JPS6123564Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 この考案は、書棚などのキヤビネツトの上面と
天井面との間などに生ずる隙間を塞ぐ幕板を取付
けるための幕板取付装置に関するものである。

〔背景技術〕

書棚などのキヤビネツトの上面と天井面との間
に生ずる隙間を塞ぐために、従来より幕板が使用
されている。ところが、従来は幕板をＬ形具など
で天井面に釘、木ねじなどによつて固定するもの
であつたため、幕板とキヤビネツトとの間に隙間
ができることが多く、このためキヤビネツトの固
定機能を有していなかつた。したがつて、従来の
幕板では地震などの衝撃に対してキヤビネツトの
転倒防止を図ることができなかつた。

〔考案の目的〕

この考案の目的は、幕板にキヤビネツト固定機
能を付与した幕板取付装置を提供することであ
る。

〔考案の開示〕

この考案の幕板取付装置は、幕板の内面に取付
ける取付面部とこの取付面部から突設したねじ穴
付の水平面部とからなる取付部材と、前記水平面
部のねじ穴に螺合した垂直姿勢のねじ棒と、この
ねじ棒の一端に回動自在に取付けた水平姿勢の接
面プレートと、この接面プレートを天井面、床面
などの水平固定面に固定する木ねじ等の固定具と
を備えたものである。

このため、この考案によれば、接面プレートを
固定具で天井面、床面などの水平固定面に固定
し、この接面プレートに回動自在に取付けたねじ
棒を回転させると、このねじ棒に螺合しかつ幕板
内面に取付けられた取付部材がねじ棒に沿つて垂
直方向に移動し、さらにこれに応じて幕板も垂直
方向に移動するので、幕板をキヤビネツトに密接
させることができ、さらに幕板は取付部材、接面
プレートおよび木ねじを介して天井面などの水平
固定面に固定されているので、キヤビネツトを水
平固定面に強固に固定することができ、地震など
の振動に対してもキヤビネツトが転倒するのを確
実に防止することができる。

実施例 この考案の一実施例を第１図ないし第５図に基
づいて説明する。すなわち、この幕板取付装置
は、幕板Ｃの内面に取付ける取付面部１とこの取
付面部１から幕板内方に突設したねじ穴２付の水
平面部３とからなる取付部材４と、前記水平面部
３のねじ穴２に螺合した垂直姿勢のねじ棒５と、
このねじ棒５の一端に水平姿勢で回動自在に取付
けた四辺形の接面プレート６と、この接面プレー
ト６を天井面Ｂに固定する木ねじ等の固定具７と
を備えたものである。

前記取付面部１は断面がＬ字形に形成され、コ
字形断面の幕板Ｃの入隅部に配設される。この取
付面部１には幕板Ｃ内面に固定するための木ねじ
挿通孔１ａが形成される。

また、ねじ棒５の上端に接面プレート６を回動
自在に取付けるには、第２図に示すように、接面
プレート６の下面に形成した抜止用内向フランジ
６ａに、ねじ棒５の上端に設けた係止用円板５ａ
を係止させる。

この実施例の幕板取付装置は、第３図に示すよ
うに、部屋内に据付けたキヤビネツトＡの上面と
天井面Ｂとの間に生じた隙間をコ字状の幕板Ｃで
塞ぐようにしたものである。

