JPS61257201A - 圧力を変数とする晶析法及び装置 - Google Patents

圧力を変数とする晶析法及び装置

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JPS61257201A
JPS61257201A JP1458386A JP1458386A JPS61257201A JP S61257201 A JPS61257201 A JP S61257201A JP 1458386 A JP1458386 A JP 1458386A JP 1458386 A JP1458386 A JP 1458386A JP S61257201 A JPS61257201 A JP S61257201A
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crystal
liquid
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正人 守時
Minoru Wakabayashi
稔 若林
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、圧力をパラメータとして結晶粒を可及的大き
く育てる為の晶析法及び晶析装置に関するものである。
[従来の技術] 従来の温度をパラメータとする晶析法においては、2成
分以上の成分を含む混合物を出発原料としてこれを冷却
することにより特定成分を固化させ、次いで固液を分離
するが、分離した母液の中にしばしば多量の微粒結晶が
流出し、残った固相中にも微粒が混存して十分な固液の
分離を妨げる要因になっている。
[発明が解決しようとする問題点コ そこで循環方式を採用して良質な結晶を得ようという方
法が提案されている。即ち固液の共存系から母液を分離
し、この中に含まれる微粒結晶を昇温融解して再び前記
共存系に戻す作業を繰返し、新たな核の発生を抑えつつ
既存の結晶粒の成長を逐次側がす方法(以下温度履歴を
与えると言う)である、ここに昇温融解する温度とは、
母液中の微粒結晶が融解するのみならず融解した液相の
分子構造が完全に無秩序な状態となるまで、即ちクラス
ターと呼ばれる状態(液相でありながら、なお結晶とし
ての名残の分子集団が解消する状態)までの昇温が必要
とされる。したがって時には融解温度より10℃以上も
高めねばならず、・再びこれを固液共存系にもどして結
晶を成長させるための冷却作業を繰返し継続的に行なり
必要があり、多大なエネルギーの消耗をともなうという
生産上の問題がある。
本発明者らはかねてより高圧力をパラメータとする晶析
法を提案し研究してきたが、一般に数千気圧に達する加
圧下では粘度も高くなり、このような高圧力下で急速に
固化を進める場合はしばしば微粒結晶の割合が多くなる
ことがあり、固液分離性の低下を引き起こす。又前述の
如く分離した液相中に微粒が混入し収率を低下させるこ
ともある。このような高圧晶析により分離された母液に
、加圧下で前記温度履歴を与えることについては困難が
ともなう、即ち高圧容器及び配管は非常に厚肉の構造で
、その外部から加熱又は冷却する装置を用いると熱効率
を損なう。内部に熱交換器を入れると、高圧容器自体が
非常に大きくなるし機構もむつかしい。
、本発明はこれらの事情に着目してなされたものであり
、その目的は圧力をパラメータとする晶析法において、
母液と共に流出した微粒結晶を回収するのみならず、併
せて結晶粒を可及的大きなものに成長させる方法及び装
置を提供しようとするものである。
[問題点を解決すめ為の手段] 上記目的を達成し得た本発明の基本的構成とは、次の如
きものである。
まず特定成分が高圧力下において過飽和状態になってい
る混合物を流動状態とし、上記特定成分からなる結晶核
の発生及び/又は供給後、高圧容器内で特定成分の結晶
を成長、増加させて固液共存物を得、この系から微粒結
晶と共に分離された母液を減圧して結晶を融解し、さら
にそれを減圧してクラスターを消失せしめ、次いで再び
これを加圧して結晶の析出していない過飽和の状態で前
記結晶の残留する高圧容器に再び注入し高圧容器内の結
晶と接触せしめて、該結晶粒の成長を促進せしめる点に
要旨が存在する。尚この一旦減圧して再加圧した母液は
循環系での昇温を防止するため必要に応じて冷却して、
特定成分が過飽和状態となった状態で、高圧容器に注入
しても良い。
又、これらを実施するに当たって好適な装置として、下
