JPS6130358Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は例えばテレビジヨン受信機等に適用され
る仮止め装置に関する。

テレビジヨン受信機のキヤビネツトは、一般
に、前後の２つに分離されており、前側キヤビネ
ツトにブラウン管、プリント基板、トランス、ス
ピーカ等の大部分の部品が取付けられるが、後側
キヤビネツトにアンテナ端子板が取付けられるも
のがある。

この様なものによると、テレビジヨン受信機の
製造時又は修理点検時において、後側テレビジヨ
ンを取外した状態で作業が行われるが、アンテナ
端子板は前側キヤビネツトに取付けられたチユー
ナにコードで接続されている為、そのコードで後
側キヤビネツトの自由度が制限され、作業性が悪
いのみならず、コードやそのコードの接続端子部
に張力が加わり、断線したりする等の欠点があ
る。

そこで、後側キヤビネツトを取外した場合、ア
ンテナ端子板も後側キヤビネツトから取外し、前
側キヤビネツトに仮止めし、製造や修理点検に便
利な様に配慮される。

本案はこの様なものにおける仮止め装置に関す
る。

又前側キヤビネツトと後側キヤビネツトは、そ
の一方のキヤビネツトの開口縁に溝を形成する複
数のリブを突設し、その溝に他方のキヤビネツト
の開口縁を挿着し、双方の開口縁の嵌合を簡単、
確実にするものがある。

本案はその溝を利用して前記アンテナ端子板を
仮止めする装置に係る。

以下本案を図面とともに説明する。第１図はテ
レビジヨン受信機キヤビネツト１０の背面斜視
図、第２図は第１図のキヤビネツト１０を前側１
１と後側１２に分離した一部拡大斜視図で、後側
１２を破断して示す。第３図はアンテナ端子板１
３を後側キヤビネツト１２から外し、前側キヤビ
ネツト１１の開口縁１４と、その開口縁１４の内
面に突設した複数のリブ１５，１５……，１６と
の間で形成された溝１７にアンテナ端子板１３を
仮止めした斜視図、第４図は第３図Ａ−Ａ部断面
図である。

前側キヤビネツト１１は六面形で、合成樹脂等
で形成され、前面にはブラウン管フエースプレー
トが装着される開口やスピーカ放声孔等を有し、
上面にはハンドル１８を有する。後面は開口縁１
４を有し、その内面に所定の間隔の溝１７を開口
縁１４に沿つて形成するリブ１５，１５…，１６
と、後側キヤビネツト１２を取付けるネジ１９
（第１図）が螺合されるネジ孔２０，２０を有す
るボス２１，２１とが突設される。

リブ１５，１５…は大多数が前側キヤビネツト
１１の上下左右の側面に対し垂直に内方へ突出し
ており、後面の開口縁１４から前面方向へ平行に
延びている。小数で、実施例の場合前側キヤビネ
ツト１１の上側面で左右側面に片寄つたボス２
１，２１の付近のリブ１６は前側キヤビネツト１
１の上側面に対し平行に突出しており、開口縁１
４から前面方向へ延びている。これによつてリブ
１６は上側面２２方向へ容易に接離可能な様に弾
性変形力が付与されている。そしてリブ１６の先
端部には上側面２２方向で、上側面２２の内面と
の間に形成する溝１７に突出する突起２３が一体
に形成されている。この突起２３の先端面は第４
図に示す様に開口縁１４側へ漸次低くなる様に傾
斜している。

後側キヤビネツト１２は後面が彎状に突出して
おり、前面に前側キヤビネツト１１の開口縁１４
に衝合する開口縁２４と、その開口縁２４から突
出し、前側キヤビネツト１１の溝１７に挿着され
る鍔部２５とを有する。

又後側キヤビネツト１２は、第１図に示す通
り、アンテナ端子板１３がネジ２６，２６で取付
けられる孔２７を上側面２８に有する。

更に後側キヤビネツト１２は、前側キヤビネツ
ト１１のネジ孔２０，２０に対応するネジ１９の
取付け孔２９を有する。

アンテナ端子板１３は、後側キヤビネツト１２
の取付け孔２７に嵌合する隆起部３０と、それに
より周囲に張り出した鍔部３１と、その鍔部３１
の対向する一対の部分３２，３２に形成されたネ
ジ２６のネジ孔３３と、他の一対の部分３４に形
成された複数の座ぐり孔３５とを有する。又アン
テナ端子板１３は隆起部３０を貫通して外面に取
付けられたコネクタ３６を有し、内面に電気部品
を収納したケース３７を有し、このケース３７の
電気部品に一端が接続され他端が前側キヤビネツ
ト１１に取付けられたチユーナ（図示せず）に接
続されたコード３８を有する。

