JPS6128005B2 - - Google Patents

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JPS6128005B2
JPS6128005B2 JP14731779A JP14731779A JPS6128005B2 JP S6128005 B2 JPS6128005 B2 JP S6128005B2 JP 14731779 A JP14731779 A JP 14731779A JP 14731779 A JP14731779 A JP 14731779A JP S6128005 B2 JPS6128005 B2 JP S6128005B2
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JP
Japan
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alloy
aluminum
calcium
boron
amount
Prior art date
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JP14731779A
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English (en)
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JPS5672143A (en
Inventor
Takeshi Ootani
Takayuki Kato
Kozo Tabata
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Showa Keikinzoku KK
Original Assignee
Showa Keikinzoku KK
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  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、アルミニウムまたはその合金の脱カ
ルシウム法に関する。 周知の如く、アルミニウムはアルミナ−フツ化
物系の溶融塩電解により製造されているが、アル
ミニウム地金中には、上記アルミナ−フツ化物系
の電解浴の構成成分として含有されているフツ化
カルシウムや電解製錬時に使用されるアノードカ
ーボンに含有されるカルシウム化合物から由来す
るカルシウム不純物が混入している。そして、カ
ルシウム不純物の量は、電解浴中に含有されるカ
ルシウムの濃度やアノードカーボンに含有される
カルシウム化合物の量の増加に伴つて増加する。
また、Al−Si共晶系、あるいは過共晶系合金を溶
製する場合には、合金成分の添加原料である金属
ケイ素中に不可避的不純物として含有されている
カルシウムが製品内に混入してしまう。上記のよ
うに、アルミニウムおよびその合金にはカルシウ
ム不純物が混入するのは避け難い。 ところで、展伸用アルミニウム合金材の場合、
Naの影響については良く知られているが、Caの
影響については余り報告されていなかつた。しか
し最近、展伸用アルミニウム合金の特性に対する
Caの種々の影響が明らかになつてきており、例
えば特開昭54−17315号公報明細書に示されるご
とく、圧延用アルミニウム合金中のCaは合金板
のもみの木晶模様の発現に強く関与し、その濃度
を特定範囲に制限することによつてもみ木晶模様
を解消しうる。また鋳物用では、Caの影響は大
きい。例えば、過共晶系ローエツクス合金の場合
には、Caは有害元素で、Al−Si系合金共晶点を
Si側に移動させ、過共晶組織にはなりにくく、亜
共晶組織となる傾向があ。熱膨張係数の小さい過
共晶組織ではなく、熱膨張係数の大きな亜共晶組
織となるため、熱膨張係数の大きなローエツクス
合金が形成されてしまう。一方、高ケイ素アルミ
ニウム合金の場合には、初晶Siを微細化させるた
めにPを添加して要求される材料特性を発現させ
ようとしているのであるが、Ca不純物が存在し
ているとPがCa3Pとして固定されてしまうた
め、初晶Siの微細化ができなくなり、所期の効果
が得られなくなる。特に金属ケイ素(<0.30%
P)を原料として上記高ケイ素アルミニウム合金
を溶製した際には、Ca含有量が0.01%以上とな
り、非常に大きな悪影響をもたらす。 そこで、脱カルシウム法として(1)Cl2ガス吹込
み法、(2)Cl、F化合物を主成分とするフラツク
ス吹込み法、(3)N2、Ar等の不活性ガス吹込み
法、(4)撹拌法等またはそれらの併用法が提案され
ているが、種々の不都合が生じている。これらの
方法のうちでCl2ガス吹込み法が最も効果のある
方法であるが、未反応のCl2ガスは人体に有害で
あり、作業環境衛生面における規制に対処でき
ず、また工場建屋が腐食され易いなどの不都合が
生じるため、使用されない傾向にある。次に効果
のある方法はフラツクス吹込み法であるが、フラ
ツクスの処理量が多く、かつ処理時間が長くなる
等の欠点がある。また、不活性ガス吹込み法や撹
