JPS6129660Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は各種粉体あるいは石炭、鉱石等の粒体
の輸送に使用するコンテナに関するもので、積
荷、荷降ろし作業を迅速に行うことができること
を特徴とするものである。

上記のごとき粉粒体は袋詰め等して輸送するこ
とも考えられるが、その場合には袋詰め及び個々
の運搬、積荷作業等に手数を要する欠点がある。

本考案は上記のごとき欠点を除去してなるもの
で、コンベアー、圧送手段、シヨベルカーあるい
はクレーン等により粉粒体を上方から投入し、さ
らにその排出をコンテナ全体を傾斜回動させるこ
とにより自動的に行うことができることを特徴と
するものである。

すなわち、本考案は積荷の排出時に、コンテナ
全体を必要方向に傾斜回動させると、ルーフパネ
ルが自動的に開放し、さらにコンテナを元の位置
に復帰させるとルーフパネルが元の状態に自動的
に戻るよう構成したコンテナに関するものであ
る。

以下に本考案の一実施例を図面について詳細に
説明する。

床１の両側にサイドパネル２が設けられ、両端
にエンドパネル３が設けられる。それらは床１の
四隅部に構成したコーナーポスト４間に設けら
れ、上端にはトツプサイドレール５，５ａ及びト
ツプエンドレール６，６ａが設けられる。

本考案ではトツプサイドレール５，５ａ及びト
ツプエンドレール６，６ａの内側辺がそれぞれ上
方に延長され、それぞれ延長部５ｂ及び６ｂが設
けられる。

つぎに上記延長部５ｂ及び６ｂにルーフパネル
７が被嵌される。

該ルーフパネル７は下面周囲に骨材８が設けら
れ、さらに必要に応じてルーフボウ９が取付けら
れ、撓みが生じないよう構成されている。

なお、図面実施例の場合、上記骨材８は角パイ
プで構成されている。

つぎに、第５図示のごとく対向するトツプレー
ル、すなわち、図面実施例の場合、サイドパネル
２の上端のトツプサイドレール５及び５ａの上面
には所要間隔をあけてそれぞれ外側下方部を開口
し、所定奥行きを有し、開口部側下方に凹部１０
及び１０ａを有するフツク１１及び１１ａが設け
られる。

つぎに、上記フツク１１及び１１ａと対向する
ルーフパネル７の骨材８部には上記フツク１１及
び１１ａの凹部１０及び１０ａに適合する係合ピ
ン１２及び１２ａが設けられる。

なお、上記フツク１１及び１１ａ並びに係合ピ
ン１２及び１２ａはトツプエンドレール６及び６
ａ側とすることも可能である。

上記係合ピン１２及び１２ａは第１図、第３図
示のごとく、ルーフパネル７の骨材８部にそれぞ
れ狭い間隔をあけて設けたブラケツト１３及び１
３ａ間に取付けられている。

つぎに、上記フツク１１及び１１ａと係合ピン
１２及び１２ａの関係について述べる。

上記フツク１１及び１１ａと係合ピン１２及び
１２ａは第５図、第６図示のごとき関係とされ
る。

すなわち、第５図は輸送および保管状態を示
し、第６図は積荷の排出時の状態を示している。

第５図示の状態にあつてはルーフパネル７に設
けられた係合ピン１２及び反対側係合ピン１２ａ
がそれぞれフツク１１及び反対側フツク１１ａの
凹部１０及び１０ａに係合し、上方に外れること
もなく、凹部１０及び１０ａに係合して安定させ
られた状態にある。

つぎに積荷の排出時には第６図示のごとく、コ
ンテナ全体の傾斜回動の進行に合せて、係合ピン
１２がフツク１１の奥行き方向に移動させられて
係止し、それと同時に反対側係合ピン１２ａが反
対側フツク１１ａの開口部から自動的に外される
よう構成される。

すなわち、フツク１１及び１１ａの開口部間の
距離は係合ピン１２及び１２ａ間の距離より少し
大きく構成され、さらにフツク１１あるいに１１
ａの奥行き部は反対側フツク１１ａあるいは１１
の凹部１０ａあるいは１０からその開口部までの
距離よりも少し大きく構成されるものである。

図中１４はルーフパネル７の上面に設けられた
吊上げ用フツク１５は両トツプサイドレール５間
に固定された補強杆、１６はコーナーポスト４の
上下端に設けられた隅金具であり、該隅金具１６
にはその周面及び上面あるいは下面に長孔１７が
設けられ、荷役時、段積み時あるいはコンテナ全
体の傾斜回動時に利用されるものである。

上記構成の本考案は積荷時には上記吊上げ用フ
ツク１４を利用してクレーン等によりルーフパネ
ル７が外される。

それらはルーフパネル７を一旦いずれかの一方
に移動させ、まず、係合ピン１２あるいは１２ａ
の一方をそのフツク１１あるいは１１ａから外
し、つぎにルーフパネル７を反対側に移動させて
残る一方を外せばよい。もつとも一方を残してお
くことも可能である。

つぎに上方から粉体あるいは粒体の積荷の投入
が行われる。それらはコンベアー、圧送手段、シ
ヨベルカーあるいはクレーン等により行われる。

積荷が完了したら、上記ルーフパネル７の外し
方と反対の方法でルーフパネル７が被嵌され、荷
役に供される。

つぎに目的地に到達して積荷を排出する場合に
は第６図示のごとく、コンテナ全体を傾斜回動さ
せればよい。

その作業は予め準備した機械装置あるいは場合
によつては上記隅金具１６の長孔１７を利用して
全体を吊下げ状態にして傾斜回動させることによ
り行うことができる。

上記過程にあつて、トツプサイドレール５，５
ａ及びトツプエンドレール６，６ａの延長部５ｂ
及び６ｂは雨水の侵入を阻止する作用効果を有す
る。

上記のごとく、本考案は各種粉体あるいは石
炭、鉱石等の粒体輸送を極めて迅速に行うことが
できるものであり、両側から排出ができるため、
排出現場の地理的制約を受けることもない効果が
得られるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は正面図、第２図は側面図、第３図は一部切欠平
面図、第４図は第３図Ａ−Ａ線の一部省略拡大断
面図、第５図は第１図Ｂ−Ｂ線の一部省略拡大断
面図、第６図は積荷排出状態を示す第５図に対応
する断面図、第７図は第３図Ｃ部の拡大平面図で
ある。 １……床、２……サイドパネル、３……エンド
パネル、５，５ａ……トツプサイドレール、６，
６ａ……トツプエンドレール、７……ルーフパネ
ル、８……（ルーフパネルの）骨材、１０，１０
ａ……凹部、１１，１１ａ……フツク、１２，１
２ａ……係合ピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 床の両側にサイドパネル、両端にエンドパネル
   が設けられ、各パネルのトツプレール内側辺がそ
   れぞれ上方に延長され、該延長部には下面周囲に
   骨材を有するルーフパネルが被嵌され、対向する
   トツプレールのそれぞれ上面には所要間隔をあけ
   てそれぞれ外側下方部を開口し、所定奥行きを有
   し、開口部側下方に凹部を有するフツクが設けら
   れ、該フツクと対向するルーフパネルのフランジ
   部には上記フツクの凹部に適合する係合ピンが設
   けられてなり、上記フツクの開口部の距離は上記
   係合ピン間の距離より少し大きく構成され、上記
   各フツクの奥行き部は反対側フツクの凹部からそ
   の開口部までの距離よりも少し大きく構成されて
   なることを特徴とする粉粒体輸送用コンテナ。