JPS6123742Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はガス器具せんにおいて微調整領域に入
つたことを明確に使用者に判らせるようにするこ
とを目的とするガス器具せんに関するものであ
る。

従来の微調整ガス器具せんにおいてはツマミの
どの角度位置より微調整が可能か、あるいはどの
位置でトロ火になつているかはツマミの位置のみ
では判らず炎を見ながら調整を行なつていた。通
常コンロの上になべ等の器具が載せてあるので炎
を見るために腰をかがめてコンロのわずかなすき
間から炎を見なければならなかつた。又、トロ火
として適当な炎の大きさに調節するためにトロ火
を急速には操作できず、炎が弱すぎて少しの風で
消えないようにゆつくり注意深くツマミの操作を
しなければならない等の不都合があつた。

本考案は上述の点に鑑みてなされたもので、あ
る程度無造作にツマミを回してもトロ火として最
適な位置に達したときに、ツマミを連結してなる
シヤフトを一部収納してなるシヤフトケースに設
けた凹部シヤフトとともに回動する小球が落ち込
むようにしてツマミを操作している人に軽い音と
手に伝わる振動とを報知してトロ火の領域に入つ
たことを明確に知らせるようにしたガス器具せん
を提供するものである。

以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図は微調整時の本考案実施例を示すガス器
具せんの断面構成図、第２図はシヤフトを下部へ
押し下げ、「止」位置から「開」位置へ回転して
いる時の使用状態図、第３図は第１図のＡ−Ａ線
断面図、第４図はＢ−Ｂ線断面図、第５図はスナ
ツプ用金具の斜視図、第６図は本考案のガス器具
せんの閉子回転角度に対するガス流量特性図であ
る。

図において、１は閉子８と連動するシヤフトで
このシヤフトの軸方向に直角に貫通孔を設け、内
部にスプリング４を設置し、両端に小球３を取り
付ける。２はシヤフトケースとして作用するキヤ
ツプであるが内側にはスナツプ用金具６を装着し
て上記スプリング４の円周方向に働らく付勢力に
よつて上記小球３がスナツプ用金具６の通常の操
作によりシヤフトを回転できる程度の弱い力にて
内側壁面に圧接されている。このスナツプ用金具
６には途中に上記小球３が落ち込む程度の大きさ
を有する凹部９を設けている。この凹部９は上記
小球３が落ち込む回転角度にて「トロ火」になる
ように設定されている。５はシヤフト１と閉子８
との間に装着され、シヤフト１をシヤフトケース
２の頂部内壁へ圧接する閉子スプリングであつ
て、ガス器具せんの「止」位置から「開」位置ま
でシヤフト１を回転する場合には上記シヤフト１
を上記閉子スプリング５の付勢力に抗して下側に
押して「止」位置から少なくとも「トロ火」状態
よりも多くのガス流量が得られる位置まで回転し
て周知の点火手段により着火するのである。７は
ガス器具せん本体である。

次に本考案の特徴である「トロ火」状態を報知
する動作の説明をする。

まず、「開」位置方向に回転するときシヤフト
１は押し下げられているので上記小球３はスナツ
プ用金具６の下部周壁部６′を圧接しながら移動
することになる。さて、今度は、「トロ火」状態
にするためにシヤフト１を逆方向に回転するので
あるが、このときは、シヤフト１を押し下げない
ので、上記小球３はスナツプ用金具６の上部周壁
部６″を通過し、上記凹部９に落ち込む（係合す
る）ことにより軽い音を発生するとともに振動が
シヤフトを通じて伝達されガス器具せんの使用者
に「トロ火」状態になつたことを明確に知らせる
ことができる。第６図の閉子回転角度Ｐの位置に
相当する位置が上記小球３が凹部９に落ち込む位
置である。

尚、上記実施例においては、シヤフトに貫通孔
を設けているが、貫通孔でなくともスプリングを
介して小球を装着する構造であれば本考案実施例
と同じ機能を有することは言うまでもない。又、
スナツプ用金具の代りにキヤツプに小球の飛び出
さない程度の小さい貫通孔を設けてもよい。さら
にはスナツプ用金具の凹部を複数個設けて異なる
ガス流量状態を設定することも可能である。

以上に説明したように本考案は閉子と連動し且
つ軸方向に移動可能なシヤフトを設けると共にこ
のシヤフトを収納するシヤフトケースを設け、上
記シヤフトを閉子から離間してシヤフトケースの
頂部内壁へ圧接する閉子スプリングを設け、上記
シヤフトを上記閉子スプリングに抗して押し込み
開方向へ回路させるようにして成るガス器具せん
において、 上記シヤフトの外周部に、上記シヤフトケース
の内側壁面に向つて弾圧される小球を設けると共
に、 シヤフトケースには、上記閉子が微調整位置に
あり、シヤフトを押し込んでいない状態で且つ上
記小球が通過するシヤフトケース上部周壁部に当
該小球を係合する凹部を形成したから、「止」位
置から「開」位置までシヤフトを回転する場合に
はシヤフトを押し込んでいるので凹部と小球とが
係合することがなくシヤフトをスムーズに回転さ
せることができるが、 逆に、通常の「強」あるいは「中」発熱状態か
ら「トロ火」状態に移行する際にシヤフトを
「閉」位置方向に回動するだけで、小球が凹部に
落込むときの振動及び音を感知してきわめて容易
に「トロ火」状態を得ることができるとともに常
に一定にした「トロ火」状態を急速なる操作によ
つても安定に行なうことができる実用価値の高い
ガス器具せんである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す微調整時のガス
器具せんの断面構成図、第２図は第１図の要部使
用状態図、第３図は第１図のＡ−Ａ線断面図、第
４図はＢ−Ｂ線断面図、第５図はスナツプ用金具
の斜視図、第６図はガス流量特性図であつて、１
はシヤフト、２はキヤツプ、３は小球、４はスプ
リング、６はスナツプ用金具、７はガス器具せん
本体、８は閉子、９は凹部である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 閉子と連動し且つ軸方向に移動可能なシヤフト
   を設けると共にこのシヤフトを収納するシヤフト
   ケースを設け、上記シヤフトを閉子から離間して
   シヤフトケースの頂部内壁へ圧接する閉子スプリ
   ングを設け、上記シヤフトを上記閉子スプリング
   に抗して押し込み開方向へ回転させるようにして
   成るガス器具せんにおいて、 上記シヤフトの外周部に、シヤフトケースの内
   側壁面に向つて弾圧される小球を設けると共に、 シヤフトケースには、上記閉子が微調整位置に
   あり、シヤフトを押し込んでいない状態で且つ上
   記小球が通過するシヤフトケース上部周壁部に、
   当該小球を係合する凹部を形成したガス器具せ
   ん。