JPS6128013A - 制電性繊維の製造方法 - Google Patents

制電性繊維の製造方法

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JPS6128013A
JPS6128013A JP14896984A JP14896984A JPS6128013A JP S6128013 A JPS6128013 A JP S6128013A JP 14896984 A JP14896984 A JP 14896984A JP 14896984 A JP14896984 A JP 14896984A JP S6128013 A JPS6128013 A JP S6128013A
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JP
Japan
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antistatic
fibers
fiber
polymer
spinning
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JP14896984A
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Inventor
Kaoru Ban
伴 薫
Tatsuhiko Shizuki
静木 辰彦
Fumikazu Yoshida
文和 吉田
Masakatsu Oguchi
大口 正勝
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は制電性繊維の製造方法に関するものであり、さ
らに詳しくは、低湿度の雰囲気中でも。
制電性のレベルおよび制電性の持続性(耐久制電性)が
、ともに従来知られているものよりも格段に優れた性能
を有する熱可塑性合成繊維の製造方法に関する。
(従来の技術〕 ポリエステルに代表される繊維形成性熱可塑性重合体か
らの合成繊維は、機械的強度、耐久性等で優れているが
他方これらの合成繊維はその特有の性質として、電気抵
抗が著しく高く静電気を帯び易いという致命的な欠パ点
を有している。この静電気を帯び易いことを防止するべ
くこれ迄に種々の方法が数多く提案されている。
たとえば、帯電防止剤7&:II#、維の表面に付着塗
布する方法では洗濯や染色工程等において帯電防止  
−剤の一部または全部が消失し耐久性のある制電性能は
得られない。又耐久性のある制電性能を有する繊Mkを
得るために、ポリオキシアルキレングリコールまたは、
それらの誘導体(以下POGと略称する)のような帯電
防止剤を繊維形成性熱可塑性重合体に紡糸以前に含有せ
しめて繊維とする方法(例えば特公昭39−5214号
公報)も提案されているが、単に紡糸以前の繊維形成性
熱可塑性重合体にPOGのような帯電防止剤を含有せし
めて常法によりIS融紡糸し、制電性繊維を得ようとす
るとき、実用上充分な制電性能を有する繊維を得るため
には大量のPOGの混入が必要となり、その大量のPO
Gが繊維形成性熱可塑性重合体からの繊維本来のすぐれ
た機械的性質をそこない、さらに、得られた繊維の染色
物の耐光性を極端に悪くシ、かかる方法では制電性効果
を得るために繊維の商品価値を殆んど失うことになる。
単にPOGを繊維形成性熱可塑性重合体に添加含有せし
めただけでの制電性繊維製造法には以上のような欠点が
あり、これらの欠点改善のために少い量のPOGで実用
性のある制電性能を有する繊維の製造法が多く提案され
ている。
その中には、POGにドデシルベンゼンスルホン酸ソー
ダ等のようなスルホン酸金属塩を含有する低分子化合物
km加する方法(たとえば特公昭44−31828号公
報)、静的混練素子等の利用による方法(たとえば特公
