JPS6128081A - 難燃性複合シ−ト - Google Patents

難燃性複合シ−ト

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JPS6128081A
JPS6128081A JP14776084A JP14776084A JPS6128081A JP S6128081 A JPS6128081 A JP S6128081A JP 14776084 A JP14776084 A JP 14776084A JP 14776084 A JP14776084 A JP 14776084A JP S6128081 A JPS6128081 A JP S6128081A
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JP
Japan
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binder
sheet
paper
weight
composite sheet
Prior art date
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JP14776084A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Jogo
城後 裕幸
Hisao Aoto
青砥 久夫
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は難燃性に優れた複合シートに関するものであり
、特に多量の無機質粉体を填料として用いたシートにお
いて該填料の歩留り率が高く、かつ、難燃性、紙力、地
合のシート性能に優れた複合シートに関するものである
〔従来の技術〕
建築物の内装材料は建設省告示1828号(昭和45年
12月28日) 、1231号(昭和51年8月25日
)等に基づいて、JIS−A−1321の難燃性試験方
法における各HiM級別に適合すべく管理されている。
壁紙等の薄物シートの場合、基材に貼り着けて使用され
るために不燃材、準不燃材等の基材との組合せによって
防火性能が決定される。シート及び基材から構成される
装材料が優れた防火性能を示すためにはシート自体が優
れた難燃性を有することが必要であり、例えばJIS−
A−1322の難燃性試験方法における防炎2級以上、
JIS−に−7201の燃焼性試験方法における酸素指
数30以上の性能が実質的に要求されている。
難燃性シートとしては、アスベスト紙やパルプ難燃紙が
知られている。アスベスト紙は本質的に不燃のアスベス
ト繊維に混燃の天然パルプやバインダー等を加えて混抄
しシート状としたものであり、混燃の天然パルプを”抄
造した紙に難燃剤を含浸した所謂パルプ難燃紙に比べて
難燃性の点で高い評価を受けており、壁装材協会では不
燃基材と組合せた構成において防火性能を不燃と認定し
ている。
アスベスト紙はその優れたH!性能にもかかわらず、安
全衛生主のアスベスト規制問題を含む事実は周知である
。アスベスト以外の無機質粉体を用いてシート状とする
試みが盛んに実施されており、例えば特開昭57−16
7252号公報には無機質粉体として水酸化アルミニウ
ムを用いた難燃性の複合シートが報告されている。しか
しながら該シートではJIS−A−1322における防
炎2級以上でJIS−)[−7201における酸素指数
30以上の性能を得るためには、形成された乾燥シート
中に60重量%以上もの水酸化アルミニウムを含有する
ことが必要であった。水酸化アルミニウムの如き無機質
粉体はシート中に定着させて高い歩留りを獲得すること
が非常に難しく、抄紙によってシートを形成させる場合
には、ワイヤーパートから逃げる無機質粉体を予め増量
仕込みし、かつ、白水をリサイクルする操作が必要であ
ったが、それでも操作できる無機質粉体の量は乾燥シー
ト中に40〜50重量%までであった。
難燃性に注目しなければ、繊維と無機質粉体とバインダ
ーから形成されてなる複合シートに関する検討iよ多く
進められて来ており、例えば特公昭45−8164号、
特開昭51−67403号、特開昭57−1)2500
号等の公報が知られている。これらの公報には、無機質
