JPS6311543Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は瞬間ガス湯沸器等の湯沸器における
水量調節装置に関し、夏期と冬期とでは水温に著
しい差があることから給水温度の高低により、従
来では熱交換器（吸熱管）が過度に加熱されて沸
騰したり、騒音が大きくなつたり、ドレンが多量
に発生する不具合があつた。

この考案は給水温度を感知してその給水量を自
動的に一定量に保つて上記不都合を解消したもの
で、以下これを図面とともに説明する。

第１図は元止め式のガス湯沸器にこの考案を適
用した場合を例示したもので、熱交換器１への給
水管２の途中に後記する水量調節装置Ａを設置せ
して熱交換器１への通水量を自動的に変化調節で
きるようにしたものである。すなわち、熱交換器
１への給水管２の途中に設置された湯温調節バル
ブ６に並列に水量調節装置Ａを接続して水量調節
装置Ａの感知温度に対応してその通水量を増減変
化させて夏季に湯温調節を高温に設定しても過度
に加熱され沸騰したりそれに伴なう騒音が大きく
なる現象を解消できる。又逆に冬季には充分水量
を絞ることができるので、ドレンの発生のおそれ
がなく高温の湯が容易に得られるものである。５
は給水栓、Ｅは給水圧を利用してガス弁を開閉す
る水圧応動装置、８はそのダイヤフラム、９はガ
バナ弁、１０はガス弁、１１は熱交換器を加熱す
るガスバーナである。

第２図はミキシング型湯沸器にこの考案の装置
を適用した場合を例示したもので、ミキサー３と
ガバナ弁９の後流とを結ぶバイパス管である給水
管４の途中に湯温調節バルブ６が介挿されてお
り、熱交換器１への給水管２の途中に水量調節装
置Ａを設置して熱交換器１への通水量を給水温度
の高低に応じて自動的に変化調節せしめて所期の
目的を達成すべくなしたものである。７は熱交換
器１への給水量の最少必要流量を確保するための
絞りで水量調節装置Ａに並列に接続されている。
なおその他の構成部品で第１図のものと同じもの
は同一符号で示しその説明は省略する。

第３図及び第４図において水量調節装置Ａの実
施態様を詳示する。第３図はパラフイン等の感温
液を媒体とし、これが給水温度を感知して膨張収
縮するのを利用して通水量を加減できるようにし
たものである。すなわち、前記の給水管２内に設
けた弁シート１３に絞り弁１４を進退可能に対設
し、給水管２に取付けられた筐体１５内に絞り弁
１４の他端にスピンドル１８を介して連結された
作動環体１７を摺動可能に気密を保つて嵌入し、
また、筐体１５内基端部で給水温度を敏感に感知
する位置にパラフイン等の膨脹率の大きい感温液
１６を給水管２に密接するよう封入し、筐体１５
の先端部に復帰用発条１９を圧縮状態で介挿する
構成となしている。そこで、夏期等のように水温
の高いときは感温液１６がこれを感知して膨脹す
るため作動環体１７は復帰用発条１９に抗して押
圧後退させられスピンドル１８を介して絞り弁１
４は弁シート１３から離間して給水管２の通水量
を増大し、また、冬期等のように水温の低いとき
は感温液１６がこれを感知して収縮するので作動
環体１７は復帰用発条１９の力で押圧前進させら
れスピンドル１８を介して絞り弁１４を弁シート
１３に接近させ、給水管２の通水量を減ずる。こ
のように感温液１６の膨脹収縮動作で通水量の絞
り量を連続して自動的に増減するから通常の使用
にあたつては、まず湯温調節バルブ６を所望位置
に回動したのち、熱交換器１への通水量はさらに
水量調節装置Ａで給水温度に応じて増減されるか
ら、熱交換器１の温度は給水温度の高低に関係な
く年中所定の温度に保たれるものである。

次に第４図は浅い椀形又は帯状片を円弧状に湾
曲させて筐体２０内、給水温度を敏感に感知する
位置に設置したバイメタル２１に絞り弁１４をス
ピンドル１８を介して連結せしめ、該バイメタル
２１を給水管２内の水温を感知して湾曲状に反転
変形させることにより給水管２の通水量の絞り量
を自動的に二段に変化調節できるようにしたもの
である。すなわち、夏期等のように水温が高いと
きはバイメタル２１がこれを感知して右方向に凸
状に湾曲変形し（第４図鎖線参照）、絞り弁１４
を弁シート１３から離間して給水管２の通水量を
多くし、また、冬期等のように水温が低いときは
バイメタル２１がこれを感知して左方向に凸状に
湾曲変形し（第４図実線参照）、絞り弁１４を弁
シート１３に近づけ給水管２の通水量を少なくす
る。このように給水温度の高低を感知して通水量
の絞り量を大小二段に自動的に変化調節して、夏
と冬とで熱交換器１の温度が異状に高くなつたり
低くなつたりすることなく適宜範囲となし得るよ
うにしたものである。ここで弁シート１３に通孔
を穿設し、第２図における絞り７の機能を付与し
てもよい。

この考案は以上説明したように給水温度を感知
して動作する水量調節バルブにより開度を増減す
ることによつて熱交換器の通水量を自動的に変化
させる構造としたので、季節の差特に夏期のよう
に給水温度が非常に高いときの過熱沸騰による危
険が防止でき、また冬期のように非常に低いとき
の大量のドレンの発生をなくす効果があり実用的
価値が大きいものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す使用状態の
概略説明図、第２図は異なる実施例の同説明図、
第３図及び第４図は水量調節装置の実施態様を示
した断面図である。 Ａ……水量調節装置、１……熱交換器、２……
給水管、３……ミキサー、４……給水管、１３…
…弁シート、１４……絞り弁、１６……感温液、
２１……バイメタル。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 給水温度を感知して動作する任意の温度感知
   手段により水量調節弁（絞り弁）を作動せしめ
   て熱交換器への通水量の絞り量を自動的に変化
   させることを特徴とした湯沸器の水量調節装
   置。 ２ 給水温度を感知して動作する温度感知手段と
   してパラフイン等の感温液の膨張収縮動作を利
   用した実用新案登録請求の範囲第１項記載の湯
   沸器の水量調節装置。 ３ 給水温度を感知して動作する温度感知手段と
   してバイメタル等の湾曲変形動作を利用した実
   用新案登録請求の範囲第１項記載の湯沸器の水
   量調節装置。