JPS6134496B2 - - Google Patents
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- JPS6134496B2 JPS6134496B2 JP3577382A JP3577382A JPS6134496B2 JP S6134496 B2 JPS6134496 B2 JP S6134496B2 JP 3577382 A JP3577382 A JP 3577382A JP 3577382 A JP3577382 A JP 3577382A JP S6134496 B2 JPS6134496 B2 JP S6134496B2
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- JP
- Japan
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- thallium
- impurities
- zinc
- aqueous solution
- slag
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Description
本発明は、タリウム回収方法に関するものであ
り、特には非鉄製錬工程において産出す各種タリ
ウム含有物質を出発原料として高純度金属タリウ
ムを製造する工程の一環として、タリウムと不純
物を含む溶液から不純物を除去して高純度タリウ
ム溶液を回収する方法に関係する。 従来タリウムは主として硫酸タリウムの形で殺
鼠剤として用いられる程度であつたが、最近その
独得な性質が認識され、触媒、オプトエレクトロ
ニクス等の分野でのタリウムの需要が増大しつつ
ある。このような用途においては高純度の金属タ
リウムが要望され、従つて高純度金属タリウムを
工業的に一貫して製造する方法の確立が急がれて
いる。 タリウムの工業的製造の為の出発原料として、
鉛電解液、カドミウム製錬工程から発生する清浄
滓、亜鉛製錬煙灰、その他の非鉄製錬工程におけ
る残滓や廃物が挙げられ、これらはその出所に応
じて数%〜20%程度のタリウムを含んでいる。こ
のような非鉄製錬で産出する各種含タリウム物質
は従来、工程への繰返し、系外への除去及び貯蔵
により処分されていたが、タリウム製造の有用な
出発物質となり、特に上記清浄滓は有用である。 斯界では、含タリウム物質からタリウムを製造
する工業的方法についての試みはいまだ少ない
が、本件出願人は既に幾つかの提案を行つてい
る。提案方法は基本的に、 (イ) 出発タリウム含有物質をSO2浸出処理して通
常3価の形態で存在しているタリウムを1価に
還元して水溶性とする段階(SO2浸出段階)、 (ロ) 浸出スラリー中に含まれるタリウム以外の
Zn,Cd,Pd,Mn,As等の不純物を最大限に
除去する段階(不純物除去段階)、 (ハ) 不純物除去後の浄液を亜鉛板を使用してセメ
ンテーシヨン反応によりスポンジタリウムを生
成する段階(亜鉛板置換段階)、及び (ニ) スポンジタリウムを溶融水酸化ナトリウム浴
により溶融処理した高純度の金属タリウムを生
成する段階(溶融処理段階) を包含し、これに対し幾つかの改善も試みられて
いる。高純度金属タリウム製造の鍵は、上記(ロ)の
不純物除去段階にあり、この段階において不純物
を高い信頼性の下で最大限に除去することが重要
である。Mn及びZnは(ハ)及び(ニ)の段階で除去しう
るので、特にCd,Pd,Asを(ロ)の段階で充分に除
去することが必要である。 これまでに不純物除去段階は(i)SO2浸出スラリ
ーに水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム等のアル
カリを添加してpH=2.0以上、好ましくはpH=
