JPS61238305A - 管状複層フイルタの製造方法 - Google Patents

管状複層フイルタの製造方法

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JPS61238305A
JPS61238305A JP8197385A JP8197385A JPS61238305A JP S61238305 A JPS61238305 A JP S61238305A JP 8197385 A JP8197385 A JP 8197385A JP 8197385 A JP8197385 A JP 8197385A JP S61238305 A JPS61238305 A JP S61238305A
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Tadanori Komoda
菰田 忠典
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は多孔質支持体に、微細な細孔を有するろ過膜
を付着させた管状の複層フィルタの製造方法に関する。
(従来の技術) 金属あるいはセラミック等から成る機械的強度の大きい
管状の多孔質支持体の内面あるいは外面に、同質の材料
より成る微細な細孔を有するろ過膜を一体に付着させた
複層フィルタは、ろ過抵抗が小さく大流量の流体中の微
細物質のろ過に極めて有用である。この複層フィルタの
製造方法としては、例えば、多孔質支持管内に隔膜形成
用のスラリーを供給して、支持管の回転による遠心力に
よりスラリーを支持管の内面に付着させ、同時に多孔質
支持管の外側を内側よりも低圧に保持してスラリ一層を
圧着後、焼成する方法(特公昭56−8643号公報記
載)、および多孔質支持体を粒径の異なる鉱物粒子を懸
濁した二種類のコーテイング液に順次接触させて付着形
成した各コーティング層を順次加熱乾燥後、焼結させる
方法(特公昭59−48646号公報記載)等が知られ
ている。
(発明が解決しようとする問題点) ところがE記の両方法とも、ろ過膜中に局部的に細孔径
の大きいいわゆるピンホールを生じやすく、また上記の
方法によって製造した複層フィルタはいずれも目詰りを
生じやすく寿命が短いという問題点があった。
この発明は上記従来の問題点を解決するものであって、
ろ過膜中にピンホールを生じにくく、また目詰りを生じ
にくい長寿命のフィルタを得ることができる管状複層フ
ィルタの製造方法を提供しようとするものである。
(問題点を解決するための手段) しかしてこの発明の複層フィルタの製造方法は、管状の
多孔質支持体を液体中に浸漬して該多孔質支持体の細孔
中の空気を脱泡し、細孔中にF配液体を含んだ状態の多
孔質支持体の両端部を封止するとともに該多孔質支持体
内にろ過膜形成用の所定の粒度分布の粉体を含む懸濁液
を充填し、この多孔質支持体を液体中に浸漬した状態で
軸線のまわりに回転させて懸濁液中の粉体を遠心力によ
り多孔質支持体の内壁面に堆積付着させ、その後多孔質
支持体の周囲の液体を排除し、多孔質支持体を軸線のま
わりに回転させて多孔質支持体とその内壁面に付着した
粉体層に含まれる水分を脱水後、焼成することを特徴と
する管状複層フィルタの製造方法である。
この発明において多孔質支持体およびろ過膜形成用の粉
体としては、金属質、高分子質、セラミックス質等のも
のを用いることができるが、耐久性の点からセラミック
ス質のものが好ましく、とりわけアルミナ質のものが特
に好ましい。そして、多孔質支持体とろ過膜形成用の粉
体とに同材質のものを用いると、支持体とろ過膜の焼成
時の密着性が良好で最も好ましい。例えばセラミックス
質の多孔質支持体を例示すれば、アルミナ、シリカ、ム
ライト等の粒子径的5〜200μの粒子の管状あるいは
板状の焼結体が好ましく、またろ過膜形成用のセラミッ
クス質の粉体としては、ろ過膜の所望細孔径に応じた粒
子径(たとえば0.5〜10μ)のF記アルミナ等の粒
子を用いることができる。 この発明の第一工程である
多孔質支持体の細孔中の空気の脱泡は、支持体を水やア
ルコール等の液体中に浸漬し、支持体を液体中で撮動さ
せてもよいが、液体に浸漬した状態で加熱(煮沸を含む
)あるいは減圧に保持すると一層確実に空気が分離除去
できる。この空気の脱泡に用いる液体と、懸濁液形成用
の液体と、多孔質支持体回転駆動時に浸漬させる液体と
は、同一の液体を用いるのが好ましいが、相互に支障な
く溶解し合うものであれば別種の液体あるいは含有成分
の異なる液体を用いてもよい。
