JPS5810121B2 - 物質の分離精製装置 - Google Patents

物質の分離精製装置

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JPS5810121B2
JPS5810121B2 JP1053881A JP1053881A JPS5810121B2 JP S5810121 B2 JPS5810121 B2 JP S5810121B2 JP 1053881 A JP1053881 A JP 1053881A JP 1053881 A JP1053881 A JP 1053881A JP S5810121 B2 JPS5810121 B2 JP S5810121B2
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【発明の詳細な説明】 本発明は圧力による物質の分離精製方法に使用する装置
に関し、主として分別結晶法または再結晶法と呼ばれる
物質の精製分離法に用いる装置に関するものである。
従来、物質の分離精製法としては、冷却又は蒸発などに
より、溶液中の溶媒をやや過飽和状態に保持しながら、
溶質を結晶(固体)として析出させる方法や、不純物を
含む液体を大気圧下あるいは高圧下で冷却して固化させ
る方法によって固体をより高純度にする方法が、多くの
技術分野において利用されている。
しかしながら、これらの従来の方法においては、巨大単
結晶の場合は別として、生成した固体と残留液体のより
完全な分離において最大の問題がある。
即ち、微細な結晶粒群の表面積は、極めて大きくその表
面に付着している液体の量は無視できず、また微細結晶
粒塊間隙を埋める液体の量も極めて大きなものであり、
これらをより完全に除去することにより精製効果の飛躍
的向上が期待される。
ところで、従来この目的のために、遠心分離法、比較的
高純度の液体で洗浄する方法、およびロールで液体をし
はり出す方法をはじめ、様々な方法が実用に供されてい
るが、これらの従来の方法は必ずしも満足なものではな
い。
即ち、遠心分離は装置も犬がかりとなり、操作温度、遠
心力の管理上の問題で、変態が一方に進行しやすく、固
化が進めば精製効果が低下し、液化が進めば損失が多く
、全体を均一条件に管理しにくい、換言すると、結晶生
成、成長時の結晶の環境条件と固液分離時の環境条件は
必ずしも一致しないことが多く、固化の進行、融解の進
行が一方向に生じ易いからである。
そして固化が進行する場合は、不純物の多い結晶を固化
することになり、最終的純度を低下させることになる。
そこで融解を進行させることが一般になされているが、
不純物の多い液を排出するにはより効果的であっても回
収固体量の著しい減少はさけられない。
いずれの場合も、結晶の環境条件を固液平衡条件から極
端に遠ざけることはできず、従って、特に大量処理装置
においては、固液分離の技術的困難、設備投資ならびに
回収量の低下、最終純度の低下および熱的損失等々、数
多くの問題が残されている。
本発明はこのような従来の分別結晶法の欠点を排除し、
高収率でより完全に固液分離を行うことによって、より
高純度に且つより経済的に目的物質を得る装置を提供し
、かつ圧力分別結晶方法の超高純度、高収率の特徴をよ
り顕著なものとする簡便な装置を提供することを目的と
するものである。
因みに圧力分別結晶法とは、2種以上の物質を含む混合
液体を加圧し、圧力の作用によりその混合物中の特定物
質を固化せしめて残部の液体と分離する方法であり、本
発明はこの圧力分別結晶法に用いる装置に係るもので、
その要旨さするところは、2種以上の物質からなる原料
の液状混合物に圧力を作用させて特定物質を固化し、得
られた固液共存物より固液を分離して特定物質の精製を
行なう分離精製装置において、前記混合物を封入する圧
力容器内を、該容器内を移動するピストンによって固化
室と廃液室とに画成し、両室を途中に弁を配置してなる
連通路にて連通せしめ、該連通路と固化室との間にフィ