粉体の高歩留りを達成する手段として、バインダーのp
l(tli整や結合電荷量調整を行うことやカチオン性
のバインダーを用いることが提案されている。しかし、
これらの歩留り向上手段は坪量300 g /ITrを
超える厚手のシートにおいて卓効はあっても、30(1
,g /n(以下の薄手シートでは歩雀り率向上に効果
がなかった。厚手のシートでは混抄に用いる繊維のフィ
ルターとしての効果により無機質粉体はシート中に残り
やすいが、薄手のシートになるほど急速に歩留りが低下
するため上述のバインダーの改質も大きな効果を発導し
ないものと考えられる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
叙述のとおり、シート中に多量の無機−質粉体を含有さ
せ、かつ、高歩留り率を得ることは非、常に困難であっ
た。特に難燃性シートの場合は、無機質粉体の歩留りが
悪いと可燃性である繊維の含量がシート中において相対
的に上がるため、所定の難燃性を示すことができなかっ
た。バインダーの増量や抄紙時の紙料スラリー濃度を上
げる等のアクションを採っても、安定して歩留りを向上
させることは難しく、むしろこれらのアクションによっ
て地合、紙力等のシート性能や濾水性等を低下させるこ
ととなり、安定した難燃性も得られなかった。そこで紙
料の歩留り率が高くて効率良く製造でき、優れた難燃性
と紙力、地合とを有する複合シートの開発が切望されて
いた。
本発明者らは前記各公報の実施例の再現実験を行う過程
で以下の点に気付いた。
■難燃性シートの場合、多量の水酸化アルミニウムを定
着させるためにポリビニルアルコールやポリアクリルア
ミド系のバインダーを使用するが、兵インダー自体が可
燃性であり、該バインダーと木材パルプ等の繊維とをH
燃比するために水酸化アルミニウムを更に増量する必要
があると云も悪循環に陥り、紙力等のシート性能を犠牲
にしてしまうだけでなく紙料の歩留り率を極度に低下さ
せる。難燃性と紙力のバランスを取ることば非常に難し
く、現に市販の水酸化アルミニウム紙においても木材パ
ルプを30重量%以上も含有しているにもかかわらず紙
力が不足している。
■バインダーとして合成樹脂ラテフクスを用いた場合、
合成樹脂の結合電荷量や紙料スラリーのpH調整をもっ
てしても、坪量300 g / rrr以下のシートに
おいては、紙料歩留り率がさほど向上せず、ましてや自
己消火性として知られている含塩素合成樹脂ラテックス
では全く効果がない。紙料スラリー濃度を上げれば、あ
る程度歩留り率は向上するものの均質なシートとなり得
ず地合が全く取れない。
〔問題点を解決するための手段と作用〕以上の事実から
本発明者らは、難燃性、紙力、地合、紙料歩留り率に優
れた複合シートを開発すべく、難燃性と定着性に焦点を
絞ってバイダーや紙組成に関して鋭意検討を重ねた結果
本発明に至った。
即ち、本発明は、繊維と無機質粉体とバインダーとから
形成されてなるシートにおいて、(al繊維がシート中
に7〜40重量%、(1))無機質粉体として、水酸化
アルミニウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネ
シウムの中から選ばれる1種又は2種以上がシート中に
40〜90重量%、 (clバインダーとして、塩素含量が30〜65重量%
であり、かつ、対定着安定度が20〜100に調整され
たアニオン性合成樹脂ラテックスの樹脂固形分がシート
中に3〜20重量%、 の各構成材からなることを特徴とする複合シートに関す
るものであり、長網、丸網等の抄紙機にて抄造されてな
る複合シートを対象とするものである。
〔発明の効果〕
本発明のポイントは、対定着安定度を特定したバインダ
ーの使用によって紙料の高歩留り率と優れた紙力を獲得
し、バインダーの塩素含量を特定し、離燃効果を有した
無機質粉体を選択した事によって、優れた難燃性を本発
明の複合シートに付与した点にある。本発明の処方によ
って安定した難燃性を得ることができるため、シートの
難燃化に必要な無機質粉体量の下限も下がり、該シート
中の繊維含量の上限が上がることによって益々紙力や地
合等のシート性能を向上できると云う好循環が得られる
。・勿論無機粉体の量を増やせばアスベスト紙を上進る