記の構成のものが提供される。即ち原料混合物の加圧及
び圧力調整装置と、該原料を加圧下に収納する高圧容器
と、高圧容器中の固液共存状態の主として母液を、加圧
状態のままで分離する母液分離管及び流出する母液の圧
力調整装置並びに母液返送管、更には種結晶発生又は供
給装置を含む基本的装置及びその変型例が提供される。
この装置により前記基本圧力履歴操作を好都合に実施す
ることができる。
[作用及び実施例コ ′ 以下これらの発明について、その構成及び作用効果
を説明するが、下記の実施例的説明は、特許請求の範囲
に記載した実施態様と同様本発明を制限する性質のもの
ではなく、前・後記の趣旨に沿って変更実施することは
本発明の技゛術的範囲に属することである。
さて特定の成分がわずかな不純物を含む場合を含めて、
2以上の成分を含む混合物を加圧下で固液共存とする。
この場合の原料は大気圧下で液相であっても固相を含む
スラリー状であってもよいが、加圧によって一般に固相
量は増大する。又加圧後冷却することによって、大気圧
下におけるよりもはるかに高い温度で固相を発生し、又
は固相量の増加を促進することもできる。このように加
圧下で得られた固液共存状態の結晶粒度は、大気圧下に
おけると同様不均一であって、例えば第1図に示すごと
き分布を示す、モして粒径Dfより小さい結晶が不適合
なものであると仮定し、まず第1回の晶析で得られた分
布(1)のうち、a・Df−a′でかこまれたループ内
の面積に相当する量の微小結晶を他の大径結晶から分離
して融解する。実際には母液の分離に当たって母液とと
もにフィルターから流出することが多い。これをそのま
ま或は液相原料混合物と混合して加圧し、過飽和溶液と
してから、結晶を収納した高圧容器に注入(或は更に加
圧)すると、前記容器内の残留結晶を種結晶゛として結
晶粒の成長が起こり、前記分布(1)に比べて大粒径の
ものが多い分布(2)の固相が得られる。そこで前回と
同じ理由によってb−Df−b’でかこまれたループ内
の面積に相当する量の微小結晶を分離して融解する。そ
してこれを更に前記と同様の手順に従って処理すると新
しい分布(3)を示す結晶が得られる。こうしてループ
c−Df−C′、ループd−Df−d’の小粒径結晶を
順次分離融解して晶析を続けていくと、やがて分布(5
)に至り、所望以上の大きさの結晶群からなる固相が得
られる。
以上は本発明方法における基本的原理であるが、一般に
高圧容器内に共存する固体と液体の分離に当たっては、
フィルターを利用し、フィルターの網目より大きい結晶
は該フィルターで捕捉し、フィルターの網目よりも小さ
い結晶は母液と共に通過させてしまう、従って所定メツ
シュの網目からなるフィルターを高圧容器に取り付け、
加圧によって又は加圧下で固化を進行させて例えば分布
(1)の結晶群からなる固相及びこれと共存する母液を
得た場合において、この固相を濾過して母液をフィルタ
ーから排出するに当たフては前記メツシュより小粒径の
結晶も母液と共に排出される。従って小粒径結晶が固相
中にとじこめられることなく全量フィルターを通過する
との仮定をおくとすれば、Df以下の小粒径結晶を分離
除去することは一応可能である。しかしそのときの結晶
分布は(1,)のままであり、先に説明した(5)の如
き分布を得ることができず、その結晶粒径は全般的に小
さく、且つループa−Df−a’部分に相当する特定成
分を廃棄してしまわなければならないのでその歩留りも
当然低いものになる。しかも現実問題としては固相中に
とじこめられる小粒径結晶もあって、単に排液するだけ
では好適な結晶分布は得られない。
本発明はこの点を考慮したもので、可及的(5)に近い
分布を与えようとし、フィルターで分離された小粒径結
晶を母液と共に高圧容器内に戻して該容器内の結晶に接
触させ、結晶の逐次成長をはかろうとしている。しかし
フィルターを通過した小粒径結晶をそのまま高圧容器内
に戻したのでは、フィルターを介して小粒径結晶や母液
をそのまま往復させているに過ぎず、母液中の特定成分
が若干析出しくることはあっても、木質的には分布(1
)を脱するものではあり得ない。そこで前記小粒径結晶
をいったん融解させてから高圧容、器内に戻し、高圧容
器内の結晶を核としてその成長を計ることが必要である
ことを知った。しかるにこの小粒径結晶を融解させる方
法としては、前述の如くフィルターを通過して出てきた
ときの圧力を維持しつつ加熱昇温させる方法と、該圧力
を低下させる方法の2つが挙げられる。前者は加熱され