昭57−4724号公報)等があるが、いずれの方法も
制電性の耐久性に問題があったり、製糸コストの上昇や
品質の不安定性を招来する等の問題点があった。
以上のような問題点を解決する方法として5本発明者等
は既にPOGとビニル系不飽和スルホン酸またはその塩
からなる単量体を含むビニル系重合体とを併用混合する
方法&あるいはPOGft含有する繊維形成性熱可塑性
重合体を単孔開孔部面積が0,2 d以上の紡糸口金を
用いて紡糸する方法を提案した。これらの方法は確かに
温度が20℃で相対湿度が40%以上の雰囲気中では十
分な制電性を有する繊維を提供するものであるが、相対
湿度が40%より低い、低湿度の雰囲気中ではこのよう
な手段によってもなお制電性が不十分なことがその後の
検討で判明した。本発明者等は20℃における相対湿度
が40%より低い低湿度下でも十分な制電性能を有する
合成繊維を得るべく。
鋭惹研究を重ねた結果2本発明を完成するに到った。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は、上述の如き欠点に鑑み、相対湿度が40%よ
り低い低湿度雰囲気下もしくは低湿度に管理された建屋
内で発生する衣服のまつわりつき。
ホコリの付着1着脱時の放電音、縫製延反時の静電気障
害などのVJ題点を解消し、その制電性能として制電性
のレベルが優れ、かつ、洗濯によって低下しない1酎久
性のある制電性含有する合成繊維を得る方法を提供しよ
うとするものである。
(問題点を解決するための手段) 即ち1本発明の要旨は、繊維形成性熱可塑性重合体〔A
〕に、少なくとも1種のポリオキシアルキレングリコー
ルまたはその誘導体(B)を全組成物に対して0.1〜
10重量%およびビニル系不飽和スルホン酸またはその
塩からなる単量体単位を少なくとも3モルチ結合含有す
るビニル系重合体(C)を、(C)中の前記ビニル系不
飽和スルホン酸またはその塩からなる単量体単位が(B
)および(C)のの合計量に対して少なくとも0.5重
M%となるように配合させた帯電防止性重合体組成物を
紡糸孔単孔の開口面積が0.2mm2以上である紡糸孔
を有する紡糸口金を用いて溶融紡糸することを特徴とす
る制電性繊維の製造方法である。
本発明でいう繊維形成性熱可塑性重合体〔A〕とは、溶
融紡糸法により繊維形成可能な熱可塑性重合体であれば
如何なるものでもよく、その代表的なものとしては1例
えばポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリエーテルエステルなどが
あげられるが。
これら例示のものに限定されないことは言うまでもない
本発明は上記繊維形成性熱可塑性重合体のうち特に一般
式 (ただしnは2〜6の整数)で示される繰返し単位を主
体とするポリエステルやナイロン6、ナイロン66等で
代表されるポリアミドに対して優れた効果を発揮する。
また前記一般式で示される繰返し単位を主体とするポリ
エステルは、テレフタル酸を主たる酸成分トし、エチレ
ングリコ−/I/、テトラメチレングリコール、シクロ
ヘキサン−1,4−ジメタツール等を主たるグリコール
成分とするポリエステルであり、これに少量の1通常1
5モ/l/%以下の第3成分を共重合したものであり、
共重合可能な第3成分としては、イソフタル酸、アジピ
ン酸、セパシン酸、シクロヘキサン−1,4−ジカルボ
ン酸等のジカルボン酸類並びに3,5−ジ(カルボメト
キシ)ベンゼンスルホン酸ナトリウム、3.S−シ<カ
ルボメトキシ)ベンゼンスルホン酸カリウム、3.5−
ジ(カルボキシ)ベンゼンスルホン酸ナトリウム、3,
5−ジ(カルボキシ)ベンゼンスルホン酸カリウム、3
,5−ビス(カルボ−βヒドロキシエトキシ)ベンゼン
スルホン酸ナトリウム、2゜5−ビス(ヒドロキシエト
キシ)ベンゼンスルホン酸ナトリウム、2,5−ビス(
ヒドロキシエトキシ)ベンゼンスルホン酸カリウム、l
