JPS6125048Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はレコードプレーヤに用いられるトーン
アームのコネクタ構造に関するものである。

従来、一般的に用いられているトーンアームは
ヘツドシエルの交換等を目的としてヘツドシエル
をトーンアーム先端に着脱可能に構成されてお
り、そのコネクタ部の構造にも種々のものが提案
されているが、その一例として第７図のようなも
のが知られている。すなわちリセプタクル１′の
内面に長手方向に沿う円弧状の凹溝１′ａを形成
し、またヘツドシエルのプラグ部２′の一部にも
凹溝１′ａと対応する円弧状の凸条２′ａを形成
し、これらの凸条２′ａと凹溝１′ａとを位置合わ
せしながら挿嵌し、ネジ３′により固定し、ヘツ
ドシエルをトーンアーム先端に取付ける構造のも
のがある。しかしながら、この構造においてはリ
セプタクル１′の内面およびプラグ部２′の外面円
形であるため、取付時にプラグ部２′がリセプタ
クル１′内で軸周りに回転しやすく、特に製造段
階において凸条２′ａと凹溝１′ａとの間に遊びが
生じている場合には、その分どうしても回転する
欠点がある。また、リセプタクル１′内にプラグ
部２′を挿嵌した後ネジ止めする際、そのネジ
３′の回転方向に沿つてもプラグ部２′がリセプタ
クル１′に対して軸周りに若干回転してしまうお
それがあり、その結果相互間を正しい位置で一体
に結合しにくい問題があり、この種従来例ではヘ
ツドシエルがレコード盤に対し傾いてしまうので
レコード再生時にクロストークやセパレーシヨン
が悪くなる原因を招来していた。

本考案は前記難点を改善しようとするもので、
その目的は取付の際、回動による位置ズレを防止
し、もつてヘツドシエルの水平度を極力望ましい
範囲に収めることが可能なトーンアームのコネク
タ構造を提供することにある。

以下、本考案を図面に示す実施例によつて説明
すると、第１図ないし第５図は本考案の一実施例
を示すもので、これらの図において、１はカート
リツジが適宜取付けられるヘツドシエルで、この
ヘツドシエル１の一端部には一体に中空状のプラ
グ部２が形成され、このプラグ部２の内部には受
孔３ａを有するリセプタクルコネクタ３が挿嵌さ
れている。４はトーンアーム（図示せず）のアー
ムシヤフト先端部に取付けられ、例えば合成樹脂
等からなる中空状のリセプタクルで、このリセプ
タクル４の内部には後述する如き手段で前記リセ
プタクルコネクタ３と接続可能なピンコネクタ５
が収納され、かつヘツドシエル１のプラグ部２を
リセプタクル４内に挿嵌することにより両者を一
体に連結し得るようになつている。

しかして、本考案においてはプラグ部２の上面
には平担部２ａが形成され、下面部には第３図に
詳細に示すように、下部の２点において接線を引
き栗の頭のような形状をした先鋭突部、換言する
と下方に向つて順次断面が先細となるよう下面部
の両側にテーパ面を形成し、このテーパ面によつ
て区画形成された先鋭突部２ｂが構成されてい
る。一方、リセプタクル４の大径部４ａの上面は
平面状の平担部４ｂまたはネジ頭部下面と平担に
接する孔ザグリに形成され、かつこの部分にネジ
穴４ｃが形成されていると共に、大径部４ａの内
下面は先鋭突部２ｂに対応した先鋭凹部４ｄとな
つている。

また、ピンコネクタ５には鍔部５ａが形成さ
れ、その上部、下部および両側部には切欠部５Ａ
〜５Ｄが形成され、かつピンコネクタ５の下面に
は溝部５ｂが形成されている。さらにリセプタク
ル４の内部において、大径部４ａと小径部４ｅと
の段部４ｆには切欠部５Ａ〜５Ｄに対応して小突
起４Ａ〜４Ｄが形成されている。これらの切欠部
５Ａ〜５Ｄおよび小突起４Ａ〜４Ｄの周方向に関
する位置は、第５図に詳細を示すように、両側の
小突起４Ｂ，４Ｃ（切欠部５Ｂ，５Ｃが対応）が
中心Ｏを通る水平線より下方に偏位している。

しかして、リセプタクル４内にピンコネクタ５
を挿入して収納配置する場合、小突起４Ａ〜４Ｄ
および切欠部５Ａ〜５Ｄが周方向に等分箇所に形
成されておらず、水平線から偏位しているため、
ピンコネクタ５の位置決めが正しく行われる。そ
して、小突起４Ａ〜４Ｄと切欠部５Ａ〜５Ｄとが
正しく嵌合するまで挿入し、かつピンコネクタ５
の端面が段部４ｆに当接するまで挿入し、その後
リセプタクル４の下部に形成されたネジ穴４ｇを
介しネジ７を螺入して締め付けていくとその先端
をピンコネクタ５のガイド溝５ｂ内に嵌入当接
し、これによつてリセプタクル４内にピンコネク
タ５を固定することができる。

