JPS61259261A - 電子写真用透明フイルム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は電子写真用透明フィルムに関するものである。

（従来の技術） 電子写真にあっては、トナー画像の転写が良好で、画像
濃度が高いものを得るためＫはフィルムの表面固有抵抗
値が１０１（１０′４Ωの範囲内にあることが必要であ
り、また熱圧着ロール方式を採用している高速電子写真
機にあっては圧着ロール温度は２００〜２３０℃の高温
であるため、フィルム塗布層がこの温度によって軟化溶
融して圧着ロールにフィルムが付着し、紙づまり現象を
生ずることがあるから、この高温に耐えるだけの耐熱性
がフィルム塗布層に要求される。

また、コピーに際して給紙用トレイから２枚あるいはそ
れ以上の枚数のものを同時に送給する、いわゆる重送故
障が生じないためにフィルムの塗布層表面に滑り性が必
要とされ、さらには、コビ−したフィルムをオーバーヘ
ッドプロジェクト用フィルムの目的に供するためには塗
布されたフィルムに対し高い透明性が要求されるもので
あって、このほかコピ一時に波打ちやベコ等が生じては
いけないものである。

このような種々な要求がなされる電子写真フィルムにあ
って、画像濃度を高め、重送が起り難い電子写真用フィ
ルムとして特公昭５１−３４７３４号公報には、耐熱温
度が１００℃以上のプラスチックフィルムに、粒子サイ
ズが０．０５μから２０μのマット剤を０．１重量％か
ら５重量％含有した有機溶剤可溶なポリエステル樹脂、
アクリル酸エステル樹脂、メタクリル酸エステル樹脂、
又はスチレ／とアクリル酸エステルもしくはスチレ／と
メタクリル酸エステルの共重合体よシなる層を厚み１〜
１０μに設けたものが提案されている。しかしながら、
このものは画像濃度を高めたシ、重送を起シ難くするこ
とについての改善は果されているかもしれないが、電子
写真用フィルムとしてみるとき、改善すべき欠点を有し
ているものである。

例えば電子写真用フィルムの基材としての１００°Ｃ以
上の耐熱性フィルムとしては一般にポリエステルフィル
ムが用いられるが、このフィルム上に塗布されるマット
剤を含有した樹脂としてポリエステル樹脂を用いた時に
は、このマット剤含有ポリエステル樹脂はフィルムに対
する接着性は良好ではあるが、耐熱性に劣り、複写機の
熱圧着ロールにポリエステル樹脂が融着し、ためにフィ
ルムがロールに捲き着く慮れを多分に有している。また
アクリル酸エステルやメタクリル酸エステル樹脂は耐熱
性は良好であるものの基材であるポリエステルフィルム
に対する接着性が良好でないという欠点を有しているか
らポリエステルフィルム上の塗布層が不安定であるとい
う欠点を有している。

さらに、この電子写真用フィルムはマット剤（粒子サイ
ズ０．０５μ〜加μ、０．１重量Ｓ〜５重量％）によっ
て重送が起らないようにされたとしているが、マット剤
が重送防止に貢献したとしても、混入されたマット剤は
塗布すべきフィルムであるポリエステル、アクリル酸エ
ステル、メタクリル酸エステル等のフィルムの透明度を
損い、その結果として電子写真フィルムの透明度はマッ
ト剤を混入しない場合に比して低下することを免かれな
いものとなっている。

このため本発明者　は、さきにこれらの欠点がない電子
写真用フィルムとして耐熱性プラスチックからなる透明
フィルム上にセルロース系樹脂に、シリコーン樹脂を、
前記セルロース系樹脂の樹脂固形分に対し０．２チ以上
含有し、その厚さが１μ〜１０μである塗膜層を有する
表面固有抵抗値が１０１０〜１０”Ｑである電子写真用
透明フィルムを発明（特開昭５９−９４７６２号）した
。