、8−ジ(カルボメトキシ)ナフタレン−3−スルホン
酸カリウム、p−ヒドロキシエトキシベンゼンスルホン
酸リチウム、p−ヒドロキシエトキシベンゼンスルホン
酸カリウム、p−ヒドロキシベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム等の有機スルホネート金属塩化合物、ネオペンチル
グリコール、1,6−ヘキサンジオール、ビスフェノー
ルAIポリエチレングリコール、下記一般式〔A〕で示
されるグリコールなどのグリコール類が例示される。
T−TOイーC+■つ+ 0+R−0+C層■りio+
τHrA](ただし、〔A〕式中、Rは炭素原子数4〜
20の2価の脂肪族炭化水素基捷たは芳香族炭化水素基
、i、jは同一かまたは異なる2〜4の正の整数で、x
、yは同−首たけ異なる正の整数で、1≦(x+y)≦
15である。) 特に本発明は少くとも1個のエステル形成性基を有する
有機スルホネート金属塩化合物を共重合した塩基性染料
可染性ポリエステルに対して優れた耐久性のある制電性
効果を発揮すると共に格別な効果として優れた吸水性全
有する繊維を与える。
とりわけ、一般式[A)で示されるグリコールが、少な
くとも1個のエステル形成性基を有する有機スルホネー
ト金属塩化合物とともに共重合された共重合ポリエステ
ルは、塩基性染料に対する親和性に優れ、常圧沸騰条件
下での染色も可能になる。
また、耐光性を中心とする諸堅牢度の優れた製希を得る
ことがでへる。該有機スルホネート金属塩化合物のポリ
エステルへの共重合割合は0.5〜5モ/l’%である
。0.5モルチ未満ではポリエステルに塩基性染料に対
する親和性を付与するには不充分であり、5モル%を超
えるとポリエステル繊維の物理的性能低下が顕著となる
。好ましい共重合割合は1〜4七ルチである。
本発明にいうポリオキシアルキレングリコールまたはそ
の誘導体(POG )とは熱可塑性合成繊維に混入して
制wl性を付与することが一般に知られているすべての
ものを言うものでその具体例としては1例えばポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレン
オキシドとプロピレンオキシドとのランダムまたは、ブ
ロック共重合体、ポリテトラメチレングリコール、ポリ
テトラメチレングリコールにエチレンオキシドを付加し
て得られるブロック共重合体、ネオペンチルグリコール
や、ビスフェノール系グリコールにエチレンオキシドを
付加した化合物のごとき両末端が水酸基のポリオキシア
ルキレン化合物、モノフェノキシポリエチレングリコー
ル、ノニルフェノキシポリエチレングリコール、ナトリ
ウムスルホフェノキシポリエチレングリコール、ジフェ
ノキシポリエチレングリコール、2モルのモノフェノキ
シポリエチレングリコールを1モルのトリレンジイソシ
アナートで結合させた化合物のごとき片末端または1両
木端がエーテル結合を介して、封鎖されたポリオキシア
ルキレン化合物、ポリエチレングリコールのラウレート
、ポリエチレングリコールのホスフェート、あるいはそ
の部分アルカリ塩、ポリエチレングリコールのホスホネ
ートあるいは、その部分アルカリ塩のごとき片末端また
は両末端がエステル化されたポリエーテル化合物。
ポリエチレングリコールとポリエチレンテレフタレート
ノブロック共重合体、ポリテトラメチレングリコールと
ポリエチレンテレフタレートするいはポリブチレンテレ
フタレートとのブロック共重合体、ポリエチレングリコ
ールとポリe−カプラミドとのブロック共重合体2片末
端または両末端i)Z S/アノエチル化されたポリエ
チレングリコールあるいはこのシアノ基をアミノ基にし
たポリエチV7グ’J:J−A’+ IMkまたid2
Mのアルキルアミンにエチレンオキシドを付加して得ら
れる化合物、および下記一般式(り t’ (U)1.