ルターを配置することにより、前記ピストンで固化室内
に生成した固体を圧搾すると共に残留廃液を前記連通路
を通して廃液室に排出するようにした物質の分離精製装
置にある。
本発明の原料となる液状混合物とは、適当な圧力と温度
条件下において固液共存状態を生じ得る全ての物質の液
体混合物をいい、結晶化促進のため、予じめ少量の固体
を含む場合もある。
従って本発明は、有機化合物及びその光学的異性体を含
む各種異性体や低分子重合物の精製分離、超高純度物質
の精製、多成分共晶混合系の母液から単一または複数成
分の分離、固液体系混合物の特定酸。
分物質の分離、非電解質又は電解質溶液から特定溶質の
晶析、同位元素又はその化合物の分離、液晶系物質の分
離、その他各種溶液の処理等に適用することができる。
本発明において、圧力容器内で混合物を加圧して固液共
存状態とし、続いて固液を分離するため不純物の濃縮さ
れた液体を固液共存系より排出することになるが、この
排出工程において、廃液排出系の圧力を固液共存状態に
ある容器内圧力とほぼ同等の圧力とするか、あるいは当
該処理温度における高純度特定物質の固液変態圧力と圧
力容器内の固液共存圧力との間にあるある特定圧力値と
したり、あるいは段階的に又は連続的に前記圧力範囲内
で前記圧力容器内圧力の方から高純度特定物質の固液変
態圧力の方へ変化させて特定物質の表面融解による自浄
及び液体の希釈排出を行わせることができる。
要するに液体排出時には、容器内の生成した特定物質の
固体が融解消失しないように、その固体変態圧力よりも
高い圧力に容器内圧力を維持した状態で液体を排出する
ことになる。
このようにして固液共存系より液体を排出すると、容器
内には特定物質の固体粒子と、その固体粒子間に残留す
る液体とが残っており、そのまま固体粒子を容器より取
出すと、不純物の多い残留液体を含んだものとなり、特
定物質の純度は低下する。
そこで本発明では、この固体粒子間の残留液体を排出す
るため、前記容器内残留物に圧搾を加え、残留液体を排
出し、固体粒子は1個の巨大な塊にするようにしている
一般に固体粒群(微細多結晶群)の加圧による残留液体
のしぼり出しおよび結晶の巨大化に要する圧力は、結晶
の性質、粒度分布、その他により一概には言えないが、
数気圧から時には1000気圧以上に達することもあり
、一般には数10気圧以上を必要とする。
このように高い圧力を微細結晶群に加えると、微視的に
みると、結晶相互の接触部は異常に高い力(または圧力
)を受けるが、必ずしもその接触部は容易に融解せず、
結晶粒は、時には破壊し、時には相互に位置がずれて、
間隙をより完全に埋めて一体化するようになる。
なお、圧力容器内での粒間隙の残留液体は、排出口より
、所定の背圧が付与された状態で排出される。
そして本発明においては残留液体を圧力容器外に排出す
る際の上記背圧を適当な値に設定することによって、特
定物質の正確な純度の管理が可能である。
即ち、圧力容器内の残留液体の圧力、換言すると残留液
体の排出圧力を当初の固液共存系の圧力よりも若干下げ
て結晶の融解がわずかに進行する圧力にすると、静止状
態で大きな加圧力を受けている粒接触部は融解せず、粒
間隙の液体に接した面だけが融解し、結晶を自浄せしめ
る。
これによって、さらにわずかに残された結晶粒間隙の液
体は希釈され、同時に流出する。
この液体がある不純物濃度以下になり、且つ液体の排出
圧力が当該純物質の固液変態圧力よりも幾らか高いと、
結晶の融解は停止する。
実際には、結晶粒や液体の圧縮熱、融解や凝固の潜熱、
不純物濃度分布等、微視的分布の不均一性が複雑に相互
に関連しているが、幸いなことに、熱的平衡が得られる
ならば、水など一部の物質を除く多くの物質では不純物
濃度のより高い部分の近傍がより高い圧力(液体の排出
圧力)でも容易に融解しやすい性質があり、従って液体
の排出時の初期には、かなり不純物濃度の高い液体が流
出することになる。
従って、粒子群の一体化操作に並行する残留液体排出の
圧力値を適尚な値に管理することにより、極めて少量の