（発明が解決しようとする問題点と問題点を解決するた
めの手段） この発明になる電子写真用フィルムの塗膜層について、
種々の立場から、さらに研究を進めた処、さきの発明に
際して知見していた処ではおるが、セルロース系樹脂に
シリコーン樹脂を含有させる時、シリコーン樹脂と共に
、帯電防止剤をも含有させることが最も効果的であるこ
とが明白となつたので、本発明者　は、その後、シリコ
ーン樹脂と共にセルロース樹脂に含有させるのに最も好
ましい帯電防止剤を得るべく種々の実験を行い、研究の
結果、おどろくべきことには、特定の帯電防止剤を選択
することによって、本発明者等が目的とする諸性能を具
備する電子写真用透明フィルムとしての塗膜層を得るた
めに、最も好ましいと考えていた、セルロース系樹脂、
シリコーン樹脂、帯電防止剤との３成分のうち、シリコ
ーン樹脂を必要としないことが知見された。この特定の
帯電防止剤とは、一般式（１）で示されるＲＯＰＯ３Ｋ
２と一般式（ＩＩ）？示される（ＲＯ）、ＰＯ，にとＯ
混合物（但１．Ｒ＝ＯｙＩＨ２ｎ−４−１で、ｎ　＝　
６〜１４の整数）であるアルキルフォスフェートカリウ
ム塩である。この知見から、本発明者等は、ポリエステ
ル、セルローストリアセテート等の如き耐熱性プラスチ
ックからなる透明フィルムの片面あるいは両面に、一般
式（１）で示されるＲＯＰＯ，に２および一般式（１）
で示される（ＲＯ）ｚＰＯ２Ｋ（但しＲ＝　０ｎＨ２ｎ
＋ｓでｎ　＝　６〜１４の整数）の混合物であるアルキ
ルフォスフェートカリウム塩と、セルロースアセテート
、ニトロセルロース等の如きセルロース系樹脂との混合
物からなり、その厚さが１μ〜１０μである塗膜層を有
する表面固有抵抗値が１０′。〜１０Ｉ４Ωである電子
写真用透明フィルムとすることによって、シリコーン樹
脂を必要としないで、所望の性能、例えば透明性はもち
ろん、耐熱性にもすぐれ、しかも基材であるフィルムに
対する塗膜の接着性も良好であり、トナーとの密着性も
良く、滑シ性にすぐれており、これに加えてフィルムの
表面固有抵抗値が希望する範囲内に合致する電子写真用
透明フィルムを提供することができたものである。

本発明に用いられる耐熱性プラスチックフィルムとは耐
熱温度が１００℃以上のプラスチックフィルム例えばポ
リエステル、ポリサルホン、ポリイミド、ポリカーボネ
ート、セルローストリアセテート、ポリアミド等のフィ
ルムをい＼、多くの場合、ポリエステルフィルムが用い
られるが、これらのフィルムであっても透明なものでな
ければならない。

本発明に用いられるアルキルフォスフェートカリウム塩
は 一般式　ＲＯＰ　０３に２・（Ｒ，０）２Ｐ０２に但し
Ｒ＝　ａｎ）（２ｎ　＋　Ｉでｎ　＝　６〜１４の整数
で示されるものであシ、これは 一般式（１）で示す几０ＰＯ５に、と一般式（ＩＩ）で
示す（ＲＯ）２Ｐ０２にとの混合物（但しＲ＝　０ｎＨ
２ｎ＋　＋で０＝６〜１４の整数）である。

本発明に用いられるセルロース系樹脂としてはセルロー
スアセテート、ニトロセルロース等が好ましく用いられ
る。これはセルロース系樹脂はその体積固有抵抗値がｔ
ｏ１１〜１０１４Ωであって、透明性、耐熱性にすぐれ
、しかも熱定着の際にトナーが強固に定着するという極
めて好ましい特性を有しているが、セルロース系樹脂を
耐熱性プラスチックフィルムに塗布して得られる塗膜は
その表面の摩擦抵抗が電子写真機でコピーする際の給紙
用トレイからの電送を完全に防止するには大きすぎるの
で、さきの発明にあっては、これにシリコーン樹脂を加
えることによって、滑シ性を向上し重送故障を防止する
と共にフィルムの表面固有抵抗値が１０１０〜１０′′
Ωのものを得ていたものである。さきにも説明したよう
に電子写真用透明フィルムとしてはその表面固有抵抗値
が１０１０〜１０１４Ωであり表面滑り性が良好なこと
とトナーとの密着性が良いことが必要であるが、さきの
発明にあっては、前記したセルロース系樹脂に配するに
、シリコーン樹脂を選択することによって、フィルムの
滑シ性ヲ向上させ、シリコーン樹脂の混合割合によって
トナーとの密着性をも良好となしたものであるが、本発
明にあっては、セルロース系樹脂に、前記したアルキル
フォスフェートカリウム塩を配することによって、シリ
コーン樹脂によって改質を計っていた滑υ性がシリコー
ン樹脂を全く配さないにもか＼わらず、極めて満足すべ
き結果を得たもので、これによってシリコーン樹脂を用
いないでも電子写真用透明フィルムとして必要な条件で
ある滑シ性はもちろん、トナーとの密着性、それに加え
て表面固有抵抗値までもが充分に満足するものを得たも
のである。

