JPS61249894A - 船舶における水中観測機器の吊下揚収装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、水中ソナー等の水中観測機器を船体に設けら
れたムーンプールを通じて曳航ケーブルで水中に吊り下
し、水中観測を行う船舶において、水中観測機器を吊下
、揚収するための装置に関する。

〔従来の技術及びその問題点〕

一般ｌこ船上からのソナーｌこよる探知は水深上の限界
があり、このため深海域の探知を行う場合、第９図に示
すようにソナー（イ）を曳航ケーブルＣ口＞　ｌこより
船体（Ｓ）から吊下し、ソナー（イ）を所定の水深下で
曳航しながら探知を行う方法が採られる。そして、この
ようなソナーを水中に吊り下す方法として、船体にムー
ンプール（２）（上下貫通穴）を設け、このムーンプー
ルを通じてソナーを吊下揚収する方式が知られており、
この方式はクレーン等で舷外から吊り下す方式に較べ吊
下揚収の作業時間が短く、シかもソナー等の性能を損う
ことなく探知を行い得る等、種々の利点を有する方式と
してソナーに限らず潜水船等の潜水チャンバー吊下用と
しても広く採用されている。

ところで、このような方式によりソナーを吊下揚収する
場合、次のような配慮を必要とする。

（１）潮流ｌこよってソナーの流される方向が一定では
なく、このためムーンプールの船底送出口付近に設けら
れる曳航ケーブルガイド（ガイドシーブ等）を曳航方向
に旋回追従できるようにしなければならない。

（２）曳航ケーブルガイドの旋回追従機能に加え、ソナ
ーをムーンプール内で円滑且つ安全に昇降させ得るよう
にしなければならない。

（３）浅海域を探知する場合、ソナーを船体に固定して
使用できるようにしなければならない。

（４）波浪等による船体の上下動揺にかかわらず、曳航
される水中観測機器を一定水深に精度良く保たねばなら
ない。

しかし、従来このような諸条件を満たすような吊下揚収
装置の具体的提案は見当らない。

〔問題を解決するための手段及び作用〕本発明はこのよ
うな事情に鑑み上記諸条件を満足させ、ソナー等の水中
観測機器を円滑且つ適切に吊下揚収及び使用できる吊下
揚収装置を提供せんとするものである。

このため本発明は曳航ケーブル挿通部を有し、船底位置
で係止されるようガイドを介してムーンプール内昇降可
能に設けられる昇降テーブルと、曳航ケーブルのガイド
を備えるとともに、下部に水中観測機器を係止するため
の係止部を有し、昇降テーブル下部に回動可能に保持さ
れる吊下揚収台と、曳航ケーブル巻取装置と、曳航ケー
ブルの巻き出し長さを調整するため曳航ケーブル巻取装
置とムーンプール間に介在するヒービング緩衝装置とを
備え、該ヒービング緩衝装置は、固定本体側の同軸上に
保持された回転自在な複数のシーブと、固定本体上に前
記シーブ径方向スライド可能に配設されるスライド部材
と、該スライド部材の同軸上に前記複数のシーブと対向
するよう保持された回転自在な複数のシーブと、スライ
ド部材両側に接続されるスライド部材駆動用の１対の油
圧シリンダとからなることをその基本的特徴とする。

このような装置では、ソナー等の水中観測機器を曳航し
て使用する場合、船体上の曳航ケーブル巻取装置から曳
航ケーブルを繰り出し、ムーンプール船底位置に係止さ
れた昇降テーブル及びこれに保持された吊下揚収台のケ
ーブル挿通部を挿通する曳航ケーブルによって水中観測
機器を水中に吊り下す。かかる態様での使用中、水中観
測機器及び曳航ケーブルの曳航方向（流れ方向）が吊下
揚収舎内のガイドによるガイド方向に対しずれを生じた
場合、適当な駆動装置Ｊこより昇降テーブルｌこ対し吊
下揚収台を回動させ、曳航ケーブルの延出方向に吊下揚
収台の向きを追従させる。