1.1前後において数時間撹拌を行うタリウム浸
出・アルカリ中和過程と、(ii)こうして得られた浸
出液をろ過する過程と、(iii)ろ過後の浸出液に硫酸
及び炭酸バリウムを加えて脱鉛する脱鉛過程と、
(iv)脱鉛後再度ろ過して亜鉛板置換段階に供すべき
清浄液を得る過程とを必要とした。最初のタリウ
ム浸出・アルカリ中和過程においては、SO2浸出
スラリー中の亜鉛やカドミウムを水酸化物として
浸出を抑制すると共に、これら水酸化物に砒素を
吸着させることにより砒素の浸出を防止せんとす
るものであつた。脱鉛工程においては、硫酸バリ
ウム沈殿生成時に鉛が共沈する現象を利用し鉛の
除去を計るものであつた。これら(i)〜(iv)過程は不
純物の除去を有効に達成したが、各過程とも作業
面倒であり且つ長時間を要し、また作業の安定性
及び信頼性も必ずしも万全ではなかつた。 従つて、前記不純物除去段階をもつと簡単にし
かも確実に実施できるなら、金属タリウム製造工
程が大巾に簡易化され、短縮され、製造される金
属タリウムの品質も一種の信頼性が高まる。本発
明者は、含タリウム水溶液中に含まれるCd,
Pd,As等の不純物をすべて一段階で除去する方
法について検討を重ねた結果、ジアルキルジチオ
カルバミン酸塩をこれら不純物の除去の為の接触
試薬として用いるのが好適であることを知見し
た。 ジアルキルジチオカルバミン酸塩は下記の構造
式から成るものである: R:アルキル基(2つのRは同じでも異なつて
いてもよいい。 Me:金属 ジアルキルジチオカルバミン酸塩を上記不純物を
含む含タリウム水溶液に添加し、充分撹拌を行う
ことにより不純物はキレート化反応生成物となつ
て沈殿する。沈殿物をろ過することによつて不純
物が除去された清浄液が得られる。こうして、き
わめて簡単な方法で含タリウム水溶液中の不純物
の除去が計られ、しかも接触試薬が不純物に対し
て反応活性であるため不純物を確実に分離除去す
ることができ、作業の信頼性、安定性、一貫性を
高めることができる。 斯くして、本発明は、重金属不純物を含む含タ
リウム水溶液とジアルキルジチオカルバミン酸塩
とを接触させることにより高純度含タリウム水溶
液を得ることを特徴とするタリウム回収方法を提
供する。 本発明方法は、タリウム含有物質から金属タリ
ウムを回収する工程の一環として、様々の前処理
法や後処理法と容易に組合せることができる点で
も有益である。その一例として、ここでは前記し
た(イ)〜(ニ)の段階を清浄滓を出発原料として実施す
る具体例に基いて詳細に説明する。 清浄滓とは、カドミウム製錬において、コツト
レルダスト、煙灰等の含カドミウム原料を硫酸化
焙焼後温水により浸出操作し、そこからの浸出液
を浄液槽において過マンガン酸カリウム、酸化亜
鉛等の添加の下で固液分離した固体残滓を言う。
分別された液体は清浄液と呼ばれてカドミウム地
金製造工程に供され、清浄滓は従来工程に繰返さ
れていたが、ここでは金属タリウム製造の出発原
料として使用されるものである。清浄滓は一般に
10〜20%のタリウムを含み、それに加えて亜鉛、
カドミウム、鉛、砒素、マンガン、塩素等の不純
物を様々の程度に含んでいる。 清浄滓中のタリウムはほとんどケーキ中に存在
するのに対し、カドミウムはそのほとんどが液中
にまた亜鉛その他の不純物も一部が液中に存在す
るから、清浄滓をあらかじめ洗浄処理しておくこ
とが好ましい。その方が、後工程での本発明に従
う不純物除去段階での不純物除去用接触試薬の使
用量が少なくてすむ。洗浄処理は、清浄滓をろ過
し、生成したケーキをリバルブしそして再ろ過す
る操作を例えば3回といつた適宜数繰返すことに
より行わる。その際リバルブ液のpHを2〜4,
好ましくは3〜3.5の範囲に調節することにより
ケーキ中のZnOを効果的に除去することができ
る。この洗浄処理によつて清浄滓中に一般に多量
