JPS6125556B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、横立状態で格子状に配置された縦リ
ブと横リブとにより形成されている隔室内に個個
の映写スライドを貯蔵するフレームであつて、縦
リブの相互間隔はスライドの幅に相応しており、
横リブの相互間隔は、縦リブ方向でのスライドの
寸法よりも小さくて、縦リブの間で列状に並べら
れるスライドがうろこ状に互いに重なり合うよう
になつており、横リブの幅が縦リブの幅よりも小
さくされている形式のものに関する。

縦リブの間で列状に並べられるスライドがうろ
こ状に並べられるスライドがうろこ状に互いに重
なり合うようにすることによつて、貯蔵フレーム
内に収納されるスライドの数を増大させることが
でき、スライドの収納及び取り出しの作業が容易
になり、またスライドがいくぶん傾斜しているの
で、貯蔵フレームが照明板上にのせた場合にスラ
イドを観察しやすい。しかしながらこのような形
式の貯蔵フレームにおいては、貯蔵フレーム又は
その保管だなに衝撃が加えられたり、貯蔵フレー
ムが傾斜状態にされると、スライドが隔室から外
れ落ちやすいことが判明した。

そこで本発明の目的は、最初に述べた形式の貯
蔵フレームの利点を維持しながら、スライドが隔
室内に確実に収納されるようにして、貯蔵フレー
ム自体を任意の状態で保管及び観察し得るように
することである。

この目的を達成するために本発明の構成では貯
蔵フレームの各隔室の底面が、前方の横リブに設
けられている幅狭い底条片を除外して開かれてお
り、各隔室の両方の縦リブに、後方の横リブの上
縁から前記底条片に向つて傾斜している滑り縁
と、前方の横リブに向つて開いているＬ字形のス
トツパとが設けられており、更に、貯蔵フレーム
の周囲の壁に滑り条片及びつかみ条片が設けられ
ているようにした。

Ｌ字形のストツパが、各隔室の前方1/3のとこ
ろに配置されていて、縦リブの上縁と同一平面内
にある短い脚部と、これに対し直角で、縦リブの
幅のほぼ半分のところにまで達している長い脚部
とから成つているようにすると有利である。縦リ
ブに設けられている滑り縁はこの場合、各隔室の
後方2/3の範囲にわたつて延びているようにす
る。また、滑り縁の自由端部と幅狭い底条片との
間のすきまの上方にＬ字形のストツパを配置して
おくのがよい。更に本発明の実施態様では、貯蔵
フレームの側壁に設けられている滑り条片がその
後端部上面に突起状の補強部を有していると共
に、前壁及び背壁に設けられているつかみ条片が
少なくとも１つの貫通孔を端部同一配置で有して
いる。

以下においては、図面を参照しながら本発明の
構成を具体的に説明する。

高さがほぼ２cmである貯蔵フレームはその周囲
に側壁１ａ・１ｂと前壁１ｃと背壁１ｄとを有し
ており、等間隔で側壁に対して平行に配置されて
いる横立状態の縦リブ２とこれに対して直角にや
はり等間隔で配置されている横立状態の横リブ３
とが格子状に組み合わされることにより多数の隔
室４に分割されている。縦リブ２は、側壁１ａ・
１ｂ並びに前壁１ｃ及び背壁1dと同一の幅（高
さ）を有しているのに対し、横リブ３の幅はその
ほぼ半分である。貯蔵フレームの各隔室４の底面
は底条片５を除外して開かれており、該底条片
は、前壁１ｃ若しくは横リブ３に対して平行であ
つて、横リブ３とＬ字形に結合されている。

縦リブの相互間隔はスライドに適合せしめられ
ていて、縦リブの間にスライドをそう入し得るよ
うになつている。これに対し、横リブの間隔は小
さくされていて、第４ａ図に示すように、縦リブ
２の間でスライド７が部分的に重なつて配置され
ている。

各隔室４内で両方の縦リブ２にそれぞれ１つの
幅狭い滑り縁６が設けられており、これらの滑り
縁は後方の横リブ３ａから前方の横リブ３ｂの底
条片５に向つて延びている。これらの滑り縁６
は、隔室４内にスライドをそう入する際の案内と
して役立ち、後方の横リブ３ａの上縁並びに前方
の横リブ３ｂと底条片５とより成るＬ字形材と共
にスライド７の支承部を形成している（第４ａ図
参照）。