たけCM)で示される化合物などがあげられる。
本発明でいうポリエーテル化合物は以上の具体例に限定
されるものではないし、又これら化合物の単独あるいは
2種以上の混合物であってもよいことは言うまでもない
添加すべきFOGの量は、0.1重量チ未満ではいカ・
に本発明の方法を使用しても制電性能は実用的には不充
分である。
よって本発明でのFOGのa雌形成性熱可塑性重合体へ
の添加量は、0.1重量%以上とすることが必要であり
、好ましくは0.5重量%、更に好ましくは1.0重量
優以トでA!−噂奔、pncの今有量の上限は10重量
−以下、より好1しくけ7重量%以下にせねばならない
。ここでPOGの含有量が7重量%を越えると耐光性が
低下する傾向が見られ、10重量8%を越えると耐光性
の低下が極めて顕著となる。
次に本発明において、ポリオキシアルキレングリコール
と併用するビニル系重合体CC’)はそ、の構成単位中
にビニル系不飽和スルホン酸またはその塩からなる単量
体単位を含むものでなければならない。
ビニル系不飽和スルホン酸またはその塩からなる単量体
としては1例えばスチレンスルホン酸。
ビニルベンジルスルホン酸、ビニルスルホン酸。
(メタンアリルスルホン酸等の不飽和炭化水素類および
その塩i(メタ)アクリル酸スルホエチルエステル、(
メタ)アクリル酸スルホグチルエステル、〔メタコアク
リル酸スルホプロピルエステル等のアクリル酸またはメ
タクリル酸のスルホア/L/ キA/ xステル類また
はその塩;2アクリルアミド−2メチルプロパンスルホ
ン酸またはその塩などをあげることが出来1本発明にお
いては、スチレンスルホン酸、ビニルベンジルスルホン
酸またはその塩などのように芳香環全有するものが好ま
しい。また、前記ビニル系不飽和スルホン酸と塩を形成
する金属としては、ナトリウム、カリウム。
リチウムなどのアルカリ金属、マグネシウム、カルシウ
ムなどのアルカリ土類金属が挙げられ1本発明において
はビニル系不飽和スルホン酸より、その金属塩の方が好
ましい。
ビニル系重合体(C)は上述のビニル系不飽和スルホン
酸またはその塩からなる単量体単位と共に他の重合性不
飽和ビニル単量体単位と共重合されていることが好まし
い。他の重合性不飽和ビニル単量体としては1例えばブ
タジェン、イソプレン等の共役ジエン単量体類;スチレ
ン、α−メチルスチレン、クロロスチレン等の芳香族ビ
ニル単量体類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル
等のシアン化ビニル単蓋体類;アクリル酸、メタクリル
酸、またはこれらのエステル類;アクリルアミド、メタ
クリルアミドまたはこれらのN−アルキル置換体;塩化
ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニリデン
等のハロゲン化ビニルおよびハロゲン化ビニリデン類;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類
等を挙げることが出来、これらの単量体の単独もしくは
混合物が使用出来る。
本発明において前記ビニル系重合体(C)は、その構成
単位中にビニル系不飽和スルホン酸またはその塩からな
る単量体単位が3モルチ以上、好ましくは5モルチ以上
90モ/L’%以下、さらに好ましくは21〜90モル
チ含まれていることが望ましい。該単量体単位が3モル
−未満の場合、上述のポリオキシエチレングリコールま
たはその誘導体(B)と併用しても本発明で意図する低
湿度下での制電性が得られない。また、90モ/l/%
を超えると、得られた組成物の紡糸性が悪くなるので好
ましくない。
なお、前記ビニル系重合体(C) を得る方法としては
測知なる方法でも採用でき、たとえば、乳化重合法、懸
濁重合法、溶液重合法等の通常のラジカル付加重合、イ
オン重合が挙げられる。これらの他にビニル系重合体を
スルホン化することによって、該単量体単位を導入せし
める手段を採用することは勿論可能である。
本発明において#記構成を有するビニル系重合体(C)
は(B)および(C)の合計量に対してビニル系不飽和
スルホン酸またはその塩からなる単量体単量体単位が0
.5重量−未満の場合は1本発明で意図する低湿度下に
おける有効な制電性が得られず、また、該単量体を20