た融解原料が再び高圧容器内に注入され、該容器内をど
んどん高温にし固化の進行を害するという問題があるか
ら好ましくない。したがってこれを再び冷却する必要が
生じる。その時の問題についてはすでに述べた。これに
比べ後者の方法は、圧力をパラメータにするという本発
明の基本思想であり、圧力調整装置で減圧し、次いで、
同じか又は他の圧力調整装置で加圧すると言う繰り返し
パターンの採用が可能であるから、例えば第1図に示し
た如く分布を(1) から(5)にかけて順次シフトさ
せていくような実施手順を行なう上でエネルギー的にも
、装置的にも、時間的にも極めて有利である。従って本
発明においては、固液共存系から液相と共に取り出され
た小粒径結晶の融解は、降圧によって行なうこととした
ところでこの降圧の程度は、高圧容器外に流出した固液
混合物の組成によって定められるべきが当然であり、こ
れらが高圧容器内に返還される時には、前記小粒径結晶
は完全に融解しておりかつ後述するようなりラスターが
消滅していることが必要である。モして固液平衡圧力は
、混合物の組成によって変化するものであるから、混合
物中の固相を融解させるに必要な理論的降圧量は、(高
圧容器外に流出したときの圧力)−(流出混合物組成の
固液平衡圧力) で与えられる量よりさらに大きな降圧量でなくてはなら
ない、こうして該混合物組成の固液平衡圧力よりも低い
圧力まで降下されると、該混合物中の小粒径結晶゛のみ
ならず、クラスターも完全に消失する。ここにいうクラ
スターとは、結晶が融解して液体となっても、なお、分
子相互の配列が完全な無秩序状態でなく、通常数十の分
子の集合体であって、冷却等によって容易に再び固化す
ることが知られている。従って過飽和を大きくとること
ができず、冷却によって核発生が容易におこり、多くの
クラスターの存在によって多数の微粒が発生する結果と
なる。減圧した場合にも、固液平衡圧力より相当低い圧
力までこのクラスターの存在することが、本発明者らの
研究によって明らかにされた。このように固液平衡圧力
より低いクラスターの消失圧力にまで減圧することに本
発明の基本思想があるが、クラスターは分子拡散によっ
て消失させられるので、減圧後強力に攪拌してクラスタ
ーを消失させることもできる。
このように完全に融解された流出混合物は、そのまま或
は新たな原料混合物と混合して加圧され、過飽和の状態
で前記高圧容器内に注入され該容器内に残留していた結
晶と接触するが、該容器内は、あらたに注入された混合
物の固液平衡圧力よりも高い圧力下で維持されているの
で、過飽和状態で結晶と接触した液相混合物中の特定成
分は、これを種結晶として結晶化し、より粒径の大きい
結晶として育つ、そして前記特定成分が独自に結晶化し
て順次成長していく部分はきわめて少なく例えば第1図
に示した(2)の如き分布が得られる。但し大粒径結晶
を種結晶とする結晶生成の比率をより高いものとすれば
、分布(2) に招ける粒径Dfより左の分布はより少
ない面積にすることも可能である。その方法は一旦減圧
した母液等の再注入混合物の過飽和度が極端に大きくな
らないように、その組成と内部圧力を整合するなどの条
件調整によって達成される。そしてこのような操作はク
ラスターが完全に消失している状態でのみ達成しうろこ
とは、前記クラスターの性格から明らかである。この様
なりラスターを完全に消失させるための減圧量は、混合
物の成分、組成によって異なることは明らかであるが、
その組成の固液平衡圧力よりも50 Kg/ am2以
上、更に好ましくは100 Kg/ cta”以上低い
圧力まで降下させることが望ましいことを知った。更に
確実には300 Kg/ cm2以上を必要とすること
もある。
ちなみに、高純度ベンゼンは250℃で約700Kg/
cm’で固液が平衡する。この平衡圧力から圧力を下げ
て結晶が完全に融解したことを確認し、更に減圧し再加
圧した。この場合平衡圧から20Kg/cta2低くし
たときには、再加圧の圧力を平衡圧より50 Kg/ 
CI”高くした時点ですでに過飽和が解消した。尚降圧
量を70 Kg/ cab”とした時の過飽和圧力は4
00Kg/c■2に達した。ここまで降圧すればクラス
ターも残存せず、従ってこれを再加圧して高圧容器内に
再注入される混合物は完全に過飽和液相であり、該容器
内での新たな結晶核発生が抑制され、残存結晶を種結晶
とする結晶の成長を促進することができる。
尚この様な結晶成長の促進は、高圧容器内において、結
晶と過飽和母液の接触によフて行なわれるが、この過飽
