JPS6126460Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、支保工上の工型鋼材の外部フラン
ジの外面に、並列した複数のメツセル式矢板群を
乗せて地盤を掘さくする場合に、その並列メツセ
ル矢板群の一部の矢板を、案内部材によつて、支
保工の外側に横架した工型鋼材に掛着して、その
位置に仮固定させ、この仮固定矢板を案内とし
て、これに隣接並列した矢板を、正常の掘さく方
向に押進させて正常の掘さくを行なわせ、且つ、
その矢板の仮固定を解いて、次の矢板を仮固定し
て、同様掘さくを順次行なわせるようにしたメツ
セル式掘さく矢板と支保工との仮固定装置に関す
るものである。

従来の技術 従来、開口溝を長手方向に設けた直立鋼管を２
本並べて固着し、一方の鋼管外側の長手方向に、
これと嵌合する幅の突条片を固設した堅向き鋼管
製二連シートパイルは公知である。

しかし、この堅向き構造体では、トンネル掘さ
くにおいて、上方からの荷重または外部からの土
圧に低抗して掘さくを行なうメツセル式掘さく矢
板としては耐圧力が不足して不向きである。

また、一般にメツセル式掘さく矢板として、角
形のものが使用されている。

しかし、これでは、荷重または外部からの土圧
を支えるための必要な断面強度が不足し、断面曲
げ強度が小さくなり勝ちであるので、使用中に歪
形を生じ、切羽での前下りを来し、後例では、後
尾の掛け矢板を供ずれさせる惧れがある。

これ等、従来の構造体の欠点を除く為に、同一
水平方向に並列して対策した断面円形の閉塞周壁
から成る２本の鋼円筒体の対接面に溶着して構成
された矢板体の前部開口縁に、それと同一水平方
向の傾斜筒状の掘さく刃先が一体に連結され、そ
の矢板体の並列鋼円筒体の対接部の水平方向の
上、下空隙の開口縁の上、下外周面に、上、下外
側補強覆蓋鋼板の各両側端縁を橋絡し夫々溶着し
て、その上下空隙の開口を掩覆されたメツセル式
掘さく矢板が、別件実願昭51−97654（実開昭53
−16637号公報）の考案において開発されてい
る。

この別件実願考案のメツセル式掘さく矢板を用
いて、そのまま掘さくすると、その掘さく方向が
曲がつて正常な掘さくが行なわれない問題点があ
る。

これに対して、この出願の考案は、この別件実
願考案の問題点を解決させるために、断面円形の
小径鋼円筒状矢板本体の２本が同一方向に並列対
設して相互溶着され、この２本の矢板本体の前部
開口縁にこれと同一方向の傾斜筒状の掘さく刃先
体１個が１体に連結されて一組の複合メツセル式
掘さく矢板体が構成され、その一組の複合メツセ
ル式掘さく矢板体の並列矢板単体の鋼円筒体の対
接筒周面の外方及び内方前後方向に、外方開口及
び内方開口が設けられ、その外方開口及び内方開
口の口縁に、夫々外側補強覆蓋鋼板及び前後方向
に並列ジヤツキ掛合孔を設けた内側補強覆蓋鋼板
の各両側端縁が橋絡し、溶着されて、その外方開
口及び内方開口が掩覆されているものであつて、
前記内側補強覆蓋鋼板の内面に当接するように設
けた懸架脚縁と、この懸架脚縁に対して、前向き
に屈曲して突出した懸架突縁とによつて、断面〓
形の案内部材が構成されていて、その案内部材の
懸架脚縁が、前記内側補強覆蓋鋼板の内面に当接
され、且つ、前記懸架突縁が支保工の外側に横架
した工型鋼材の外側フランジの内面に懸架された
状態において、その案内部材の懸架突縁に穿設さ
れた取付け孔を通して挿込まれた取付けねじ杆の
先端のねじ部が、前記内側補強蓋鋼板の内面に設
けられたねじ孔に着脱自在にねじ付けられている
ものであつて、この出願の考案によれば、支保工
の外側に横架した工型鋼材の外側に前進自在に架
載した並列した複合メツセル式矢板群の中適宜一
組を選び、その内側補強覆蓋鋼板の下面に、断面
〓形の案内部材の懸架脚縁を当接し、その案内部
材の懸架突縁を支保工の外側に横架した工型鋼材
の外側フランジの内面に懸架し、これを取付けね
じ杆にて、前記複合メツセル式矢板の内側補強覆
蓋鋼板にねじ付けて仮固定して、他の並列複合メ
ツセル式矢板の掘さく押進に際して案内として働
かせて、これ等を屈折することなく正常の方向に
掘さく押進させるようにすると共に、更に掘さく
を進行させる場合には、この案内部材のねじ付け
を解き、次の矢板を仮固定して同様掘さくを順次
行なわせることができて頗る有用である。

また、従来、固着手段として〓形の屈曲取付け
金具をボルトによつて固着することが公知であつ
てもこれは、この出願の考案のように複合メツセ
ル式矢板にそのまま適用することができないもの
であるから、この出願の考案とは無関係である。