重量%より多くすると、紡糸性等の操業性の低下を諾起
するので好ましくない。
本発明において、ポリオキンアルキレングリコ−/L’
iたはその誘導体(B)とビニル系重合体(C)を繊維
形成性熱可塑性重合体〔A〕に配合するには任意の方法
全採用することができる。たとえば、ポリオキシアルキ
レングリコールまたはそのal1体(B)とビニル系重
合体(C)を水または有機溶媒を用いて充分に混合し、
得られる混合物を溶融熱可塑性重合体に添加後、よく攪
拌混合する方法などが挙げられる。このような混合法を
具体的に記載すると、繊維形成性熱可塑性合成重合体〔
A〕の合成終了後、溶融状態の〔A〕にポリオキシアル
キレングリコールまたはその誘導体(B)とビニル系重
合体(C)の混合物を投入攪拌混合する方法、〔A〕の
ベレットと(B)と(C)の混合物を押出成形機や紡糸
機中で攪拌混合する方法1あるいはこのような方法で帯
電防止性成分の混合比の大きな、いわゆるマスターチッ
プを作っておき、これを所要鳳〔A〕からなるチップと
成形前に混合する方法等が挙げられ、本発明においては
、〔A〕の中に(B)がすし伏に配合され、その(B)
の中に(、C)が分散されているという形状を有してい
ることが好ましいため、前記混合法において、(B)と
(C)とをあらかじめ混合しておく方が好ましい。
また本発明においては、ほかに任意の添加物、たとえば
酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、顔料などを含有す
ることは何ら本発明の効果を妨げるものではない。
本発明は更に上記のようにして得られた組成物を、紡糸
孔単孔の開口部面積が0.2mm2以上の紡糸口金を用
いて紡糸することが極めて重要な要件である。
上記のようにして得た組成物を、通常一般的に使用され
る大きさの紡糸孔単孔(例えば0.2〜0.3ff直径
の円形孔)を有する紡糸口金を用いて紡糸することによ
っても、20℃で相対湿度40チ以上の雰囲気中では、
すぐれた制電性を有する繊1aを得ることが出来る場合
もあるが、低湿度下(20℃、相対湿度20〜40%)
では制電性能が低下してしまう傾向がある。
ところが、k<べきことに、上記組成物を、紡糸孔単孔
の開口部面積が0.2mm2以上を有する紡糸口金を用
いて紡糸することによって、低湿度下(20℃、相対湿
度20〜40%)でも優れた制電性能を有する繊維が得
られる事実を本発明者等は見出したのである。
本発明における紡糸口金は、その紡糸孔単孔の開口面積
が0.2mm2以上であればその断面形状は円形のみな
らず、非円形であっても良い。例えば、三角形、四角形
1またはそれ以上の多角形、十字形、丸に十字形、7字
形が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ただし、紡糸安定性の面においては中空部を有する繊維
を得るための形状のものより充実厭維製造用の形状の紡
糸口金の方が優れていることが判明している。
かかる単孔の開口部面積が0.2mm2以上の単孔を有
する紡糸口金の複数個の単孔のうち、全てが0.2mm
2以上の関口部面積を有する単孔でもよく、その一部が
0.211j以上の単孔であってもよい。好ましくはこ
の単孔の開口部面積は0.4−以上であり、特に好まし
くは0.4−〜1.6−である。
また1本発明における本発明組成物の溶融体の各単孔あ
たりの吐出量CQ:t/分)は、単孔の開口部面積をS
(mm2)としたとき、S2O,02Q2 +0.2式
全満足する量が好ましく、さらに好ましくはS2O,I
Q2+0.4  を満足する量である。
本発明組成物の溶融紡糸方式は特に限定されるものでは
なく1通常の方式が採用できる。即ち。
前記紡糸口金を通して溶融紡出した糸条を常法により冷
却気流で−たん冷却して未延伸糸として巻取った後、延
伸する方式、紡糸工程に連続して延伸して延伸糸として
巻をる方式、2000〜10.000m/分の高速乃至
超高速紡糸による方式等のいずれも採用できる。更には
高速紡糸して得られた亮配向未延伸糸を延伸(同時)仮
撚して仮撚加工糸としてもよい。
(発明の効果) 本発明によれば、少ないPOG含有量で、優れた制電性
能を有する繊維が得られ、その制電性能は低湿度下(2
0℃、相対湿度20〜40%)においても、制電性のレ