抜群の難燃性が得られ、バインダーの対定着安定度に起
因して歩留り率や紙力も優れる。
本発明で述べる繊維とは、天然パルプや1合成、半合成
、再生繊維及びガラス繊維を云う。天然パルプは叩解さ
れた各繊維長の漂泊または未漂泊亜硫酸パルプ、クラフ
トパルプ、砕木パルプ、麻パルプ、古紙パルプ等のセル
ロースパルプを示す。
合成、半合成、再生繊維は、ポリエステル系、ポリアミ
ド系、アクリル系、ポリ塩化ビニル系、ポリビニルアル
コール系、ポリ塩化ビニリデン系等の繊維チョップやフ
ィブリル化したポリエチレン、ポリプロピレン等の繊維
を示す。強い紙力を持たせるためには、繊維の1〜60
重量%を合成、半合成、再生繊維及びガラス繊維の中か
ら選ばれた1種または2種以上の繊維とすることが好ま
しい。
1重量%未満では効果が現れず、60重量%を超えると
紙力はむしろ低下する。
本発明で述べる無機質粉体とは、水酸化アルミニウム、
水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウムを云い、
該無機質粉体は本発明の複合シートに優れた難燃性を付
与する。該無機質粉体は、歩留り率やシートの地合、紙
力、難燃性の点から平均粒径が1〜25μであることが
好ましい。平均粒径とはアンドレアゼンピペット法にて
測定される平均粒径である。平均粒径が1μに満たない
無機質粉体はシート形成時に抄紙機ワイヤーから逃げ易
く、本発明のバインダーを用いても十分な歩留り率を得
ることが難しい。25μを超える場合はシート中での分
散が悪くシート表面がザラザラした粗面になり、十分な
難燃性、紙力、地合、サイズ度が達成されない。無機質
粉体は針状、板状、球状、多面体状、六角柱状等何れの
形状でも構わないし、また単一結晶としては1μ未満で
あっても紙料スラリー作成時の形態として二次凝集等に
よる平均粒径が1〜25μの範囲内にあれば良い。
歩留り率とN@性、地合、紙力等のバランスを取る上で
本発明の無機質粉体の平均粒径は3〜20μが最も好ま
しい。
本発明で述べるバインダーとは、塩素含量が30〜65
重量%であり、かつ、対定着安定度が20〜100に調
整されたアニオン性合成樹脂ラテックスを云う。塩素含
量とは、バインダーの樹脂分につきshδ’niger
の酸素フラスコ法により求めた塩素含有量を示す。バイ
ンダーの塩素含量が30重量%に満たないと本発明の複
合シートに十分な難燃性を付与することができないし、
65重量%を超えると樹脂の可撓性に欠はバインダーと
しての性能を発揮することが出来ない。樹脂中の塩素含
量が30〜65重量%のバインダーとしては、塩化ビニ
リデン系、塩化ビニル・エチレン系、塩化ビニル・エチ
レン・酢酸ビニル系、クロロプレン系、塩化ゴム系等の
各種の合成樹脂ラテックスが挙げられる。但しポリ塩化
ビニルラテックスの如く樹脂のガラス転移点を下げるた
めに易燃性の可塑剤を大量用いたものは本発明のバイン
ダーからは除外される。バインダー中の最も好ましい塩
素量の範囲は35〜60重量%である。
対定着安定度とは、バインダー即ち合成樹脂ラテックス
の後述する測定法によって求められるクリソタイルアス
ベストに対す塩析凝集性を示す指標である。バインダー
の対定着安定度が20に満たなくても100を超えても
無機質粉体をシート中に定着させる性能に不足し、何れ
の場合においても実用的に十分な紙料歩留り率を達成す
ることができない。本発明で規定する対定着安定度は前
述の公報におけるバインダーの結合電荷量や紙料スラリ
ーのpH7jM整とは関連しないし、代表的な定着剤で
ある硫酸アルミニウム等に対する塩析凝集性とも全く対
応しない。これは公知のバインダー性能把握手段が何れ
も完全に熔解している水相中の電解質のバインダーに対
する作用に着眼していたのに対し、本発明の対定着安定
度は水不溶性のクリックイルアスベストに対するバイン
ダーラテックス粒子自体の運動と界面活性剤やポリソー
ブ等のバインダーラテックス粒子表面からの税吸着に関
連しているためであると推察される。そして、この対定
着安定度をコントロールすることによって驚くべきこと
に抜群の紙料歩留り率と地合、紙力等のシート性能とを
獲得することができたのである。
対定着安定度のコントロール方法としては、バインダー
