JPS61243823A - 高分岐ポリエステルエ−テル共重合体ならびにそれを含んで成る硬化性組成物 - Google Patents

高分岐ポリエステルエ−テル共重合体ならびにそれを含んで成る硬化性組成物

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JPS61243823A
JPS61243823A JP60086873A JP8687385A JPS61243823A JP S61243823 A JPS61243823 A JP S61243823A JP 60086873 A JP60086873 A JP 60086873A JP 8687385 A JP8687385 A JP 8687385A JP S61243823 A JPS61243823 A JP S61243823A
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JP
Japan
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copolymer
caprolactone
glycidol
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highly branched
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JP60086873A
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English (en)
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Tadahisa Iizuka
飯塚 忠久
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DIC Corp
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 本発明は新規にして有用なる高分岐ポリエステルエーテ
ル共重合体ならびにそれを含んで成る硬化性組成物を提
供することを目的とするものである。
〔産業上の利用分野〕
本発明の共重合体ならびに硬化性組成物は、塗料、接着
剤、成形物または親油性界面活性剤をはじめとする化学
工業製品の中間体として有用であり、とりわけ本発明の
硬化性組成物は塗料、接着剤または成形物として有用な
ものである。
(従来の技術〕 ポリエステルは、一般には、グリコールまたはトリオー
ルなどのポリオール成分と、ジカルボン酸またはトリカ
ルボン酸などのポリカルボン酸成分とをポリ縮合させて
得られるものであるが、多官能性で、しかも多分岐状の
ポリエステルを得ようとする目的で、三官能以上のポリ
オールまたはポリカルボン酸を多く使用してポリ縮合を
進めるときは、P、J、フローリーの1ゲル化理論2に
従ってゲル化するに到ることは、よく知られている。
そのために、多官能性でかつ高分岐状のポリエステルを
得る別の方法として、トリオールまたはトリカルボン酸
以上の多官能性化合物を開始剤としてカプロラクトン類
を逐次、開環付加させて重合せしめる試みも為されてい
る。
しかし、かかる方法によった場合には、開始剤として用
いる多官能性化合物と付加すべきカプロラクトン類との
量に依って、得られる多官能性多分岐状のポリエステル
構造が単純に決定されることとなり、したがって多様な
分子構造をもつような共重合体は決して得られないとい
うことになる。
他方、官能基を有するポリエステルは硬化剤成分との相
溶性が良好である処から、こうしたポリエステルに含育
される官能基と反応しうる官能基をもった硬化剤と組み
合わされて広く、工業用ポリエステルとして利用されて
いる。
たとえば、α、β−エチレン性不飽和結合(α、β−不
飽和炭素二重結合)を有する、いわゆる不飽和ポリエス
テルと反応性希釈剤たるスチレンとの組み合わせ牽始め
、水酸基を有する飽和ポリエステルとポリイソシアネー