本発明にあっては、セルロース系樹脂とアルキルフォス
フェートカリウム塩とからなる塗料を耐熱性プラスチッ
クフィルムに塗布する時、耐熱性プラスチックフィルム
の種類によっては、前記した塗料の塗膜と耐熱性プラス
チックフィルムとの接着性が満足する場合が得られない
時もあるので、この時には例えばポリエステル樹脂、ポ
リアミド樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アミン
樹脂・ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、酢酸
ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体、スチレン樹脂、スチレン−アクリル酸エステ
ル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体
、アクリル酸エステル樹脂、メタクリル酸エステル樹脂
、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、アルキッド樹脂、塩化ゴム、ブチラール樹
脂、塩化ビニリデン樹脂、塩素化オレフィン樹脂、アル
キッド−フェノール樹脂、スチレン−アクリルニトリル
共重合体等の１つまたはそれ以上を、セルロース系樹脂
とアルキルフオスフエートカリウム塩とからなる塗料に
添加することによって接着性は満足する程度に向上する
。例えば、ポリエステルフィルムであった時には、接着
性強化のための添加樹脂としてはポリアミド、ポリエス
テル、ポリウレタン等の樹脂が好ましいものである。

本発明にあっては、セルロース系樹脂に対するアルキル
フォスフェートカリウム塩の混合割合は、制限されるこ
とはないが、ベースのフィルム上に°群成する塗膜成分
に対し、アルキルフォスフェートカリウム塩が０．５チ
〜５．０％の範囲内が好ましく、この範囲内では混合割
合が少くなると帯電防止性に劣る領内が見られ、多くな
るとトナーとの密着性が悪くなる傾向が見られる。しか
しながら、混合割合が少くなって帯電防止性に劣ってき
た時には、他の帯電防止剤を加えてもよい。

なお、本発明になる電子写真用透明フィルムは、整理、
分類のためや、オーバーヘッドプロジエクショｙ用とし
て用いる際に、視覚効果を与えるために前記有機溶剤系
塗料中に着色剤を加えて、着色透明フィルムを得ること
も出来る。

（実施例） 次に実施例によって本発明を・より詳細に説明する。

フィルムＡ（本発明フィルム） ＳＬ−１２部（旭化成工業株式会社製、ニトロセルロー
ス樹脂、ＩＰＡ ３０％湿潤） ＮＬ−ＦＭメジウム　１２．０部（諸星インキ株式会社
製、ポリアミド−セルロー ス系樹脂、固形分２５％） 醋酸ブチル　１８部 イソブタノール　　９部 アルキルフォスフェートカリウム塩　　０．１１部（但
しｎ＝８） からなる有機溶剤系塗料を調整し、二軸延伸ポリエステ
ルフィルム（厚さ１００μ）の両面にワイヤバーを用い
て塗膜厚さが３μになるようにコーティングして電子写
真用透明フィルム人（本発明フィルム）を得九。

フィルムＢ（本発明フィルム） 、　フィルムＢ（本発明フィルム） ＳＬ−１２部（前掲） ＮＬ−ＦＭメジウム　１２．０部（前掲）醋酸ブチル　
１８部 インブタノール　９部 アルキルフォスフェートカリウム塩０．１１９（但しｎ
　＝　１２　） からなる有機溶剤系塗料を調整し、二軸延伸ポリ−゛工
・ステルフィルム（厚さ１００μ）の両面にワイヤバ・
−を用いて塗膜厚さが３μになるようにコーティングし
、乾燥して電子写真用透明フィルムＢ（本発明フィルム
）を得た。

フィルムＣ（本発明フィルム） ＣＡＢ　３８１−０．５　５．０部（イーストマンケミ
カル株式会社製醋酸酪酸セルロー ス） メチルセルソルブ　９５６０部 アルキルフォスフェートカリウム塩（ｎ＝８）０．１部 からなる有機溶剤系塗料を調整し、セルローストリアセ
テートフィルム（厚さ１００μ）の両面にワイヤバーを
用いて塗膜厚さが３μになるようにコーティングし、乾
燥して電子写真用透明フィルムＣ（本発明フィルム）を
得た。

フィルムＤ（比較フィルム） ＳＬ−１２部（前掲） ＮＬ−ＦＭメジウム　　１２．０部（前掲）シリコーン
ＫＰ−３０２０，３部（信越化学株式会社製、メチル基
変性メチル シリコーン樹脂、固形分１０ チ溶液） ニレノンＮｎ１９−）’ｌ　　Ｏ，３部　（第一工業製
薬株式％式％） 醋酸ブチル　　１８部 インブタノール　９部 からなる有機溶剤系塗料を調整し、二軸延伸ポリエステ
ルフィルム（厚さ１００μ）の両面にワイヤバーを用い
て塗膜厚さが３μになるようにコーティングし、乾燥し
て電子写真用透明フィルム゛Ｄ（比較フィルム）を得た
。

