JPS61282450A - 衣料用布帛 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、高強度繊維を用いた衣料用布帛に関する。

さらに詳しくは、高強度な繊維糸条を用いてなる。引裂
強さあるいは破裂強度に優れ、スポーツウェア、インナ
ー、ファンデーション等に好ましく用いることのできる
衣料用布帛に関するものである。

（従来技術） 従来、スポーツウェア等の衣料用布帛の引裂強さ、破裂
強度等の物性を向上させるべく、高重合度のポリマを用
いて得られる。あるいは高倍率延伸を行なって得られる
高強力糸条を用いて、織物における引裂強さあるいは編
物における破裂強度等の特性を高くすることが知られて
いる。

しかし、従来知られてなる糸条は、高強力化された糸条
といえども高々６　ｇ　／　ｄぐらい程度のものが衣料
用分野にては一般的であり、織物における引裂強さある
いは編物における破裂強度の格段なる向上はあまり望め
ないのが実情である。

一方、使用する糸条を太くすれば、引裂強さ。

破裂強度等の物性は向上すると言えるが、この場合、必
然的に布帛の目付は増加し、実際上衣料用として使うに
は運動柔軟性の極端な低下や快適性や機能性、さらに美
的価値も損われてしまうことも多い。

また、スポーツ、レジャー用品、航空機、自動車等の構
造材用途に用いられ、一般に高い強力と高い弾性率を有
するとされる炭素繊維やアラミド繊維は屈曲強度が非常
に低く、柔軟さに欠け、また染色が不可能なことや高価
なものであることから、一般衣料用布帛には到底用いら
れ得ないものである。

特に、上記したような物性を向上させるために。

高強力等の特別な糸を一部に使用したりすることも考え
られるが、衣料用布帛として一般的に言えることは、そ
のような場合でも該特別な糸条を極力多く含有せしめる
ことなく９通常の衣料用布帛として用いられてきている
糸条をあくまでも主体として、すなわち、風合や機能性
あるいは前記目付などの緒特性の大幅な犠牲を伴うこと
なく、所望の物性をねらい通りに向上せしめることが前
提となり９重要な点である。そして、このような点は、
産業用布帛分野とは大きく相違する点でもある。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明の目的は、上記したような点に鑑み、従来技術で
は得ることのできなかった。織物における高い引裂強さ
、あるいは編物における高い破裂強度特性を有し、かつ
布帛の目付を大幅に増加させる等の不都合も実際上なく
該布帛の薄地化を可能になさしめ、衣料用として軽量で
機能性に富み。

またファツション性も高いものになし得る衣料用布帛を
提供せんとするものである。

（間層点を解決するための手段） 上記した目的を達成する本発明の衣料用布帛は。

以下の構成からなる。

すなわち、引張強度が１２ｇ／ｄ以上である高強度ポリ
ビニルアルコール系繊維からなる３デニール以上４００
デニール以下の糸条と、他の繊維からなる７デニール以
上４００デニール以下の糸条を、前記高強度ポリビニル
アルコール系繊維が布帛全体において５重量％以上５０
重量係以下となるように交編あるいは交織してなること
を特徴とする衣料用布帛である。

（作用） 以下、さらに詳しく本発明について説明をする。

本発明の衣料用布帛において、前述した通りの織物にお
ける引裂強さ、あるいは編物における破裂強度特性を向
上させるために、高強度ポリビニルアルコール系繊維か
らなる糸条が、該布帛全体中で５重量係以上５０重量％
以下を占めるように。

他の繊維からなる糸条と交織あるいは交編されるもので
ある。

ここで、該高強度ポリビニルアルコール系繊維は、引張
強度が１２ｇ／ｄ以上であるものを用いることが重要で
あり、引張強度が１２−ｇ／ｄ未満であると、所期の効
果を十分に得ることが難しくなり好ましくない。このよ
うな高強度ポリビニルアルコール系繊維からなる糸条を
用いることにより。

本発明では該ポリビニルアルコール系繊維の混用率を低
くしても所期の効果を得ることが可能となり、該布帛中
での該混用率は５重量％以上５０重量−以下とするもの
である。かかる混用率が５０重量係を超える場合、布帛
の剛性が上がり衣料用布帛として重要なドレープ性や風
合が損われ好ましくない。該混用率の最も望ましい範囲
は、上記のような点に関連して５重量％以上２ｏ重量％
以下である。