アンテナ端子板１３は、後側キヤビネツト１２
が前側キヤビネツト１１に組立られた場合、後側
キヤビネツト１２の取付け孔２７にネジ２６，２
６で取付けられる。この場合、コネクタ３６が後
側キヤビネツト１２の外方に突出され、ネジ２
６，２６を取付け孔２７の付近に穿設した取付け
孔を通し、ネジ孔３３へ螺合することにより取付
けられる。

そして後側キヤビネツト１２は鍔部２５を前側
キヤビネツト１１の溝１７に第２図矢印３９方向
へ挿入し、ネジ１９を取付け孔２９からネジ孔２
０へ螺合することにより前側キヤビネツト１１に
組立られる。

そしてアンテナ端子板１３は、後側キヤビネツ
ト１２が前側キヤビネツト１１から分離された場
合、後側キヤビネツト１２の取付け孔２７から取
外され、第３，４図に示す通り、前側キヤビネツ
ト１１の溝１７に仮止めされる。この場合、アン
テナ端子板１３の鍔部３１で、座ぐり孔３５を有
する部分の１つ３４を溝１７に挿入し、座ぐり孔
３５の１つをリブ１６の突起２３に嵌合させる。
すると、アンテナ端子板１３は、鍔部３１の１つ
の部分３４が前側キヤビネツト１１の上側面２２
とリブ１５，１５…１６とで形成される溝１７に
挿着されると共に、座ぐり孔３５の１つがリブ１
６の突起２３に係止され、支持される。

アンテナ端子板１３は、第３図の場合、前側キ
ヤビネツト１１の開口縁１４側から見て左側に支
持されたが、これはコード３８の他端が接続され
ているチユーナが同側に片寄つて取付けられてい
る場合であつて右側に片寄つて取付けられている
場合は、開口側１４側から見て右側に同様に支持
される様にする。

アンテナ端子板１３を溝１７から外す場合は、
アンテナ端子板１３を突起２３側を中心として矢
印３９と逆方向へ回動する様に引張れば、鍔部３
１の端面４０が溝１７の奥面４１に相当するボス
２１の端面に衝合し、突起２３に嵌合していた座
ぐり孔３５は突起２３から簡単に離脱される。又
突起２３が座ぐり孔２３に着脱されるのは、リブ
１６の弾力性を利用して容易に行なわれる。鍔部
３１の厚さは溝１７の高さと略同一に形成し、確
実、容易に挿脱される様に形成するを可とする。

コネクタ３６はアンテナケーブルの一端が着脱
され、そのケーブルの他端はアンテナに接続され
るものである。

以上の様に本案によれば前側キヤビネツト１１
に形成され後側キヤビネツト１２の鍔部２５が挿
着される溝１７を利用すると共に、その溝１７を
形成するリブ１６に突起等の段部２３を形成し、
アンテナ端子板等の着脱部材１３を溝１７に挿脱
可能にし、その着脱部材１３の挿脱部分３４に段
部２３に嵌合して係止可能な係止部３５を形成す
れば良く、極めて簡単、安価な着脱部材１３の仮
止め手段を提供することができる。

特に段部２３と係止部３５を設すれば足り、従
来の成形型を少し改造すれば良く、又振動や多少
の外力が加わつても段部２３と係止部３５とによ
り着脱部材１３が仮止め状態から不必要に外れ、
落下する等の危険性も少ないものが提供できる等
の実用的効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案をテレビジヨン受信機に適用した
ことの後面斜視図、第２図は第１図の分解時の一
部拡大、破断斜視図、第３図はアンテナ端子板を
仮止めした状態の拡大斜視図、第４図は第３図Ａ
−Ａ部断面図である。 １５，１６はリブ、１７は溝、１１は第１のパ
ネル、１２は第２のパネル、１３は着脱部材、２
３は段部、３５は係止部を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 開口縁に所定の溝を形成するリブを突設した第
   １のパネルと、前記溝に挿着可能な開口縁を有す
   る第２のパネルと、前記第１のパネルと第２のパ
   ネルが挿着された際前記第２のパネル又は第１の
   パネルに取付けられ、前記第１のパネルと第２の
   パネルに分離された際前記第２のパネル又は第１
   のパネルから離脱される着脱部材とから成るもの
   において、前記溝に段部を形成し、前記着脱部材
   が前記溝に挿入された際前記段部に嵌合して係止
   される係止部を前記着脱部材に形成てなる分離可
   能な２つのパネルにおける着脱部材の仮止め装
   置。