JPH0131076Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は前後２重に棚を設けた書棚に関するも
のである。

〔背景技術〕

書棚にあつて本を収納する場合、本は通常棚の
奥側に収納されるために棚の前部が無駄なスペー
スとなる。そこで第１図に示すように書棚本体１
の奥部に書棚本体１の奥行きよりも小さい奥行き
の固定棚板２を取付け、棚板３を取付けて前面開
口に形成され書棚本体１の奥行きよりも小さな奥
行きのスライドボツクス４を固定棚板２の前側に
て複数個書棚本体１内に取付けて、スライドボツ
クス４を書棚本体１の巾方向にスライド移動させ
るようにしたものが考案されており、このもので
は固定棚板２とスライドボツクス４の棚板３とに
おいて書棚本体１に前後二重に本などの収納を行
なうことができるようになつている。そしてこの
ものにあつて、第３図ａ，ｂのようにスライドボ
ツクス４を移動させることにより固定棚板２への
本などの出し入れ箇所が選択できることになる
が、このもので問題となるので、スライドボツク
ス４を移動させるためにスライドボツクス４の側
板５の前端部を手でつかむことになるが、スライ
ドボツクス４を移動させて両スライドボツクス
４，４を当接させる際にこの両スライドボツクス
４，４間に（第２図の矢印部分）指をつめてしま
うおそれがあるということである。そしてさらに
このものにあつて第２図の状態よりスライドボツ
クス４を移動させようとする場合、第２図の矢印
部分におけるスライドボツクス４，４間に手を差
し込むことができず、スライドボツクス４の移動
のための操作が行ない難いという問題もある。

〔考案の目的〕

本考案は上記の点に鑑みてなされたものであつ
て、スライドボツクスの間に指をつめるようなお
それがなく、しかもスライドボツクスの移動操作
が容易な書棚を提供することを目的とするもので
ある。

〔考案の開示〕

しかして本考案に係る書棚は、前面が開口する
書棚本体１の奥部内に書棚本体１の奥行きよりも
奥行きが小さい上下複数の固定棚板２，２…を取
付け、上下複数の棚板３，３…を取付けて前面開
口に形成され書棚本体１の奥行きよりも小さな奥
行きのスライドボツクス４，４…を左右複数個固
定棚板２の前側にて書棚本体１内にその巾方向で
スライド移動自在に取付け、スライドボツクス４
の両側の側板５の前端面から外面にかけて座ぐり
凹所６を凹設して成ることを特徴とするものであ
り、かかる座ぐり凹所６をスライドボツクス４の
側板５に設けることにより上記目的を達成したも
のであつて以下本考案を実施例によつて詳述す
る。

書棚本体１は第１図のように前面が開口する箱
状に形成され、書棚本体１内には書棚本体１の奥
行きの略半分の奥行き寸法となつた固定棚板２，
２…が上下複数段取付けてある。またスライドボ
ツクス４は上下高さが書棚本体１の天板９下面と
地板１０上面との間の上下高さと略同一に形成さ
れ、左右巾が書棚本体１の側板１２，１２の内面
間の左右巾の例えば約1/3に形成され、かつ奥行
きが書棚本体１の奥行きの約1/2に形成された前
面開口の箱状体であつて、書棚本体１には棚板
３，３…が上下複数段取付けてある。そしてこの
スライドボツクス４は固定棚板２の前側において
書棚本体１内の配設され、書棚本体１の天板９下
面と地板１０上面に巾方向に亘つて設けたレール
７によつて書棚本体１の巾方向のスライド移動さ
れるように取付けを行なつてある。そしてスライ
ドボツクス４の両側の側板５，５の前端面から外
側面にかけて第４図のように凹曲面状の座ぐり凹
所６が上下略全長に亘つて又は上下の適宜高さに
おいて凹設してある。このものにあつて、スライ
ドボツクス４，４が当接している状態にあつて
も、座ぐり凹所６に指を差し入れることによつて
側板５の前端を簡単につかむことができ、スライ
ドボツクス４を移動させる操作を容易に行なうこ
とができる。またスライドボツクス４を第３図の
ｂからａのように移動させてスライドボツクス
４，４同士を当接させるようにしても、スライド
ボツクス４の側板５をつかんでいる指は座ぐり凹
所６内に差し込まれているためにスライドボツク
ス４，４の側板５，５間に指をつめるというよう
なおそれはない。

〔考案の効果〕

上述のように本考案にあつては、スライドボツ
クスの両側の側板の前端面から外面にかけて座ぐ
り凹所を凹設してあるので、座ぐり凹所に指を差
し入れることによつてスライドボツクスの側板の
前端を簡単につかむことができ、スライドボツク
スを移動させる操作が容易になると共に、スライ
ドボツクスを移動させてスライドボツクス同士を
当接させた際にあつても側板をつかんでいる指は
座ぐり凹所内に差し込まれており、スライドボツ
クスの側板間を指をつめるおそれがないものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は書棚の斜視図、第２図は従来例の一部
の拡大平断面図、第３図ａ，ｂは書棚におけるス
ライドボツクスの動作を示す平断面図、第４図は
本考案の一実施例の一部の拡大平断面図である。 １は書棚本体、２は固定棚板、３は棚板、４は
スライドボツクス、５は側板、６は座ぐり凹所で
ある。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前面が開口する書棚本体の奥部内に書棚本体の
   奥行きよりも奥行きが小さい上下複数の固定棚板
   を取付け、上下複数の棚板を取付けて前面開口に
   形成される書棚本体の奥行きよりも小さな奥行き
   のスライドボツクスを左右複数個固定棚板の前側
   にて書棚本体内にその巾方向でスライド移動自在
   に取付け、スライドボツクスの両側の側板の前端
   面から外面にかけて座ぐり凹所を凹設して成る書
   棚。