以下、この幕板Ｃの取付手順を説明する。ま
ず、第４図に示すように幕板Ｃ内面の入隅部に取
付部材４の取付面部１を当てがい、第５図に示す
ように木ねじ８で固定する。ついで、接面プレー
ト６を回転させて接面プレート６の上面に突設し
た固定具７（木ねじ）を天井面Ｂにねじ込み、接
面プレート６を天井面Ｂに密接固定する。しかる
のち、キヤビネツトＡを幕板Ｃ下方の所定位置に
据え付ける。この場合、キヤビネツトＡの据え付
けを容易にするために、あらかじめねじ棒５を回
転させて幕板Ｃを上昇させ、キヤビネツトＡと幕
板Ｃとの間に隙間をつくつておく。キヤビネツト
Ａの設置後、ねじ棒５を前記と逆方向に回転させ
て幕板Ｃを下降させ（第５図に矢印で示す）、下
端面をキヤビネツトＡに密接させて幕板Ｃの取付
けを完了する。なお、キヤビネツトＡ設置後のね
じ棒５の回転操作は、たとえばキヤビネツトＡの
天板にドライバなどの治具を挿通させるための貫
通孔（図示せず）を設けておき、この貫通孔より
治具を幕板Ｃ内に入れ、ねじ棒５の下端に係合さ
せるようにする。

このようにして接面プレート６を天井面Ｂに固
定し、幕板Ｃの下端面をキヤビネツトＡ上面に密
接させることにより、キヤビネツトＡが固定さ
れ、地震などの振動に対してもキヤビネツトＡが
転倒するのを確実に防止することができる。

なお、以上の説明は幕板を天井面Ｂとキヤビネ
ツトＡとの間に取付ける場合についてのものであ
るが、第６図に示すように床面Ｄとキヤビネツト
Ａ下面との間に配置した幕板C′にも同様にして
適用可能である。すなわち、第４図に示すのと同
様なコ字形の幕板C′を床面ＤとキヤビネツトＡ
との間に介在させ、この幕板C′の内面に取付部
材４を取付け、この取付部材４に螺合したねじ棒
５の下端に設けた接面プレート６を固定具７によ
つて床面Ｄに密接固定し、キヤビネツトＡの底板
に設けた貫通孔より治具を差し込んでねじ棒５を
回転操作して幕板C′を上昇させ、キヤビネツト
Ａを上方に持ち上げ、キヤビネツトＡをその上部
に設けた通常の上部幕板Ｅを介して天井面Ｂに密
接させて固定するのである。

このように床面ＤとキヤビネツトＡ下面との間
に配置した幕板C′にこの考案の幕板取付装置を
適用しても、前記と同様にしてキヤビネツトＡを
固定しその転倒防止を図ることができる。

〔考案の効果〕

この考案によれば、接面プレートを固定具で天
井面、床面などの水平固定面に固定し、この接面
プレートに回動自在に取付けたねじ棒を回転させ
ると、このねじ棒に螺合しかつ幕板内面に取付け
られた取付部材がねじ棒に沿つて垂直方向に移動
し、さらにこれに応じて幕板も垂直方向に移動す
るので、幕板をキヤビネツトに密接させることが
でき、さらに幕板は取付部材、接面プレートおよ
び木ねじを介して天井面などの水平固定面に固定
されているので、キヤビネツトを水平固定面に強
固に固定することができ、地震などの振動に対し
てもキヤビネツトが転倒するのを確実に防止する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の斜視図、第２図
はその部分縦断面図、第３図はキヤビネツトの据
付例を示す側面図、第４図は幕板取付装置の幕板
への取付位置を示す概略平面図、第５図は幕板取
付け状態を示す縦断面図、第６図は他の幕板取付
け状態を示す縦断面図である。 １……取付面部、２……ねじ穴、３……水平面
部、４……取付部材、５……ねじ棒、６……接面
プレート、７……固定具。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 幕板の内面に取付ける取付面部とこの取付面
   部から突設したねじ穴付の水平面部とからなる
   取付部材と、前記水平面部のねじ穴に螺合した
   垂直姿勢のねじ棒と、このねじ棒の一端に回動
   自在に取付けた水平姿勢の接面プレートと、こ
   の接面プレートを天井面、床面などの水平固定
   面に固定する木ねじ等の固定具とを備えた幕板
   取付装置。 (2) 前記固定具が前記接面プレートのねじ棒非連
   結面から突設された実用新案登録請求の範囲第
   (1)項記載の幕板取付装置。