に含まれる亜鉛及びカドミウムが有効に除去され
る。 こうして、洗浄処理を終えた清浄滓ケーキはリ
バルブ後SO2浸出処理を受ける。SO2浸出処理は
pHを3前後に調整後亜硫酸ソーダを添加したり
或いは亜硫酸ガスを吹込むことにつて清浄滓ケー
キ中に3価の形態で存在するタリウムを1価に還
元して水溶性とするものである。ろ過後に得られ
るSO2浸出液が本発明の適用例の一つとしての含
タリウム水溶液である。 本発明に従えば、このSO2浸出液に接触試薬と
してジアルキルジチオカルバミン酸塩が添加れ、
そこに含まれる重金属不純物の除去が計られる。 ジアルキルジチオカルバミン酸塩は下記に示す
構造式のものである: R:アルキル基(CnH2o+1)を示し、n=1
〜4が好ましい。また、2つのアルキル
基は同じでも異つていてもよいい。 Me:金属を示し、アルカリ金属、アルカリ
土類金属、Zn,Mn,Feから選択しう
る。 ジアルキルジチオカルバミン酸の具体例として
は、ジメチルジチオカルバミン酸ソーダ、ジエエ
チルジチオカルバミン酸ソーダ、ジブチルジチオ
カルバミン酸ソーダ、ジメチルジチオカルバミン
酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブ
チルジチオカルバミン酸亜鉛等が代表例である。
これら塩は液状のものが多いが、固体状のものも
ある。例えば、ジメチル、ジエチル或いはジブチ
ルジチオカルバミン酸ソーダは水溶液として入手
しうるが、ジメチル或いはジエチルジチオカルバ
ミン酸亜鉛は白色の固体である。固体状のものを
添加する場合には、細い粉状として、固―液接触
効率を高めることが好ましい。 ジアルキルジチオカルバミン酸塩接触試薬の添
加量は、砒素その他除去されるべき重金属量に対
し当量以上であうることが望ましく、通常1〜5
当量程度添加される。 接触処理時のpHは、除去すべき不純物の種類
によつて最適pHが異るが、全般的には1〜4の
pH値をとりうる。好ましくは、3未満特に2程
度のpH値が望ましい。 接触試薬を添加しそしてpHを調整したSO2浸
出液は例えば1〜30分充分に撹拌されそして後ろ
過される。ろ過後、清浄液とケーキとに分別さ
れ、そして得られた清浄液はそこから金属タリウ
ム回収の為の処理に供せられる。こうして本発明
に従い、不純物を含む含タリウム水溶液から不純
物が除かれ、非常に高純度のタリウム水溶液が生
成されたことになる。 この後の処理としては、清浄液はスポンジタリ
ウム生成の為亜鉛板置換処理を受ける。亜鉛末も
使用しうるが生成スポンジタリウム中に亜鉛末が
巻込まれる恐れがあるので亜鉛板の方が好まし
い。硫酸添加によりpH=2〜4に保ちながら緩
やかに撹拌を行うことにつてスポンジタリウムが
セメンテーシヨン反応により析出する。この亜鉛
板置換処理時に赤褐色の沈殿が発生することがあ
る。これを防止する為、過酸化水素を少量添加し
ておくのがよい。この赤褐色沈殿は、清浄滓を
SO2浸出した際SO2吹込みが過剰であつた場合に
SO2は二チオン酸(S2O6 2-)まで酸化し、そして
この二チオン酸が亜鉛により硫黄または硫化水素
に還元されることにより生ずるものと推測されて
いる。少量の過酸化水素の添加は二チオン酸を
SO4 2-にまで酸化し赤褐色沈殿の発生を有効に防
止しうる。過酸化水素(35%溶液)使用量は約1
c.c./、一般に0.5〜3c.c./で充分である。 生成スポンジタリウムはプレス脱水後、例えば
350℃で溶融した水酸化ナトリウム浴中に入れて
溶融処理される。この溶融処理により、残留する
Zn,Cd,Pd等の不純物はソーダスラグ中に移行
し、99.995%以上の品位の金属タリウムが得られ
る。生成金属タリウム中のZn,Cd,Pd,As,
Bi,Sb,Cuの品位はいずれも0.0006%以下であ
