JPS6126833Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はガス湯沸器等の温度調節装置に関
し、出湯温度を検知して設定温度と比較し、その
温度差に応じて熱量を増減させて出湯温度を安定
化せしめる出湯温度調節装置付きの湯沸器におい
ては、最大熱量に調節されても未だ出湯温度が設
定温度より低い場合出湯温度が設定温度になるま
で出湯量を自動的に絞ることによつて、従来、能
力以上の出湯等によりその温度を設定温度に合致
するまで上昇させるのが不可能か又は長時間かゝ
つていたものを簡単な調節装置で是正し使用上便
益としたものである。

この考案の構成の要旨とするところはガスガバ
ナのばね圧に作用させガス圧を増減せしめる第２
レバーと、出湯温度に応じて伸縮する感熱筒の動
きにより作動する第１レバーとを互に離反させる
ようばねを介在して軸支してガス圧増量方向はば
ねを介在させ、ガス圧減量方向には直接に関連し
て共動可能として、第２レバーがガスガバナ最大
開口位置で規制停止後も第１レバーは回動可能と
なし、該第１レバーをガスガバナの最大開口時に
接するようクリアランスｃを存して前記給水調節
弁の調節杆と関連させて連動可能となし、第１レ
バーがクリアランスｃを越えて回動時調節杆を作
動して給水量調節弁のばね圧を加減し通水量を制
限しうるようにしたことにある。

以下この考案を図面に示す一実施例に基づいて
説明すると、図面においてＡは熱交換器からの出
湯管１に挿入設置された温度検出器２と作動液体
を充填したパイプ３を介して連通し、同じく作動
液体を充填したベローズ５を張設した可動筒体４
で形成された感熱駆動装置であつて、筐体６内に
設置され、ベローズ受けを兼ねた設定温度調整杆
７によりベローズ５の伸縮度合を調整して湯沸器
の出湯温度を予め設定できるようになつており、
かつ筒体４の一側に突設した連結部８には後記す
る連動レバー体が連結できるようになつている。
９は戻しばねである。Ｂはガスインプツトを制御
するガバナ装置で、本体１０のガス通路１１に設
けた弁座１２にダイヤフラム１３と一体に固着し
〓〓〓〓
たガバナ弁１４を対向させるとともに、本体１０
に摺動自由に嵌めつけた筒状スライダ１５にその
位置が自由に変換できるよう螺着したガス量調節
ねじ１６とダイヤフラム１３との間にガバナばね
１７を介装している。これはガス量調節ねじ１６
の設定位置の変動、およびスライダ１５の進退移
動によりガバナばね１７の反撥力を調整してガス
圧に応じてガバナ弁１４と弁座１２との間隙ａ、
すなわち、ガス通過面積を大小に変動しメインガ
スバーナへのガス供給量を調節してガスインプツ
トの増減変化ができるようにしたものである。ま
た、Ｃは給水量調節装置で、安全上必要な最小流
量を確保するための通孔１８を穿つた調節弁体１
８を給水路２０に設けた弁座２１に対向して装備
し、該調節弁体１９を調節杆２２と調整ばね２３
を介して連結し、かつストツパー２４により調節
弁体１９と弁座２１との間隙ｂの上限を規制して
おり、調節杆２２の進退移動により調整ばね２３
の反撥力を調整して水圧に応じて間隙ｂを変動し
て通過する。水量の増減変化ができるようになつ
ている。２５は調節杆２２の戻しばねである。さ
らに、Ｄは感熱駆動装置Ａの動きをガスインプツ
ト制御装置Ｂのガスガバナに伝えるための連動レ
バー体であつて、細長い第１レバー２６と〓形に
形成された第２レバー２７を夫々端部と屈曲部に
おいて支軸２８により回動自由に枢支し、かつ該
枢支部において第１レバー２６の基端側と第２レ
バー２７の先端側との間に介装せしめた連動用ば
ね２９でこれらを離反する方向へ附勢して連結
し、第１レバー２６が支軸２８を支点としてガス
増量方向（時計方向）に回動したときは連動用ば
ね２９を介して第２レバー２７も同方向に共動回
動し、また、第１レバー２６が支軸２８を支点と
してガス減量方向（反時計方向）に回動したとき
は第２レバー２７の基端側に設けた係合片３０に
より第２レバー２７の同方向に直接連動できるよ
うに対向させており、かつ第２レバーだけをガス
ガバナの最大開口時ガバナの規制用長孔３１で受
止めて第１レバーだけを回動可能となし、第１レ
バー２６の略中間部に前記感熱駆動装置Ａの連結
部８を連結し、先端部は給水量調節装置Ｃの調節
杆２２に一定のクリアランスｃを存して関連さ
せ、ガスガバナの最大開口時に先端部が調節杆２
２の端部に当接して連動可能となす。また、第２
レバー２７の先端部はガスインプツト制御装置Ｂ
のスライダ１５に本体１０に穿たれた規制用長孔
３１に貫通して連結されている。なお３２は感熱
駆動装置Ａに固定されたばね受である。