である合成樹脂ラテックスへのアニオン性界面活性剤の
添加とラテックス平均粒径の調整が好ましい。アニオン
性界面活性剤としては各種の(ジ)アルキル(アリル)
スルホン酸塩、硫酸エステル塩、スルホコハク酸エステ
ル塩、リン酸エステル塩、スルホン酸ホルマリン縮合物
等が挙げられる。ノニオン性界面活性剤の合成樹脂ラテ
ックスへの添加では対定着安定度の向上には効果が小さ
い。カチオン性界面活性剤では、合成樹脂ラテックス重
合時からカチオン性界面活性剤を使用する必要があるた
め含塩素樹脂を安定に乳化重合させることが非常に困難
であるばかりでなく、クリックイルアスベストに対して
は過剰に安定となる。ノニオン性及びカチオン性界面活
性剤の何れの場合でも、実質的にバインダーである合成
樹脂ラテックスの対定着安定度をコントロールする事が
出来ないが、補助的にノニオン性界面活性剤をアニオン
性界面活性剤と併用することは構わない。合成樹脂ラテ
ックスの重合においてカルボキシル基を含有する単量体
を共重合することはアニオン性界面活性剤の作用を補助
する点で好ましく、該共重合物をラテックスの水相中に
ポリソープとして存在させることも好ましい。最も好ま
しい対定着安定度は25〜67である。
光散乱法にて測定される合成樹脂ラテックスの平均粒径
は対定着安定度と深く関連している。また同じ対定着安
定度のラテックスであっても、平均粒径の違いによって
紙料歩留り率が異なる場合があり、バインダー性能を決
定する因子とし′て重要である。バインダーとしての合
成樹脂ラテックスの平均粒径は700〜200己が好ま
しく、この範囲外では実用的な紙料歩留り率を得ること
が困難である。更に好ましくは800〜1600λであ
る。
アクリル酸エステル系やスチレン・ブタジェン系等の塩
素を含有しない合成樹脂ラテックスを、バインダーとし
て本発明の合成樹脂ラテックスにブレンドして用いても
良いが、ブレンド後のラテックスが樹脂中に30M量%
以上の塩素を含有し、かつ、対定着安定度が20〜10
0でなければならないことは云うまでもないし、平均粒
径が700〜2000Aの範囲内にあることが好ましい
のも自明である。
本発明の複合シートは、繊維7〜40重量%、無機質粉
体40〜90重量%、バインダー3〜20重量%から構
成される。
複合シート中の繊維が7重量%に満たないと実用的に十
分な地合、紙力を得る事ができないし、40重量%を超
えると離燃性が不足する。複合シート中に繊維が10〜
30重量%含有されてなることが更に好ましい。
複合シート中の無機質粉体の量が40重量%に達しない
と十分な難燃性能を得る事が出来ないし、90重量%を
超えると実用的に十分な地合、紙力が得られない。水酸
化アルミニウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグ
ネシウムの本発明の無機質粉体は、各々単体にて使用し
ても良いし、2種以上をブレンドして使用しても良い。
本発明の無機質粉体の一部に代えてタルク、クレー、炭
酸カルシウム等の無機質粉体を使用しても構わないが、
本発明の無機質粉体が複合シート中に40重量%以上含
有されていないと実用的に十分な難燃性が得られない。
酸化アンチモンや塩素化パラフィン、塩素化ポリプロピ
レン等の無機質及び有機質の難燃剤粉体を併用すること
は構わないが、コストや環境衛生上の問題に留意する必
要がある。
複合シート中のバインダーが樹脂固形分として3重量%
に満たないと十分なバインダー性能が発揮されず、実用
的な紙料歩留り率、紙力が得られない。20重量%を超
えると地合が悪くなるし無機難燃シートとしての特性を
失わせてしまう。本発明の各種バインダーは各々単体に
て使用しても2種以上ブレンドして用いても良い。アク
リルアミド系、エポキシ化アミド系、メラミン系等の紙
力増強剤や歩留り向上剤等を併用することも好ましいが
、本発明のバインダーとの合計において塩素含量が30
重量%以上であり複合シート中に20重量%以下である
ことは云うまでもない。
以上の如くにして得られた本発明の複合シートは、優れ
た難燃性、紙力、地合を示し、かつ、生産効率が良い。
〔実施例〕
以下に実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、