各隔室４内で滑り縁６のほかに、それぞれ１つ
のＬ字形のストツパ８が縦リブ２に設けられてお
り（第２図及び第４ａ図）、該ストツパは、縦リ
ブ２の上縁に対して平行な短い脚部８ａと、これ
に対して直角で、縦リブ２の下縁に向いている長
い脚部８ｂとを有している。脚部８ｂは、縦リブ
２の幅（高さ）のほぼ半分にわたつて延びてい
る。Ｌ字形のストツパ８は、所属の隔室４の前方
の横リブ３ｂの方向に開いており、第４ａ図に示
すように、滑り縁６の下端部６ａと底条片５の自
由縁５ａとの間のすきまの正確に上方の位置に配
置されている。貯蔵フレームの前壁１ｃに沿つて
列の隔室においてはストツパは長い脚部８ｂだけ
を有している。

貯蔵フレームの側壁１ａ及び１ｂは滑り条片９
又は１０を備ており、前壁１ｃ及び背壁１ｄはつ
かみ条片１１又は１２を備えている。いくぶんか
幅広いつかみ条片１１及び１２は同一配置及び同
一間隔の貫通孔１３を有している。これらの貫通
孔により、貯蔵フレームを壁面のピンに掛け、多
数の貯蔵フレームを上下に密接させて配置するこ
とができる。貯蔵フレームを壁面に平らに掛け得
るようにするために、前方のつかみ条片を後方の
つかみ条片に対して条片の厚さ分だけ高さ方向に
ずらせて配置しておくのがよい。更に、前方及び
後方につかみ条片１１及び１２は、スライドの説
明文・分類表示などを記入するのに使用すること
ができる。

滑り条片９及び１０の後端部にはそれぞれ１つ
の突起状の補強部１４が設けられていて、これ
は、引き出し防止ストツパとして役立つ。第６図
及び第７図には、貯蔵フレームの保管だなの側方
の案内壁１５の構成の一例が示されている。案内
みぞ１６の相互間隔は、保管だなのスペースを最
大限に利用するために、貯蔵フレームの高さより
もほんのわずか大きいだけである。案内みぞ１６
の幅は、滑り条片９・１０の厚さと突起状の補強
部の高さとを加えた値に適合せしめられている。
案内みぞ１６の前端部１６ａの直後のところで案
内みぞは拡大部１８を有しており、したがつて、
貯蔵フレームを前端部１６ａにそう入してからい
くぶんか持ち上げると、突起状の補強部１４が、
案内みぞ１６の上縁に設けられているストツパ１
７のところを通過することができる。貯蔵フレー
ムを引き出す場合には突起状の補強部１４は、そ
れがストツパ１７に当たるまで、案内みぞ１６の
上縁に沿つて滑動する。貯蔵フレームを完全に取
り出す場合には、その前端部を持ち上げればスト
ツパ１７から補強部１４が解放される。

第４ａ図〜第４ｄ図には、本発明による貯蔵フ
レームの作用が示されている。第４ａ図は、水平
状態における貯蔵フレームの一部を示す。スライ
ドは隔室４内にそう入され、その場合スライドの
下縁を滑り縁６上にのせ、下方に向かつてスライ
ドを滑らせながら、スライドの上縁から手を放す
と、スライドはＬ字形のストツパ８の下側を滑つ
て、前方の横リブ３ｂと底条片５とによつて形成
されているＬ字形のストツパに下縁が当たり、ス
ライドの上縁部が後方の横リブ３ａの上縁に支え
られる。この状態では、スライドの側縁部は縦リ
ブの滑り縁６上に支えられている。横リブ３ａ
は、その上縁で、第４ａ図で見てその右側の隔室
のスライドを支えると共に、底条片５と協働し
て、左側の隔室のスライドの下縁を支える。

逆時計回り方向にほぼ90゜だけ貯蔵フレームを
旋回させると、第４ｂ図に示したような状態を経
過する。スライド７は、滑り縁６上を左に向かつ
て滑り、左側の隔室のＬ字形のストツパ８に突き
当たり、ストツパの脚部８ａ・８ｂによつて保持
される。この状態は、旋回角度が90゜をある程度
越えても維持される。

第４ｃ図は、旋回角度がほぼ120゜に達した状
態を示す。この場合、スライドの上縁はＬ字形の
ストツパ８内に支えられていると共に、スライド
の下縁部は、ストツパの長い脚部８ｂの自由端部
に支えられている。旋回角度が180゜を越えて
も、スライドが落下することはない。

第４ｄ図は、貯蔵フレームを水平の状態から時
計回り方向に90゜だけ旋回させて、後方のつかみ
条片を上方に位置させた状態を示す。この場合、
スライド７の下縁は、前方の横リブ３ｂと底条片
５とより成るストツパ内で支えられていると共
に、下縁の近くの部分が、ストツパの長い脚部８
ｂの自由縁に支えられている。この場合スライド
はわずかに前傾状態になつており、貯蔵フレーム
の背後に照明面が存在していれば良好に観察する
ことができる。