巻取装置により曳航ケーブルを巻き上げることｌこより
、水中観測機器は吊下揚収装置部位置に引き上げられて
係止部に係止され、さらに吊下揚収台及び昇降テーブル
とともにムーンプール上方に引き上げられる。吊下揚収
台及び昇降テーブルは、曳航ケーブルｌこより引き上げ
られる水中観測機器）こよって押し上げられる形でムー
ンプール内を上昇する。水中観測機器を船底位置に固定
して使用する場合、水中観測機器を吊下揚収装置部の係
上部に係止させるとともに、昇降テーブルを船底位置で
係止せしめ水中観測機器を船底から突出させた状態にす
る。

ヒービング緩衝装置の対向するシーブ群間には巻取装置
から導かれる曳航ケーブルが交互Ｅこ巻き回され、ムー
ンプールに導かれる。

装置を構成する１対の油圧シリンダは船体の上下方向の
動揺に応じスライド部材側のシーブ群をスライドさせ、
固定本体側のシーブ群との間隔を調整する。これにより
両シーブ群間に貯える曳航ケーブル長さが調整されるこ
とで曳航ケーブル巻き出し長さが調整され、船体動揺に
基づく水中観測機器の水深変動が吸収される。

〔実施例〕

第１図ないし第８図は本発明の一実施例を示すもので、
（１）は船底、（２）は船体上下方向を貫通して形成さ
れるムーンプールである。

本発明の装置は、ムーンプール内で昇降可能゛に設けら
れる昇降テーブル（３）、該昇降テーブルの下部に回動
可能に保持される吊下揚収台（４）、曳航ケーブル巻取
装置（５）及び曳航ケーブルの巻き出し長さを調整する
ため曳航ケーブル巻取装置とムーンプール間に介在する
ヒービング緩衝装置（６）とを備えている。

前記昇降テーブル（３）は、下記する吊下揚収台（４）
をつかまえて動揺を押えるもので、その下部に複数の脚
部（７）を有するとともに、中央部に曳航ケーブルの挿
通孔（８）を有している。

昇降テーブル（３］は周方向複数箇所にガイドローラ（
９）を有し、該ガイドローラ（９）によりムーンプール
（２〕内上下方向ｌこ設けられたガイドレール叫に沿っ
て昇降可能となっている。このようにムーンプール内を
昇降可能なテーブルは水中観測機器の曳航時または船体
固定使用時には船底（１）に吊下揚収台（４）をセット
する。

前記吊下揚収台（４）は、その本体内部に曳航ケーブル
のガイド（ガイドシーブ（４５）等）を備えるとともに
、中央上部に、内側に曳航ケーブルの挿通孔αｐが形成
され且つ上部周方向に鍔部口を有する首部四が突設され
、該首部（２）を前記昇降テーブル（３）の挿通孔（８
）に挿通させ、その鍔部（２）と挿通孔周縁間に旋回用
ベアリングα◆を介在せしめることにより、昇降テーブ
ル（３）下部に回動自在に保持されている。

吊下揚収台（４）の本体はその内側上下方向に曳航ケー
ブルを挿通させ得る空間を有するとともｌこ、スカート
状に開放した下部が水中観測機器の係上部（Ａ）を構成
し、その内側に水中観測機器の上部を嵌入させ適当な係
上部材で係止し得るようになっている。なお、吊下揚収
台（４）は適当な駆動機構ｌこより昇降テーブル（３）
に対し回動駆動せしめられる。このような昇降テーブル
（３）及び吊下揚収台（４）はその下部に係止される水
中観測機器の曳航ケーブル（ロ）ｌこよりムーンプール
（２）内を昇降せしめられる。

