JPS61245950A - 溶融金属の低温連続鋳造装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は溶融金属の低温連続鋳造装置に係り、特に中心
偏析の少い健全鋳片を安定して製造可能の低温連続鋳造
装置に関し、溶融金属の連続鋳造分野に利用される。

〔従来の技術〕

連続鋳造においては、溶融金属は通常取鍋からタンディ
ツシュを経て水冷式の連鋳鋳型に供給され所定の鋳片が
製造される。従って溶融金属は途中の温度降下による凝
固によってノズル詰り等を避けるため、凝固点よりかな
り高温度の過熱状態でタンディツシュに供給され、鋳型
内および鋳型下方での散水等による２次冷却によって急
速凝固されるので、凝固過１程で中心偏析が発生し健全
な、鋳片を得ることができないという問題がある。

この中心偏析を軽減するために種々の対策が講じられて
いるが、その対策の−として溶融金属を冷却して凝固点
近傍で鋳型に注入して速やかな凝固を図ることが極めて
効果的であることが知られており、この目的を達成する
ために特開昭５３−３０４２６にて開示された「連続鋳
造方法およびその装置」もその一つである。この技術は
第２図に示すようにタンディツシュ２の出鋼ノズル４の
上方に、冷却手段を内蔵し、かつ駆動装置により所定の
周速度で回転する棒状部材６を、その下端部がタンデイ
ソシュ２内の溶鋼８に浸漬するように配設した連続鋳造
装置を使用し、タンディツシュ２内の溶鋼８を冷却する
ことにより溶鋼８内に多数の微細な凝固殻１０を生成さ
せ、該凝固殻１０を出鋼ノズル４から流下する溶鋼流８
に巻き込ませて鋳型１２に注湯する方法である。

しかし、上記従来技術においても、タンディツシュ底部
のノズル詰りを生じないように、溶鋼を過熱状態に保持
する必要があり、鋳型に供給される溶融金属の温度を低
く維持して速やかな凝固を図ることは困難であり、従来
の問題を未解決のまま残している。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明の目的は、上記従来技術の問題点であるタンディ
ツシュのノズル詰りを避けるために溶融金属を過熱状態
に保持することを解消して、溶融金属を冷却して凝固点
近傍で鋳型に注入して速やかな凝固を図り得る効果的な
溶融金属の低温連続鋳造装置を提供するにある。

〔問題点を解決するための手段〕 本発明の要旨とするところは次の如くである。

すなわち、鋳型の上部に設けられ溶湯を収容する湯だめ
容器と該容器内の溶湯に浸漬する回転自在の冷却部材と
を有して成る溶融金属の低温連続鋳造装置において、前
記溝だめ容器の底部に設けられ鋳造鋳片断面と同一寸法
を有する溶湯注入開口部と、前記溶湯注入開口部と前記
鋳型との間に介在して設けられたブレークリングと、前
記溝だめ容器の外側に設けられ該容器を前記鋳型と共に
振動させる振動装置と、を有することを特徴とする溶融
金属の低温連続鋳造装置である。

本発明の実施例の構成を鋼の連続鋳造の場合について第
１図を参照して説明する。本発明において使用する連鋳
鋳型２は従来のものと異なるところはない。すなわち、
内部に銅板４を有し水冷外枠６を有するものである。鋳
型２の直上には本発明による溶鋼８を収容する渇だめ容
器１０が設けられ、湯だめ容器１０は従来のタンディツ
シュと同様に内張耐火物１２を有し、上部に同様構造の
蓋１４を備えており、湯だめ容器１０全体が振動装置１
６のフレーム１８にばね装置２０を介して支持されてい
る。すなわち、振動フレーム１８はリング機構部２２に
よって支持され、電動機２４、減速機２６によってフレ
ーム１８の側面に設けられた支持ロール２８に案内され
て駆動され、湯だめ容器１０と下方の鋳型２は一体とな
って上下方向に振動されるように構成されている。

湯だめ容器１０の底部には鋳型２へ溶鋼８を供給する溶
湯注入開口部３０が設けられている。この溶湯注入開口
部３０の構成は本発明の重要な特徴の一つである。すな
わち、溶湯注入開口部３０の断面は鋳造する鋳片３２の
断面と同一寸法であって、ブレークリング３４を介して
直ちに鋳型２と接続されている。ブレークリング３４は
次の性質を備えた特殊耐火物で構成され、水平型連鋳機
にて使用されているものと同一である。

（イ）耐摩耗性および耐溶損性にすぐれていること。

（ロ）低温のブレークリング表面に高温溶鋼が接触する
際に生ずる熱ショックに対して高い抵抗性を有すること
。

（Ａ）　　溶鋼の接触面と、水冷されている鋳型の接触
面との間に生ずる急激な温度勾配に伴う熱応力に対して
抵抗性が大であること。

（ニ）　溶鋼がブレークリング表面に接触して生成する
初期凝固シェルとの離型性が良いこと。すなわち、Ｗｌ
ｊｌｌｌに対する濡れ性が低いこと。

上記特性を満足するブレークリング３４の材質としては
窒化ボロン（ＢＮ）もしくは窒化珪素（Ｓｉ３Ｎ、）等
が使用可能である。なお、ブレークリング３４の上下面
の密封については、全体の熱膨張等の悪影響、例えば溶
融金属の漏洩もしくは耐火物の破損等を防止することが
必要であり、そのために湯だめ容器１０はばね装置２０
によって支持されるに当り、ブレークリング３４の上下
面に許容範囲設定値の正方向の面圧が加えられるように
なっている。