本発明がこれにより限定されるものではない。なお実施
例中の各評価法、測定法は以下に記載する方法によった
(イ)対定着安定度 脱イオン水200m1中にクリックイルアスベスト(6
クラス) 0.5gを精秤添加し、ラボモーターにて3
0Orpmで攪拌しながら、固形分を5.0%に調整し
た合成樹脂ラテックスを0.25m1 (対定着安定度
が10.0を超えるものについては0.05m1)添加
し、3分間攪拌した後1分間静置しスラリー上澄液の透
明度を観察した。クリックイルアスベストと接触しても
凝集しなかったラテックスによりスラリー上澄液が白濁
する(390〜600nm光透過度98%以下)までラ
テックス添加・観察を繰り返した。
以下の式により固形分50%のラテックス1mlを塩析
凝集させるのに必要なりリメタイルアスベスト(6クラ
ス)の量を対定着安定度として定義した。
0.5  (g )  xlO 対定着安定度(g /ml) = 添加したラテックス量(ml) (ロ)シート作成 方法■:熊谷理機工業■製角型シートマシンを使用した
。ラボモータにて攪拌しながら繊維・無機質粉体・バイ
ンダー(合成樹脂ラテックス)・その他の添加剤の順に
各紙料を添加し、最後に抄紙用液体硫酸アルミニウム(
濃度:アルミナ換算7%)を添加して定着させた。定着
時のスラリー中の繊維濃度を1.0重量%とし、定着後
5分間攪拌を続行した。抄紙時に水を追加してスラリー
中の繊維濃度を0.03重量%とじ、120メソシユ・
スクリーンにて抄紙した。作成した複合シートは、1.
5kg /csAGにて2回プレス脱水して乾燥リング
にて105℃×10分間乾燥した。
以上の操作手順は、紙料歩留り率(ワンパス)が次に述
べる方法■での紙料歩留り率(白水リサイクル)と同じ
値となるようにしたものである。
方法■:■芙蓉機械製作所製長網抄紙機(51cm幅)
を使用し、抄速22〜27m/分にて抄造した。
紙料の添加順序は方法■と同様にし、定着時のスラリー
中の繊維濃度を1.5重量%、抄紙時の繊維濃度を0.
5重量%とじて70メソシユ・ワイヤーにて抄紙した。
(ハ)紙料歩留り率と複合シート組成 抄紙時の濾水(白水)中に繊維とバインダーとが含まれ
ていないことを確認した; JIS−P−8128に従
って測定した乾燥シート中の灰分を無機質粉体と見なし
、原料として用いた無機質粉体自体の灼熱減量率で補正
してシート中の無機質粉体含有率を求めた。濾水(白水
)中に逃げた紙料はすべて無機質粉体であると仮定し、
紙料スラリー中とシート中の無機質粉体含量の差から全
紙料の歩留り率を計算により求めた。
シート中の繊維とバインダーの量は、無機質粉体を差し
引いた残りの成分中に、紙料スラリー中での繊維とバイ
ンダーとの仕込比率のまま存在しているとみなした。事
実Sh6nigerの酸素フラスコ法にて測定したシー
ト中の塩素含量から換算したバインダー量と上述の予想
バインダー量とは良い一致を示した、。
(ニ)物性評価 引張強さ: JIS−P−81)3に従い裂断長にて表
示した。
DOP引張強さ820℃のジオクチルフタレート中に試
験片を30分間浸漬した後、引張強さを測定した。
熱間引張強さ:試験片を200℃雰囲気中に1分間放置
後、その雰囲気中で引張強さを測定し□た。
湿潤引張強さ820℃の脱イオン水中に試験片を30分
間浸漬した後、引張強さを測定した。
引張強さ: JIS−P−81)6に従った。
難燃性: JIS−A−1322、JIS−に−720
1(酸素指数)及び第3図に示す方法によった。
第3図において、1は試験片゛であり、その寸法は幅1
5mm、長さ150m+n 、厚さは各試料の厚さとし
た。また、2は点火器としてのJIS−X−7201で
用いる口f43mmの液化石油ガスバーナーである。3
は火炎である。試験片1の傾き角θは45度とし、試験
片1の下端部と点火器2との距離dは1インチとした。
2秒間着火させた後の状態を観察し、以下の判定基準に
より評価した。
◎ 火が走らず自己消火(残炎なし) ○ 火がかすかに走り自己消火 △ 火が走るが途中で自己消火 × 自己消火性なし 実施例1 塩素含量が49.0重量%の塩化ビニリデン・アクリル
酸エステル系樹脂ラテ・ノクスと塩素含量が39.3重
量%のクロロプレン系樹脂ラテ・ノクスに各々アニオン
