JPS6129868B2 - - Google Patents

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JPS6129868B2
JPS6129868B2 JP6405082A JP6405082A JPS6129868B2 JP S6129868 B2 JPS6129868 B2 JP S6129868B2 JP 6405082 A JP6405082 A JP 6405082A JP 6405082 A JP6405082 A JP 6405082A JP S6129868 B2 JPS6129868 B2 JP S6129868B2
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JP
Japan
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epoxy resin
resin
prepreg
metal
silane
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JP6405082A
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JPS58181636A (ja
Inventor
Tomoyoshi Yanagida
Mitsunori Yasukui
Shigeru Suzuki
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Priority to SU833583670A priority patent/SU1584762A3/ru
Publication of JPS58181636A publication Critical patent/JPS58181636A/ja
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  • Laminated Bodies (AREA)
  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、電気回路用金属張板及びその製造方
法に関する発明である。 近年の電子技術の革新に伴い、誘電特性のよい
素材を経済的に生産・供給する必要性が高まつて
いる。しかし、これまで各素材は何らかの問題点
を抱えているのが実状であつた。市販品で従来よ
り、ガラス布・エポキシ樹脂系ガラス布/ポリエ
ステル布、エポキシ樹脂系、ガラス布・弗素樹脂
系及び熱可塑性樹脂系の積層板や銅張板が広範に
使用されているが、前二者は、プリント回路板の
高温多湿下(温度40〜60℃、相対湿度70〜100
%)での使用により、誘電特性の変動が大きい。
例えば常温常湿下(温度10〜40℃、相対湿度30〜
70%)での誘電特性(例えば、誘電率、誘電正
接、静電容量等)と比較して、高温多湿での誘電
特性が時間と共に著しく劣化する。 このため、このようなプリント回路板を、例え
ば、カラーテレビに使用し、高温多湿下である期
間作動させると画像が鮮明でなくなつたり、色調
が変質したりすることがある。このように本来は
定値さるべき特性が変動して時間と共に偏倚する
性質をドリフト性と称し、温度によるドリフト湿
度によるドリフトが問題になるケースが多い。高
温多湿の環境におけるドリフト性の問題は、基本
的には、プリント回路板の素材を構成しているエ
ポキシ樹脂の親水性によつて誘発されるプリント
回路板の吸湿による効果が大きいといわれてい
る。 一方、極めて疎水性の高いガラス布・弗素樹脂
系の銅張積層板を素材とする場合は、プリント回
路板としての高周波特性のドリフト性は小さく、
優れている。しかし、素材としての高コストや低
生産性が問題であり、またプリント回路板に加工
する際の孔あけ加工性に難点がある。 即ち、ガラス布・弗素樹脂系の銅張積層板は、
その製造工程が極めて複雑であり、価格的に著し
く高価である。 また、ガラス布のガラスフイラメント(通常直
径7〜13μmで、エポキシ・シラン等で表面処理
されている)と、弗素樹脂との密着性が弱く、孔
あけ加工時に、ガラスフイラメントと弗素樹脂と
の結合が脱離し、ガラスフイラメントが毛羽状に
露出してしまい、いわゆる孔あけ性を不良にす