結晶の融解を伴うだけで、飛躍的な純度の向上を図り得
る。
以上の現象を溶液の熱力学的考察に基づいて説明すると
、今、残留液中の不純物の濃度をX2 (モル濃度)と
し、処理温度をT(絶対温度)、溶液さ結晶の平衡圧力
をP 1(kg/cm’)、純物質の固液変態圧力をP
o (kg/cm’)、PlとP。
の差を△P (kg/cm’)とすると、X2が比較的
小さい場合は、これらはほぼ次の関係にある。
Rは気体定数、△■はモル当りの凝固に伴う体積変化(
水−氷■系などを除いて、一般に負)である。
次に、結晶粒塊面の統計的平均接触圧力をP8、残留液
体の不純物濃度X2における固液平衡圧力をP。
+△P、残留液体の排出圧力をPLとすると、Po<P
L<Po+△P<P8の関係にあるのが最も効果的であ
る。
PLがP。+△Pに近い程、固体としての回収量は多い
が、洗浄、希釈効果は少ない。
逆にPLがP。
に近づく程、固体としての回収量はやや少なくなるが、
より高純度のものが得られる。
従って、残留液体の濃度に応じて、又その排出量に応じ
てPLをP。
+△Pから次第にP。に近づけることによって、比較的
少量の液体を分離するのみでもより高純度の固体をより
多量に得ることができる。
このことを第1図を参照して説明する払一般の物質の固
液平衡線の勾配42は第1図に示すようにゼロより太き
い。
純物質、即ち不純物濃度X2=0の物質は温度Tにおい
て圧力P。
で固液平衡となり、不純物濃度がX2であると、その固
液平衡圧はP。
十△Pとなる。廃液排出圧力をPLとすると、X2の不
純物濃度の液体近傍の固体は融解し、PLで固液平衡を
保ちうるよう、より高純度のものとなる。
このとき、結晶粒塊接触面圧の統計的平均値P8は、こ
れらの値よりはるかに高く、従ってその部分は融解しな
い。
第1図において排出圧力PLの設定にともなう若干の結
晶の融解によって温度がT′にまで下降した場合、Po
′をあらためてP。
と定義して排出圧力を調整してもよく、又再び温度の回
復にともなって元の値にもどる変数として理解してもよ
い。
以上の様にして、圧力容器の固体粒子に圧搾を加え、残
留液体を排出すると共に、固体粒子を一体化させて一つ
の塊とするが、この塊はその物理的性質により、容器の
蓋を開いて取出し、又は昇温又は降圧融解して液体とし
て取出し、又は系外で目的物質と容易に分離しうる他の
高純度溶媒に溶解して取出し、あるいは場合によっては
固体のまま加圧押出して取出すなど種々の方法が採用さ
れる。
次に図面に基づいて本発明を説明する。
第2図は本発明に係る装置の一例を示す概略図である。
圧力容器1の下方に蓋2が設けられ、内部にピストン5
が上下するように設けられており、このピストン5によ
って圧力容器1は固化室3と廃液室4に分離され、これ
ら固化室3と廃液室4とは弁11を介して連通路9によ
り連結されており、蓋2には0 リング16を設けて、
圧力の漏洩を防止しである。
原料供給管6は弁10を介して圧力容器1の下方に、廃
液排出管7は弁12を介して圧力容器1の上方に連絡す
るように夫々設けられており、また弁12と圧力容器1
との間に圧力調整弁20が設けられており、これによっ
て固化室3から廃液室4への廃液排出圧力が調節される
ようになっている。
なお圧力容器1の下部には純物質を液体として取り出す
場合のために、純物質液体取出管8が弁13を介して取
り付けられている。
次にこの装置の操作について説明すると、先ず弁11を
閉じた状態で原料供給管6から弁10を開いて原料液又
はスラリーを注入するとピストン5は上方に移動する。
このとき、廃液室4に貯っている前工程での廃液は弁1
2を通って廃液排出管7から排出される。
固化室3内に所定量の原料液が注入された後も、原料供
給管6に接続されている高圧ポンプ(図示せず)より原
料を供給し続けると、固化室3内の圧力は上昇し、特定
物質の固体が生成して固化室内は所望の固液共存状態と
なる。
なおこの固体生成のための加圧操作は、弁10.11を
閉じてピストン5を降下させることによっても可能であ