ト、ポリエポキシド、アミノ梼脂またはフェノール樹脂
との組み合わせで、塗料、接着剤、結合剤あるいは成形
用材料などとして利用されている。
とくに、こうしたポリエステル中に存在する官能基が多
ければ多い程、硬化も速くなるし、しかも架橋が密とな
り、その結果は、弾性率、硬度、耐溶剤性および耐薬品
性の如き各種の物理的ないしは化学的な特性が向上する
ことになる。
ところで、上述した如き各種のポリエステル中に存在す
る分岐点の数や官能基の分布状態によって機械的強度、
靭性および耐摩耗性などの諸性能は大きく変化すること
も知られている。
しかしながら、多様な分子構造の形成を可能にした、多
官能性で、かつ分岐点を多く有するポリエステルが得ら
れていない処から、現在の処、性能のバランスが取れた
硬化性組成物は存在していない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
このように、従来の技術を以てしては、第一に、多様な
る分子構造の形成が可能であり、多官能性で、しかも多
くの分岐点をもつような特殊タイプのポリエステル系重
合体は見出されていないという点であり、第二に、硬化
剤との相溶性にすぐれ、加えて硬化剤と組み合わせられ
た、いわゆる硬化性組成物の機械的物性ならびに化学的
物性のバランスを取る上で不自由さが存在していたとい
う点である。
〔発明の構成〕
以下に、本発明について詳しく述べることにする。
〔問題点を解決するための手段〕
しかるに、本発明者らはそれぞれ上述した如き第一およ
び第二の問題点を見事に解決すべく鋭意検討した結果、
こうした目的に適う共重合体、ならびに該共重合体を含
んで成る硬化性組成物を見出すに及んで、本発明を完成
させるに到った。
すなわち、本発明はまず、ε−カプロラクトンとグリシ
ドールとを、必要に応じて開始剤を存在させて重合せし
めて得られる多官能性で、かつ高分岐状のポリエステル
エーテル共重合体を提供するものであり、ならびに、か
くして得られる多官能性の高分岐状ポリエステルエーテ
ル共重合体(A)と該共重合体(A)の官能基と反応す
る官能基を有する硬化剤(B)とを必須の成分として含
んで成る硬化性組成物をも提供するものである。
本発明の実施に当たって好ましくは開始剤が使用される
ここにおいて、開始剤としては水、−級もしくは二級の
アミノ基を含有する化合物および/または水酸基を含有
する化合物などが挙げられる。
そのうち、まず上記した一級もしくは二級のアミノ基を
含有する化合物として代表的なものにはエチルアミン、
プロピルアミンの如きアルキルアミン;エチレンジアミ
ン、プロピレンジアミンの如きアルキレンジアミン;ジ
エチレントリアミン、トリエチレンテトラミンの如きポ
リアルキレンポリアミン;アニリンの如きアリールアミ
ン;またはトリレンジアミン、キシリレンジアミンの如
きアリーレンジアミンなどがあるし、次に上記した水酸
基含有化合物として代表的なものにはエタノール、ステ
アリルアルコールの如きアルコール;エチレングリコー
ル、プロピレングリコールの如きグリコール;トリメチ
ロールプロパン、ペンタエリスリトール、ポリオキシア
ルキレンポリオールの如き三価以上のポリオール;フェ
ノールの如きフェノール類;ビスフェノールAの如き多
価フェノール類;またはパーフルオロアルキルアルコー
ル類などがある。
このほか、モノエタノールアミンやトリエタノールアミ
ンなども使用できる。
また、本発明において用いられる開環触媒としては、ア
ルカリ金属の(水)酸化物、三級アミノ基含有化合物、
四級アンモニウム塩の如き塩類、ルイス酸の如き酸類ま
たは金属含有化合物などが挙げられ、それらのうちでも
代表的な化合物としては水酸化リチウム、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、トリエチルアミン、2−メチル
イミダゾール、トリエチレンジアミン、コリン塩、塩化
リチウム、弗化硼素エーテル、塩酸、オクチル酸錫、ジ
ブチル錫ジラウレート、オクテン酸鉛、オクテン酸亜鉛