なお、湯だめ容器１０内には溶鋼８に浸漬して回転可能
の冷却部材３６が取付けられている。冷却部材３６とし
ては本実施例では冷鋼塊を使用したが、冷鋼塊に代えて
特開昭５３−３０４２６の第２図によって示した如き冷
却機能を有する冷却棒６でもよい。

本実施例の冷鋼塊３６は耐火材３８にて被覆された連結
棒４０を介して湯だめ容器１ｏの蓋１４上の駆動装Ｗ１
４２および減速機４４によって回転運動を行うようにな
っているが、この回転運動の代りに上下運動、水平運動
、振動もしくはこれらの組合わせ等冷鋼塊３６によって
冷却凝固しようとする周囲の溶鋼８の凝固結晶を分断し
て凝固核となって溶鋼８中にばらまく効果のある運動な
らば特に限定の要がない。

〔作用〕

上記本発明による低温連続鋳造装置の構成について記載
したが、以下その作用について説明する。

湯だめ容器１０には上部に搬送されて来た取鍋４６から
溶鋼８が供給され、その供給量は鋳片３２の引抜き速度
に応じ蓋１４の開口部４８を通じて供給される。

渇だめ容器１０中に供給された溶ｎ４８は、回転する冷
鋼塊３６の溶損速度に応じて溶鋼８０顕熱を奪い、溶鋼
８中に微細な凝固核をばらまくので、湯だめ容器１０中
の溶鋼８はその凝固温度近傍までその温度を低下し、溶
湯注入開口部３０を通じて鋳型２に注入される。この際
、溶湯注入開口部３０ば鋳造鋳片の断面とほぼ同一断面
を有しているので、従来のタンディツシュの如く低温溶
鋼の通過に当ってもノズル詰り等は全くないことは勿論
、振動装置１６によって湯だめ容器１０は鋳型２と共に
上下振動しているので、生成された凝固核が溶湯注入開
口部３０の内壁に固着することもない。

かくして低温溶［８は環状のブレークリング３４の部分
を通過して下方の鋳型２に注入されるが、ブレークリン
グ部通過に際しても、ブレークリング３４は上記の如き
特性を有する耐火物で形成されているので溶鋼８との濡
れ性が低く初期凝固核が固着することがない。

鋳型２に注入された低温溶鋼８は、その水冷効果によっ
て鋳型２の内壁に接する部分から急速に冷却して凝固殻
５０を形成する。この際、鋳型２に導入される溶鋼８は
その凝固点温度近傍まで温度が降下しているので、形成
される凝固殻５０は等軸晶率がきわめて高く、中心偏析
の少い健全な鋳片３２を得ることができる。

〔発明の効果〕

本発明による低温連続鋳造装置は、従来方式のタンディ
ツシュを廃して特殊構成の湯だめ容Ｍ１０を使用し、そ
の底部の溶湯注入開口部は特に製造する鋳片断面と同一
寸法を有し、しかも鋳型２と共に上下振動をする構成と
し、かっ渇だめ容器１０中に受入れる溶湯を回転する冷
却部材３６によって冷却し、溶湯中に初期凝固核をばら
まくことにより低温化した溶鋼８を鋳型と同一内径の溶
湯注入開口部３０を通じ鋳型２に導入するようにし、ま
た溶湯注入開口部３０と鋳型２との継ぎ目には特殊なブ
レークリングを配する構成としたので次の如き効果を収
めることができた。

（イ）　従来のタンディツシュと異なり鋳型への導入に
際してはノズルもしくは浸漬管部の詰りが全（解消され
たので、十分低温化しな溶湯を鋳型に供給できるので等
軸晶率のきわめて高い鋳型を製造することが可能となり
中心偏析のほとんど存在しない健全な鋳片を製造するこ
とができた。

（ｔＩ）本発明では溶湯注入開口部と鋳型との継ぎ目に
特殊なブレークリングを使用したので湯だめ容器の上下
振動と相俟って、冷却部材によって生成した初期凝固核
は溶湯注入開口部およびブレークリング部に固着するこ
とが完全に防止され、鋳型に導入されてその強制水冷効
果により急速に凝固殻を形成させることができた。

（Ａ）　　湯だめ容器は鋳造すべきストランド数が１個
の場合は通常のタンディツシュの代替となり、ストラン
ド数が２個以上の場合はタンディツシュと＃型との中間
容器として共通な湯だめ容器としても使用可能である。

上記本発明の実施例は鋼の連続鋳造の場合について記載
したが、本発明の技術思想は鋼の連鋳のみならず、その
他の金属、合金の連続鋳造にも適用できることは明らか
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による溶融金属の低温連続鋳造装置の構
成を示す模式断面図、第２図は従来の低温連続鋳造装置
の一例を示す断面図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）鋳型の上部に設けられ溶湯を収容する湯だめ容器
   と該容器内の溶湯に浸漬する回転自在の冷却部材とを有
   して成る溶融金属の低温連続鋳造装置において、前記湯
   だめ容器の底部に設けられ鋳造鋳片断面と同一寸法を有
   する溶湯注入開口部と、前記溶湯注入開口部と前記鋳型
   との間に介在して設けられたブレークリングと、前記湯
   だめ容器の外側に設けられ該容器を前記鋳型と共に振動
   させる振動装置と、を有することを特徴とする溶融金属
   の低温連続鋳造装置。