第４ｂ図に示したようなスライドの状態は、前
方のつかみ条片１１に衝撃力が加えられた場合に
生じる。この場合、すべてのスライドは滑り縁６
上で縦リブ２の方向にストツパ８まで動くに過ぎ
ない。ストツパ８が設けられていないと、スライ
ドが隔室から滑り出て、後方のつかみ条片１２に
向かつて跳ね飛ばされ、貯蔵フレームから落下す
ることになる。貯蔵フレームの下側から衝撃力が
加えられる場合でもスライドが外れ落ちることは
ない。それは、ストツパ８の長い脚部８ｂの下縁
によつてスライドが押さえられるからである。

スライド貯蔵フレームを水平状態で保管だなに
収納することは第６図及び第７図に関連して説明
したが、つかみ条片と滑り条片との取り付け位置
を交換すれば貯蔵フレームを鉛直状態で収納保管
することも可能である。

【図面の簡単な説明】

図面は、本発明の１実施例を示すものであつ
て、第１図は、貯蔵フレームの平面図、第２図
は、貯蔵フレームの一部の斜視図、第３図は、第
１図の―線に沿つた断面図、第４ａ図・第４
ｂ図・第４ｃ図及び第４ｄ図は、貯蔵フレームが
種種の状態にある場合のスライドの状態を示した
図、第５図は、貯蔵フレームの左側面図、第６図
は、貯蔵フレームの保管だなの案内壁の一部を示
した図、第７図は、第６図の―線に沿つた断
面図である。 １ａ及び１ｂ…側壁、１ｃ…前壁、１ｄ…背
壁、２…縦リブ、３・３ａ・３ｂ…横リブ、４…
隔室、５…底条片、５ａ…自由縁、６…滑り縁、
６ａ…下端部、７…スライド、８…ストツパ、８
ａ及び８ｂ…脚部、９及び１０…滑り条片、１１
及び１２…つかみ条片、１３…貫通孔、１４…補
強部、１５…案内壁、１６…案内みぞ、１６ａ…
前端部、１７…ストツパ、１８…拡大部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 横立状態で格子状に配置された縦リブと横リ
   ブとにより形成されている隔室内に個個の映写ス
   ライドを貯蔵するフレームであつて、縦リブの相
   互間隔はスライドの幅に相応しており、横リブの
   相互間隔は、縦リブ方向でのスライドの寸法より
   も小さくて、縦リブの間で列状に並べられるスラ
   イドがうろこ状に互いに重なり合うようになつて
   おり、横リブの幅が縦リブの幅よりも小さくされ
   ている形式のものにおいて、貯蔵フレームの各隔
   室４の底面が、前方の横リブ３ｂに設けられてい
   る幅狭い底条５を除外して開かれており、各隔室
   ４の両方の縦リブ２に、後方の横リブ３ａの上縁
   から前記底条片５に向つて傾斜している滑り縁６
   と、前方の横リブ３ｂに向かつて開いているＬ字
   形のストツパ８とが設けられており、更に、貯蔵
   フレームの周囲の壁に滑り条片９，１０及びつか
   み条片１１，１２が設けられていることを特徴と
   する映写スライドの貯蔵フレーム ２ Ｌ字形のストツパ８が、各隔室４の前方1/3
   のところに配置されていて、縦リブ２の上縁と同
   一平面内にある短い脚部８ａと、これに対して直
   角で、縦リブ２の幅のほぼ半分のところにまで達
   している長い脚部８ｂとから成つている特許請求
   の範囲第１項記載の貯蔵フレーム ３ 縦リブ２に設けられている滑り縁６が各隔室
   ４の後方2/3の範囲にわたつて延びている特許請
   求の範囲第１項記載の貯蔵フレーム ４ Ｌ字形のストツパ８が、滑り縁６の自由端部
   と幅狭い底条片５との間のすきまの上方に配置さ
   れている特許請求の範囲第３項記載の貯蔵フレー
   ム ５ 貯蔵フレームの側壁に設けられている滑り条
   片９，１０がその後端部上面に突起状の補強部１
   ４を有している特許請求の範囲第１項記載の貯蔵
   フレーム ６ 貯蔵フレームの前壁及び背壁に設けられてい
   るつかみ条片１１，１２が少なくとも１つの貫通
   孔１３を端部に同一配置で有している特許請求の
   範囲第１項記載の貯蔵フレーム