またはテトライソプロピルチタネートなどが挙げられる
さらに、本発明において用いられる必須の単量体成分で
ある1−カプロラクトンおよびグリシドールと併用して
共重合しうる化合物としてはモノエポキシド、ラクトン
化合物またはラクタム化合物などが代表的なものである
が、そのうちでも代表的なものとしてはエチレンオキシ
ド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン、γ−ブ
チロラクトンまたは1−カプロラクタムなどが挙げられ
る。
以上に掲げられた各種の原料化合物を用いて得られる本
発明のポリエステルエーテル共重合体としては平均官能
基数が少なくとも5、平均分岐点数が少なくとも4であ
り、かつ400以上の数平均分子量(My)を有するも
のが好適である。
この平均官能基数が5よりも少ない場合とか、平均分岐
点数が4よりも少ない場合とか、さらには数平均分子量
が400未満の場合は、性能的に劣り、したがって本発
明の目的に合致しないためである。
したがって、本発明のポリエステルエーテル共重合体を
調製するに当たって用いられるグリシドールおよびε−
カプロラクトンの使用量は、生成する共重合体が少なく
とも5なる平均官能基数、少なくとも4なる平均分岐点
数、および400以上なる数平均分子量を有するように
決定すべきである。
たとえば、−官能性の開始剤としてMwが46なるエタ
ノールを用いる場合には、少なくとも4モルのグリシド
ールと少なくとも1モルのε−カプロラクトンとを共重
合せしめることによって、官能基数が少なくとも5で、
分岐点数が少なくとも4で、かつ「−が456以上なる
目的共重合体が得られるし、他方、六官能性の開始剤と
してMwが254なるジペンタエリスリトールを用いる
場合には、グリシドールを少な(とも1モル、C−カプ
ロラクトンを少なくとも1モル用い、これらを共重合せ
しめることによって官能基数が少なくとも7で、分岐点
数が少なくとも5で、かつM″Wが442以上なる目的
共重合体が得られる。
このようにして、8−カプロラクトンとグリシドールと
を共重合させて多官能性高分岐状ポリエステルエーテル
共重合体(A)が得られるが、当該共重合体(A)はそ
のまま種々の用途に適用できるし、あるいはポリイソシ
アネート、ポリエポキシ樹脂および/またはアミノ樹脂
の如き、ポリオールと反応性を有する硬化剤(B)との
組み合わせにおいて種々の用途に適用できるし、さらに
必要に応じて、各種の変性剤で変性されて種々の用途に
適用することもできる。
すなわち、まず上記硬化剤(B)として代表的なものに
は、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート
もしくは脂環式ジイソシアネートをはじめ、これらの各
種ジイソシアネートから誘導されるポリウレタン系ポリ
イソシアネート、ビウレット系ポリイソシアネート、イ
ソシアヌレート系ポリイソシアネートまたはウレットジ
オン系(カルホジイミド系)ポリイソシアネートの如き
各種誘導体などのポリイソシアネート;ビスフェノール
A型エポキシ樹脂またはビスフェノールF型エポキシ樹
脂などのポリエポキシド;メラミン−ホルムアルデヒド
樹脂または尿素−ホルムアルデヒド樹脂などのアミノ樹
脂;フェノール−ホルムアルデヒド樹脂またはレゾルシ
ノール−ホルムアルデヒド樹脂などのフェノール樹脂;
あるいはスチレン、トリメチロールプロパントリ (メ
タ)アクリレート、ジアリルフタレートまたは酢酸ビニ
ルなどの不飽和二重結合を有する化合物などがあるし、
次いで上記した変性剤として代表的なものには無水マレ
イン酸、無水フタル酸の如きジカルボン酸無水物; (
β−メチル)グリシジル(メタ)アクリレートの如きビ
ニル基を有するエポキシ化合物;またはβ−イソシアネ
ートエチル(メタ)アクリレートの如きビニル基を有す
るイソシアネート化合物などがある。
とくに、かかるビニル基含有単官能性化合物で化学変性
された多官能性高分岐状ポリエステルエーテル共重合体
は、さらにスチレンや(メタ)アクリレートなどの他の