ベルおよび制電性の持続性(耐久制電性)がともに従来
知られているものよりも格段に優れた性能を有する繊維
を得ることが可能となり、衣服のまつわりつき、ホコリ
の付着、衣服の着脱時の放電音、縫製延反時の静電気障
害などの問題点が解消された。
本発明で意図する制電性のレベルは、後述の方法で測定
する半減期が100秒以下好ましくは80秒以下を目安
としている。ここで1半減期が100秒を超える場合に
あっては、20℃における相対湿度が40%より低い低
湿度下において。
衣服のまつわりつき、ホコリの付着、衣服の着脱時の放
電音などの問題が生じ易くなるので好ましくない。
本発明において、P OG (B)とビニル系重合体(
C)とを熱可塑性重合体〔A〕に混合し、それを紡糸孔
単孔開口部面積が0.2mm2以上の単孔を有する紡糸
口金を用いて溶融紡糸することによって、何故、上述の
ように低湿度下でも優れた制電性能を有するのか明らか
でないが、大きな単孔開口部面積を有する紡糸口金を用
いて紡糸することによって、pOG(B)およびビニル
系重合体(C)の部分が長いスジ伏に分散され、実質的
に無限の長さをもったものになる効果と、ビニル系重合
体(C)を用いたことによる上記のスジ状部の電気抵抗
の低下効果の両効果が相乗的に作用するためと考えられ
る。
本発明によって得られた繊維は単一素材としてはもちろ
ん、他の異種繊維との紹合せによる、混紡糸、混繊糸、
加工糸、さらに異種繊維または異種繊維より成る糸との
混繊物、混編物、不織布。
重布、多重構造織編物等にも優れた制電性効果を発揮す
る。
本発明によって得られる繊維の用途としては。
ドレスシャツ、カジュアルシャツ、婦人ブラウス。
婦人スカート、肌着、スラックス、メンズフォーマルウ
エア、レゾイスフォーマルウェア、ニットウェア、スポ
ーツウェア、コート、アウトウェア一般、ベビーウェア
、子供服全般、紳士スーツ、ジャケット、ブルゾン、二
二ホーム一般、特殊作業用ワーキングウェア1無塵衣、
着物、和装肌着、和装裏地、家庭用品(エプロン、テー
ブルクロス、手袋、帽子等)、寝具または寝衣(布団、
シーツ、布団カバー、パジャマ等)、自動車用内装天井
材及び床材、インチリヤ用品、カーペット他産業用資材
等がある。
以下、本発明を実施例により説明するが1本発明はもと
よりこれもの実施例に限定されるものではない。なお実
施例中、特別に記載のないかぎり百分率は重量百分率1
部は重量部を表わす。また実施例における電荷漏洩半減
期(以下単に半減期という)、耐光性の測定法は下記の
方法によった。
(イ)半減期; 半減期の測定は得られたフィラメントの編成物をスタテ
ツクオネストメーター(去月商会製)によってl0KV
の電圧で、30秒間印加し、20℃における25%相対
湿度雰囲気中でその半減期を測定した。
なお、制電性の耐久性を評価するために、得られたフィ
ラメントヲ編成し、以下に示す洗濯処理を行ない、風乾
後、上記半減期の測定の試料に供した。
洗濯処理; 編成物を中性洗剤0.5t/l水溶液で、40℃で20
分間、家庭洗濯機による洗濯を行い。
脱水をした後、常温流水下で20分間すすぎ、再度脱水
をした後、40℃の温水で5分間すすぎを行って脱水す
る。以上の操作を20回くり返し風乾後、所定の温度、
湿度中に24時間放置し、半減期を測定した。
(ロ)耐光性; 前記同様に得られたフィラメントを編成し。
洗濯処理前後の編成物を、レゾリンブルーFBL(バイ
エル社製分数染料)の1.0%owf *浴比1:50
の染液で、130℃で60分間常法により染色し、還元
洗浄して風乾後、JIS−L−0842−1971(カ
ーボンアーク燐光に対する染色堅ろう度試験方法)に定
める方法で耐光性を測定した。
(実施例) 実施例1゜ スチレン(St 、!:記f ) 50部トp−スチレ
ンスpホン酸ナトリウム(5PSSと記す)50部とを
レドックス触媒(過硫酸カリウム−酸性亜硫酸ソーダ)
を用いて水系で重合し、ビニル系重合体(I)を得た。
得られた重合体エマルジョン液全中和し1次いで平均分
子量20.000のポリエチレングリコ−/I/(π)
を溶解混合し、水を減圧下80℃で除去して(I) /
 (If) = 2 / 8からなる樹脂状物(m)を
得た((■)中の5PSS単位は10%含まれる)。
一方、ポリエチレンテレフタレートを常法によシ1重合