る。 また、熱可塑性樹脂系の銅張積層板としては、
ポリサルホン樹脂シートの銅張板、ポリスチレン
樹脂シートの銅張板、ガラス布・ポリエチレン樹
脂系の銅張板が開発されている。 該熱可塑性樹脂系の銅張板を素材としたプリン
ト回路板は、高周波特性の温度依存性、周波数依
存性は極めて優れており、弗素樹脂を使用したも
のと比較しても大差ないといえる。 しかし、ポリサルホン樹脂シートの銅張板の場
合には、ポリサルホン樹脂自体に耐湿性不良の問
題があり、高温多湿下では高周波特性は劣下し、
回路間の静電容量は大きく変化する。即ち、ドリ
フト性の問題を生じる。 ポリスチレン樹脂系及びポリエチレン樹脂系の
銅張板の場合には、高周波特性は優れているが、
耐熱性に問題があり、100℃前後で樹脂が軟化す
る。従つて、通常のプリント回路板製造工程中の
各種熱処理によつて軟化変形し、ソリ、ネジレ等
が生じる。 更に、これら熱可塑性樹脂板の表面に金属箔を
強力に安定して接着させることが困難なこともま
た問題である。耐熱性の低い熱可塑性樹脂板の場
合には、金属箔に熱融着させるとある程度の接着
力を示すが、やや高温になると自然に剥離しやす
くなると共に樹脂自体が変形しやすくなる。その
ため一般には耐熱性の高い熱可塑性樹脂を利用し
ようとする。しかし、この場合には金属張積層板
を積層成形するとき樹脂の耐熱性の高さに相応し
て高い温度で樹脂を融着させねばならず、通常の
成形設備を使用できない場合が生じたり、成形温
度が高温すぎて金属箔が酸化劣化されるなどの障
害が伴いやすいという欠点がある。 ポリサルホンをはじめその他の耐熱性のよい熱
可塑性樹脂類は通称エンジニアリングプラスチツ
ク材料として注目され、すぐれた誘電特性を兼ね
備えた材料も知られているが、高耐熱性であるが
ため本質的にその銅張板の製造のしにくさのある
点が共通した欠点なのである。 また、すぐれた耐湿絶縁特性を備えていること
で衆知のポリエチレンは、残念ながら低融点で耐
熱性がない。そのため、今まで銅張板の絶縁層に
用いられた例はほとんどなかつたといえる。一
方、架橋性ポリエチレンを絶縁層として使えば、
樹脂自体の耐熱性は向上するが、金属との密着力
は小さく、やはり実用に供するには困難があつ
た。しかるに、最近の電子工業、通信工業の各分
野にあつては使用される周波数バンドが次第に高
周波の領域へ、即ち従来多用されたキロヘルツの
領域からメガヘルツやギガヘルツの領域の方に重
要性が移行している。これらの高い周波数領域で
は伝送のエネルギー損失が大きくなりやすいので
ε、tanδの小さい材料が望まれてきた。 我々は架橋性ポリエチレンの持つ低ε、低tan
δや高度の耐湿絶縁特性といつたすぐれた特性を
活かして実用化させるべく研究を重ねた結果、本
発明に到達し得たものである。 本発明の目的は、第1点は高周波特性の特に高
温多湿下でのドリフト性が小さいこと、第2点は
プリント回路板としての加工性が良好であるこ
と。 以上の2点を特に重要な品質と見なしたプリン
ト回路用金属張板及びその製造方法である。 即ち、金属張板の層構成物が金属箔、シラン変
性ポリエチレン系樹脂、エポキシ樹脂及び電気絶
縁物であつて、その構成が特許請求の範囲に記さ
れたように特定の順に層構成されていることによ
り本発明の主な目的を達成することができる。 また、その製造方法としては金属箔、シラン変
性ポリエチレン系可架橋性樹脂フイルム又はシー
ト、エポキシ樹脂プリプレグ又はシラノール縮合
触媒入りエポキシ樹脂プリプレグを特許請求の範
囲に記されたように特定の順に積層成形するもの
である。 ここで金属箔とは銅、白銅、青銅、黄銅、アル
ミニウム、ニツケル、鉄、ステンレス、金、銀、
白金等の箔である。一般的には印刷回路用の銅箔
が普及しているが本発明において好ましい金属箔
である。更に銅箔の中でもきわめて高純度の無酸
素銅箔は高周波信号の伝送の際のエネルギ損失が
少ないので本発明に適用することが最も望ましい
金属箔である。 次にシラン変性ポリエチレン系樹脂若しくはシ
ラン変性ポリエチレン系可架橋性樹脂について詳
しく述べるから、ポリエチレン系樹脂を一般式
RR′SiY2(式中Rは、ケイ素―炭素結合によりケ
イ素原子に結合し、そして、炭素、水素及び所望
によつて酸素により構成される一価のオレフイン
