JPS6132687Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は放射性医薬品用遮蔽容器に係るもので、
特に注射用薬液の保管に適したものである。

放射線を放出する医薬品の使用並に管理は常に
重要且困難なものであるが、そこで必要とされる
のは、使用すべき薬剤・薬液等の内容量が容易に
確認できる事、放射線を確実に遮蔽し得る事並に
使用に際して容易に取り出し或は収納し得て使用
者の被ばくが最小限で済む事等があげられる。

本案はこの様な要求に応じて案出された遮蔽容
器に関するものであり、図面に従いその構造を説
明すると、１は有底の筒体で、材質は鉛もしくは
含鉛ガラス等の放射線遮蔽能力を有するものを使
用する。２は例えば注射液等を収容した薬壜で、
図示例のものはキヤツプ３がゴム面を有し開封す
る事無く注射液を挿入する事ができるタイプのも
のである。５は壜固定具で、その脚４・４・４が
前述キヤツプ３を挾持し且それらが筒体１内壁に
圧接すると共につまみ環６が倒立自在に接続され
且中央部分５′は注射針の侵入を許すべく空間が
設けられている。７は筒体１と同様の材料から成
る蓋体で脚８・８・８が固定されており、脚８を
前述脚４・４の間に挿入して筒体１の内壁に圧接
させつつ下降させる事により閉蓋を行い且その状
態を維持する。９は筒体１の内底に設置された壜
保護用パツトである。

本案品の筒体１並に蓋体７は、放射線を遮蔽す
る能力のある材質例えば鉛もしくは含鉛ガラスで
製造されるが、容器内の壜２内に残存する薬液量
を外部から容易に確認できるように、全部を透明
の含鉛ガラスで製造し、もしくは必要部分に透明
の該材料を使用する事が望ましい。

第１図の如く収容された薬壜２を取り出すに
は、蓋体７を脚８と筒体１内壁の摩擦に抗して抜
去し、内部のつまみ環６を起して指をかけ脚４と
筒体１内壁の摩擦に抗して壜固定具５を壜２とと
もに引き出せばよい。脚４・８と筒体１内壁との
間に有効な摩擦力が存在するので、容器は第１図
に示す状態でも使用できるし、これを上下逆にし
て蓋体７を下方にした状態でも使用できる。

脚４・８は各々三本ずつが図示されているが、
必要に応じて、二本でも或は四本以上でも任意で
ある。

収容物、容器本体並に蓋の三者を確実に一体と
するために、従来種々の手段が採用されている
が、収容物が放射線を放出するものであるため、
複雑な機構になつているものが多く、取り扱いが
不便な欠点があつた。本案品はそれらの機構を除
去し、筒体１の内壁と脚４・８の摩擦力により三
者を一体にする事に成功したため、容器の体積を
極めて少とする事ができた。

また、薬壜２の取り出し或は収納も極めて簡単
な効果もあり、製造簡単且安価である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案品の正面図中央縦断面図、第２図
は壜固定具の平面図、第３図は蓋体の底面図であ
る。 １……筒体、２……薬壜、３……キヤツプ、４
……脚、５……壜固定具、６……つまみ環、７…
…蓋体、８……脚、９……壜保護用パツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 放射線遮蔽材より成る有底の筒体１内に、薬壜
   ２を挿入し、薬壜２のキヤツプ３を挾持する脚
   ４・４を備えた壜固定具５につまみ環６を倒立自
   在に接続すると共に脚４・４が筒体１の内壁に圧
   接すべくし、蓋体７に固定した脚８・８を前述脚
   ４・４間に挿入して筒体１の内壁に圧接すべくし
   て成る放射性医薬品用遮蔽容器。