この発明において、ろ過膜形成用の粉体は水またはアル
コール等を用いて懸濁液とするのがよく、この懸濁液中
の粉体の濃度は1〜15%(重量)程度とするのがよく
、濃度がこれより高いと堆積速度がかえって遅くなり、
また濃度がこれより低いとろ過膜の膜厚が薄いものしか
得られない。
この発明における多孔質支持体の回転速度は、粉体堆積
付着工程では懸濁液中の粉体に少なくとも1G以上の加
速度が作用するようにたとえば200〜500PPMと
し、脱水工程においては脱水時間短縮のためこれより高
速のたとえば1000〜1500PPM程度とするのが
よい。
(作用) この発明の複層フィルタの製造方法においては、多孔質
支持体を液体中に浸漬して細孔中の空気を脱泡し、この
細孔中に液体を含んだ含液状態の多孔質支持体に、懸濁
液中の粉体を遠心力により堆積付着させてろ過膜を形成
させるので、細孔中の空気が主原因となるろ過膜のピン
ホール発生が皆無となる。
また懸濁液を充填した多孔質支持体を液体中に浸漬した
状態で軸線のまわりに回転させると、多孔質支持体の端
部は封止しであるうえ外周面は浸漬液体で包囲されてい
るため、多孔質支持体内の懸濁液は外部へ流出したり内
部で流動することなく回転支持体と一体となって回転す
る。このため懸濁液中の粉体は液流による撹乱作用等を
受けることなく、回転による遠心力により大粒径のもの
から順に多孔質支持体の内面に向って移動し堆積付着す
るので、得られた粉体層は厚さが均一で、また層中の粉
体は多孔質支持体の内壁面直上の底面部が最も大粒径で
、この内壁面より離れるに従って小粒径のものとなる。
従ってこれを脱水焼成すれば、第2図に示すようにろ過
膜1を構成する粉体2の粒子径および粉体間の細孔径が
、多孔質支持体3の内壁面3aに接するろ過膜1の底面
部1aから表面部(内径部>ibに向ってほぼ連続的に
小径に変化した複層フィルタ4が得られる。
この複層フィルタ4によりろ過をおこなうと被ろ過粒子
は細孔径の最も小さい上記表面部付近に捕捉蓄積されて
ケーキを形成し、表面部を通過した微細な被ろ過粒子は
表面部より細孔径の大きいろ過膜内および多孔質支持体
を通過してしまってろ過膜1内に殆ど残留しない。従っ
て適宜時間ろ過に使用したセラミックフィルタを逆洗す
れば、表面部付近の上記ケーキが除去され目詰りの殆ど
ない状態に回復するのである。
なお脱水時における多孔質支持体の高速回転にともなっ
て、粉体層は遠心力により引締められて局部的に大きい
細孔径の発生が防止される。
(実施例) 以下第1図によりこの発明の一実施例を説明する。
図において、5は軸受6により回転自在に支持された駆
動軸で、モータを原動機とする回転駆動機7により駆動
される。また8は駆動軸5と同一軸線上に配設された従
動軸で、該軸の軸線方向に小距離移動できる軸受9によ
り回転自在に支持されている。駆動軸5および従動軸8
の先端には、フランジ板10および11に係脱する爪1
2をそなえた挾持円板13および14が固着しである。
15は水槽で、駆動軸5および従動軸8の水槽壁貫通部
はシールされている。
上記装置を用いて複層フィルタを製造するには、先ず管
状の多孔質支持体3を別装置を用いて水中に浸漬して煮
沸脱泡後自然冷却し、細孔中に水分が充満した含水状態
の多孔質支持体3の両端面と、小穴16を中心に有する
フランジ板10および11との間にOリング17を挾ん
で連結ボルト18を締込み、多孔質支持体3の両端部を
封止する。この封止品をフランジ板10側を上側にして
立て、ろ過膜形成用の粉体を含む懸濁液19を小穴16
から多孔質支持体3内に充填し、小穴16をゴム栓20
で封止する。次にこの充填量を、多孔質支持体3の軸線
を水平にして挟持円板13.14間に挾持させ、水槽1
5内に水21を充填する。続いて回転駆動機7により多
孔質支持体3を回転させれば、懸濁液19内の粉体は遠
心力により大径の粒子より順次多孔質支持体3の内壁面
3a上に堆積付着する。所定時間回転後、コック22を
開いて水槽15内の水21を排水し、ゴム栓20を除去
し、回転駆動機7により多孔質支持体3を高速回転させ
て多孔質支持体3および内壁面3aに付着した粉体層の
脱水をおこない、その後多孔質支持体3を装置から取出
して乾燥後常法により粉体の焼結温度で焼成すれば、内
壁面3aにろ過膜1が一体に固着した複層フィルタ4が
得られる。
上記の多孔質支持体3として、平均粒子径60μのアル
ミナを主成分とする焼成した管状体く外径30m+、内
径24N11長さ500m)を用い、平均粒子径1μく
