JPS6128226Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はCRT表示装置における表示状態調整
回路に関する。

情報処理システムにおける表示装置としては、
CRT表示装置が一般に使用されている。そし
て、この種CRT表示装置においては、コントラ
スト調整、輝度調整、ハーフトーン調整等、表示
状態に対する各種調整機能を備えている。しかし
て、従来におけるCRT表示装置の表示状態調整
回路は、第１図に示すようにビデオ増幅用トラン
ジスタ１のバイアス回路にコントラスト調整回路
２及びハーフトーン調整回路３を設けた構造とな
つている。上記コントラスト調整回路２は可変抵
抗４と抵抗５とを直列接続してなり、抵抗６を介
してトランジスタ１のエミツタに接続される。ま
た、ハーフトーン調整回路３はトランジスタ７
と、そのコレクタに接続した可変抵抗８及びエミ
ツタに接続した抵抗９からなり、上記コントラス
ト調整回路２に並列に接続される。上記トランジ
スタ７は常時はオフ状態となつているが、ハーフ
トーン信号が与えられるとオン状態となつてトラ
ンジスタ１のバイアス電圧をハーフトーンレベル
に変化させるようになつている。

このように従来の表示状態調整回路は、コント
ラスト調整回路２とハーフトーン調整回路３とが
並列に設けられており、このためハーフトーン信
号が無い場合はハーフトーン調整回路３が無効と
なり、コントラスト調整回路２の可変抵抗４が有
効に作用するが、ハーフトーン信号が与えられた
場合は、コントラスト調整回路２及びハーフトー
ン調整回路３によつて調整された信号がトランジ
スタ１から出力される。すなわち、ハーフトーン
信号が与えられている時は、コントラスト用可変
抵抗４とハーフトーン用可変抵抗８は同一の作用
となり、単独調整が困難となる。また、ビデオ増
幅用トランジスタ１としては、高耐圧のものを採
用しなければならないが、これは一般に電流増幅
率が少ないため、コントラスト及びハーフトーン
の可変有効範囲が狭く、最適調整状態を得ること
が難しいという問題があつた。

本考案は上記の点に鑑みてなされたもので、コ
ントラスト調整及びハーフトーン調整を容易に行
ない得ると共に有効可変範囲を広くし得る表示状
態調整回路を提供することを目的とする。

以下図面を参照して本考案の一実施例を説明す
る。第２図においては１１はビデオ増幅器で、例
えば80Vの電源電圧が供給されている。また、上
記ビデオ増幅器１１には輝度調整用可変抵抗１２
が接続されている。しかして、上記ビデオ増幅器
１１には、ビデオ信号がオープンコレクタ出力の
インバータ１３を介して入力される。そして、上
記ビデオ増幅器１１の入力端には、コントラスト
調整回路１４及びハーフトーン調整回路１５が接
続される。上記コントラスト調整回路１４は、ト
ランジスタ１６、可変抵抗１７及び抵抗１８〜２
０からなり、トランジスタ１６のエミツタが抵抗
２０を介してビデオ増幅器１１の入力端に接続さ
れる。また、トランジスタ１６は、コレクタが＋
5Vの電源に接続され、ベースが抵抗１９を介し
て接地されると共に可変抵抗１７及び抵抗１８を
介して＋5Vの電源に接続される。また、ハーフ
トーン調整回路１５は、トランジスタ２１、抵抗
２２、２３及び可変抵抗２４からなつている。上
記トランジスタ２１は、エミツタが抵抗２２を介
して接地され、コレクタが抵抗２３及び可変抵抗
２４を介してビデオ増幅器１１の入力端に接続さ
れる。そして、トランジスタ２１のベースにはハ
ーフトーン信号が入力される。上記トランジスタ
２１は、常時はオフ状態にあり、ハーフトーン信
号が入力されるとオン状態となる。しかして、イ
ンバータ１３を介して送られてくるビデオ信号
は、コントラスト調整回路１４及びハーフトーン
調整回路１５でレベル調整され、ビデオ増幅器１
１で増幅された後、CRT２４のカソードへ入力
される。