拌法は脱ガス、非金属介在物の除去に役立ち無害
であるが、脱カルシウム効果は少ない。特に、市
販金属ケイ素を原料として高ケイ素アルミニウム
合金を溶製し、従来法で脱カルシウムを行うと
50ppmまでは低下するが、これ以下に下げるに
はさらに長時間処理することが不可欠で、生産性
や環境汚染等の不都合が生じ、実施し難い実情に
ある。また、過共晶系ローエツクス合金を溶製す
る場合には、50ppm以下にする必要があるた
め、さらに大きな不都合が生じる。さらに重要な
ことは、多くのアルミニウム合金がその構成成分
としてMgを含有することであり、従来法では脱
カルシウムと脱マグネシウムとが不可避的に同時
に生起し、脱カルシウムのみを選択的に実施し難
いことである。またリターン材等から混入した
Mgを含有する溶湯中のCaを除去することは一段
と困難となる。 本発明者等は上記事情に鑑みてアルミニウムま
たはその合金からカルシウム不純物を選択的かつ
確実に除去できる方法を見い出すために、展伸用
アルミニウム合金材に含有されるカルシウムの挙
動について検討を重ね、アルミニウムまたはその
合金の効果的な脱カルシウム法について種々研究
の結果、CaがBと化合物を形成し、溶湯中にお
いて比重分離し得ること発見し、本発明に到達し
たものである。本発明の特徴は、アルミニウムま
たはその合金の溶湯にその中において遊離の硼素
を発生する硼素源を添加して、上記アルミニウム
またはその合金の溶湯内に含まれるカルシウムを
カルシウム−硼素化合物として除去することにあ
る。 以下、本発明を詳細に説明する。 先ず、アルミニウムまたは高ケイ素アルミニウ
ム合金等の各種のアルミニウム合金の溶湯(以
下、単に溶湯と称する)に、その中において遊離
の硼素を発生する硼素源添加した後、均一に分散
して一様に反応させるため必要に応じて撹拌を行
う。硼素源の添加は、溶湯の脱ガス処理と同時ま
たはその前後のいずれでももよい。遊離の硼素を
発生する硼素源としてはAl−B母合金(晶出物
はAlB2、AlB12のいずれでも良い)やNaBF4
NaBH4、BF3、KBF4、MgB2のうちの一種もしく
は2種以上の硼素含有化合物を使用できるが、遊
離の硼素を発生しないAl−Ti−B母合金等は不
適当である。ところで、第1図〜第3図はAl+
0.01%Ca溶湯にAl−B母合金で0.2%Bを添加し
たのち凝固させた鋳塊中の化合物をEPMA
(Electron probe micro analyser)で観察した結
果である。第1図はSEI像(Secondary Electron
Image)である。また第2図はボロンBのX線像
である。第1図に示した化合物にはBが存在して
おり、配合製組から推測してAl−B化合物と思
われる。さらに第3図はカルシウム(Ca)のX
線像である。Al−B化合物の周囲にCaが存在し
ていることがわかる。これらの第1図〜第3図の
写真に示される金属組織から、遊離の硼素と溶湯
中に含有されるカルシウムとによりカルシウム−
硼素化合物CaB6が形成されると考えられる。
CaB6はB61.83重量%、Ca37.17重量%であり、そ
れらの重量比はB:Ca=1.6:1であるが、確実
かつ十分にカルシウムを除去するにはCa量の3
倍程度のB量を添加することが望ましい。これ以
上のB量を添加すると、残存B量が増大し、製品
の品質を悪化させる恐れがある。一方、B量が
Ca量と同量未満であると、残存B量は少なくな
るが、カルシウムを十分に除去することはできな
い。 前記のようにして形成されたカルシウム−硼素
化合物は、アルミニウムまたはその合金よりも比
重が大きいため溶湯の底部に沈降する。その後、
沈降したカルシウム−硼素化合物を適宜の方法に
より除去する。 ところで、前記本発明の方法を従来法と併用す
ることもでき、また各種の鋳造方法に適宜組み込
むこともできる。例えば、過共晶系ローエツクス
合金の鋳造を行う場合には、(a)純アルミニウム中
にCu母合金とNi母合金とを溶解する工程−(b)除
滓工程−(c)金属ケイ素の添加工程−(d)硼素源の添
加工程−(e)1時間程度の静置工程−(f)Al−Ti合
金の添加工程−(g)Mg添加工程−(h)脱ガス工程−
(i)鋳造工程からなる方法を使用することが望まし
い。 以上説明したように、本発明においてはアルミ
ニウムまたはその合金の溶湯に含まれるカルシウ
ムを、遊離の硼素を発生する硼素源によりカルシ
ウム−硼素化合物の形で除去している。従つて、
本発明によれば、次の利点が得られる。 (1) アルミニウムや各種のアルミニウム合金の溶
湯内に残存するCa量を10ppm以下にすること
ができる。 (2) 従来のCl2吹込み法などによりMgを合金組成
として含有するアルミニウム合金を処理する場
合には脱カルシウムと脱マグネシウムとが不可
避的に同時に生起してしまうが、本発明の方法
によりAl−B母合金等で処理する場合には脱
カルシウムのみを選択的に実施できる。また
Mgを含有するリターン材の脱カルシウムも可
能となる。 (3) 従来のCl2吹込み法などの場合に比較して環
境汚染がなく、工場建屋の腐食などの不都合も
生じない。 (4) 処理時間が短縮され、生産性が向上する等の