粒度分布中:0.5〜10μ)のアルミナを主成分とす
る粉体に水を加えて水分98%の懸濁液を調整し、これ
らの材料を用いて上記装置により上記工程を経て得た複
層フィルタ4のろ過膜の特性を第1表に示す。ただし多
孔質支持体3の脱泡は水中で3時間煮沸しておこない、
また粉体付着工程において多孔質支持体3は28ORP
Mで5分間回転させ、脱水工程においては1l100R
Pで3分間回転させた。
また第1表には、参考例として、上記実施例の工程にお
ける水槽15への水21の充填をおこなわず、ゴム栓2
0を除去して空中で多孔質支持体3を回転させ、その他
は上記実施例と同条件で製造した複層フィルタのろ過膜
の特性値を併記し、さらに従来例として、多孔質支持体
の脱泡をおこなうことなく乾燥状態のままで懸濁液を充
填し、その他は上記参考例と同条件で製造した複層フィ
ルタのろ過膜の特性値を併記しである。
なお表中の最大気孔径は、細孔中の水の表面張力とエア
ー圧力の関係から計算する水中発泡法により求め、ろ過
膜厚さおよび平均粒子径はセラミックフィルタを切断し
て実体顕微鏡で計測し、ま第    1    表 寸法の単位:μm また上記実施例および従来例で得た複層フィルタを用い
て、試験液のろ過をおこなって得たろ過性能試験結果を
第2表に示す。すなわち、試験液として#8000研摩
材(粒径0.5〜1.5μ)を濃度1100PPとなる
ように水に添加したスラリーを用い、ろ過差圧1υ/ 
ciのもとて2時間ろ過をおこない、その後清水を逆に
流す逆洗操作によりセラミックフィルタを洗浄し、逆洗
後の透水量と試験前の未使用品の透水量の比を透水量回
復率として算出した。なお前記参考例で得た複層フィル
タは、ろ過膜内の粒子分布が従来例の場合と同じなので
試験を省略した。
第    2   表 上表から明らかなように、従来例のフィルタではろ過膜
中に細かい研摩材粒子が侵入してろ過膜内の目詰りがど
んどん進行していくのに対し、実施例のフィルタではろ
過膜表面部の細孔径が小さく、ろ過膜内部はど細孔径が
大きくなっているため、ろ過膜内の目詰りが著しく少な
いフィルタが得られた。
この発明は上記実施例に限定されるものではなく、たと
えば多孔質支持体の封止や回転駆動などは上記以外の機
構を用いておこなってもよく、また多孔質支持体の回転
駆動は粉体付着時と脱水時とで別の装置を用いておこな
うこともできる。
(発明の効果) 以上説明したようにこの発明によれば、ろ過膜部のピン
ホールがほとんどなく、目詰りを生じにくく寿命の長い
有用な管状複層フィルタを得ることができ、得られたフ
ィルタは細菌ろ過、食品ろ過、バイオリアクタ、水処理
等の各分野に広く利用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明方法に使用する装置の一例を示す縦断
面図、第2図はこの発明によって得られる複層フィルタ
の部分拡大断面図である。 1・・・ろ過膜、2・・・粉体、3・・・多孔質支持体
、3a・・・内壁面、4・・・複層フィルタ、5・・・
駆動軸、7・・・回転駆動機、8・・・従動軸、1o・
・・フランジ板、11・・・フランジ板、13・・・挾
持円板、14・・・挾持円板、15・・・水槽、19・
・・懸濁液、20・・・ゴム栓、21・・・水。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 管状の多孔質支持体を液体中に浸漬して該多孔質支
    持体の細孔中の空気を脱泡し、細孔中に上記液体を含ん
    だ状態の多孔質支持体の両端部を封止するとともに該多
    孔質支持体内にろ過膜形成用の所定の粒度分布の粉体を
    含む懸濁液を充填し、この多孔質支持体を液体中に浸漬
    した状態で軸線のまわりに回転させて懸濁液中の粉体を
    遠心力により多孔質支持体の内壁面に堆積付着させ、そ
    の後多孔質支持体の周囲の液体を排除し、多孔質支持体
    を軸線のまわりに回転させて多孔質支持体とその内壁面
    に付着した粉体層に含まれる水分を脱水後、焼成するこ
    とを特徴とする管状複層フィルタの製造方法。 2 多孔質支持体およびろ過膜形成用の粉体がいずれも
    セラミックス質から成る特許請求の範囲第1項記載の管
    状複層フィルタの製造方法。 3 懸濁液中の粉体の濃度が1〜15%(重量)である
    特許請求の範囲第1項または第2項記載の管状複層フィ
    ルタの製造方法。
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