本発明において、高強度繊維としてポリビニルアルコー
ル系繊維を用いたことの特徴は、ポリビニルアルコール
系繊維の場合、前述のような高強度を、高強力ナイロン
繊維の場合などと比べて。

低い収縮率特性を伴って簡便に得ることができる点であ
り、これが本発明にかかる編織物の寸法安定性をより良
好なものになし得るものである。

本発明に用いられる高強度ポリピニルアルコール系繊維
からなる糸条は、衣料用途をねらうものであるので、３
デニール以上４００デニール以下とするものであり、さ
らに好ましくは５デニール以上１５０デニール以下とす
るのがよい。また。

該糸条はマルチフィラメント糸、モノフィラメント糸の
いずれであってもよい。

該ポリビニルアルコール系繊維糸条と交編あるいは交織
される他の繊維糸条は、綿、麻、羊毛等の各種天然繊維
、セルロース等の再生繊維、あるいはナイロン、ポリエ
ステル、ポリアクリルニトリル等の各種の合成繊維など
からなるスパン糸もしくはフィラメント糸などの糸条を
用いることができる。また、この糸条中に９本発明にか
かる前述高強度ポリビニルアルコール系繊維を一部含ま
せてもよく、その場合、前述ポリビニルアルコール系繊
維の布帛中での混用率は、−該他繊維糸条中に含まれる
ポリビニルアルコール系繊維の分も含めて、５重量係以
上５０重量％以下とすればよいスポーツ用途などに最適
に用いられるものであって、ナイロン糸を用いる場合な
どが好ましい組合せ例である。いずれにしろ９本発明に
よれば、該他の繊維糸条の本来有する特性、特徴を大幅
に損うことなく、高い引裂強さあるいは高い破裂強度を
布帛にて実現することが可能である。なおまた。

該他繊維からなる糸条は、衣料用途をねらうものである
ので、７デ工−ル以上４００デニール以下のものを用い
ることが肝要である。

本発明の布帛において、交織あるいは交編の具体法は特
に限定されるものでないが、前記高強度ポリビニルアル
コ−〃系繊維を、前記混用率、すなわち５重量−以上５
０重量％以下、好ましくは５重量％以上２０重量−以下
にて編織物中にて均一に分散するように製編織するか、
あるいは一定周期で存在する如く製編織するのがよ（、
こうして得られる布帛が、最も良好な引裂強さあるいは
破裂強度特性を奏するものである。

また、該ポリビニルアルコール系繊維からなる糸条は、
交織あるいは交編される他繊維の糸条の繊度より細糸条
として用いるか、あるいは構造的に編織物の内側に入る
ような糸使いにすると、概して高い該他繊維混用率の編
織物を構成しつつ引裂強さ、あるいは破裂強度を顕著に
向上させつつかつ布帛の風合いの低下を防げられるもの
である。

本発明に用いられる高強度ポリビニルアルコール系繊維
は、前述の通り引張強度が１２ｇ／ｄ以上の特性を有す
ることに加えて、該繊維の弾性率が２８０　ｇ　／　ｄ
以上の高弾性率特性を有するものを用いるのが好ましく
、このような高強度でかつ高弾性率特性を有するポリビ
ニルアルコール系繊維からなる糸条を用いれば、より一
層寸法安定性に優本発明に用いられる高強度ポリビニル
アルコール系繊維を製造する方法は、Ｉ！＃別には限定
されないが９例えば特願昭５８−２５２６９２号明細書
に記載されている如き９重合度が１５００以上のポリビ
ニルアルコール系重合体として得られる。かつ乾ｅ湿式
紡糸方法によって得られるものを用いるのが、他のゲル
紡糸法や液晶紡糸法による場合よりも簡便であって工業
上好ましいものである。

（実施例） 以下、実施例によって本発明の具体的構成、効果につい
て説明をする。

実施例１ 重合度２６００の完全ケン化型ポリビニルアルコール（
以下ＰＶＡと言う）をデイメチルスルフオオキシド（Ｄ
ＭＩＯ）に溶解して、１５チ溶液を作り、この紡糸原液
を用いて乾・湿式紡糸を行なった。紡糸口金面から凝固
液面までの距離は５＝とした。

得られた未延伸糸をメタノールで洗浄してＤＭＳＯを除
去した後、２２０℃の空気浴で延伸倍率２６．５倍で熱
延伸した。得られた延伸糸は１５０デニール、１００フ
イラメントで引張強度１７．６ｇ／ｄｅ伸度３．９％９
弾性率４０５　ｇ／　ｄ″Ｔ！あった。