前記曳航ケーブル巻取装置（５）は巻取ドラム（ト）及
びケーブルシフターＣＩＪ等を備え、甲板ａη上に配設
されている。

前記ヒービング緩衝装置（６）は、固定本体Ｃ１４側の
同軸上に設けられる複数のシーブ四、固定本体上に配役
されるスライド部材？陣、該スライド部材？での同軸上
に設けられる複数のシーブ■、及びスライド部材駆動用
の１対の油圧シリンダ（２２＆）　（ｚｚｂ）からなる
もので、ムーンプール（２）上方の甲板αで上に配設さ
れている。

前記複数のシーブ四は固定本体（財）に設けられた保持
軸−上に回転自在に保持されている。

前記スライド部材？優は、前記保持軸■と平行な保持軸
（財）を有し、固定本体（ト）に設けられたスライディ
ングヘッド（ハ）上に前記シーブ径方向スライド可能に
配設されている。

前記スライディングヘッド（ホ）の上面にはスライド部
材（至）の滑動を円滑になさしめるため合成樹脂材が取
付けられている。

前記複数のシーブ四はスライド部材の前記保持軸（財）
上に固定本体側シーブと対向するよう回転自在に保持さ
れている。

前記１対の油圧シリンダ（２２ａ）　（２２ｂ）は、そ
の各本体が固定本体（ト）の両側に固定され、各ロッド
（ホ）がスライド部材の保持軸（財）の各端部に連結さ
れる。油圧シリンダ（２ｚａ）　（ｚ２ｂ）の共通の油
圧系にはアキュムレータ弼が設けられ。

油圧シリンダ（イ）のストロークを調整するようになっ
ている。なお、第６図及び第７図は昇降テーブル（３）
に対し吊下揚収台（４）を回動させるための駆動機構の
一例を示すもので、ムーンプール（２）上下方向ｌこス
プロケットホイール（ｚｓａ）　（ｚｓｂ）によりエン
ドレス状のチェン体翰が回転駆動可能に設けられ、昇降
テーブル（３）に軸支されたスプロケットホイール（至
）が、上下ガイドスプロケットホイール（３２ｍ）　（
３２ｂ）からなるチェン押え機構（３１）によりチェ７
から外れないよう拘束されつつチェン体四に係合してい
る。吊下揚収台（４］の外周にはチェン体（３３）　（
またはラック体）が周設固定されるとともに、昇降テー
ブル（３）には垂直状の支持軸（３４）を介して前記チ
ェン体（３３）と係合するスプロケットホイール（３５
）　（またはビニオン）が回転可能に設けられ、支持軸
（３４）と前記スプロケットホイール（至）の支持軸（
３６）とは歯車（３７）　（３８）　（カサ歯車）によ
り連動するようになっている。なお前記チェン押え機構
（３１）は支持軸（３６）に回転自在にブラケット（３
９）を支持させ、このブラケツ）　（３９）の両端に、
前記スプロケットホイール（１）の上下でチェン体を折
曲ガイドするためのガイドスプロケットホイール（３２
ａ）　（３２ｂ）を回転自在に設けたもので、スプロケ
ットホイール（至）の外側部分に係合したチェン体翰の
上下をガイドスプロケットホイール（３２１Ｌ）　（ａ
２ｂ）の内側部分で拘束し、スプロケットホイール（至
）に対するチェン体の適当な巻き付は長さを確保しつつ
チェン体の外れを防止するようにしている。なお、その
地図面において、　（４０）はチェン体駆動モータ、　
（４１）はチエン体駆動軸の途中に設けられるクラッチ
％（４２）は押えローラである。

このような駆動機構では、モータ（４０）でチェン体（
イ）を回転駆動させることで、これに係合したスプロケ
ットホイール■を回転させ、こ・の回転力を支持軸、歯
車を介してチェン体（３３）に係合したスプロケットホ
イール（３５）に伝え、吊下揚収台（４）を回動させる
。

