JPS6132697Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は医療用薬液を混合する混合針に関する
ものである。従前に於て真空ビンに保存されてい
た抗生物質粉体又は薬液等に蒸留水を注入して混
合する場合は、蒸留水ビンに空気針を注入して次
にビニール細管の両端に注射針を結合した連結器
具の一方の注射針を深く刺通し、次に他方の注射
針を抗生物質粉体又は薬液等を保存しているビン
に刺通して、蒸留水を真空ビン内へ吸引移転させ
て、該薬剤と蒸留水は混合する。しかし乍ら、真
空ビン内部にガスが発生した場合にはその真空ビ
ンの真空度が失なわれて、前記した混合方法では
充分に蒸留水を該真空ビン内へ吸引移転させるこ
とは困難なことがある。そこで、かかる問題点を
鑑みて、真空又は常圧の場合であつても、薬液混
合の作業が極めて楽にしかも薬液の移転が円滑に
出来る混合針を提供するものである。次に本考案
を一実施例の図面によつて詳細に説明をする。

第１図は従前の一実施例の側面断面図である。

蒸留水１と抗生物質粉体又は薬液等薬剤とを混
合する場合は、蒸留水ビン１ａに空気針３を刺通
して、次にビニール製連結管４の注射針４ａをビ
ン１ａに刺通してクランプ４ｂをスイツチ閉にし
て該管４の他方の注射針４ｃを真空ビン２ｂへ刺
通する。次にクランプ４ｂのスイツチを開にし
て、蒸留水１をビン２ｂへ吸引移転させる。この
場合に、ビン２ｂが真空度を失なつた分だけ、蒸
留水１を吸引することが出来ない。第２図は本考
案一実施例の側面断面図である。二通路を有した
針管５の薬液ビンを保持する針基６は一体成型を
なして、外周面から該二通路の内の刃の先端の側
の管壁に連通した空気通路６ａを設けて空気採取
口６ｂにフイルター７を薬液の逆流出を防止して
設けてある。第３図は、第２図の一使用例の態様
を示す側面断面図である。蒸留水ビン８を上位に
し刃５ａ側の針管を刺通し、次に刃先５ａ側を真
空の薬剤ビン９に刺通して、蒸留水１′を下側の
該真空ビン９へ移転させて薬剤２′と混合する。
外気は空気通路６ａからビン８内へ導入されて蒸
留水１′は加速的に該ビン９内へ、そして該ビン
９内に充満していたガス１０がビン８内へ移転し
て、蒸留水１′の移転が中断することなく円滑に
移転混合される。更にフイルター７は蒸留水等薬
液が外部へ流出させない役目をしているので作業
中は薬液の流出は防止されている。

以上の様にして、本考案は、一実施例によれ
ば、針基６に空気通路６ａを設けて、真空圧又は
常圧の場合であつても、薬液混合が中断すること
がなく円滑に行うことが出来る等の特徴を有して
いる。

【図面の簡単な説明】

第１図…従前の一実施例の側面断面図。第２図
…本考案の一実施例の側面断面図。第３図…第２
図の一使用例態様を示す側面断面図。 １，１′……蒸留水、１ａ……ビン、２，２′…
…薬剤、２ｂ……真空ビン、３……空気針、４…
…連結管、４ａ，４ｃ……注射針、４ｂ……クラ
ンプ、５……二通路を有した針管、５ａ……刃の
先端、６……針基、６ａ……空気通路、６ｂ……
空気彩取口、７……フイルター、８……ビン、９
……真空ビン、１０……ガス。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 二通路を有した両刃型針管部と薬液ビンを保持
   可能とする針基とが一体成型されている針基に於
   て、針基の外周面から該二通路の内の一方の通路
   へ連通した空気通路を設け且つ空気採取口にフイ
   ルターを設け針基を特徴とした薬液混合針。