実用的効果も奏される。 以下、実施例を示し、本発明を具体例に説明す
る。 実施例 1 Ca6.0ppmを含有する工業用純Al(JIS1100)
2Kgをモーレツクスルツボで溶解後、金属Caを
加えてCa含有量が50ppmとなるように調整し
た。次いで、Al−3%B母合金を0.2%Bとなる
ように加えた後、ヘキサクロルエタン粉末4gを
加え撹拌して、脱ガス(H2)し、15分間保持して
からそのままルツボ内で凝固させ、ルツボ底部よ
り10mm間隔で高さ80mmまでの凝固塊より切削サン
プリングしCa量、Ti量、B量を発光分光分析法
により調べた。得られた結果を以下の第1表に示
す。なお、比較のため、遊離の硼素を発生しない
Al−Ti−B母合金を0.1%Bとなるように添加し
た場合についても同様の実験を行い、得られた結
果を次の第1表に示す。
【表】
【表】 上記第1表から明らかなように、Al−B母合
金で処理する本発明の実施例1の場合には、鋳塊
上部におけるアルミニウム内に残存しているCa
量が非常に少なく、脱カルシウムが十分に行われ
ている。これに対し、遊離の硼素を発生しない
Al−Ti−B母合金で処理する比較例の場合に
は、ルツボ底部から上部までのアルミニウム中に
残存しているCa量はそれほど変わらず、脱カル
シウムが十分でないことがわかる。比較において
約10ppm程度のCaが減少しているが、これはヘ
キサクロルエタンの脱ガス処理によるものであ
り、Al−Ti−B母合金は遊離の硼素を発生せ
ず、TiB2が形成されてしまい、カルシウム−硼
素化合物は形成されず、Al−Ti−B−母合金で
は脱カルシウムを行うことはできないものと推定
される。 実施例 2 Al−0.9%Cu合金約2Kgをモーレツクスルツボ
で溶解した後、普通純度の金属ケイ素を11%とな
るように添加溶解し、次いで金属Caを0.01%と
なるように添加溶解した後、Mgを1%となるよ
うに添加溶解した。次いで、Al−B母合金をそ
れぞれ0.005%B、0.01%Bとなるように添加溶
解した後、実施例1と同様に脱ガスし、ルツボ中
でそのまま凝固させた後、Si、Cu、Mg、B、Ca
の各量を分析した。得られた結果を第2表に示
す。
【表】
【表】 上記第2表から明らかなように、ローエツクス
組成のアルミニウム合金に含有されるカルシウム
もAl−B母合金の添加により除去される。ま
た、SiCuの各量は変化せず、Mgの量もそれほど
変化しないことがわかる。特に0.003%B場合
に、鋳塊上部におけるアルミニウム内に残存して
いるCu量は少なく、脱カルシウムが十分に行わ
れていることがわかる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図はカルシウム0.01重量%を含有
する純アルミ(AA規格1100)溶湯にAl−B母合
金で0.2%Bを添加したのち凝固させた鋳塊中の
化合物をEPMAで観察した結果であり、第1図は
SEI像、第2図はボロンBのX線像、第3図はCa
のX線像である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アルミニウムまたはその合金の溶湯にその中
    において遊離の硼素を発生する硼素源を添加し
    て、上記アルミニウムまたはその合金の溶湯内に
    含まれるカルシウムをカルシウム−硼素化合物と
    して除去することを特徴とするアルミニウムまた
    はその合金の脱カルシウム法。 2 上記硼素源が、Al−B母合金、NaBH4
    BF3、NaBF4、KBF4、MgB2のうちの一種もしく
    は2種以上である特許請求の範囲第1項記載のア
    ルミニウムまたはその合金の脱カルシウム法。
JP14731779A 1979-11-14 1979-11-14 Calcium removing method for aluminum or its alloy Granted JPS5672143A (en)

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JPS5672143A JPS5672143A (en) 1981-06-16
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EP0142727B1 (en) * 1983-10-21 1989-12-27 Showa Aluminum Corporation Process for treating molten aluminum to remove hydrogen gas and non-metallic inclusions therefrom
JP4403713B2 (ja) * 2003-04-10 2010-01-27 株式会社豊田中央研究所 低Ca含有Al合金の製造方法及び低Ca含有Al合金製造用地金
KR101167973B1 (ko) * 2010-06-24 2012-08-10 (주)제물포금속 과공정 Al-Si 합금 및 그 제조방법

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