性の不飽和基であり、各Yは加水分解可能な有機
基であり、又R′は、脂肪性不飽和を含まない一
価の炭化水素基又は基Yである)のシランと140
℃以上の温度で、その反応温度における半減期が
6分以下の遊離ラジカル生成化合物の存在下でグ
ラフト化させることにより可架橋性シラン変性ポ
リエチレン系樹脂を得ることができる。即ち、可
架橋性シラン変性ポリエチレン系樹脂はシラン変
性ポリエチレン系樹脂の加橋反応が未だほとんど
進行していない状態のもので可融可溶性があり、
反応が進めば不融不溶化される。 本発明に使用するポリエチレン系樹脂として
は、ポリエチレン単独重合体をはじめ、エチレン
を50重量%以上含有するエチレンと、これと共重
合可能な他の単量体との共重合体、例えば、エチ
レン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・プロピレ
ン共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体など
がある。又、これら2種以上の混合体も利用でき
る。このうち、高周波特性からみて、ポリエチレ
ン単独重合体が最も好ましい。 この他に、製造工程及び使用目的を配慮して、
適宜、耐燃剤、紫外線劣化防止剤、酸化防止剤、
金属害防止剤、着色剤、充填剤等を混合して用い
てもよい。 又、本発明において使用するシラン変性ポリエ
チレン樹脂のシランの一般式において、Rは炭
素、水素及び所望によつては酸素により構成され
る一価のオレフイン性の不飽和基であり、各Y
は、加水分解可能な有機基、例えば、メトキシ、
エトキシ、アセトキシ、−ON=C(CH32または
−NHCH3などで表わす。R′基は脂肪性不飽和を
含まない一価の炭化水素基又は基Yである。この
うち好ましくは、3個の加水分解基を有するもの
で、特に、ビニルトリエトキシシラン及びビニル
トリメトキシシランが最も好ましい。 シラン結合触媒としての機能を有する物質は広
範囲に知られているが、本発明においては、この
ような物質の任意のものを使用することができ
る。 このような物質には、例えば、ジブチル錫ジラ
ウレート、酢酸第一錫、カプリル酸第一錫、ナフ
テン酸鉛、カプリル酸亜鉛、2―エチルカプロン
酸鉄、及びナフテン酸酸コバルトのようなカルボ
ン酸の金属塩があり、チタンのエステル及びキレ
ータのような有機金属化合物、例えば、チタン酸
テトラブチル、チタン酸テトラノニル及びビス
(アセチルアセトニル)―ジ―イソプロピルチタ
ネートがあり、エチルアミン、ヘキシルアミン、
ジブチルアミン及びピリジンのような有機塩基が
あり、並びに鉱酸及び脂肪酸のような酸がある。
中でも有機錫化合物、例えばジブチル錫ジラウレ
ート、ジブチル錫ジアセテートなどが特に好まし
い。 次にエポキシ樹脂層は基材紙布で強化されたエ
ポキシ樹脂の層である。 このエポキシ樹脂層を形成するための素材はエ
ポキシ樹脂プリプレグ又はシラノール縮合触媒入
りエポキシ樹脂プリプレグである。 エポキシ樹脂プリプレグのうち、エポキシ樹脂
としては任意のエポキシ樹脂が使用でき、また、
硬化剤、促進剤及び添加剤も任意のものが使用で
きる。 シラノール縮合触媒を添加してシラノール縮合
触媒入りエポキシ樹脂プリプレグをつくるとき、
シラノール縮合触媒の含有量としてはエポキシ樹
脂固型分100部に対し、任意に選べばよいが、0.1
部以上20部以下が好ましい。更に好ましくは1部
以上10部以下である。添加量が少なすぎるとシラ
ン変性ポリエチレン樹脂の架橋密度が低く、多す
ぎるとエポキシ樹脂に相溶しないで遊離する傾向
がある。 電気絶縁物層は、各種の熱硬化樹脂硬化物や熱
可塑性樹脂、雲母、セラミツクス等の電気絶縁物
単独又は複合層である。また、電気絶縁物層がエ
ポキシ樹脂層であれば、その場合の金属張板の層
構成は金属箔/シラン変性ポリエチレン層/エポ
キシ樹脂層となる。 電気絶縁層を形成するために用いられる素材が
「加熱加圧により該プリプレグと一体化成形の可
能な1枚以上のシート状電気絶縁素材」である。
該素材としては可融性熱硬化性樹脂、これを絶縁
基材に含浸若しくはコーテイングしたプリプレ
グ、該プリプレグの硬化物シート、熱可塑性樹脂
フイルム、天然若しくは合成雲母、セラミツク
ス、又はこれらの混成材料等各種の素材が適用で
きる。 中でもフエノール樹脂紙布やエポキシ樹脂、ポ