ビニル単量体と併用し、靭性にすぐれた架橋性のよい組
成物となすことができるので有利である。
そして、前記した多官能性高分岐状ポリエステルエーテ
ル共重合体(A)と上掲した如き各種の硬化剤(B)と
を必須の成分とし、さらに必要に応じて、公知慣用の添
加剤成分、たとえば着色剤をはじめ、各種充填剤や他の
樹脂類をも配合せしめて本発明の硬化性組成物が得られ
るが、このさい共重合体(A)の100重量部に対して
0.1〜400重量部なる範囲(固形分比)で硬化剤(
B)を用いるのが適当である。
0、1重量部未溝ともなると共重合体(A)の架橋が不
十分になるし、逆に400重量部を超えると、どうして
も耐溶剤性などの性能が劣るようになるので、いずれも
好ましくない。
本発明の共重合体ならびに硬化性組成物は室温で硬化さ
せることもできるし、公知慣用のラジカル開始剤を用い
て加熱下に硬化させることもできるし、さらには公知慣
用の光増感剤を用いて活性エネルギー線により硬化せし
めることもできる。
〔作  用〕
このような構成になる本発明は、そしてかかる構成にな
る本発明の共重合体ならびにそれを含んで成る硬化性組
成物は、以下に示されるような特徴を有するものである
C−カプロラクトンとグリシドールとを必須の成分とし
、必要に応じて開始剤および触媒の存在下に、これらを
反応させて、そのさいに反応の順次を適宜変更し、ある
いは触媒を適宜変更して、さらには開始剤を適宜変更せ
しめることによって、種々の共重合体を形成することで
ある。これが本発明の第一の特徴である。
そうした関係を例示したのが第1図〜第14図の各図面
であるが、そのうちまず、第1図〜第7図は開始剤、ε
−カプロラクトンおよびグリシドールについての説明図
ならびに、末端官能基についてのものであり、官能基数
に応じた各開始剤のモデルを示したのが第1.2.3お
よび4図である。したがって、第1図のように示される
モデルは一方の端には第7図の通りの“二重丸”なる末
端官能基を、他方の端には“−重量”なる非官能基を一
つずつ有する開始剤(−官能性の開始剤)についてのも
のであり、以下、第2図、第3図および第4図はそれぞ
れ、“二重丸”の末端官能基を二つ、三つおよび四つ有
する二官能性、三官能性および四官能性の開始剤につい
てのものである。
また、第5図はε−カプロラクトン開環基のモデル図で
あり、第6図はグリシドール開環基のモデル図であり、
それぞれの図面中における“黒丸”は接合点を示すもの
である。
他方、第8図〜第14図はそれぞれ、各種の構造を有す
る多官能性の高分岐共重合体のモデルを示すものであり
、第8図は二元共重合体、つまり何ら開始剤を用いずに
ε−カプロラクトンとグリシドールとのみから得られる
共重合体の典型的なものであるし、以下、第9図〜第1
4図は開始剤をも用いて得られる、それぞれ箒状分岐高
分子物、枝根状分岐高分子物、ランダム分岐高分子物な
らびに三部の星状高分子物を示す典型的なモデル図であ
る。
すなわち、第8図はグリシドール中の水酸基に他のグリ
シドール中のエポキシ基が逐次付加し、次いでe−カプ
ロラクトンが開環付加した形の二元共重合体を示すもの
であるし、第9図は一官能性の開始剤に1−カプロラク
トンが開環付加し、次いでグリシドールが付加した形の
、いわば箒状分岐高分子物たる三元共重合体を、第1θ
図は二官能性の開始剤にe−カプロラクトンが開環付加
し、次いでグリシドールが付加した形の、いわば枝根状
分岐高分子物たる三元共重合体を、第11図は二官能性
の開始剤に8−カプロラクトンとグリシドールとがラン
ダムに開環付加した形の、いわばランダム分岐高分子物
たる三元共重合体を示すものであるし、第12図は二官
能性の開始剤にグリシドールが付加し、次いでε−カプ
ロラクトンが開環付加した形の、第13図は三官能性の
開始剤に1−カプロラクトンが開環付加し、次いでグリ
シドールが付加した形の、そして第14図は四官能性の
開始剤にグリシドールが付加し、次いで8−カプロラク
トンが開環付加した形のそれぞれ、いわば星状分岐高分
子物たる三元共重合体を示すものである。
