JPS6134353Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、コ字形基部の１コーナ部にその側片
からのびるリツプを設けた、大略断面Ｙ字状の異
形形溝材を、前記リツプがコ字形基部の溝部に挿
入しうるよう順次重ね合わせ可能とすることによ
つて、前記異形形溝材からなるワークの収容スペ
ースを減じかつ積上げ時の荷くずれを防止しうる
ワーク重ね装置に関する。

乾式工法の建築物において、その壁体、床体に
は、枠材を矩形に配した枠組の表裏に面材を添設
してなる建築用パネルが用いられるが、その枠材
には例えば第１〜４図に例示するように、基片２
ａの両端縁に側片２ｂ，２ｃを直角に形成したコ
字形基部２ｄを１コーナ部の側片２ｂからのびる
取付用のリツプ２ｅを形成した大略断面Ｙ字状の
異形形溝材が採用されるが、かかる形溝材からな
る枠材２を、側片２ｂとリツプ２ｅ先端とを当接
させつつ並置したときには、その巾寸度が増し収
容スペースを増大するとともに、積上げ時には荷
くずれしやすいという欠点がある。

本考案はかかる問題点を解決しうるワーク重ね
装置（以下装置という）の提供を目的とし、以下
その一実施例を図面に基づき説明する。

図において、本考案の装置１は、前記枠材２か
らなるワークＷを、リツプ２ｅが隣り合うワーク
Ｗのコ字形基部２ｄの溝部ｇに挿入するよう重ね
合わせるものであつて、搬入コンベア４に当片６
と、押上げ片７とを作動するスライド軸５を付設
している。

搬入コンベア４は、例えば角鋼管からなる側枠
９，９間に広巾ベルト１０を周回可能に張設した
ベルトコンベアを用いており、該搬入コンベア４
には前記リツプ２ｅを下にかつ後方に向けしかも
両端部をはみ出し前記ワークＷが搬入される。又
スライド軸５は、角軸状をなし、前記側枠９に間
隔を隔てて側設される軸受片１２，１２間で支持
されるとともに、その後端に、シリンダ１３が連
結され、該シリンダ１３の浸縮によりスライド軸
５は搬入コンベア４と平行に往復動しうる。

前記当片６は、スライド軸５の後端部側面で前
傾可能に枢支される長片体であり、スライド軸５
から突出するストツパ１７にその背面を当接する
ことによつて、当片６は、その上端部が搬入コン
ベア４の搬送方向側に例えば約45゜の角度で傾斜
しており、かつその上端は搬入コンベア４の上面
４ａを超え上方に突出し、かつその下端にはスラ
イド軸５に設けたばね受け片１９に取付くばね２
０の他端が懸架され、起立方向に付設される。前
記押上げ片７は、側枠９で水平かつ搬送コンベア
４を直角に枢支される支軸２２に固定されたアー
ム片２３先端で立上がり、該押上げ片７は、側枠
９上面に設けた透孔２４に臨出しうる。前記支軸
２２は、側枠９から外方に突出し、該突出部にス
ライド軸５上面に伸びる従動ピン２５を設けたレ
バー２６を固着し、前記従動ピン２５が、スライ
ド軸５上面５ａに形設した、本例では凹部２７で
ある案内部内に位置し該案内部と係合することに
より、前記アーム片２３を回動させ、押上げ片７
に側枠９から上方に突出し、先行する上枠Ｗを押
上げ、そのリツプ２ｅを上に傾斜させうる。なお
前記凹部２７の前端部は斜面に形成され、かつス
ライド軸５の最終後退位置において、前記従動ピ
ン２５は凹部２７をこえスライド軸５の上面５ａ
に位置しうると共に、他方、当片６により前進す
るワークＷが接近し該ワークＷのコ字形基部２ｄ
の溝部ｇに先行するワークＷのリツプ２ｅが挿入
される間には、従動ピン２５が凹部２７に嵌入し
ているよう凹部２７の長さが設定される。

然して本考案案の装置１において、搬入コンベ
ア４上で順次搬入されるワークＷが前記押上げ片
７上に位置したとき、搬入コンベア４を停止させ
る。なお隣り合うワークＷはその時後退した当片
６の前面に位置し、次にスライド軸５を前進させ
ることによつて、第２図に示すごとく、従動ピン
２５は凹部２７に嵌入することにより、前記の如
く先行したワークＷを持上げリツプ２ｅを上に傾
斜させると共に、当片６により、溝部ｇを前に押
進する他のワークＷは、先行したワークＷのリツ
プ２ｅを第３図に示す如く、その溝部ｇ内に挿入
できる。又第４図に示すように、スライド軸５の
後退により従動ピン２５が凹部２７から外れ、押
上げ片７が下降することによつて、隣り合うワー
クＷ，Ｗは互に重り合う。なおスライド軸５の後
退の間、次のワークＷが搬入コンベアＷ上に搬入
され、従つて当片６はばね２０に抗して前倒しに
傾動しつつワークＷの下方を通りそのリツプ２ｅ
をこえた位置で立上り次のサイクルに備える。な
お既に重ね合わされたワークＷを、次のワークＷ
が、当片６の、後退した初期位置を超えて搬入さ
れるまでの間、側片２ｂとリツプ２ｅとを挾むワ
ークＷの巾寸度の長さのみ前進させうる送り具又
はストツパ（図示せず）を用いることによつて、
順次ワークＷの連続した重ね合わせを可能とす
る。

叙上の如く本考案の装置は、リツプを突設した
断面略Ｙ字状のワークを、リツプをコ字形基部の
溝部に挿入させつつ、重ね合わせることができ、
従来の手作業による重ね合わせに比べて大巾な省
力化を達成しうると共に、その重ね合せにより保
管スースを減じ、かつ積上げて保管するときにも
荷くずれを防止しうるなど優れた効果を奏しう
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す斜視図、第２
〜４図はその作用を示す線図である。 ２ａ……基片、２ｂ，２ｃ……側辺、２ｄ……
コ字形基部、２ｅ……リツプ、４……搬入コンベ
ア、５……スライド軸、６……当片、７……押上
げ片、２２……支軸、２５……従動ピン、ｇ……
溝部、Ｗ……ワーク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基片両端縁に側片を設けたコ字形基部の１コー
   ナ部に側片からのびるリツプを設けた長尺のワー
   クの前記コ字形基部内に、先行するワークのリツ
   プを挿入するワーク重ね装置であつて、前記ワー
   クをリツプを下にかつ後方に向け送入する搬入コ
   ンベアと、該搬入コンベアと平行に往復動するス
   ライド軸と、該スライド軸に設けられ往動に際し
   てワークを押進するとともに復動に際してワーク
   と衝合し前倒しされる当片と、前記搬送コンベア
   と直角かつ水平をなしかつ従動ピンを具えるとと
   もに、前記スライド軸の往動によつて当片により
   押進されるワークのコ字形基部に先行するワーク
   のリツプが挿入される間、前記従動ピンがスライ
   ド軸の案内軸に係合して回動する支軸と、前記支
   軸に設けられ該支軸の回動により先行するワーク
   を持上げリツプを上に傾斜させる押上げ片とを具
   えてなるワーク重ね装置。