性界面活性剤のフルキルビフェニルエーテルスルホン酸
ソーダ(三洋化成「ニレミノ−)LtMON−24)を
添加し、各種の対定着安定度のラテックスを調製した。
該ラテ・ノクスをバインダーとして用い、下記の仕込組
成にて方法■で複合シートを調製した。シートの坪量は
紙料歩留り率100%で160g/%となるように紙料
スラリー量を調製した。
シートの十゛                   
%繊維(NBKP80%/LBKP20%:フリーネス
400)。
20.0 水酸化アルミニウム(昭和軽金属「ハイシライトH−3
2J :平均粒径3.5μ)     69.0バイン
ダー(上記各ラテックス:平均粒径170〇人)9.5 紙力増強剤(播磨化成工業[バーマイトB−15J1.
3「バーマイトPY−550J O,21,5上記10
0重量部に対して硫酸アルミニウムを18水塩として3
重量部添加した。
第1図に各ラテックスの対定着安定度と紙料歩留り率と
の関係を示す、。アニオン界面活性剤の添加により2.
0〜10.0に対定着安定度を調整されたラテ・ノクス
は高い紙料歩留り率を示し、表1に示す如くに優れた難
燃性と紙力を有する本発明の複合シートを得た。対定着
安定度が67のアクリル酸エステル系樹脂ラテックスを
バインダーとして用い同様の評価を実施したところ、紙
料歩留り率は76%で強い紙力を示したが、難燃性はJ
IS−A−1322不合格、酸素指数25、第3図の方
法×で実用に供し得なかった。
実施例2 バインダーとして塩素含料47.6%、対定着安定度2
9の塩化ビニリデン・アクリル酸エステル系樹脂ラテッ
クスと、塩素含量34.0%、対定着安定度167の塩
化ビニル・エチレン・酢酸ビニル系樹脂ラテックスを各
々バインダーとして用い、下記の仕込組成にて方法■で
複合シートを調製した。シートの坪量が130g/mと
なるように抄速を調整した。
シートの ゛                %繊維
(NBKP :フリーネス450 )25.0バインダ
ー(上記各ラテックス:平均粒系1780′A)9.5 紙力増強剤(種層化成工業[バーマイトPY−550J
 )0.4 歩留り向上剤(栗田工業「ハイホルダー102 J )
0.1 上記100重量部に対して硫酸アルミニウムを1日水塩
として3.5重量部添加した。
表2に結果を示す如く、本発明の複合シートは優れた難
燃性と紙力を示した。対定着安定度が100を超えた塩
化ビニル・エチレン・酢酸ビニル系樹脂ラテックスを用
いた複合シートでは歩留り率が低く難燃性に不足した。
実施例3 各紙料として以下に示す材料を用い、表3に示す仕込組
成にて方法■で複合シートを作成した。
紙料100重量に対し、硫酸アルミニウムを18水塩と
して2部、カチオン性ポリアクリルエステル(ダイアフ
ロック@[ダイアフロックMP−201G J )を0
.1部添加した。シートの坪量は紙料歩留り率100%
で200g/n(となるように紙料スラリー量を調整し
た。
繊維: NBKP :(フリーネス400 )    
  80%PVA $i&維(ビニロン)20% 無機質粉体:80% バインl−:FA化ビニル・エチレン系樹脂ラテックス
(塩素含量48.8重量%、平均粒径1)60λ、対定
着安定度50) 表3に示す如く本発明の複合シートは優れた性能を有し
ていた。本発明のシート組成から外れたもは難燃性と紙
力とのバランスが取れず実用に供し得ない結果となった
実施例4 塩素含量51.2%の塩化ビニリデン・アクリル酸エス
テル系樹脂ラテックスにアルキルスルホン酸ソーダ(バ
イエル「ワロラートU」を添加して対定着安定度を33
に調整した。該ラテックスをバインダーとして用い、以
下の紙組成にて方法■で複合シートを作成した。シート
の坪量は紙料歩留り率100%で180g/ffrとな
るように紙料スラリー量を調整した。
シートの ゛                %繊維
(NBKP (フリーネス500 ) 90%、ポリエ
チレンパルプ(三井石油化学rSWP E620J 1
0%)17.0 無機質粉体            68.0バインダ
ー(上記ラテックス、平均粒径1060λ)13.5 紙力増強剤(三井東圧化学[ホープロン8200 Jl
、0、「ユーミランP−5600J O,5)  1.