このように、多様な分子構造をもった、しかも多(の官
能基および分岐点をもったポリエステルエーテル共重合
体が得られるが、硬化剤と共に用いられる硬化性組成物
においては、上掲された如きランダム共重合体が結晶性
の少ない処から、このランダム共重合体の使用が適切で
ある。
本発明の第二の特徴は、共重合体を構成するそれぞれの
単量体、つまりe−カプロラクトンおよびグリシドール
の性質に基づいて、まず、グリシドールが極めて親水性
の強い構造を形成するのに対し、他方のC−カプロラク
トンが疎水性構造を形成することである。
本発明の共重合体はこのように特異な構造と、それに基
づく特殊な機能を有している。
したがって、グリシドール重合部分とε−カプロラクト
ン重合部分とがブロック状に別々に存在するような構造
をもった形の、たとえば第8.9.1O112および1
3図として示されているような構造の共重合体にあって
は、親水性部分と疎水性部分とが離れて存在する処から
、界面活性剤的な機能を有し、親油性界面活性剤として
有用である。
本発明の第三の特徴は、反応の順序を変えることによっ
て末端に生成する水酸基の活性度が異なる点である。
ε−カプロラクトンが反応後期において開環付加するよ
うな場合には一級水酸基が多くなるし、他方、グリシド
ールが反応後期に付加するような場合には二級の水酸基
が増大することになる。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例および比較例により具体的に説明
・するが、以下において部および%は特に断りのない限
り、すべて重量基準であるものとする。
実施例1 攪拌機、温度計、コンデンサーおよび滴下漏斗を備えた
四ツ目フラスコに、1,6−ヘキサングリコールの1モ
ルとε−カプロラクトンの14モルとテトライソプロピ
ルチタネートの0.001モルとを仕込み、3時間かけ
て180℃まで昇温して5時間保持し、次いで80℃に
降温し、2−メチルイミダゾールの0.002モルを仕
込んでから、グリシドールの5モルを滴下漏斗より30
分間に亘って滴下し、滴下終了後は3時間かけて180
℃まで昇温し、同温度に5時間保持せしめた。
かくして得られた共重合樹脂は半透明性であって、一分
子当りの平均官能基数は7個で、かつ平均分岐点数は5
個で、水酸基価が185、数平均分子量が2100で、
かつ全水酸基中の二級水酸基の存在率が45%なる、第
10図に示される枝根状分岐高分子物であった。以下、
これを共重合体(A−1)と略記する。
実施例2 実施例1と同様のフラスコに、1.6−へキサングリコ
・−ルの1モル、處−カプロラクトンの14モル、グリ
シドールの5モルおよび水酸化リチウムの0.002モ
ルを仕込・み、3時間か1すて180℃に昇温しで同温
度にlθ時間保持した。ここに得られた共重合樹脂は一
分子中のそれぞれ平均官能基数が7個で、かつ平均分岐
点数が5個であって、水酸基価が186で、数平均分子
量が2160で、また全水酸基中の二級水酸基の存在率
が20%なる、第11図に示されるランダム分岐状高分
子物であった。以下、これを共重合体(A−2)と略記
する。
実施例3 実施例1と同様の反応器に、1.6−ヘキサングリコー
ルの1モルおよび弗化硼素エーテラートの0.001モ
ルを仕込み、80℃に昇温してから3時間に亘ってグリ
シドールの5モルを滴下し、次いでε−カプロラクトン
の14モルおよび塩化リチウムの0.002モルを加え
て180℃まで3時間かけて昇温し、さらに同温度に5
時間保持した。
かくして得られた共重合樹脂は半透明であって、−分子
中におけるそれぞれ平均官能基数は7個で、かつ平均分
岐点数は5個であり、また該樹脂の水酸基価は185で
、数平均分子量は2180であり、さらに全水酸基中の
二級水酸基の存在率が5%以下なる、第12図に示され
る星状高分子物であった。以下、これを共重合体(A−
3)と略記する。
実施例4 実施例1と同様の反応器に、ステアリルアルコールの1
モル、ε−カプロラクトンの14モルおよび塩化リチウ
ムのO,OO2モルを仕込み、3時間かけて180℃ま