完結後、得られた樹脂状物(N)全3%添加し、攪拌混
合して組成物を得た後、常法により重合缶から吐出し、
裁断してチップを得た。該チップを第1表に示す紡糸条
件下で290℃で溶融紡糸を行い、紡出糸条全冷却固化
し、捲取速度1300m/分で捲取った。得られた糸条
を常法通り延伸し、かくして得られた繊維を編成して洗
濯処理前後の半減期全20℃、25%RHの雰囲気中で
測定した。半減期の測定結果を第1表に耐光性の測定結
果とともに示す。
第1表 第1表に示すように1本発明の方法によって、少ないP
OG量で、低湿度下においても優れた制電性が得られ、
耐光性にも優れた製品が得られることがわかる。
実施例2゜ 実施例1において、ビニル系重合体(I)の量を変化さ
せ、樹脂状物(11)中の5pss量(但し繊維中の(
I[)の量は固定)、あるいは紡糸孔単孔凹孔部面積を
第2表に示す種々の数値に変更した以外は実施例1と同
様な方法で繊維を製造し、得られた繊維を編成した。但
し、紡糸時、単孔あたり吐出量Qはすべて0.5 y 
/分とした。
紡糸の際の紡糸性および得られた編成物の20℃、25
%RH下での半減期と耐光性の評価結果を第2表に示す
第   2    表 第2表に示すように°、(■)中の5PssNを0.5
チ以上、単孔開口部面積を0.2mm2以上にすること
によって、低湿度下でも優れた制電性能を有する繊維が
操業性良く得られることがわかる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、繊維形成性熱可塑性重合体(A)に、少なくとも1
    種のポリオキシアルキレングリコールまたはその誘導体
    (B)を全組成物に対して0.1〜10重量%およびビ
    ニル系不飽和スルホン酸またはその塩からなる単量体単
    位を少なくとも3モル%結合含有するビニル系重合体(
    C)を、(C)中の前記ビニル系不飽和スルホン酸また
    はその塩からなる単量体単位が(B)および(C)の合
    計量に対して少なくとも0.5重量%となるように配合
    させた帯電防止性重合体組成物を紡糸孔単孔の開口面積
    が0.2mm^2以上である紡糸孔を有する紡糸口金を
    用いて溶融紡糸することを特徴とする制電性繊維の製造
    方法。 2、紡糸口金単孔の開口面積S(mm^2)と単孔あた
    りの吐出量Q(g/分)との関係が次式(1)を満足す
    る特許請求の範囲第1項記載の制電性繊維の製造方法。 S≧0.02Q^2+0.2・・・・・・・・・(1)
    3、繊維形成性熱可塑性重合体(A)がポリエステルで
    ある特許請求の範囲第1項又は第2項記載の制電性繊維
    の製造方法。 4、繊維形成性熱可塑性重合体(A)が少くとも1個の
    エステル形成性基を有する有機スルホネート金属塩化合
    物を共重合したポリエステルである特許請求の範囲第1
    項乃至第3項のいずれかに記載の制電性繊維の製造方法
    。 5、有機スルホネート金属化合物を共重合したポリエス
    テルが、そのグリコール成分の一部として下記一般式〔
    A〕で示されるグリコールを共重合成分として含有する
    共重合ポリエステルである特許請求の範囲第4項に記載
    の制電性繊維の製造方法。 Ho−(CiH_2iO)−_xR−O−(CjH_2
    jO)−H〔A〕(ただし、〔A〕式中、Rは炭素原子
    数4〜20の2価の脂肪族炭化水素基または芳香族炭化
    水素基、i、jは同一かまたは異なる2〜4の正の整数
    で、x、yは同一または異なる正の整数で、1≦(x+
    y)≦15である。) 6、少くとも1個のエステル形成性基を有する有機スル
    ホネート金属塩化合物が、3,5−ジ(カルボメトキシ
    )ベンゼンスルホン酸ナトリウムである特許請求の範囲
    第4項に記載の制電性繊維の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01192823A (ja) * 1988-01-26 1989-08-02 Teijin Ltd 改質ポリエステル成形物の製造法

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