JPS6135856Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は一つの給湯器で建物の一、二階に給湯
する際に、一、二階において同時使用（同時給
湯）を可能にしたものである。

従来、一つの給湯器で建物の一、二階に給湯す
るように構成すると、一階側において給湯使用が
あると二階側においては同時使用が出来ないとい
う欠点があつた。これは一階と二階とでは配管圧
損が違い、小圧損側の一階に給湯が集中し、大圧
損の二階側には給湯が回らないことに原因してい
る。

本考案は斯かる点から給湯器の出湯口から延長
された給湯器を分岐して一階と二階に給湯する際
に、分岐された一階側の給湯路（小圧損配管）に
はダイヤフラムを利用した流量調整弁とこの流量
調整弁をバイパスするバィパス路とこのバイパス
路の開閉を行うバイパス路開閉弁を取り付け、二
階側の給湯路（大圧損配管）にはオリフイスを設
け、このオリフイスと前記ダイヤフラムが位置す
るダイヤフラム室の二次圧室とを圧力導入路にて
連通して一階使用中でも二階において同時使用を
可能にしたものである。

以下実施例図に基づき本考案を詳記すると、１
は給湯器、２は給水路、３は出湯口、４は給湯
路、５は給湯路４から分岐された一階側給湯路
（小圧損配管）、６は二階側給湯路（大圧損配管）
である。７は給湯器１に対する燃料供給管を示
す。

８は一階側と二階側の分岐部に構成した給湯量
自動調整装置にして、この装置は第２図に示すよ
うに一階側給湯路５を開閉する流量調整弁９と、
この流量調整弁９を開閉するためのダイヤフラム
１０と、流量調整弁９をバイパスするバイパス路
１１及びこのバイパス路を通る最低流量を確保す
るバイパス路開閉弁１２と、二階側給湯路６内に
設けられたオリフイス１３と、このオリフイス１
３とダイヤフラム１０のダイヤフラム室１４の二
次圧室１５側とを連通する圧力導入路１６と、ダ
イヤフラム１０（流量調整弁９）を常時開方向に
賦勢しているダイヤフラム調節スプリング１７と
から成つている。

本考案装置は以上の如き構成から成り、流量調
整弁１１は通常はスプリング１７により開き、バ
イパス路開閉弁１２は必要最低流量を確保する程
度開けてある。この状態で一階側の栓ａが開放さ
れると、給湯器１からの湯は給湯路４を介して流
量調整弁９及びバイパス路開閉弁１２を通り、栓
ａに至る。この一階使用状態において二階側の栓
ｂが開放されると、オリフイス１３により圧力検
出路１６が減圧する。この減圧があるとダイヤフ
ラム室１４の二次室１５側の圧力が下り、ダイヤ
フラム１０はスプリング１７に抗して二次室１５
側に変位し、流量調整弁９を閉じる。この結果、
湯は二階側に回り、栓ｂから出湯する。但し、一
階側においてもバイパス路１１を介して必要最低
流量がバイパス路開閉弁１２により確保されてい
るので、給湯が止るということはない。

以上のように本考案によれば、一階と二階で同
時に給湯使用ができ、前記した一、二階で同時使
用ができないという従来の不便は解消する。又、
構成は簡単なので安いコストで実施化が可能であ
る。

なお、説明において建物の一、二階を例として
説明したが、これは説明上の便宜のためであり、
本考案は圧損の異なる分岐配管において同時使用
を図る際にすべて適用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を実施した給湯設備の全体図、
第２図は給湯量自動調節装置の断面図である。 １……給湯器、４……給湯路、５……一階側給
湯路、６……二階側給湯路、９……流量調整弁、
１２……バイパス路開閉弁、１３……オリフイ
ス。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 給湯器の出湯口から延設された給湯路を分岐し
   て一階と二階に給湯する際に、分岐された一階側
   の給湯路（小圧損配管）にはダイヤフラムを利用
   した流量調整弁とこの流量調整弁をバイパスする
   バイパス路とこのバイパス路の開閉を行うバイパ
   ス路開閉弁を取り付け、二階側の給湯路（大圧損
   配管）にはオリフイスを設け、このオリフイスと
   前記ダイヤフラムが位置するダイヤフラム室の二
   次圧室とを圧力導入路にて連通したことを特徴と
   する一つの給湯器から建物の一、二階に給湯する
   装置。