このような駆動機構の採用に伴い％　ｔｉＸ　ｓ図１こ
示すように吊下揚収台（４）は、その上面が昇降テーブ
ル（３）の下面との間で間［（４３）を形成するととも
に、上面が昇降テーブル下面と当接できるよう上方への
変位が自在となっている。このため旋回用ベアリングα
ぐを構成するリング体のうち鍔部υ側のリング（４４）
　（インナーリング）は、鍔部０３１こ対して密着当接
するだけで非接合状態にあるとともに、鍔部下部の首部
（６）が該リング（４４）に対して摺動可能となってい
る。このような構成により、曳航ケーブルによって水中
観測機器（イ）をムーンプール上方に持ち上げる際、吊
下揚収台（４］が上方に変位してその上面が昇降テーブ
ル（３）の下面に当接し、その轟接面の摩擦カシこより
吊下揚収台（４）は昇降テーブル（３）に対し回動する
ことなくムーンプール（２）内を上昇する。昇降テーブ
ル（３）上に支持された各スプロケットホイール（至）
は、吊下揚収台（４）が回動しないため回転せず、チェ
ン体四の定位置−こ保合したまま昇降テーブル（３）の
上昇に伴いチェン体翰をひきずってこれを回転移動させ
る。チェン体翰はクラッチ（４１）が切られているため
、このような回転移動が可能となる。

次に本発明装置の作用を説明する。

本発明装置ｌこおいて、ソナー等の水中観測機器（イ）
を第９図に示すように曳航して使用する場合、曳航ケー
ブル巻取装置（５）から曳航ケーブル（ロ）を繰り出し
、昇降テーブル（３）及び吊下揚収台（４）のケーブル
挿通孔（８）αυを挿通ずる曳航ケーブルｉこよって水
中観測機器（イ）を水中Ｊこ吊り下ろす。このような使
用態様ξこおいて、昇降テーブル（３）は船底位置に係
止され、適当な固定装置により固定された状態にある。

曳航中、潮流等の変化により、曳航ケーブル（ロ）の曳
航方向が吊下揚収舎内のガイドシーブ（４５）のガイド
方向に対し変位した場合、昇降テーブル（３）に対し吊
下揚収台（４）を回動させ、曳航ケーブル（ロ）の曳航
方向にガイドシーブ（４５）の向きが一致するよう吊下
揚収台（４）の向きを追従させる。

水中観測機器（イ）を吊下した状態から曳航ケーブル巻
取装置（５）ｌこよりケーブルを巻き上げると、水中観
測機器（イ）は吊下揚収台（４）の下部位置に引き上げ
られ、その係上部（Ａ）　Ｊこ係止される。曳航ケーブ
ル（ロ）をざら番こ巻き上げると、吊下揚収台（４）及
び昇降テーブル（３）は水中観測機器（イ）によって押
し上げられる形でムーンプール（２）内を上昇し、ムー
ンプール上部の所定位置において格納ストッパ（図示せ
ず）により係止され格納状態となる。

さらｌこ水中観測機器（イ）を船底位置に固定して使用
する場合には、水中観測機器（イ）を吊下揚収台（４）
の係止ｍ　（Ａ）　ｆこ係止させるとともに、昇降テー
ブル（３）を船底位置に係止して水中観測機器（イ）を
船底から突出した状Ｈ＃こ据える。なお、このような使
用態様では曳航ケーブルＣ口）には吊下負荷はかけられ
ない。

曳航ケーブル巻取装置（５）とムーンプール（２）間に
位置したヒービング緩衝装ｆ（６）では、対向するシー
ブα場詳（固定シーブ）とシーブ（１）群（移動シーブ
）間で曳航ケーブル（ロ）が巻き回されている。このヒ
ービング緩衝装置（６）は、水中観測機器の曳航中、船
体の上下動揺Ｅこ対応して両シーブ群間にループされる
曳航ケーブル長を調整し、これｌこより曳航ケーブルの
巻き出し長さを調整する。すなわち、船体の上下動揺に
応じ油圧シリンダ（ｚｚａ）　（ｚ２ｂ）でスライド部
材？ηをスライドさせ、両シーブＱ１ｇＱ間の間隔を変
えることｌこよって両シーブ間ｌこ巻回されている曳航
ケーブル（ロ）長さを変え、これにより該装置より水中
観測機器側のケーブル長を調整し、水中観測機器（イ）
が船体の上下方向の動揺にかかわらず常に一定水深中を
曳航されるようにするものである。