和状態は加圧によって必要に応じて冷却して得られる。
又高圧容器内の残留結晶を含む混合物の圧力をあらかじ
め加減しておいてもよく、要は妥当な過飽和と固化速度
を得るために任意に調整できる。又、高圧容器内の固液
共存系が加圧下において徐々に冷却され、又は固化潜熱
を除去することによって固化を促進することも妨げない
。尚小粒径結晶の流出、融解及び再注入を1サイクルと
したとき、本発明は単に1サイクルのみによってもある
程度その目的を達成するが、数サイクル繰り返して実施
し得ることは当然である。又これを連続的に循環して行
ない得ることも当然である。
又上記説明では、小粒径結晶は流出させた後に融解させ
ると述べたが、高圧容器内でも一部融解させることが可
能であるから、以下簡単に説明を加える。第2図は高圧
容器内の固相を拡大して示す模式図で、大粒径結晶SA
の間には、小粒径結晶SISと液相りがある。そしてこ
れらがフィルターの近傍にあるときは、濾過によって液
相し及び小粒径結晶SBが共にフィルター背面側に放出
されるが、これらがフィルターから離れた位置にあると
きは+゛分に放出させることが不可能で、むしろ小粒径
結晶SIiはそのまま液相と共に残存すると考えるべき
である。従って前述の様なサイクルを繰り返し実施して
も、この様に取り込まれた状態の小粒径結晶SRはその
ままであることが多いので、結晶の成長度合いをアンバ
ランスにするという恐れもある。勿論再注入される液相
混合物の浸入によフて第2図の構造もある程度分解・分
散されるが、いずれは高圧容器内のどこかで同様の状況
が発生するものと思われる。
そこで本発明者らは、第2図の状態において高圧容器内
の圧力をわずかに低下させる方法を提案する。即ち圧力
が低下すると、該圧力下における固液平衡を維持するた
めに結晶の一部が融解するが、一般に液相の不純物濃度
が高くなるほど固液平衡圧力が高いことは熱力学的によ
く知られているので、前記の一部融解は次の様に説明さ
れる。
即ち、圧力P、の状態から、圧力P2に減圧されると、
不純物の濃縮された液相りを有する混合物系の圧力P2
はその液相濃度に対応する固液平衡圧力よりも低くなり
、結晶S^+SISの融解が生じるが、この融解により
液相の不純物濃度は低下し、これと共に固液平衡圧力も
低下し、遂には圧力P2と固液平衡圧力とが等しくくな
る。この状態で結晶の融解は停止するが小粒径結晶Sa
の一部はこの間に融解消失し、大粒径結晶SAはその表
面層に付着・内包していた不純物含有層を融解して高純
度化され且つ一部は小粒径化され、第3図に示す如く、
微粒が融解消失してより高純度の大粒径結晶S′^、と
液相L′との混合物になる。
そして結晶粒間の距離も大きくなり、液相L′の排出通
路も確保されるので、不純物濃度の高い液相は極めて容
易に排出され、精製効果自体も高いものになるという利
点がある。尚排出される液相には、当然ながら融解され
た特定成分を含み、更に小粒径結晶やクラスターも含ん
でいるので、高圧容器外においていったん減圧して全量
を融解させてから高圧容器内に返還−すべきであること
は、前述の他の方法と同一であることは当然である。
又内部は再び圧力を高めて、大粒径の結晶を更に大きく
し、減圧した母液等の再注入を抑えることができる。
以上で本発明方法の概略を説明したが、高圧容器内での
最初の結晶析出が困難な物質を取り扱う場合には、種結
晶の発生を容易にするか或は種結晶を積極的に供給する
ことが望ましい。即ちこれらの物質では、固液平衡圧力
よりも数百乃至数千気圧高い超過飽和状態においても初
晶の析出がみられ難い場合が多く、前述の如き特別の手
段を講じる必要があると考えられる。その為の基本的手
段としては、高圧下にある過飽和状態の液相混合物に機
械的刺激を与えることが考えられるが、高圧容器内にお
いてこれを攪拌することは極めて困難であるから、この
混合物を流動状態とすることを具体的手段として採用し
た。そしてこの場合、混合物の温度は限定されないが、
過冷却状態にする程好ましいことは当然である。この様
な条件下では、初晶の生成しにくい特定物質であっても
ある程度の晶析が得られる。そして流動状態においては
例えば輸送管中を流れる初晶は液相内に分散されて絶え
ず過飽和状態の母液と接触し、順次成長しつつ高圧容器
に入り、以下同様の処理が行なわれる。尚これらによっ
てもなお結晶核が生成してとない場合には、後述する核
発生器例えば種結晶保持体、冷却体或は乱流形成体等を
流動系中に設置してもよい。
