設して、凝縮器能力の
向上を図るとともに、フランジ部温度をあげて結
露防止とする方法がとられることが多い。しかし
この方式に於いては外箱のフランジを凝縮パイプ
の放熱板として利用している一方、庫内側に入り
こんだフランジ部分を通して庫内側への放熱板に
もなり庫内の冷凍負荷を高めるという欠点を有し
ている。

本考案に於いてはこの庫内側への放熱量を減少
せしめ外箱フランジ庫外側への放熱効果を向上せ
しめるべく配慮したもので、以下図面によつてそ
の実施例を説明する。

図において１は冷蔵庫としての断熱箱体本体を
示し、外箱２と内箱３及びこれら両箱２，３間に
充填された断熱材４より成る。本体１前面開口部
には前面フランジに当接するガスケツト５を備え
た断熱扉６が枢着されている。外箱２の開口縁に
はガスケツト５が当接する前面フランジ２ａ、こ
のフランジ２ａ裏面に折返した折返しフランジ２
ｂ、外箱２の側壁を構成する裏面に当接した垂直
フランジ２ｃ、前記両フランジ２ａ，２ｂとは垂
直フランジ２ｃによる所定間隔を設けて平行に延
出された内側フランジ２ｄより成る二重フランジ
を形成しており、この二重フランジ内に凝縮器パ
イプ７が挿入されている。さらに柔軟部材８を介
して内箱３のフランジ３ａが挿着されている。二
重フランジ内に挿着された凝縮パイプ７の外周部
間には熱伝導シーラー９が充填されており、又二
重フランジのうち折返しフランジ２ｂと垂直フラ
ンジ２ｃで前記凝縮器パイプ７近傍にはスリツト
穴１０が設けられている。

以上の構成により二重フランジ内に挿着された
凝縮器パイプ７の放熱はスリツト穴１０より熱伝
導シーラー９を介して直接外箱２の側壁及び前面
フランジ２ａに熱伝導で放熱される為、従来のよ
うにフランジ２重部の面接触抵抗を介しこの熱伝
導による放熱よりもはるかに放熱効果は向上す
る。一方直接外箱２への放熱量の増加に伴ない凝
縮器パイプ７の温度は低下し庫内側への放熱量が
減少し、凝縮器効率の向上と同時に庫内側への吸
熱負荷の減少となつて省エネルギー効果を果すも
のである。

以上本考案に於いては、外箱の二重フランジに
スリツト穴を設けるという簡単な構成で、従来工
法を何ら変えることなく吸熱負荷減少、放熱効果
増大による省エネルギー効果が得られるものであ
る。尚上記実施例で凝縮器パイプの代りにヒータ
を配設する場合に於いても同様な効果が得られる
ことは云う迄もない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案一実施例の断熱箱体の中央断面
図、第２図は要部断面図を示す。 １……断熱箱体、２……外箱、２ａ，２ｂ，２
ｃ，２ｄ……前面フランジ・折返しフランジ・垂
直フランジ・内側フランジ・（二重フランジ）、７
……凝縮器パイプ（発熱体）、１０……スリツト
穴。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外箱と内箱及びこれら両箱間の断熱材より成
   り、前記外箱の開口縁にはガスケツトが当接する
   前面フランジ、この前面フランジ裏面に折返した
   折返しフランジ、外箱の側壁の裏面に当接する垂
   直フランジ、前記垂直フランジにより前記折返し
   フランジと間隔を設けて平行に延出された内側フ
   ランジとよりなる二重フランジを備え、この二重
   フランジの前記折返しフランジと内側フランジ間
   に凝縮パイプ等の発熱体を配設し、かつ前記折返
   しフランジと垂直フランジと内側フランジと前記
   発熱体間に熱伝導シーラーを充填してなるものに
   於いて、前記折返しフランジ及び垂直フランジに
   スリツト穴を設けたことを特徴とする断熱箱体。