JPS5811103Y2 - キャビネット装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、たとえばテレビジョン受像機のキャビネット
装置に関するもので、組立てが容易に行えるようにした
ものである。

第１図はテレビジョン受像機を示すが、この場合図示す
るテレビジョン受像機の筐体部分は、合成樹脂製の前キ
ャビネット１、上キャビネット２および下キャビネット
３より構成される。

ここで、前キャビネット１に対して上キャビネット２を
取付ける場合、従来は第２図に示すように前キャビネッ
ト１に一体に取付用ボス４を設け、このボス４に上キャ
ビネット２をビス５にて固定するようにしていた。

本考案は上記従来のようなビス固定の個所を減らし、工
数の削減をはかるため前キャビネットに対して上キャビ
ネットを一方向のみに回転可能に取付けるようにして、
ビス止め不要な結合をはかるようにしたものである。

以下その一実施例を第３図〜第５図を用いて説明する。

第３図において、前キャビネット１の開口端部にはリブ
７を設けることにより、このリブ７との間に段差を有す
る段部８をリブ７とともに設け、かつ天板部１ａと略平
行に複数の係止片９，１０を一体に設けている。

この係止片９，１０は適当な間隔をおいて形威され、か
つ先端が開口面より外部に十分突出するような長さに設
定されており、前キャビネット１より外部に露出した面
上に係止用孔１１．１２をおのおの設けている。

一方、上キャビネット２には前キャビネット１のリブ７
と段部８とに対応するように、すなわち凸状のリブ７に
対応して段部１３を、凹状の段部８に対応してリブ１４
をおのおの形威し、かつ前記リブ１４に連続して天板部
と略平行になるように複数の嵌合片１５．１６を一体に
設けている。

このとき嵌合片１５．１６は、上キャビネット２を前キ
ャビネット１に対して結合するとき、前キャビネット１
の係止片９，１０の間および係止片９，１０と側板部１
ｂとの間に位置して、がつ前キヤビネツト１内に入り込
むように上キャビネット２より外方に突出するように設
けられている。

そして、上キャビネット２には天板部の内面に前記係止
用孔１１，１２に嵌合する突起１７．１８を嵌合片１５
．１６に対して略直角に位置するように一体に設けてい
る。

両キャビネット１，３の結合は第４図、第５図に示すよ
うに突起１７．１８を係止片９，１０の係止用孔１１．
１２に嵌合するとともに、嵌合片１５，１６を係止片９
，１０の間および係止片９，１０と側板部１ｂとの間に
位置するように前キャビネット１の天板部１ａの内側に
嵌合する。

このとき、リブ７と段部１３との間および段部８とリブ
１４との間には約１ｍｍの隙間１９を残すようにしてい
る。

上記上キャビネット２の取外しは第４図、第５図におい
て上キャビネット２を矢印方向に回動することにより突
起１７．１８が係止用孔１１．１２より外れ、前キャビ
ネット１と上キャビネット２とを分離することができる
。

このとき、前キャビネット１と上キャビネット２との間
に隙間１９を形成することにより、上キャビネット２は
容易に回動し、上記のごとく取外しが可能となる。

なお、この上キャビネット２の回動を円滑にするために
突起１７．１８の一面はテーパー面に加工している。

一方、上記した取付状態においては、突起１７．１８が
係止用孔１１．１２に嵌合する一方、嵌合片１５．１６
が前キャビネット１の天板部１ａの内面に当接するため
、前キャビネット１に対して上キャビネット２を上記矢
印方向に回動させない限り、完全に固定される。

また、この嵌合方法は、キャビネットのたわみを全く必
要とせず、したがって組立時および取外時有利となり、
また、係止片、嵌合片、突起の数を増すことにより取付
強度はいくらでも増すことができる。

なお、上記実施例においてはテレビジョン受像機を例に
とって説明したが、これに限らず他の電子機器にも適用
することは可能であり、また前キャビネット、上キャビ
ネットの関係に限らず、他の関係のキャビネット同士の
結合にも適用できるものである。

以上のように本考案によれば、ビスを用いることなく、
双方のキャビネット自体でその結合ができ、作業性、コ
ストの面で実用上有利となる。

また取付け、取外し時キャビネットのたわみを全く必要
としないため組立時有利となり、さらに取付強度は自由
に設定することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案が適用されるテレビジョン受像機の斜視
図、第２図は従来の前キャビネットと上キャビネットと
の結合方法を説明するための断面図、第３図は本考案の
一実施例におけるキャビネット装置の要部斜視図、第４
図、第５図はおのおの同キャビネット装置の完成時の要
部断面図である。 １・・・・・・前キャビネット、２・・・・・・上キャ
ビネット、７゜１４・・・・・・リブ、８，１３・・・
・・・段部、９，１０・・・・・・係止片、１１゜１２
・・・・・・係止用孔、１５．１６・・・・・・嵌合片
、１７．１８・・・・・・突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 第１のキャビネットにその天板部に平行に、がつ一部が
   前記天板部より外部に突出するように複数の係止片を一
   体に設け、この各係止片の外部に表われる部分に係止用
   孔を設けるとともに、第２のキャビネットの天板部内面
   に該天板部に対して略垂直方向に複数の突起を設け、か
   つこの第２のキャビネットの天板部に該天板部に対して
   略平行に複数の嵌合片を設け、前記突起を係止用孔に嵌
   合し、嵌合片を第１のキャビネットの天板部の内側に嵌
   合するとともに、この嵌合状態で第１のキャビネットと
   第２のキャビネットの天板部の開口端縁の間に微少な隙
   間を形威してなるキャビネット装置。