る。タリウムの酸化によるスラグ中へのロスを防
止する為、スポンジタリウムを水酸化ナトリウム
で完全に覆うことが必要である。 精製された溶融タリウムはタリウム地金として
鋳造され、触媒、オプトエレクトロニクスの分野
での需要に充分に答えるものである。 尚、上記製造例においては、亜鉛板置換時に赤
褐色沈殿を防止する為少量の過酸化水素を添加し
たが、SO2浸出スラリーに塩化ナトリウムを添加
して塩化タリウムを生成し、ろ過により塩化タリ
ウム滓を回収することにより過酸化水素を添加せ
ずとも赤褐色沈殿が発生しないことも知られてい
る。また、この方法はマンガンの早期除去の点で
も有益である。本発明は上記塩化タリウム滓スラ
リーに対しても応用しうることは言うまでもな
い。 斯様に、本発明は様々の高純度金属タリウム製
造方法において効果的に組込むことのできる簡易
なタリウム回収方法を提供する点で斯界に有意義
な貢献を為すものである。 実施例 1 本発明を適用するSO2浸出液を先ず調製するた
め清浄滓を次のようにして処理した: 清浄滓1.2をろ過し、ろ過後のケーキに水を加
えて撹拌し、ろ過する操作を3回繰返すことによ
り洗浄処理を施した。pHは最初に硫酸を加えて
おくことにより3〜3.5に維持した。洗浄処理後
のケーキは次の組成であつた(乾量)。
り、特には非鉄製錬工程において産出す各種タリ
ウム含有物質を出発原料として高純度金属タリウ
ムを製造する工程の一環として、タリウムと不純
物を含む溶液から不純物を除去して高純度タリウ
ム溶液を回収する方法に関係する。 従来タリウムは主として硫酸タリウムの形で殺
鼠剤として用いられる程度であつたが、最近その
独得な性質が認識され、触媒、オプトエレクトロ
ニクス等の分野でのタリウムの需要が増大しつつ
ある。このような用途においては高純度の金属タ
リウムが要望され、従つて高純度金属タリウムを
工業的に一貫して製造する方法の確立が急がれて
いる。 タリウムの工業的製造の為の出発原料として、
鉛電解液、カドミウム製錬工程から発生する清浄
滓、亜鉛製錬煙灰、その他の非鉄製錬工程におけ
る残滓や廃物が挙げられ、これらはその出所に応
じて数%〜20%程度のタリウムを含んでいる。こ
のような非鉄製錬で産出する各種含タリウム物質
は従来、工程への繰返し、系外への除去及び貯蔵
により処分されていたが、タリウム製造の有用な
出発物質となり、特に上記清浄滓は有用である。 斯界では、含タリウム物質からタリウムを製造
する工業的方法についての試みはいまだ少ない
が、本件出願人は既に幾つかの提案を行つてい
る。提案方法は基本的に、 (イ) 出発タリウム含有物質をSO2浸出処理して通
常3価の形態で存在しているタリウムを1価に
還元して水溶性とする段階(SO2浸出段階)、 (ロ) 浸出スラリー中に含まれるタリウム以外の
Zn,Cd,Pd,Mn,As等の不純物を最大限に
除去する段階(不純物除去段階)、 (ハ) 不純物除去後の浄液を亜鉛板を使用してセメ
ンテーシヨン反応によりスポンジタリウムを生
成する段階(亜鉛板置換段階)、及び (ニ) スポンジタリウムを溶融水酸化ナトリウム浴
により溶融処理した高純度の金属タリウムを生
成する段階(溶融処理段階) を包含し、これに対し幾つかの改善も試みられて
いる。高純度金属タリウム製造の鍵は、上記(ロ)の
不純物除去段階にあり、この段階において不純物
を高い信頼性の下で最大限に除去することが重要
である。Mn及びZnは(ハ)及び(ニ)の段階で除去しう
るので、特にCd,Pd,Asを(ロ)の段階で充分に除
去することが必要である。 これまでに不純物除去段階は(i)SO2浸出スラリ
ーに水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム等のアル
カリを添加してpH=2.0以上、好ましくはpH=