リエステル樹脂、硬化性ポリブタジエン、若しく
はポリイミド樹脂等のプリプレグとその硬化物が
良い。また、ポリサルキン、ポリエーテルサルホ
ン、ポリフエニレンサルフアイド、ポリエーテル
エーテルケトン、ポリフエニレンオキサイド、及
びナイロン等の耐熱性があり誘電特性、電気絶縁
性もすぐれた材料を適用することは更に望まし
い。 電気絶縁層がエポキシ樹脂層の場合に使用する
電気絶縁素材としてエポキシ樹脂プリプレグ又は
シラノール縮合触媒入りエポキシ樹脂プリプレグ
を使用する。このエポキシ樹脂プリプレグとは上
述したとおりである。 本発明者らは、以上のような素材が本特許の請
求の範囲に示されるような応用をすれば、その結
果得られる金属張板を使用した印刷回路板は次に
述べるように極めてすぐれた特性を有することを
見出した。 第1点は回路に接した絶縁層が疎水性の強いポ
リエチレン樹脂であることにより、疎水性が極め
て優れており高温多湿下での高周波特性のドリフ
トを小さく抑えることができ、同時にエポキシ樹
脂層に含まれる基材紙布により金属張板としての
機械的強度を増大できること。エポキシ樹脂層に
ついては、単なる絶縁基材層におきかえた場合と
比較すると基材の樹脂による固定がすぐれている
ので切削加工性も良好である。 第2点は絶縁層が樹脂硬化物層又は130℃以上
の熱変形温度を持つ熱可塑性樹脂層、又はこれら
の組合せである場合、プリント回路板としての機
械的強度、寸法安定性及び/又は耐熱性等の良好
な絶縁層の特長がそのまま残り、なおかつ表面誘
電特性のすぐれた基板が得られること。特に絶縁
層が低誘電率、低誘電損失であれば、表面の回路
のみならず基板金属に亘り低誘電、低誘電損失な
る回路が得られる。 第3点はエポキシ樹脂プリプレグ又はシラノー
ル縮合触媒入りエポキシ樹脂プリプレグと可架橋
性シラン変性ポリエチレン樹脂フイルム又はシー
トとの併用により金属箔と該フイルム又はシート
との相互の接着力が極めて強力なものになるこ
と。この場合の接着力がなぜ強くなるのかについ
てはまだ十分解明されていない。しかし、該フイ
ルム又はシートの両面に片や金属箔、片やエポキ
シ樹脂プリプレグを配置することが必須になつて
いるのである。したがつて、該フイルム又はシー
トと金属箔との間には何ら第3の接着剤物質層を
介在させることなく、該金属箔面と該フイルム又
はシートとで直接に接して強い接着強度を示し、
同時に回路用基板としての表面の電気特性にはポ
リエチレンの特性がそのまま発揮されているので
ある。 第4点として、エポキシ樹脂プリプレグ又はシ
ラノール縮合触媒入りエポキシ樹脂プリプレグと
電気絶縁素材とを相接して加圧加熱していること
により、即ちエポキシ樹脂が接着作用を発揮する
ことにより熱硬化性樹脂プリプレグ、硬化物シー
ト、熱可塑性樹脂シート等の諸素材を強固に接着
し、強固な層間接着力を有する複合体を形成でき
ること。この点は実用上重要であつて、例えば、
従来は金属張板として活用するには支障の多かつ
エンプラ材を比較的容易に活用する道が拓かれ
た。 特にこの場合には単独エポキシ樹脂プリプレグ
よりもシラノール縮合触媒入りの方が望ましい。
その方が、シラン変性ポリエチレン樹脂層の架橋
はより効果的に進み、耐熱性がより向上するから
である。 この点を更に詳細に述べる。 一般に熱変形温度の高い熱可塑性樹脂シートを
絶縁層とする銅張積層板を製造することは、通常
の蒸気プレスの温度が、比較的低温(160℃以
下)であることを考慮すると、極めて困難であ
る。即ち、160℃程度の温度では、熱変形温度の
高い(130〜260℃)熱可塑性樹脂を溶融させるこ
とができない。このため、熱可塑性樹脂シートと
銅箔との間に、エポキシ樹脂のプリプレグを挿入
し、加熱加圧により一体化成形する技術が知られ
ているが、この場合はプリント回路板の回路の絶
縁層がエポキシ樹脂になり、熱可塑性樹脂本来
の、優れた高周波特性を発揮させることができな
い。 本発明の場合は、このような問題点も解決でき
るものであり、熱変形温度の高い熱可塑性樹脂シ
ートを主要な絶縁層とした積層板を、蒸気プレス
により、容易に金属張板にできるものである。 即ち、回路直下の絶縁層は、シラン変性ポリエ
チレン樹脂シートであるため、高周波特性は優れ
ており、なおかつ主要な絶縁層である熱可塑性樹