本発明の基本は以上の如く構成されているが、その種々
の態様について更に概要を述べる。先ず加圧下で固液共
存状態を得る方法は、すでに述べた通り様々の経路をと
ることができる。大気圧下で液状のもの或はスラリー状
のものを加圧し、固相を発生増加せしめてもよく、加圧
によって冷却による固相発生増加を促進させてもよい。
尚本発明では、前に詳述した通り種結晶を形成又は供給
することが必須となる。第2に、高圧容器内の母液を共
存系から分離する時の圧力は必ずしも一定である必要は
なく、任意の変化又は変動が与えられてもよい。小粒径
のものを流出させるための減圧については詳述した。第
3に、分離した母液を減圧し、それに含まれる微粒結晶
を融解し、更にクラスターを消失させる減圧量は、物質
、組成により異なるが、特に減圧量が多いことは害とな
らずむしろ好ましい。特に断熱的に急速に減圧し、再び
加圧する時は、大きな減圧が好ましい。従って、一旦大
気圧にして再加圧するのは有力な方法の一つである。逆
に例えば300 Kg/ cm2の減圧を与えるために
はそれ以上の圧力で、固相成長、母液分離等が行なわれ
るべきである。第4に、再加圧後の注入に当たって高圧
容器内部の温度及び圧力は、母液分離時点のそれと同一
である必要はない。内部が徐々に冷却され、又は次第に
加圧されてより多くの固相が得られる条件でかつ過飽和
が過大とならない条件を任意に選択できる。又再加圧し
て注入される混合物には微粒の種結晶も含まれるべきで
ないが、減圧下で任意温度に調整した後加圧注入するこ
とが一層好ましく、時には加工後温度調節して注入して
もよい。その目標は加工後高圧容器内で結晶と接触する
時点で妥当な過飽和条件にあることである。最後にこれ
らの全ては段階的に行なわれる必要がない。分離された
母液が減圧、再加圧を経て、再注入される一連の循環的
連続操作であり得ることは当然である。又工程を終了し
、内部の結晶をより完全に母液と分離する°にあたって
、圧搾、減圧洗条融解等の既存の高圧晶析手法を採用し
うろことも当然である0以上の説明において、本発明の
作用効果は既に明ら゛かであるが、その主なものは次の
通りである。
第1に温度履歴による方法では加熱及び冷却を繰り返す
ために、多大の熱エネルギーと時間を要する。圧力の利
用による微粒融解およびクラスター消失は少ないエネル
ギーで短時間に処理できる。
次いで加圧時には混合物液相の粘度は一般に増加するが
、核発生は一般に少なく大きな過飽和度が得られ、再注
入時の条件選択の巾を大きくし得る。
上記の本発明方法を実施する為の具体的装置の設計及び
その構成等については、本発明においていささかも制限
を受けないが、既述している様に代表的な装置例につい
ても提案しているので、実施例を示す概略図に基づいて
構成及び作用効果を説明する。
第4図はその一例で、高圧容器1は、胴部2)底蓋3及
びピストン4からなり、胴部4の内面にはフェノール樹
脂の如き断熱材からなる断熱層5が形成され、外部との
熱交換を防いで容器1内部における温度勾配の形成を抑
制している。又母液及び小粒径結晶抜き出し用のフィル
タは、金網6a、6b及びこれらを支持する多孔板7a
7bから構成されている。そしてライン15に沿9て供
給される原液は加圧機11によりて供給され又は加圧供
給され、逆止弁14からライン8を通過し、容器1内に
注入される(ライン18については後述する)。尚22
は必要により設けられるバルブである。ピストン4は断
熱層5に内接して上下に摺動するもので、下降したとき
は容器1内の容積を小さくすることによって内部を加圧
するなどの内部の加圧及び圧力調整に使用できる。又ピ
ストン4は容器1内の固液を圧搾して分離するときの圧
搾ピストンとしての機能も有する。尚先に一部減圧融解
法を述べたが、このときはピストン4を上昇させること
によって容器1内の圧力を低下させればよい、母液排出
ライン9a、9bは容器1の上下に配置されたフィルタ
の背面に連接され、介設された排液圧力調整弁10a、
10bの圧力を設定すれば、圧力容器1内の圧力は所定
圧力以下になることなく母液及び小粒径結晶が流出し、
いったん貯槽12内に入る。ここで圧力調整弁10は、
高圧力下で母液を分離する機能を有するとともに、分離
した母液を減圧しても容器内圧力を低下させない他の装
置と代替しうる。貯槽12は高圧力下に保持させてもよ
いが、流出混合物を完全に溶解させる為に大気圧下とし
てもよい。尚貯槽12を設けない場合も本発明に含まれ
る。得られた液相混合物は返送ライン13、更には必要