なお、上記において切欠部５Ａ〜５Ｄを突起部
とし、溝部５ｂをキーとしたり、またそれらに対
応して小突起４Ａ〜４Ｄを切欠部に形成しても実
質的に同様の目的を達成し得る。

また、ヘツドシエル１をトーンアームのアーム
シヤフト先端に設けたリセプタクル４内に挿嵌し
て取付ける場合には、ヘツドシエル１のプラグ部
２をリセプタクル４の大径部４ａ内に挿嵌すると
共に、リセプタクルコネクタ３の受孔３ａ内にピ
ンコネクタ５のピン５ａを挿入せしめる。つい
で、ネジ穴４ｃにネジ６を挿入し、その先端をプ
ラグ部２の平担部２ａに押し付ける。その結果、
プラグ部２が若干遊び分だけ下方に移動すると共
に、先鋭突部２ｂが先鋭凹部４ｄに押し付けられ
食い込むようになる。よつて、従来例と異なりそ
の食い込みはそれらの平面相互が合うようになる
ため、プラグ部２がリセプタクル４内において回
動することなく、ヘツドシエル１を、リセプタク
ル４すなわちトーンアームのアームシヤフト先端
に好適な位置関係で取付けることがきる。

第６図は本考案の他の実施例を示す。この実施
例ではヘツドシエル１のプラグ部２内にピンコネ
クタ５を配設し、一方、アーム側先端に設けたリ
セプタクル４内にリセプタクルコネクタ３を配設
し、ヘツドシエル１とリセプタクル４とを機械
的、かつ電気的に接続する場合、プラグ部２内の
ピンコネクタ５のピン５ａをリセプタクル４内に
予め収納配置されたリセプタクルコネクタ３の受
孔３ａ内に挿入させつつリセプタクル４の大径部
４ａ内にプラグ部２を挿嵌させ、しかる後前述の
実施例と同様にネジにより締付ければ良い。

なお、特に図示していないがピンコネクタ５お
よびこのピンコネクタ５が設けられるヘツドシエ
ル１のプラグ部２内部の形状も第４図および第５
図に示したように、ピンコネクタ５側に切欠部５
Ａ〜５Ｄまたは突起部を形成し、かつプラグ部２
内をリセプタクル４の大径部４ａと小径部４ｅと
に相当する形状に加工し、その段部に切欠部５Ａ
〜５Ｄまたは突起部に対応して小突起４Ａ〜４Ｄ
または切欠部を形成しておけばピンコネクタ５を
プラグ部２内に配置する場合、位置決め等が容易
である。

以上の通り本考案によれば、主としてヘツドシ
エルのプラグ部の外面およびこのプラグ部の受体
そして機能するリセプタクルの内面形状を先鋭と
したから、両者の結合固定に際して回転を有効に
防止し得、よつて好適な状態でヘツドシエルをア
ーム側に取付けることができる利点を有する。

なお、上記第１、第２実施例において、ヘツド
シエル１のプラグ部２をリセプタクル４に相応す
る構造とし、一方、リセプタクル４をヘツドシエ
ル１のプラグ部２に相応する構造とし、これらに
適宜前述のようにリセプタクルコネクタ３または
ピンコネクタ５等を組み合わすように構成しても
実質的に同様の効果が期待できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかるコネクタ構造の分解斜
視図、第２図はその下側から見た要部斜視図、第
３図は連結状態の横断面図、第４図は連結部の要
部縦断面図、第５図は第４図の−線矢視図、
第６図は本考案の他の実施例を示す分解斜視図、
第７図は従来例の横断面図である。 １……ヘツドシエル、２……プラグ部、２ｂ…
…先鋭突部、３……リセプタクルコネクタ、４…
…リセプタクル、４ｄ……先鋭凹部、５……ピン
コネクタ、６……ネジ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部に接続用のピンコネクタまたはリセプタク
   ルコネクタを有し、かつアーム側先端に取付けら
   れる中空状のリセプタクルと、このリセプタクル
   内にプラグ部が嵌挿され、かつ前記ピンコネクタ
   またはリセプタクルコネクタと対応するリセプタ
   クルコネクタまたはピンコネクタを内部に有する
   前記プラグ部が設けられたヘツドシエルとを備
   え、前記リセプタクルの内面およびプラグ部の外
   面の横断面輪郭形状をほぼ円の一部を先鋭とした
   形状となし、その先鋭部の反対側においてリセプ
   タクルを貫く止めネジにより前記プラグ部を固定
   したことを特徴としたトーンアームのコネクタ構
   造。