で昇温し、さらに同温度に5時間保持した0次いで、8
0℃に降温してから弗化硼素エーテラートの0.002
モルを加え、グリシドールの5モルを30分間に亘って
滴下し、滴下後は3時間かけて180℃まで昇温し、さ
らに同温度に5時間保持せしめた。
ここに得られた共重合樹脂は半透明であって、−分子中
におけるそれぞれの平均官能基数は6個で、かつ平均分
岐点数は5個であり、また該樹脂の水酸基は165であ
り、さらに数平均分子量が2000なる、第9図に示さ
れる箒状分岐高分子物であった。以下、これを共重合体
(A−4)と略記する。
実施例5 実施例1と同様の反応器に、エチレンジアミンの1モル
およびグリシドールの5モルを仕込み、80℃に昇温し
で3時間保持し、次いでC−カプロラクトンの14モル
およびジオクチル酸錫塩の0.002モルを加え、3時
間かけて180℃まで昇温し、さらに同温度に5時間保
持した処、−分子中におけるそれぞれ平均官能基数およ
び平均分岐点数が9個および7個であって、水酸基価が
225で、かつ数平均分子量が2050なる黄褐色透明
の共重合樹脂が得られた。このものは第14図に示され
る星状高分子物である。以下、これを共重合体(A−5
)と略記する。
実施例6 実施例1と同様の反応器に、トリス(ヒドロキシエチル
)イソシアヌレートの1モル、ε−カプロラクトンの2
モルおよびジオクチル酸錫塩の0.002モルを仕込み
、3時間かけて180℃まで昇温し、さらに同温度に3
時間保持してから80℃に降温し、グリシドールの6モ
ルを30分間かけて滴下し、さらに同温度に1時間保持
せしめた処、透明であって、−分子中における平均官能
基数および平均分岐点数がそれぞれ9個および7個で、
かつ水酸基価が544なる共重合樹脂が得られたが、こ
のものは第13図に示される星状高分子物であった。以
下、これを共重合体(A−6)と略記する。
実施例7 実施例6と同様にして得られた共重合体(A−6)にβ
−イソシアネートエチルメタクリレートの9モルを加え
て80℃に1時間保持した処、平均官能基が9個なる、
メタクリロイルオキシ基をもった共重合樹脂が得られた
。以下、これを共重合体(A−7)と略記する。
実施例8 実施例2で得られた共重合体(A−2)の1当量に対し
てO,143モルのテトラヒドロ無水フタル酸を付加し
て得られた共重合体(A−8)をキジロール/酢酸ブチ
ルで固形分が60%なる溶液とし、次いでこれに固形分
比が85:15となるように「スーパーベッカミンJ−
820J〔大日本インキ化学工業■製のブチル化メラミ
ン樹脂〕を配合し、さらにこの配合物にPWCが45%
となるように「タイベークR−820J  (石層産業
■製のルチル型酸化チタン〕をも配合し練肉して白エナ
メルを調製した。
しかるのち、この白エナメルをバーコーターで30tt
mなる焼付塗膜厚となるようにQ、 3 m厚の亜鉛鋼
板に塗装し、250℃で2分間焼付けて得られた硬化塗
膜は、鉛筆硬度が5Hで、デュポン衝撃強度が1 kg
X 50e1mであり、しかもゴバン目カット・セロフ
ァンテープ剥離による密着性も10 G/100でlO
%Ht S O4水溶液に24時間浸漬させることによ
る耐酸性、10%NaOH水溶液に24時間浸漬させる
ことによる耐アルカリ性および100時間に及ぶ耐ツル
トスプレー性はいずれも異状がな(、機械的物性ならび
に化学的物性に共にすぐれるものであった。
実施例9 「スーパーベッカミンJ−820」の使用を−・切欠如
した以外は、実施例8と同様に練肉して白エナメルを調
製し、その後は共重合体(A−8)の固形分100部に
対し°ζ「バーノックDN−950J  (大日本イン
キ化学工業■製の脂肪族イソシアネート・プレポリマー
i NCO含有率−13,5%〕の40部を配合して得
られた白エナメルを用いるように変更した以外は、実施
例8と同様にして鉛筆硬度が6Hで、デュポン衝撃強度
が1kgX50cmで、密着性が100/100で、し
かも耐酸性、耐アルカリ性および耐ツルトスプレー性も
共に異状がなく、機械的物性ならびに化学的物性が共に
すぐれた硬化塗膜が得られた。