5上記100重量部に対して硫酸アルミニウムを18水
塩として3重量部添加した。
表4に示す如く、本発明の複合シートは優れた難燃性と
紙力を示した。また、本実施例のラテックス及び塩素含
量39.5重量%の塩化ビニリデン・アクリル酸エステ
ル系樹脂ラテックスの各々について全く同じ樹脂組成で
平均粒径のみを変えた重合を実施した。得られた各ラテ
ックスにアルキルスルホン酸ソーダ(バイエル「ワロラ
ートUJ)を添加して対定着安定度をすべて33とした
。これらのラテックスを各々バインダーとして用い、本
実施例と同様にして複合シートを作成した所、第2図に
示す如くラテックス平均粒径が700〜2000人、特
に800〜1600′Aのもので高い紙料歩留り率が得
られた。但し紙料歩留り率100%で坪量が300g/
rdを超えるように紙料スラリー量を増やしたところ、
すべてのラテックスにおいて紙料歩留り率85%以上を
示した。
以上の本発明の複合シートの工業的メリットを纏めると
次の通りである。
■ 優れた難燃性、紙力等をバランス良く有する壁紙等
の薄物難燃シートとして有用な複合シートである。
■ 抄紙工程での紙料歩留り率に優れ、効率良く製造で
きる複合シートである。
■ 難燃性の混抄や含浸加工等を特に必要とはしないた
めコスト、耐変色、紙力の点で有利な複合シートである
(以下余白)
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1におけるラテックスの対定着安定度と
紙料歩留り率との関係を示す図である。 第2図は実施例4におけるラテックス平均粒径と紙料歩
留り率との関係を示す図である。 第3図は難燃性の測定法を示す図である。 1・・・試験片 2・・・点火器 3・・・液化石油ガスバーナー(口径3mm)θ=45
°、d−1インチ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)繊維と無機質粉体とバインダーとから形成されて
    なるシートにおいて、 (a)繊維がシート中に7〜40重量%、 (b)無機質粉体として、水酸化アルミニウム、水酸化
    マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウムの中から選ばれ
    る1種又は2種以上がシート中に40〜90重量%、 (c)バインダーとして、塩素含量が30〜65重量%
    であり、かつ、対定着安定度が20〜100に調整され
    たアニオン性合成樹脂ラテックスの樹脂固形分がシート
    中に3〜20重量%、 の各構成材からなることを特徴とする複合シート。
  2. (2)バインダーが平均粒径700〜2000Åの合成
    樹脂ラテックスである特許請求の範囲第1項記載の複合
    シート。
  3. (3)シートの坪量が50〜300g/m^2である特
    許請求の範囲第1項記載の複合シート。
JP14776084A 1984-07-17 1984-07-17 難燃性複合シ−ト Pending JPS6128081A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6421324A (en) * 1987-07-16 1989-01-24 Ishida Scale Mfg Co Ltd Load detection circuit for load cell type electronic scale
JP2020152085A (ja) * 2019-03-22 2020-09-24 凸版印刷株式会社 ハウスラップ材

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