JPS6126139Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はトラツク荷台の床装置に関する。

近時、トラツクの荷台床として、特にアルミニ
ウム押出型材からなる横根太兼用床材、即ち床板
部の下面に１ないし複数個の横根太に相当する脚
部が一体成形された床材を、縦根太上にこれと直
交する方向に多数個並べて床面を形成したアルミ
ニウム製のものが提供されるに至つている。かか
る荷台床においては、床面の両側部に荷物固縛用
のロープフツクを収納装備するための凹部を形成
したり、或いはまた床面上に所定間隔置きに木材
部分を露出せしめて滑り止め或いは積載荷物の梱
包枠固定用の釘止め部分提供したりするために、
上記多数個の床材中の所要数個に、床板部上面に
長さ方向に沿つて凹溝を有する溝付き床材を用
い、これの凹溝の全体または所要部分に押出型材
製または木製等のカバー材を装填する場合があ
る。ところが、ここに１つの問題は、上記溝付き
床材は、上面に凹溝を有して床板部の大部分が床
面レベルより低位に位置されることになるため、
凹溝内にカバー材を装填するに拘らずその曲げ強
度が他の床材に較べて劣るものとなり、強度上の
弱点となるおそれがある点である。

この考案は、上記のような問題点の合理的な解
決をはかると共に、溝付き床材に対するカバー材
の取付けを簡単かつ強固に行いうるものとしたト
ラツク荷台の床装置を提供しようとするものであ
り、以下、その構成を図示実施例について説明す
る。

第１図はトラツク荷台の全体を示すものであ
り、その床１は、シヤーシー上に固定された左右
１対のチヤンネル型材からなる縦根太２，２上
に、アルミニウム押出型材からなる多数個の横根
兼用床材３が並べて配置されることにより形成さ
れている。そして、この床１の左右両側には、同
じくアルミニウム押出型材からなるサイド・フレ
ーム４が配置されて床材３に固定され、その外側
縁上部に側面のアオリ５が蝶番によつて起倒自在
に取付けられている。

上記床１を構成している床材のほとんどのもの
は、第２図の左右の床材３に見られるように、床
面を形成する実質上フラツトな床板部６の下面に
１ないし複数個の横根太の役目をする支承用脚部
７が設けられたものであるが、ロープフツクを設
置すべき部分等においては、床板部６の幅方向中
央部に凹溝８を有する溝付き床材３′が所定間隔
置きに複数個用いられている。而して第１図に示
す実施例においては、この溝付き床材３′の部分
において、その両端部に環状に形成されたロープ
フツク９が溝底に起伏自在に取付けられると共
に、該ロープフツク取付部を除く長さの中間部に
は第２図に示すように凹溝８内にカバー材１０が
嵌合状態に装着されている。このカバー材１０は
アルミニウム押出型材からなる断面下向き略コ字
状のもので、上面の床板部１１の下面中央部に凹
溝８の溝底面に当接する横断面逆Ｔ字状の脚部１
２を有し、かつ左右両側壁１３，１３の下端部外
面に上下１対の係合凸部１４，１４が平行状に突
設され、これが凹溝の両側壁下部に長さ方向に連
続状に形成された対向状の係合凹部１５，１５内
にスライド自在に嵌合されている。従つて、該カ
バー材１０は、溝付き床材３′の一端から係合凸
部１４，１４を係合凹部１５，１５内に嵌合して
スライドさせることより凹溝８内に装填されたも
のとなされている。

第３図に示す他の実施例は、木製のカバー材２
０が用いられ、これを荷台床上での荷物の滑り止
め、或いは荷物梱包枠と床とを釘止めするための
釘打と部等に利用できるようになされたものであ
る。該木製カバー材２０は、これも両側面下部に
１対の係合凸部２１，２１が設けられ、これら凸
部が溝付き床材３′の係合凹部１５，１５にスラ
イド自在に嵌合せられて凹溝８内に嵌込み状態に
装填されたものとなされている。

更に第４図に示す他の実施例は、アルミニウム
押出型材製のカバー材３０の両側面下端に外方に
水平に突出した板状の係合凸部３１，３１が設け
られ、これが溝付き床材３″の対応形状の係合凹
部１５′にスライド自在に嵌合されたものであ
り、その他は第２図の実施例と同様のものであ
る。

この考案は上記各実施例に示したように、溝付
き床材３′，３″の上面の凹溝８内に嵌め込み状態
に設置されたカバー材１０，２０，３０が、いず
れもその両側面下部に突設された係合凸部１４，
２１，３１を床材３′，３″側の対応形状の係合凹
部１５，１５′に嵌合されたものとなされている
から、床材３′，３″とカバー材１０，２０，３０
とが長さ方向の全長において互いに一体的に結合
せられた状態となり、床材３′，３″の強度をカバ
ー材１０，２０，３０で補つてその長さ方向の曲
げ強度を増大する。従つて、溝付き床材３′，
３″の設置部分が荷台床中での強度上の弱点とな
る欠点がなく、その部分的撓曲変形によつて床面
の平坦性が損われる懸念がない。また、カバー材
１０，２０，３０は溝付き床材３′，３″に対し、
その一端から凹溝８内に嵌挿することによつて両
者を一体的に結合しうるから、従来のようにボル
トやねじで締結する必要がなく、カバー材の取付
作業を一層簡易になし得て荷台床の組立作業性を
向上しうる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すもので、第１図
はトラツク荷台の全体斜視図、第２図は第１図
−線の拡大断面図、第３図および第４図はそれ
ぞれ他の実施例の要部横断面図である。 １……床、２……縦根太、３……床材、３′，
３″……溝付き床材、４……サイド・フレーム、
８……凹溝、１０，２０，３０……カバー材、１
４，２１，３１……係合凸部、１５，１５′……
係合凹部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 縦根太上に、これと直交して多数個の押出型材
   製床材が並べて配置され、かつ該床材中に、床板
   部上面に長さ方向に沿つた凹溝を有する１ないし
   複数個の溝付き床材が包含されたトラツク荷台の
   床において、前記溝付き床材の凹溝の両側壁下部
   に長さ方向に連続する対向状の係合凹部が形成さ
   れ、一方、前記凹溝に装填されたカバー材の両側
   面下部に前記係合凹部にスライド自在に嵌合せら
   れた係合凸部が一体に突設せられてなるトラツク
   荷台の床装置。