この糸および４０番手綿糸を２４ゲージの両面編機に供
給しポンチローマを編成した０編機への給糸はシリンダ
側は綿糸のみを供給してプレーンおよびゴム編をさせ、
ダイヤル側にはＰＶＡ系高強度糸と綿糸とを供給して、
ＰＶＡ系高強度糸にはプレーンを、綿糸にはゴム編を編
まぜた。比較のために上記においてＰＶＡ系高強度糸の
代わりに１５０デニール、４８フイラメントのポリエス
テル、フィラメント糸（強度５．１　ｇ／ｄ＊伸度６４
％）を供給し同じポンチローマを編成した。これらの編
地において、ＰＶＡ系高強度糸およびポリエステル糸の
交編比率は、いずれも約１９重量％であった。両者の編
地の破裂強度をＪ′ＩＳ法に基づき測定した結果、比較
品のポリエステル糸使い編地が６．４ｚ７ａ−’に対し
０本発ＢＪ［Ｐ　Ｖ　Ａ系高強度糸使い編地は１０．５
４７ａ１１と極めて優れたものであった。

かかる本発明の絹地は、衣料用素材として最適であった
。

実施例２ 実施例１と同じ原液を用い、同様の方法で７０デニール
、５０フイラメントのＰＶＡ系高強度糸を得た。この糸
の強度は１８２ｇ／ｄ、伸度４．１％。

弾性率４１０ｇ／ｄであった。

この糸ｉＡと呼ぶことにし、ナイロン−６、フィラメン
ト糸７０デニール、１２フイラメント（Ｂと呼ぶ）、ナ
イロン−６フイラメント糸７０デニール、２４フイラメ
ント（Ｃと呼ぶ）とを次のように組織して平織物を作成
した。

タテ二Ｂ１０本おきにＡ１本を配置 ヨコ二Ｃ１０本おきにＡ１本を配置 タテ密度は１０７本／２５ｍＩ！＋、ヨコ密度は９４本
／２５ｍｍとした。この織物におけるＰＶＡ系繊維の使
用混率は、約９１重量係である。比較例として。

タテ：Ｂのめ ヨコ二〇のみ で同じ密度の平織物を作成した。これらを常法によって
精練、染色して仕上げ反を作り、ＪＩＳ法に基づいて引
き裂き強さを測定した。この結果。

本発明のＰＶＡ高強度糸を交織した織物の引き裂き強さ
はタテ：８７ｋｇ、ヨコ９４鞄であった。比較品の引き
裂き強さはタテ：３．４４．ヨコ６．９鞄であった。か
かる本発明による織物は、スポーツ衣料用途に好適なも
のであった。

（発明の効果） 以上述べた通−りの本発明によれば、従来の他繊維糸条
１００％からなるものに比べて引裂強さが例えば２倍以
上、あるいは破裂強度が１．５倍以上のものが得られる
。特に、引張強度が１２ｇ／ｄ以上という高強度ポリビ
ニルアルコール系繊維を使っているので、布帛全体の繊
維量に対する該高強度ポリビニルアルコール系繊維の比
率が少なくてもよ＜、シたがって、該他の繊維糸条から
なる布帛の本来有する風合や特性を実質的にはほとんど
損わずに上記効果を達し得るものである。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）引張強度が１２ｇ／ｄ以上である高強度ポリビニ
   ルアルコール系繊維からなる３デニール以上４００デニ
   ール以下の糸条と、他の繊維からなる７デニール以上４
   ００デニール以下の糸条を、前記高強度ポリビニルアル
   コール系繊維が布帛全体において５重量％以上５０重量
   ％以下となるように交編あるいは交織してなることを特
   徴とする衣料用布帛。
2. （２）高強度ポリビニルアルコール系繊維が、重合度が
   少なくとも１５００以上のポリビニルアルコール系重合
   体からなり、かつ乾・湿式紡糸法によつて得られるもの
   であることを特徴とする特許請求の範囲第（１）項記載
   の衣料用布帛。
3. （３）高強度ポリビニルアルコール系繊維の弾性率が、
   ２８０ｇ／ｄ以上であることを特徴とする特許請求の範
   囲第（１）項または第（２）項記載の衣料用布帛。
4. （４）他の繊維糸条が、ナイロン糸であることを特徴と
   する特許請求の範囲第（１）項、第（２）項または第（
   ３）項記載の衣料用布帛。