1.1前後において数時間撹拌を行うタリウム浸
出・アルカリ中和過程と、(ii)こうして得られた浸
出液をろ過する過程と、(iii)ろ過後の浸出液に硫酸
及び炭酸バリウムを加えて脱鉛する脱鉛過程と、
(iv)脱鉛後再度ろ過して亜鉛板置換段階に供すべき
清浄液を得る過程とを必要とした。最初のタリウ
ム浸出・アルカリ中和過程においては、SO2浸出
スラリー中の亜鉛やカドミウムを水酸化物として
浸出を抑制すると共に、これら水酸化物に砒素を
吸着させることにより砒素の浸出を防止せんとす
るものであつた。脱鉛工程においては、硫酸バリ
ウム沈殿生成時に鉛が共沈する現象を利用し鉛の
除去を計るものであつた。これら(i)〜(iv)過程は不
純物の除去を有効に達成したが、各過程とも作業
面倒であり且つ長時間を要し、また作業の安定性
及び信頼性も必ずしも万全ではなかつた。 従つて、前記不純物除去段階をもつと簡単にし
かも確実に実施できるなら、金属タリウム製造工
程が大巾に簡易化され、短縮され、製造される金
属タリウムの品質も一種の信頼性が高まる。本発
明者は、含タリウム水溶液中に含まれるCd,
Pd,As等の不純物をすべて一段階で除去する方
法について検討を重ねた結果、ジアルキルジチオ
カルバミン酸塩をこれら不純物の除去の為の接触
試薬として用いるのが好適であることを知見し
た。 ジアルキルジチオカルバミン酸塩は下記の構造
式から成るものである: R:アルキル基(2つのRは同じでも異なつて
いてもよいい。 Me:金属 ジアルキルジチオカルバミン酸塩を上記不純物を
含む含タリウム水溶液に添加し、充分撹拌を行う
ことにより不純物はキレート化反応生成物となつ
て沈殿する。沈殿物をろ過することによつて不純
物が除去された清浄液が得られる。こうして、き
わめて簡単な方法で含タリウム水溶液中の不純物
の除去が計られ、しかも接触試薬が不純物に対し
て反応活性であるため不純物を確実に分離除去す
ることができ、作業の信頼性、安定性、一貫性を
高めることができる。 斯くして、本発明は、重金属不純物を含む含タ
リウム水溶液とジアルキルジチオカルバミン酸塩
とを接触させることにより高純度含タリウム水溶
液を得ることを特徴とするタリウム回収方法を提
供する。 本発明方法は、タリウム含有物質から金属タリ
ウムを回収する工程の一環として、様々の前処理
法や後処理法と容易に組合せることができる点で
も有益である。その一例として、ここでは前記し
た(イ)〜(ニ)の段階を清浄滓を出発原料として実施す
る具体例に基いて詳細に説明する。 清浄滓とは、カドミウム製錬において、コツト
レルダスト、煙灰等の含カドミウム原料を硫酸化
焙焼後温水により浸出操作し、そこからの浸出液
を浄液槽において過マンガン酸カリウム、酸化亜
鉛等の添加の下で固液分離した固体残滓を言う。
分別された液体は清浄液と呼ばれてカドミウム地
金製造工程に供され、清浄滓は従来工程に繰返さ
れていたが、ここでは金属タリウム製造の出発原
料として使用されるものである。清浄滓は一般に
10〜20%のタリウムを含み、それに加えて亜鉛、
カドミウム、鉛、砒素、マンガン、塩素等の不純
物を様々の程度に含んでいる。 清浄滓中のタリウムはほとんどケーキ中に存在
するのに対し、カドミウムはそのほとんどが液中
にまた亜鉛その他の不純物も一部が液中に存在す
るから、清浄滓をあらかじめ洗浄処理しておくこ
とが好ましい。その方が、後工程での本発明に従
う不純物除去段階での不純物除去用接触試薬の使
用量が少なくてすむ。洗浄処理は、清浄滓をろ過
し、生成したケーキをリバルブしそして再ろ過す
る操作を例えば3回といつた適宜数繰返すことに
より行わる。その際リバルブ液のpHを2〜4,
好ましくは3〜3.5の範囲に調節することにより
ケーキ中のZnOを効果的に除去することができ
る。この洗浄処理によつて清浄滓中に一般に多量