り、この場合には廃液室4内には廃液排出管7より弁1
2を通って廃液タンク(図示せず)より廃液が逆流して
廃液室空間の増加分を補なうことになる。
以上の操作により、固化室内の固液化が所望の値に達す
ると、弁11を開き、弁10、12,13を閉じた状態
でピストン5に力fを加えてピストン5を下降させると
、0リング14および15の摩擦力に打勝つわずかな力
とピストンロッド18の面積に対応する力の和にほぼ等
しい小さな力(f)だけで、固化室3内の液体のみがフ
ィルター17を通過して連通路9を経て廃液室4に移動
する。
この際連通路9に設けられた圧力調整弁20の作動圧力
を固液分離の上限圧力に設定しておくと、ピストン5の
下降により、ピストンロッド18の廃液室内侵入分だけ
圧力容器内の容積は減少し、内圧は上昇しようとしても
、前記圧力調整弁20の設定圧に達すると、廃液が管1
9より少量噴出して廃液圧力を設定圧に保つことになり
、固化室3内の液体は背圧を受けつつ連通路9を通って
廃液室4に移動する。
続いてピストン5に加える力fを増加すると固化室3内
の微結晶粒群は加圧圧搾され、粒間隙の残留液体は、い
わゆる「しぼり出し」の状態となって廃液室4に移動す
る。
更にピストン5に加える力fを増大すると結晶粒群はつ
いに固化室の形状に沿った1個の巨大な塊になる。
ここで圧力調整弁の圧力設定値を若干下げるなどして、
固液分離効率を高め得ることは前述の通りである。
このようにして液体を固体からほぼ完全に分離してから
、弁12および13を開き、圧力容器1内の圧力を大気
圧に降下させると、固化室3内の固体は融解する。
続いてピストン5を下降すると、融解した特定物質は高
純度の液体として取出口8から取り出される。
なお、特定物質が常圧において固体の場合には、下蓋2
を開放し、固体のまま容器外へ取り出すことになる。
以下、母液注入工程にもどり、同様に繰返す。
第2図の装置では固化室3と廃液室4とを、外部に設け
た連通路9で連絡していたが、この連通路9を圧力容器
内に設けることも可能であり、この場合の例を第3図に
示している。
第3図の装置では、ピストン5を貫通して固化室3と廃
液室4とを結ぶ連通路9が適当数設けられており、この
連通路内に、廃液を固化室3から廃液室4へのみ流入可
能にする逆止弁21が配置されている。
その他の構成は第2図の場合と同一であり、操作も固化
室3への固体生成操作が、原料供給管6を介しての高圧
ポンプによる昇圧によってのみ行なわれる以外は前述の
第2図の場合と同様である。
以上の例は、ピストン5の片側にピストンロッド18を
設け、ピストンロッドの圧力容器内への侵入度合により
、容器内容積が変化する型式のものであり、このため廃
液室4内の圧力(背圧)が高くなり過ぎるのを防止する
ために圧力調整弁20を設けていたが、次の如き構成に
より容器内容積を不変とすることも可能である。
即ち第4図は本発明のこの場合の実施例を示すもので、
ピストン5の両側にピストンロッド18,18が設けら
れており、ピストン5の上下動に関係なく容器内容積が
一定となる様に構成されている。
従って固化室3内に所定の固体量が生成すると弁11を
開き、ピストン5を下降させて固化室3内の液体を廃液
室4に移動させる。
この場合、弁11を開いた時点では、廃液室4及び連通
路9内の低圧廃液が圧縮され、その体積が小さくなるた
め、固化室3内の圧力も僅かに低下するが、この圧力低
下は固化室内の固体粒表面部のみを融解して前述した自
浄作用に利用することができるので全く問題はない。
必要ならばこの圧力低下を予じめ見込んで固化室3内を
加圧しておけば足りることは言うまでもない。
なお本例においても圧力調整弁を取り付け、経時的に設
定圧を低下させて固体の自浄に利用できることは勿論で
ある。
これらいづれの例においても、固化室3内での固体生成
に伴なう体積減少分は、原料液を逐次追加供給すること
によって補償することができることは言うまでもない。
次に本発明装置を用いた圧力分別結晶法の例を以下の実
施例に示す。
