JPS6130312Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電気機器、特に屋外に取付けられる電
気機器の水抜装置の改良に関し、電気機器のカバ
ー１下面に水抜孔２を穿孔し、この水抜孔２の出
口周縁部をラツパ状に下方へ開口切欠して出口周
縁部に水を誘導するテーパ穴９のガイド部Ａを形
成して成る電気機器の水抜装置に係るものであ
る。

屋外に設置される電気機器、例えばEEスイツ
チは第１図のようにベース３に取付けた電気部品
４をカバー１で覆い、取付金具５で屋外に設置さ
れるものであるが、雨水などがカバー２内に浸入
した場合には水を外部に排出する必要があつてカ
バー１の底部に水抜き孔２が設けられている。こ
の水抜き孔２は大きすぎると内部に充電部がある
ために安全上問題があつて絶縁の面からは小さい
方がよく、また水抜き孔２が大きいと虫がごみな
どが侵入おそれもある。従つて水抜き孔２は小さ
な径に形成しなければならないが、水抜き孔２が
小さいと表面張力によつて水は流出し難くなる。
すなわち、第２図のように水抜き孔２の出口周縁
にてカバー１の下面に水６が表面張力で吸着し、
この吸着力が水深ｈによる水圧より大きいと水は
流出しなくなるものである。このようにカバー１
内より水が流出しないと内部の電気部品は劣化し
て性能低下が生じるおそれがある。

本考案は上記の点に鑑みて成されたものであつ
て、小さな水抜き孔でもカバー内に水が滞溜する
ことなく完全に排出することができる電気機器の
水抜装置を提供することを目的とするものであ
る。

以下本考案を実施例により詳述する。第３図は
本考案をEEスイツチに実施した例を示すもの
で、このEEスイツチはベース３にCds素子７や
作動バイメタル１２等の電気部品４を取付けてカ
バー１にてこの電気部品４を覆い、取付金具５で
屋外に設置するものであるが、雨水がカバー内に
浸入した場合に雨水を排出する水抜き孔２がカバ
ー１底部に穿孔してある。この水抜き孔２の出口
周縁の形状を第４図以下に示す。第４図は水抜き
孔２の出口周縁部のカバー１下面にラツパ状に拡
開するテーパ穴９のガイド部Ａを形成したもの
で、このものでは水抜き孔２より出た水６は第５
図ａ，ｂのようにテーパ穴９のテーパ面に沿つて
広がり、最終的には第５図ｃのようにテーパ穴９
に大きな水滴が生じて水滴の重力が増大し、カバ
ー１への吸着力に打ち勝つて落下するものであ
り、このようにしてカバー１内の水が流出する。
第６図ａ，ｂはテーパ穴９に棒状凸部１０を形成
したもので、このものではテーパ穴９のテーパ面
による水の誘導に加えてこの棒状凸部１０による
誘導作用により、一層効果的に水の流出を行なう
ことができるものである。第７図ａ，ｂは水抜き
孔２の出口付近より水抜き孔２の出口周縁のカバ
ー１下面へと至る溝１１を相対向して一対設けて
ガイド部Ａを形成したもので、このものでは溝１
１にガイドされて第７図の場合と同様に水抜き孔
２の出口にて水滴が生長し、この水滴の落下にて
カバー１内の水６の排出がなされるものである。
尚、水が水抜き孔２へ集中するようにカバー１底
部に傾斜を設けておくことによつて水の排出をよ
り効率的に行なえるのはいうまでもない。

上述のように本考案にあつては水抜き孔の出口
周縁部に水を誘導するガイド部を形成してあるの
で、カバー内の水はガイド部に誘導されて水抜き
孔が小さくともカバー外方へ完全に流出せしめる
ことができるものであり、さらにガイド部はカバ
ーの底部に凹設されているのでカバーを電気機器
のベースに取付ける際には何ら邪魔になることが
ないものであり、またガイド部が折れたりする等
その機能を損うこともないものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の断面図、第２図は同上の一部
切欠拡大断面図、第３図は本考案一実施例の一部
切欠正面図、第４図は同上の一部切欠拡大断面
図、第５図ａ，ｂ，ｃは同上の作用を示す一部切
欠拡大断面図、第６図ａ，ｂは本考案の他の実施
例の一部切欠拡大断面図と一部切欠拡大斜視図、
第７図ａ，ｂは本考案のさらに他の実施例の一部
切欠拡大断面図と一部切欠拡大下面図であつて、
１はカバー、２は水抜き孔、Ａはガイド部、９は
テーパ穴である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電気機器のカバー底部に水抜き孔を穿孔し、こ
   の水抜き孔の出口周縁部をラツパ状に下方へ開口
   切欠して出口周縁部に水を誘導するテーパ穴のガ
   イド部を形成して成る電気機器の水抜装置。