に含まれる亜鉛及びカドミウムが有効に除去され
る。 こうして、洗浄処理を終えた清浄滓ケーキはリ
バルブ後SO2浸出処理を受ける。SO2浸出処理は
pHを3前後に調整後亜硫酸ソーダを添加したり
或いは亜硫酸ガスを吹込むことにつて清浄滓ケー
キ中に3価の形態で存在するタリウムを1価に還
元して水溶性とするものである。ろ過後に得られ
るSO2浸出液が本発明の適用例の一つとしての含
タリウム水溶液である。 本発明に従えば、このSO2浸出液に接触試薬と
してジアルキルジチオカルバミン酸塩が添加れ、
そこに含まれる重金属不純物の除去が計られる。 ジアルキルジチオカルバミン酸塩は下記に示す
構造式のものである: R:アルキル基(CnH2o+1)を示し、n=1
〜4が好ましい。また、2つのアルキル
基は同じでも異つていてもよいい。 Me:金属を示し、アルカリ金属、アルカリ
土類金属、Zn,Mn,Feから選択しう
る。 ジアルキルジチオカルバミン酸の具体例として
は、ジメチルジチオカルバミン酸ソーダ、ジエエ
チルジチオカルバミン酸ソーダ、ジブチルジチオ
カルバミン酸ソーダ、ジメチルジチオカルバミン
酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブ
チルジチオカルバミン酸亜鉛等が代表例である。
これら塩は液状のものが多いが、固体状のものも
ある。例えば、ジメチル、ジエチル或いはジブチ
ルジチオカルバミン酸ソーダは水溶液として入手
しうるが、ジメチル或いはジエチルジチオカルバ
ミン酸亜鉛は白色の固体である。固体状のものを
添加する場合には、細い粉状として、固―液接触
効率を高めることが好ましい。 ジアルキルジチオカルバミン酸塩接触試薬の添
加量は、砒素その他除去されるべき重金属量に対
し当量以上であうることが望ましく、通常1〜5
当量程度添加される。 接触処理時のpHは、除去すべき不純物の種類
によつて最適pHが異るが、全般的には1〜4の
pH値をとりうる。好ましくは、3未満特に2程
度のpH値が望ましい。 接触試薬を添加しそしてpHを調整したSO2浸
出液は例えば1〜30分充分に撹拌されそして後ろ
過される。ろ過後、清浄液とケーキとに分別さ
れ、そして得られた清浄液はそこから金属タリウ
ム回収の為の処理に供せられる。こうして本発明
に従い、不純物を含む含タリウム水溶液から不純
物が除かれ、非常に高純度のタリウム水溶液が生
成されたことになる。 この後の処理としては、清浄液はスポンジタリ
ウム生成の為亜鉛板置換処理を受ける。亜鉛末も
使用しうるが生成スポンジタリウム中に亜鉛末が
巻込まれる恐れがあるので亜鉛板の方が好まし
い。硫酸添加によりpH=2〜4に保ちながら緩
やかに撹拌を行うことにつてスポンジタリウムが
セメンテーシヨン反応により析出する。この亜鉛
板置換処理時に赤褐色の沈殿が発生することがあ
る。これを防止する為、過酸化水素を少量添加し
ておくのがよい。この赤褐色沈殿は、清浄滓を
SO2浸出した際SO2吹込みが過剰であつた場合に
SO2は二チオン酸(S2O6 2-)まで酸化し、そして
この二チオン酸が亜鉛により硫黄または硫化水素
に還元されることにより生ずるものと推測されて
いる。少量の過酸化水素の添加は二チオン酸を
SO4 2-にまで酸化し赤褐色沈殿の発生を有効に防
止しうる。過酸化水素(35%溶液)使用量は約1
c.c./、一般に0.5〜3c.c./で充分である。 生成スポンジタリウムはプレス脱水後、例えば
350℃で溶融した水酸化ナトリウム浴中に入れて
溶融処理される。この溶融処理により、残留する
Zn,Cd,Pd等の不純物はソーダスラグ中に移行
し、99.995%以上の品位の金属タリウムが得られ
る。生成金属タリウム中のZn,Cd,Pd,As,
Bi,Sb,Cuの品位はいずれも0.0006%以下であ