この考案を図面について説明する。

第１図は、この出願の考案を施したメツセル式
掘さく工法の説明縦断面図を示し、第２図は第１
図Ａ部分の拡大断面図にして、第３図、第４図は
２図−線拡大断面図を示している。

断面円形の小型鋼円筒状矢板本体１７の２本
が、同一方向に並列対設して相互溶着され、この
２本の矢板本体１７，１７の前部開口縁１８，１
８に、これと同一方向の傾斜筒状の掘さく刃先体
１９１個が一体に連結されて、一組の複合メツセ
ル式掘さく矢板体が構成され、その一組の複合メ
ツセル式掘さく矢板体の並列矢板単体ｃの鋼円筒
体の対接筒周面の外方及び内方前後方向に外方開
口１２及び内方開口１３が設けられ、その外方開
口１２及び内方開口１３の口縁に、夫々、外側補
強覆蓋鋼板１４及び前後方向に並列ジヤツキ掛合
孔１６，１６………を設けた内側補強覆蓋鋼板１
５の各両側端縁が橋絡し、溶着されて、その外方
開口１２及び内方開口１３が掩覆されているもの
であつて、前記内側補強覆蓋鋼板１５の内面５の
内面に当接するように設けた懸架脚縁７と、この
懸架脚縁７に対して、前向きに屈曲して突出した
懸架突縁６とから断面〓形の案内部材ｄが構成さ
れていて、その案内部材ｄの懸架脚縁７が、前記
内側補強覆蓋鋼板１５の内面５に当接され、且
つ、前記懸架突縁６が、支保工ｂの外側に横架し
た工型鋼材１の外側フランジ２の内面４に懸架さ
れた状態において、その案内部材ｄの懸架突縁６
に穿設された取付け孔８，８を通して挿入まれた
取付けねじ杆９，９の先端のねじ部１０，１０
が、前記内側補強覆蓋鋼板１５の内面５に設けら
れたねじ孔１１，１１に着脱自在にねじ付けられ
ている。

この出願の考案によれば、前記支保工ｂの外側
に横架した工型鋼材１の外側フランジ２の外面３
に、並列した複数のメツセル式矢板群を乗せて地
盤を掘さくする場合に、その並列メツセル式矢板
群の一部の矢板を案内部材ｄによつて、支保工ｂ
の外側に横架した工型鋼材１に掛着し、締付け
て、その位置に仮固定させて、この仮固定矢板を
案内として、これに隣接並列した矢板を、正常の
掘さく方向に進行させて正常の掘さくを行なわせ
ることができて頗る有用である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を施したメツセル式矢板掘さ
く工法の説明縦断面図、第２図は第１図Ａ部拡大
断面図、第３図、第４図は第２図−線、−
線拡大断面図を示す。 図中、Ａは第１図における特定部分を示す記号
を示し、ａは掘さく洞、ｂは支保工、ｃは掘さう
矢板単体、ｄは案内部材、１は工形鋼材、２は外
側フランジ、３はその外面、４はその内面、５は
内側補強覆蓋板１５の内面、１６は案内部材ｄの
懸架突縁、７は懸架脚縁、８は取付け孔、９は取
付けねじ杆、１０はそのねじ部、１１はねじ孔、
１２，１３は上、下部開口、１４，１５は外側補
強覆蓋板及び内側補強覆蓋板、１６はジヤツキ掛
合孔、１７は矢板本体、１８は前部開口縁、１９
は掘先刃先体を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 断面円形の小径鋼円筒状矢板本体の２本が同一
   方向に並列対設して相互溶着され、この２本の矢
   板本体の前部開口縁に夫々、これと同一方向の傾
   斜筒状の掘さく刃先体１個が一体に連結されて、
   一組の複合メツセル式掘さく矢板体が構成され、
   その一組の複合メツセル式掘さく矢板体の並列矢
   板単体の鋼円筒体の対接筒周面の外方及び内方前
   後方向に外方開口及び内方開口が設けられ、その
   外方開口及び内方開口の口縁に、夫々外側補強覆
   蓋鋼板及び、前後方向に並列ジヤツキ掛合孔を設
   けた内側補強覆蓋鋼板の各両側端縁が橋絡し、溶
   着されて、その外方開口及び内方開口が掩覆され
   ているものであつて、前記内側補強覆蓋鋼板の内
   面に当接するように設けた懸架脚縁と、この懸架
   脚縁に対して、前向きに屈曲して突出した懸架突
   縁とによつて断面〓形の案内部材が構成されてい
   て、その案内部材の懸架脚縁が、前記内側補強覆
   蓋鋼板の内面に当接され、且つ、前記案内部材の
   懸架の突縁が支保工の外側に横架した工型鋼材の
   外側フランジの内面に懸架された状態において、
   その案内部材の懸架突縁に穿設された取付け孔を
   通して挿込まれた取付けねじ杆の先端のねじが、
   前記内側補強蓋鋼板の内面に設けられたねじ孔に
   着脱自在にねじ付けられていることを特徴とする
   メツセル式掘さく矢板と支保工との仮固定装置。