実施例 1 ベンゼン(m・p・5.4°C)にメチルレッドを重量
比で0.05%溶解させて着色し、第2図に示す如き圧
力容器内で30°Cで800気圧弱に保持して大部分の
ベンゼンを純粋な形で固化させた。
この際、少量の液体ベンゼン中にメチルレッドは濃縮さ
れている。
次に圧力容器内の固液共存系の圧力とほぼ同一の背圧を
かけながら液体を固化室より排出し、続いて固体に80
0気圧強に相当する圧力を加えて圧搾を完了した。
回収したベンゼンは全試料の85%であり、その中には
全メチルレッドの約1%が含まれていた。
実施例 2 各種不純物を含む1,3.5−トリメチルベンゼン(メ
シチレン)を−13℃で実施例1と同様の圧力容器内で
1680気圧に加圧し、大部分を固化させた。
これをほぼこの圧力に保持したままで、液体の排出を行
ない、次いでこの排出圧力を徐々に減じながら圧搾して
残留液体を除き、排出圧力が約1500気圧弱になった
ときに圧搾を完了した。
分離した液体は全試料の約14%であり、一方得られた
試料(固化したもの)の不純物純度は初期不純物濃度の
11540であった。
なお、用いた試料の精製前後の不純物の組成は次表の通
りである。
なお、このようにして精製されたメシチレンのこの温度
における固化圧力は、測定の結果、約1500気圧であ
った。
このように本発明装置では、多成分混合系から圧力分別
結晶法により特定物質を精製分離するに当り、背圧を付
与した状態で圧搾が行なえる様に構成されているため、
次の如き効果が期待できる。
即ち廃液室4内の廃液圧力は、固化室3内に残留する液
体圧力にほぼ等しいため、固液分離に要する力は、第4
図の例では、固体を圧搾する力と僅かなパツキンの摩擦
及び流体抵抗のみであり、また第2図及び第3図の場合
でも、これにピストンロッド18の面積相当分の力が加
わる程度であるから、廃液室4を設けない場合にピスト
ン5前面に掛る圧力相当の巨大な力を要することに比べ
れは、極めて小さな力で固液分離を行なうことができ、
工業的にもその利益の大なることは新めて論を待つまで
もない。
また高圧晶析の設備コスト及びエネルギコストが従来の
温度晶析に比較して格段に低減し得ることを併わせて考
慮すると、本発明装置の効果は著しく顕著なものである
と言える。
【図面の簡単な説明】
第1図は温度と圧力による物質の固液平衡線を示すグラ
フ、第2図は本発明に係る装置の一例を示す概略的説明
図、第3図及び第4図は、夫々本発明に係る装置の他の
実施例を示す概略説明図である。 1・・・・・・圧力容器、3・・・・・・固化室、4・
・・・・・廃液室、5、・・・・・ピストン、6・・・
・・・原料液供給管、7・・・・・・廃液排出管、8・
・・・・・純物質液体取出管、9・・・・・・連通L1
7・・・・・・フィルター、18・・・・・・ピストン
ロッド、20・・・・・・圧力調整弁、21・・・・・
・逆止弁。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 12種以上の物質からなる原料の液状混合物に圧力を作
    用させて特定物質を固化し、得られた固液共存物より固
    液を分離して特定物質の精製を行なう分離精製装置にお
    いて、前記混合物を封入する圧力容器1内を、該容器内
    を移動するピストン5によって固化室3と廃液室4とに
    画成し、両室を途中に弁11又は21を配置してなる連
    通路9にて連通せしめ、該連通路9と固化室3との間に
    フィルター17を配置することにより、前記ピストン5
    で固化室内に生成した固体を圧搾すると共に固化室内の
    残留液体を前記連通路9を通して廃液室4に排出するよ
    うにしたいことを特徴とする物質の分離精製装置。
JP1053881A 1981-01-26 1981-01-26 物質の分離精製装置 Expired JPS5810121B2 (ja)

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