る。タリウムの酸化によるスラグ中へのロスを防
止する為、スポンジタリウムを水酸化ナトリウム
で完全に覆うことが必要である。 精製された溶融タリウムはタリウム地金として
鋳造され、触媒、オプトエレクトロニクスの分野
での需要に充分に答えるものである。 尚、上記製造例においては、亜鉛板置換時に赤
褐色沈殿を防止する為少量の過酸化水素を添加し
たが、SO2浸出スラリーに塩化ナトリウムを添加
して塩化タリウムを生成し、ろ過により塩化タリ
ウム滓を回収することにより過酸化水素を添加せ
ずとも赤褐色沈殿が発生しないことも知られてい
る。また、この方法はマンガンの早期除去の点で
も有益である。本発明は上記塩化タリウム滓スラ
リーに対しても応用しうることは言うまでもな
い。 斯様に、本発明は様々の高純度金属タリウム製
造方法において効果的に組込むことのできる簡易
なタリウム回収方法を提供する点で斯界に有意義
な貢献を為すものである。 実施例 1 本発明を適用するSO2浸出液を先ず調製するた
め清浄滓を次のようにして処理した: 清浄滓1.2をろ過し、ろ過後のケーキに水を加
えて撹拌し、ろ過する操作を3回繰返すことによ
り洗浄処理を施した。pHは最初に硫酸を加えて
おくことにより3〜3.5に維持した。洗浄処理後
のケーキは次の組成であつた(乾量)。
【表】
このケーキに水を加えてリバルブ後(乾量99.7
g/2.3)、硫酸を添加し、pH=3.0において
SO2ガスを1.32/分の流量で10分間吹込み、ろ
過操作を経てSO2浸出液を調製した。SO2浸出液
の組成は次の通りであつた:
g/2.3)、硫酸を添加し、pH=3.0において
SO2ガスを1.32/分の流量で10分間吹込み、ろ
過操作を経てSO2浸出液を調製した。SO2浸出液
の組成は次の通りであつた:
【表】
こうして得られたSO2浸出液の内1980mlを本発
明に従い浄化するべく、ジメチルジチオカルバミ
ン酸ナトリウム水溶液濃度28%を8ml/添加
し、続いて水酸化ナトリウム水溶液(200g/
)を54ml加えてpH=2.0に調製した。30分撹拌
後、ろ過し、1940mlの清浄液を得た。清浄液の組
成は次の通りであつた。
明に従い浄化するべく、ジメチルジチオカルバミ
ン酸ナトリウム水溶液濃度28%を8ml/添加
し、続いて水酸化ナトリウム水溶液(200g/
)を54ml加えてpH=2.0に調製した。30分撹拌
後、ろ過し、1940mlの清浄液を得た。清浄液の組
成は次の通りであつた。
【表】
このように、Cd及びPbが同時に1mg/以下
にまで除去されまたAsも40mg/にまで低下さ
れていることがわかる。こうして、本発明により
タリウム分の濃化した含タリウム水溶液が得られ
ることがわかる。 参考までに、その後の処理結果を示しておく
と、清浄液1500mlをとり、H2SO4(1:1)2.0
mlを添加すると共にH2O4(35%)1.5mlを添加
し、pH=2〜3において3時間亜鉛板による置
換処理を行い、スポンジタリウムを生成した。ス
ポンジタリウムの分析結果は次の通りであつた:
にまで除去されまたAsも40mg/にまで低下さ
れていることがわかる。こうして、本発明により
タリウム分の濃化した含タリウム水溶液が得られ
ることがわかる。 参考までに、その後の処理結果を示しておく
と、清浄液1500mlをとり、H2SO4(1:1)2.0
mlを添加すると共にH2O4(35%)1.5mlを添加
し、pH=2〜3において3時間亜鉛板による置
換処理を行い、スポンジタリウムを生成した。ス
ポンジタリウムの分析結果は次の通りであつた:
【表】
生成スポンジタリウムの一部をプレス脱水後、
350℃で溶融したNaOH浴に入れ30分間溶融処理
し、その後炉外で空冷凝固させ金属タリウムを得
た。金属タリウムの分析結果は次の通りであつ
た。