このようｉこ水中観測機器（イ）を一定水深５こ保持し
つつ曳航できることによりソナー等の探知精度が適切に
確保される。

特ｌこ本発明の装置では、移動側のシーブ善が左右１対
の油圧シリンダ（２２ａ）　（２２ｂ）で動かされるた
め、曳航ケーブルの張力等にかかわらずケーブル長の調
整を円滑且つ高精度に調整することが可能である。

以上のような本発明は所請ソナーだけでなく、潜水船等
の清水チャンバーを含むあらゆる種類の水中観測機器の
吊下揚収装置として適用できることは言うまでもない。

〔発明の効果〕

以上述べた本発明ｌこよれば、ムーンプールを通じての
水中観測機器の曳航とムーンプール内での昇降を適切且
つ円滑に行うことができるとともに、水中観測機器の曳
航使用と船体固定使用という使用態様の選択も容易にで
き、しかも曳航ケーブル巻き出し長さを円滑且つ精度良
く調整して、波浪等による船体上下動揺にかかわらず曳
航される水中観測機器を一定水深に精度良く保つことが
できる効果がある。

【図面の簡単な説明】 第１図ないし第８図は本発明の一実施例を示すもので、
８ｇｉ図は全体説明図、第２図はムーンプールを断面し
た状態で示す部分切欠側面図である。第３図ないし第５
図はヒービング緩衝装置を示すもので、第３図は側面図
、第４図は平面図、第５図は正面図である。第６図及び
第７図は吊下揚収台を回動させるための駆動機構の一例
を示すもので、第６図は縦断面図、第７図は模式説明図
である。第８図は昇降テーブルの吊下揚収台保持部を部
分的に示す断面図である。第９図はムーンプール方式に
よるソナー曳航状態を示す説明図である。 図において、（２）はムーンプール、（３Ｊは昇降テー
ブル、（４）は吊下揚収台、（５）は曳航ケーブル巻取
装置％（６）はヒービング緩衝装置、（８）α℃は挿通
孔、（９）はガイドローラ、頭はガイドレール、０８は
固定本体、Ｑ→四はシーブ、ｃａｎはスライド部材、（
２２ａ）　（２２ｂ）は油圧シリンダ、□□□（ハ）は
保持軸を各示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 曳航ケーブルが連結された水中観測機器 を、船体上下方向を貫通するムーンプール を通じて吊下揚収する装置において、曳航 ケーブル挿通部を有し、船底位置で係止さ れるようガイドを介してムーンプール内昇 降可能に設けられる昇降テーブルと、曳航 ケーブルのガイドを備えるとともに、下部 に水中観測機器を係止するための係止部を 有し、昇降テーブル下部に回動可能に保持 される吊下揚収台と、曳航ケーブル巻取装 置と、曳航ケーブルの巻き出し長さを調整 するため曳航ケーブル巻取装置とムーンプ ール間に介在するヒービング緩衝装置とを 備え、該ヒービング緩衝装置は、固定本体 側の同軸上に保持された回転自在な複数の シーブと、固定本体上に前記シーブ径方向 スライド可能に配設されるスライド部材と、該スライド
   部材の同軸上に前記複数のシー ブと対向するよう保持された回転自在な複 数のシーブと、スライド部材両側に接続さ れるスライド部材駆動用の１対の油圧シリ ンダとからなることを特徴とする船舶にお ける水中観測機器の吊下揚収装置。