脂シートとはエポキシ樹脂プリプレグを介して、
強固に一体化した金属張積層板の製造方法を提供
するものである。 本発明の製造方法について更に補足するなら
ば、エポキシ樹脂層と電気絶縁物層との各層間接
着力は主として、熱融着又は化学結合によるもの
であるが、特に、電気絶縁物層が熱可塑性樹脂シ
ートである場合には、該シートの表面を機械的、
化学的に粗面化処理しておくことが必須ではない
が望ましい。 ここで機械的粗面化処理は、サンドブラスト、
液体ホーニングによる処理が有効である。しか
し、均一で微細な粗化ができるならば他の方法に
よつてもよい。 また、化学的粗面化処理は、クロム酸・硫酸混
液、過酸化水素等の硫化剤による粗化、並びに、
電子ビームやイオンビーム、紫外線照射による粗
化等が利用できる。 このように、本発明によつて得られる金属箔積
層板は、耐水性、誘電特性に優れており、同時に
回路工性すなわち、熱処理に対する寸法安定性、
孔あけ加工、切断加工性にも優れた経済性のよい
プリント回路板を提供できるものである。 従来、ガラス布/弗素樹脂銅張板のみ、該特性
を概ね満足していたが、孔あけ加工性、切断加工
性は良好でなかつた。 本発明の金属張積層板は、基本的には、ガラス
布/弗素樹脂銅張板の特性を備え、かつ、孔あけ
加工性、切断加工性をも改良した優れたプリント
回路板を提供できる。金属張積層板である。 用途としては、特に高周波回路に適した基板で
あり、特に、高速コンピユーター、通信機器用の
プリント回路板に適している。 即ち、誘電率、誘電損失が小さく、且つ、誘電
特性の温度依存性、周波数依存性が小さく、さら
に、高温多湿下でも誘電特性が極めて安定したプ
リント回路板を提供できる。 以下実施例を以つて説明する。 金属箔、シラン変性ポリエチレン系可架橋性樹
脂フイルム又はシート、エポキシ樹脂プリプレグ
又はシラノール縮合触媒入りエポキシ樹脂プリプ
レグ、及び電気絶縁材として表1に示す素材から
選び各実施例毎、各比較例毎にこの順に層構成
し、いずれもプレス圧力60Kg/cm2で160℃120分の
加圧加熱により一体化成形し、各実施例毎、各比
較例毎に複合金属張積層板が得られた。これらの
特性表は第2に示す。 表1中の各素材については詳述する。 (1) 金属箔 Γ銅箔 :日本電解製電解銅箔NSGA―35
(片面粗化、35μ厚) Γニツケル箔:電解ニツケル箔片面粗化処理品
(片面粗化、35μ厚) (2) シラン変性ポリエチレン系可架橋性樹脂フイ
ルム又はシート ΓU―1 高密度ポリエチレン(昭和油化製シヨウレツク
スMI=0.8g/10分)100重量部をビニルトリメ
トキシシラン2重量部及びジクミルパーオキシド
0.2重量部、これに市販の酸化防止剤、金属害劣
化防止剤等を適量添加し、充分ブレンドし、該混
合物を押出機でストランド状に押し出しカツテイ
ングして造粒した。こうして得られたペレツトを
インフレーシヨン成形により200μmの厚みのフ
イルム(U―1)とした。 ΓU―2 低密度ポリエチレン(住友化学製スミカセン
MI=1.5g/10分)70重量部をビニルトリエトキ
シシランを1.5重量部及びジクミルパーオキシド
0.1重量部、パークロルペンタンジクロデカン
(フツカーケミカル社製デクロラン)20部、酸化
アンチモン10部、これに市販の酸化防止剤、金属
害劣化防止剤等を適量添加し、充分にブレンド
し、該混合物を押出機でストランド状に押出しカ
ツテイングして造粒した。これを押出成形により
200μmの厚みのフイルム(U―2)とした。 (3) エポキシ樹脂プリプレグ又はシラノール縮合
触媒入りエポキシ樹脂 ΓE―1 (1)エピコート1001(シエル化学製)
100 重量部 (2)ジシアンジアミド 4 (3)ベンジルジメチルアミン 0.2 (4)ジオクチル錫アセテート 2 重量部 (5)メチルセロソルブ 50 (6)メチルエチルケトン 50 上記(1)〜(6)の材料を混合溶解して樹脂ワニスを
つくる。次にエポキシシラン処理した厚み0.18mm
のガラスペーパーに樹脂付着量が60重量%になる
ように該樹脂ワニスを塗布乾燥し、半硬化状態の
プリプレグ(E―1)を得る。 ΓE―2 (1)エピコート1045(シエル化学製)
100 重量部 (2)ジシアンジアミド 4 (3)ベンジルジメチルアミン 0.2 (4)ジブチル錫ジラウレート 2 (5)メチルセロソルブ 50 (6)メチルエチルケトン 50 上記(1)〜(6)の材料をE―1に準じて樹脂付着量