前記構成において、出湯温度が低くなつて燃焼
ガス量、すなわち、熱量の要求が大きくなると、
温度検知器２の作動液体の収縮でベローズ５を伸
長させて可動筒体４を図面において左行せしめ第
１レバー２６を支軸２８を支点として時計方向に
回動し連動用ばね２９を介して第２レバー２７を
時計方向に回動し、その先端部を支軸２８を支点
として図面において上昇せしめスライダ１５を上
方へ移動しガバナばね１７を圧縮してガバナー弁
１４を押上げ弁座１２との間隙ａを大きくして供
給ガス量を増大する。ガバナー弁１４が全開位
置、すなわち、第２レバー２７が規制用長孔３１
の上限に衝接して最大熱量に調節されてもなお出
湯温度が設定温度より低いときは、ベローズ５は
さらに伸長し、第１レバー２６だけが連動用２９
を圧縮しながらさらに時計方向に回動してその先
端部がクリアランスｃを行越えるとその後は流量
調節装置Ｃの調節杆２２を図示左行せしめるので
調節ばね２３の反撥力が弱まり、給水圧とのバラ
ンスによつて調節弁体１９と弁座２１との間隙ｂ
をせばめ通過水量を減少させるので出湯温度は上
昇するのである。また逆に出湯温度が高くなり過
ぎると、上記の各調節装置は逆の作動を行なつて
供給ガス量を減少させ、給水量を増加させるよう
に動作して出湯温度を下げるものである。

この考案は以上説明したように、出湯温度が上
昇、降下した場合、その温度を検知して自動的に
熱量調節を行なうが、熱量を最大、最小にしたに
もかかわらず出湯温度が上昇、降下しないとき
は、給水量を自動的に減少、増加する構成とした
から、極めて短時間にこれを補正し得て所望温度
に上昇、降下させることができるため容易に出湯
温度の安定化を図ることが可能となり実施上有益
なものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示す断面図であ
る。 Ａ……感熱駆動装置、１……出湯管、２……温
度検知器、３……パイプ、４……可動筒体、５…
…ベローズ、Ｂ……ガスインプツト制御装置、１
〓〓〓〓
１……ガス通路、１２……弁座、１３……ダイヤ
フラム、１４……ガバナー弁、１５……筒状スラ
イダ、１６……ガス量調節ねじ、１７……ガバナ
ばね、Ｃ……給水量調節装置、１９……調節弁
体、２３……調整ばね、Ｄ……連動用レバー、２
６……第１レバー、２７……第２レバー、２８…
…支軸、２９……連動用ばね。 〓〓〓〓

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガス圧を自動制御するガスガバナのばね圧に作
   用させたガス圧を増減せしめる第２レバーと、出
   湯温度に応じて伸縮する感熱筒の動きにより作動
   する第１レバーとを互に離反させるようばねを介
   在して軸支してガス圧増量方向ばねを介在し、ガ
   ス圧減量方向には直接に関連して共動可能になし
   て、第２レバーがガスガバナ最大開口位置で規制
   停止後も第１レバーは回動可能となし、該第１レ
   バーをガスガバナの最大開口時において接するよ
   うクリアランスｃを存して前記給水調節弁の調節
   杆と関連させて連動可能となし、第１レバーがク
   リアランスｃを越えて回動時調節杆を作動して給
   水量調節弁のばね圧を加減し通水量を制限しうる
   ようにしたことを特徴とする湯沸器の温度調節装
   置。