により設けられるバルブ23(又は圧力調整弁)を経て
加圧機11の前位に至り、或は循環液昇圧機11′に至
り、再び加圧されてから逆止弁14又は14′を経て高
圧容器1内に返送注入されるが、このときライン15か
らの原液と一緒に加圧注入してもよく、或は容器1内に
入ってから所望以上の圧力まで加圧されたり、新しい原
液と混合せずに注入されたりしてもよい。
ライン18は種結晶供給ラインであり、20は核発生又
は供給器を示し、21はバルブである。
ライン18は原液の流動供給ラインを兼ねているが、場
合によっては核発生又は供給器20を使用しないでもラ
イン18内を流動している途中で核が生成する場合もあ
る。尚この場合ライン18全体を外部から冷却したり、
ライン15から来る原料混合物を予め冷却したりしてお
くこともてきる。又ライン8は前述の如く返還すべき流
出混合物の注入ラインでるが、運転の途中にこの混合物
をライン18へ通過させると、ここで種結晶が発生した
りして本発明の目的にそぐわないので、サイクルの繰り
返し運転中はバルブ21を閉にしておくべきである。こ
れらの各説明装置は本発明の代表例で、前記以外の目的
にも利用できるが、要は流出混合物を減圧融解して再び
高圧容器内に返還し得る装置でありさえすれば、本発明
の実施に利用できる。
[発明の効果] 本発明は以上の如く構成されているので、高圧容器内で
成長する結晶を可及的大きく且つ高純度にすることが可
能である。
【図面の簡単な説明】
゛ 第1図は本発明の原理を示す分布図、第2.3図は
結晶状態を示す拡大断面図、第4図は本発明装置を示す
全体概念図である。 1・・・高圧容器     11・・・加圧機13・・
・返還ライン 第2図     第3図

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)2以上の成分よりなる原料混合物に高圧力を付与
    して少なくとも1つの特定成分を結晶化させて分離する
    方法であって、上記特定成分が高圧力下において過飽和
    状態になっている混合物を流動状態とし、上記特定成分
    からなる結晶核の発生及び/又は供給後、高圧容器内で
    特定成分の結晶を成長、増加させて固液共存物を得、固
    相分のうち粒径の大きい結晶は高圧容器内に残す一方、
    粒径の小さい結晶は液相と共に高圧容器外に抜き出し、
    該流出混合物の圧力をその組成の固液平衡圧力よりも低
    い圧力に減圧して小粒径結晶を融解し、ついでこれを再
    加圧下にて結晶の析出していない過飽和の状態で前記高
    圧容器内に供給し、該容器内に残存する大粒径結晶の固
    相に接触させて結晶の成長を促進することを特徴とする
    晶析法。
  2. (2)特許請求の範囲第1項において、小粒径結晶の融
    解に際し、流出混合物組成の固液平衡圧よりも50Kg
    /cm^2以上低い圧力まで減圧する晶析法。
  3. (3)特許請求の範囲第2項において、小粒径結晶の融
    解に際し、流出混合物組成の固液平衡圧よりも100K
    g/cm^2以上低い圧力まで減圧する晶析法。
  4. (4)特許請求の範囲第1、2又は3項において、小粒
    径結晶は、予め高圧容器内で一部減圧し融解させてから
    抜き出す晶析法。
  5. (5)2以上の成分よりなる原料混合物に高圧力を付与
    して少なくとも1つの特定成分を結晶化させて分離する
    装置であって、原料混合物を加圧し、圧力を調整する加
    圧装置と、加圧された原料の輸送管路と、該原料を収納
    する高圧容器と、高圧容器の濾過面より後位に設けられ
    た圧力調整弁を経て排出された液相を前記高圧容器に返
    送する返送管路とからなり、更に前記返送管路には返送
    液昇圧機を介設すると共に、前記輸送管路には種結晶発
    生又は供給装置を介設してなることを特徴とする晶析装
    置。
  6. (6)特許請求の範囲第5項において、返送液昇圧機が
    加圧装置を兼ねるものである晶析装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018150289A (ja) * 2017-03-15 2018-09-27 株式会社日立製作所 タンパク質精製方法及びタンパク質精製装置

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