が30重量%になるようにガラス繊維布基材に塗布
乾燥し、半硬化状態のプリプレグ(E―2)を得
る。 ΓE―3 E―2に準じた配合においてジブチル錫ジラウ
レートを除去した以外は全くE―2と同じ配合、
手順でプリプレグ(E―3)を得る。 ΓE―4 E―2に準じた配合においてジブチル錫ジラウ
レートを2重量部のかわりに5重量部とした以外
は全くE―2と同じ配合、手順でプリプレグ(E
―4)を得る。 ΓE―5 E―2に準じた配合においてジブチル錫ジラウ
レートを2重量部のかわりに10重量部とした以外
は全くE―2と同じ配合、手順でプリプレグ(E
―5)を得る。 (4) 電気絶縁素材 ΓU―1 既述 Γエポキシテトロン E―1に使用した樹脂ワニスを厚さ0.2mmのテ
トロン(ポリエステル繊維)不織布に樹脂付着量
が50重量%になるように塗布乾燥し、半硬化状態
のプリプレグとしたものを用いる。 Γポリエーテルサルホンシート1.0mm厚ライトン
住友化学製エンプラ材、熱軟化温度230℃のエ
ンプラ材。
【表】
【表】
【表】
【表】 以上の実施例と比較例を見くらべると本発明
(実施例1〜8)はいずれも、ドリフト性が小さ
く、誘電率、その他の一般特性も良好で程良くバ
ランスのとれた金属張板であることがわかる。ま
た、金属箔とポリエチレンの層との密着性はシラ
ノール縮合触媒量の多少によつては影響を受けて
いない。表2には記載していないが熱変形はポリ
エチレンの架橋している方が小さい。 実施例8はシラノール縮合触媒入りエポキシ樹
脂と電気絶縁素材が同一素材の例であるが、ドリ
フト性が小さいことは他の実施例と共通である。 比較例1については架橋性ポリエチレンだけで
は見かけ上電気特性は抜群によいが、引はがし
性、半田耐熱等が不良である。 次に比較例2は中材にポリエーテルサルホンを
使用しているが、表面に通常のエポキシプリプレ
グを使用しているのでドリフト性は大きい。対応
する実施例7は良好(小さい)である。 また、従来の積層板として比較例3,4,5及
び6を示した。 この中で誘電率の比較的大きな3及び4は論外
であるが5及び6のデータを見ると実施例5は切
削加工、打抜加工性がきわめて不良でガラス繊維
が樹脂とは十分な結合ができておらず毛羽状に露
出する。ポリサルホン銅張板は耐湿性が弱点であ
る。 以上述べたように本発明による各実施例は比較
例に対して電気回路用基板としてのすぐれた電気
特性とバランスのとれた一般特性を示すものであ
つた。また、これらの製造方法は容易で実用性の
高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は櫛型回路静電容量ドリフトの測定に用
いたパターンを示す平面図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 金属箔、シラン変性ポリエチレン系樹脂層、
    エポキシ樹脂層及び電気絶縁物層がこの順に層構
    成されていることを特徴とする金属張板。 2 電気絶縁物層が該硬化物と共通のものである
    第1項記載の金属張板。 3 金属箔、シラン変性ポリエチレン系可架橋性
    樹脂フイルム又はシート、エポキシ樹脂プリプレ
    グ又はシラノール縮合触媒入りエポキシ樹脂プリ
    プレグ及び加圧加熱により該プリプレグと一体化
    成形の可能は1枚以上のシート状電気絶縁素材を
    この順に積層し加圧加熱し一体化成形することを
    特徴とする金属張板の製造方法。 4 電気絶縁素材がプリプレグと共通のものであ
    る第3項記載の金属張板の製造方法。
JP6405082A 1982-04-19 1982-04-19 金属張板及びその製造方法 Granted JPS58181636A (ja)

Priority Applications (5)

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JP6405082A JPS58181636A (ja) 1982-04-19 1982-04-19 金属張板及びその製造方法
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