実施例10 実施例7で得られた共重合体(A−7)の70部にトリ
エチレングリコールジアクリレートの30部およびメチ
ルフェニルグリオキシレートの6部を配合し、次いでこ
の配合物をポリカーボネート樹脂板に塗布し、ウシオ電
機■製(7)UV照射装置’rUV−2001型」を用
いて20秒間なる照射条件で硬化せしめて塗膜を得た。
ここに得られた硬化塗膜は鉛筆硬度が6Hであり、しか
も密着性が100/100なるすぐれたものであった。
実施例11 実施例1で得られた共重合体(A−1)と4.4′−ジ
フェニルメタンジイソシアネートとをNGOloH−0
,5なる当量比で配合し、次いで注型し、80℃で3時
間加熱せしめた処、抗張力が520kg/−で、伸度が
350%で、かつ300%モジュラスが200kg/−
なる強靭なエラストマーが得られた。
この例からも明らかなように、本発明の共重合体は多官
能性で高分岐状物である処から、架橋剤(硬化剤)量が
等当量よりも少なくても硬化性が抜群であり、しかも架
橋密度が高く、すぐれた物性を有する製品を与えること
が知れる。
比較例1 実施例1と同様のフラスコに、グリシドールの5モル、
アジピン酸の7モル、1. 6−ヘキサングリコールの
8モルおよびテトラプロピルチタネートの0.001モ
ルを仕込み、3時間かけて210℃まで昇温し、さらに
同温度に保持して反応を続行させようとしたが1時間後
にゲル化してしまった。
この例は、実施例1〜3における原料仕込比に添い、共
重合体組成に相当する分岐度、分子量および水酸基価を
もった共重合樹脂が得られる筈のものである。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明に従えば多くの官能基および分岐
点を有するポリエステル系共重合体が、ゲル化すること
なく得られるし、しかも製造工程(反応順序)を種々変
更することによって多種多様の分子構造をもった共重合
体を得ることもできることが知れる。
また、このよ−うにして得られる共重合体を硬化剤で硬
化させることにより得られる、つまり本発明の硬化性組
成物から得られる製品は、すぐれた機械的物性ならびに
化学的物性をもった熱硬化性樹脂製品である。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図、第3図および第4図はそれぞれ一官能
性、二官能性、三官能性および四官能性の開始剤を特徴
的に示すモデル図であり、同様に第5図は原料ε−カプ
ロラクトン開環基のモデル図であり、第6図は原料グリ
シドール開環基のモデルであり、第7図は末端官能基を
表示するための記号を示すものである。 第8図から第14図までの各図は、第8図が二元共重合
体、第9図が箒状分岐高分子物、第10図が枝根状分岐
高分子物、第11図はランダム分岐状高分子物、ならび
に第12図、第13図および第14図が各星状高分子物
なる各種の構造を有する本発明の多官能性、高分岐状共
重合体のモデル図である。 代理人 弁理士  高 橋 勝 利 第1図    第2図 伽−−n          @−−−−〇第3図  
  第4図 第7図 第8図 第9図 第11図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、ε−カプロラクトンとグリシドールとを、必要に応
    じて開始剤を存在させて共重合せしめて得られる多官能
    性の高分岐ポリエステルエーテル共重合体。 2、(A)ε−カプロラクトンとグリシドールとを、必
    要に応じて開始剤を存在させて共重合させて得られる多
    官能性の高分岐ポリエステルエーテル共重合体と、(B
    )硬化剤とを必須の成分として含んでなる硬化性組成物
JP60086873A 1985-04-23 1985-04-23 高分岐ポリエステルエ−テル共重合体ならびにそれを含んで成る硬化性組成物 Pending JPS61243823A (ja)

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