350℃で溶融したNaOH浴に入れ30分間溶融処理
し、その後炉外で空冷凝固させ金属タリウムを得
た。金属タリウムの分析結果は次の通りであつ
た。
【表】
実施例 2
下記5種のジアルキルジチオカルバミン酸塩接
触試薬を使用して不純物除去試験を行つた。
触試薬を使用して不純物除去試験を行つた。
【表】
試験は、以下の組成のタリウム溶液50mlに上記
試薬を添加し、中和剤によりpH調整後室温にて
400rpm×30分撹拌を行い、そして後ろ過により
ろ液と沈殿とを分離することにより実施した。
試薬を添加し、中和剤によりpH調整後室温にて
400rpm×30分撹拌を行い、そして後ろ過により
ろ液と沈殿とを分離することにより実施した。
【表】
試薬はCd,Pd及びAs量に対して1.5〜5.0当量添
加された。結果は次の通りであつた:
加された。結果は次の通りであつた:
【表】
【表】
このように、試薬に応じてpH値を選定するこ
とにより、Cd,Pb,Asを充分に低下させること
ができる。
とにより、Cd,Pb,Asを充分に低下させること
ができる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重金属不純物を含む含タリウム水溶液とジア
ルキルジチオカルバミン酸塩とを接触させること
により高純度含タリウム水溶液を得ることを特徴
とするタリウム回収方法。 2 ジアルキルジチオカルバミン酸塩が、ジメチ
ルジチオカルバミン酸ナトリウム或いはジエチル
ジチオカルバミン酸ナトリウムである特許請求の
範囲第1項記載の方法。 3 接触をpH3未満において行う特許請求の範囲
第2項記載の方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3577382A JPS58153741A (ja) | 1982-03-09 | 1982-03-09 | タリウムの回収方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3577382A JPS58153741A (ja) | 1982-03-09 | 1982-03-09 | タリウムの回収方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58153741A JPS58153741A (ja) | 1983-09-12 |
| JPS6134496B2 true JPS6134496B2 (ja) | 1986-08-08 |
Family
ID=12451196
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3577382A Granted JPS58153741A (ja) | 1982-03-09 | 1982-03-09 | タリウムの回収方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58153741A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE3703922A1 (de) * | 1987-02-09 | 1988-08-18 | Sonnenschein Accumulatoren | Verfahren zum entfernen von schwermetallen aus boeden |
-
1982
- 1982-03-09 JP JP3577382A patent/JPS58153741A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58153741A (ja) | 1983-09-12 |
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