フィルムＥ（比較フィルム） ＳＬ−１２部　（前掲） ＮＬ−ＦＭメジウム　１２．０部　（前掲）醋酸ブチル
　　　１８部 インブタノール　　９部 アルキルフォスフェートカリウム塩　０．１１部（但し
ｎ＝３） からなる有機溶剤系塗料を調整し、二軸延伸ポリエステ
ルフィルム（厚さ１００μ）の両面にワイヤバーを用い
て塗膜厚さが３μになるようにコーティングし、乾燥し
て電子写真用透明フィルムＥ（比較フィルム）を得た。

フィルムＦ（比較フィルム） ＳＬ−１２部　（前掲） ＮＬ−ＦＭメジウム　１２．０部（前掲）醋酸ブチル　
　　１８部 イソブタノール　　９部 アルキルフォスフェートカリウム塩　０．１１部（但し
ｎ　＝　１６　） からなる有機溶剤系塗料を調整し、二軸延伸ポリエステ
ルフィルム（厚さ１００μ）の両面にワイヤバーを用い
て塗膜厚さが３μになるようにコーティングし、乾燥し
て電子写真用透明フィルムＦ（比較フィルム）を得た。

これらの各フィルムについて静摩擦係数、表面電気抵抗
値、重送性（紙づまシ）、トナ一定着性、透明性につい
て試験した結果をフィルムＡ、Ｂ、０（本発明フィルム
）について第１表に、フィルムＤ、Ｅ、Ｆ　（比較フィ
ルム）については第２表に示す。

第２表 で測定。

註２３表面電気抵抗値：２０°Ｃ１６５チＲＨ環境下で
１００ｖ電圧で測定。

註３１重送性、トナ一定着性：ゼロックス４８００（富
士ゼロックス株式会 社製）を使用。

註４　０：良好（合格） △：普通 ×：不適（不合格） これら第１表および第２表に示された結果からは、本発
明になるフィルム（フィルムＡ、Ｂ、Ｃ）はいずれも、
電子写真用透明フィルムとして必要な性能である表面固
有抵抗値、表面滑り性やトナ一定着性、透明性等につい
てはさきに発明したフィルム（フィルムＤ）と同様に満
足すべき結果をもたらしていることがよくわかり、また
一般式ＲＯＰ０３に２−　（ＲＯ）２ＰＯ２Ｋ　（但し
Ｒ＝　Ｃｎ　Ｈ２ｎ＋　＋　）で示されたものであって
も、ｎ＝６〜１４の整数の範囲内であるものだけが効果
を有することがフィルムＡ、Ｂ。

Ｃで明確にされると共にその範囲外のものについては、
これらの性能のうちのいずれかについて満足′できない
結果であることをフィルムＤ、Ｅ、Ｆは示している。

（発明の効果） 本発明は以上に詳細に説明したように、さきの発明にお
いては、セルロース系樹脂にシリコーン樹脂を添加した
塗膜層によって、電子写真用透明フィルムとしての必要
な性能を得ることに成功した時の知見すなわち、セルロ
ース系樹脂にシリコ−ン樹脂を添加した塗膜層を形成す
る時、シリコーン樹脂に帯電防止剤を添加することによ
って最も効果的な電子写真用透明フィルムが得られるこ
とから、さらに進めて、シリコーン樹脂に添加する帯電
防止剤として本発明におけるアルキルフォスフェートカ
リウム塩を用いることによって、シリコーン樹脂を全く
用いなくても、シリコーン樹脂を用いた時と同様の性能
の電子写真用透明フィルムが得られたもので、しかも長
期間の保存中において、表面移行に伴うトナ一定着性不
良の危惧があったシリコーン樹脂を用いないでも、シリ
コーン樹脂を添加したときの性能を保持するものでこの
種電子写真用透明フィルムにとって極めて優秀な発明で
ある。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）ポリエステル、セルローストリアセテート等の如
   き耐熱性プラスチックからなる透明フィルムの片面ある
   いは両面に、一般式（ I ）で示されるＲＯＰＯ＿３Ｋ
   ＿２および一般式（II）で示される（ＲＯ）＿２ＰＯ＿
   ２Ｋ（但しＲ＝ＣｎＨ＿２＿ｎ＿＋１で、ｎ＝６〜１４
   の整数）の混合物であるアルキルフォスフェートカリウ
   ム塩と、ニトロセルロース等の如きセルロース系樹脂と
   の混合物からなり、その厚さが１μ〜１０μである塗膜
   層を有する表面固有抵抗値が１０＾１＾０〜１０＾１＾
   ４Ωであることを特徴とする電子写真用透明フィルム
2. （２）塗膜層にはポリアミド、ポリウレタン、アクリル
   酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン、醋酸ビ
   ニル等の樹脂あるいは、これらの共重合樹脂が接着性を
   強化するために加えられていることを特徴とする特許請
   求の範囲第１項記載の電子写真用透明フィルム