次に上記のように構成された本考案の動作につ
いて説明する。インバータ１３の入力端つまりＡ
点には、第３図に示すように一定振幅レベルを
持つビデオ信号がキヤラクタ単位で与えられる。
また、ハーフトーン調整回路１５には、トランジ
スタ２１のベース入力端つまりＢ点に、第３図
に示すようにビデオ信号に対応させてハーフトー
ン信号がキヤラクタ単位で選択的に与えられる。
そして、上記Ａ点に入力されたビデオ信号は、イ
ンバータ１３を介してビデオ増幅器１１へ入力さ
れるが、その入力端つまりＤ点においてコントラ
スト調整回路１４及びハーフトーン調整回路１５
により信号レベルが調整される。コントラスト調
整回路１４は、可変抵抗１７の調整によりトラン
ジスタ１６の導通状態が変化し、エミツタ電位が
接地レベル〜＋5Vの範囲で変化する。上記可変
抵抗１８の調整によりトランジスタ１６のエエミ
ツタ電位を上昇させるとＤ点におけるビデオ信号
のハイレベルが上昇し、画面が明かるくなる。し
かして、ハーフトーン信号が与えられていない場
合は、Ｄ点のビデオ信号はコントラスト調整回路
１４のみによつて信号レベルが設定され、ビデオ
増幅器１１で増幅された後、CRT２４へ送られ
て表示される。第３図はビデオ増幅器１１の出
力端つまりＥ点の信号波形を示すもで、信号レベ
ルCRT２４のカツトオフ電圧例えば40V以上にな
ると文字データの表示は行なわれない。そして、
Ｅ点の信号レベルが40V以下で接地レベルに近づ
くほどCRT画面が明るくなる。そして、ハーフ
トーン調整回路１５にハーフトーン信号が与えら
れると、トランジスタ２１がオン状態となり、Ｄ
点の信号レベル（ハイレベル）を低下させる。こ
の時のＤ点の信号レベルは、可変抵抗２４の調整
によつて任意に設定できる。上記Ｄ点の信号レベ
ルが低下することによつてビデオ増幅器１１から
出力される信号の振幅が第３図に示すように小
さくなり、CRT画面がハーフトーンになる。

このように本考案は、コントラスト回路１４と
ハーフトーン回路１５を別個に独立して設けてい
るので、コントラスト及びハーフトーンの調整を
容易に行なうことができる。また、ハーフトーン
レベルの設定後にコントラスト調整を行なつて
も、通常画面に対するハーフトーンの比率を一定
にすることができる。さらに、コントラスト調整
回路１４及びハーフトーン調整回路１５をビデオ
増幅器１１の入力側において独立して設けている
ので、例えば5V程度の低い電源電圧を使用する
ことができ、コントラスト及びハーフトーンの有
効可変範囲を広くとることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来におけるCRT表示装置の表示状
態調整回路を示す構成図、第２図は本考案の一実
施例を示す回路構成図、第３図は同実施例の動作
を説明するための各部の信号波形図である。 １１……ビデオ増幅器、１４……コントラスト
調整回路、１５……ハーフトーン調整回路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 高圧電源で動作し、入力されるビデオ信号を増
   幅して表示部へ送出するビデオ増幅器と、このビ
   デオ増幅器の入力側に設けられ低圧電源で動作し
   可変電圧を出力するコントラスト調整回路と、こ
   のコントラスト調整回路とは独立して設けられ、
   上記ビデオ増幅器の入力側で上記コントラスト調
   整回路の出力と接続され、ハーフトーン信号が入
   力されている間動作状態となり上記ビデオ信号の
   レベルをハーフトーンレベルに設定するハーフト
   ーン調整回路とを具備してなる表示状態調整回
   路。