JPS6122692Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、粉砕機のソータに関するもので、粉
砕機のスクリユーフイーダ部分を、粉砕機本体へ
のランナーの供給のみに使用せずに、製品の分類
支分けに使用させ、より高能率の粉砕化を図るこ
とを目的と為した。

従来、ランナーを粉砕させるには、プラスチツ
ク等で形成した製品を先ず分別し、その後で、そ
の残りくず（ランナー）を粉砕機に送入して、そ
れを細かに粉砕し、再度製品化する原料と化して
いた。そして、この粉砕機にそのランナーを送入
するには、スクリユーフイーダが用いられる。こ
のスクリユーフイーダの用途は、この「ランナー
の粉砕機への送入」だけであつて、せいぜい途中
で、ボルト等の異物を排除する機能を有する程度
であつた。

ところが、本考案では、その着眼点を変え、こ
のフイーダに当る部分を積極的に利用し、その主
役割をソータ（分類機）として使用させたのであ
る。

本考案に係る粉砕機のソータを、その一実施例
とその添附図面をもつて以下に群述する。

第１図は、本考案に係る粉砕機のソータの一実
施例の平面図であるが、図中、ハウジング１が有
り、該ハウジング１内には回動自在のオウガ２が
設けられている。該オウガ２の刃の先端３には一
対のリバースフライト４・４の下方の一側面が接
触している。該一対のリバースフライト４・４の
上方の他側面は、上記のハウジング１の内壁に密
着されている。なお、この一対のリバースフライ
ト４・４は、このハウジング１の内壁の密着位置
の調整およびその着脱を自在にすると良い。そし
て、上記の一対のリバースフライト４・４は、上
記のオウガ２の軸５と平行に設けられている。上
記のハウジング１の上端には、一対のくびれ６・
６が有る。該くびれ６・６は、上記の一対のリバ
ースフライト４・４に対し、平行となる位置に有
る。そして、上記のオウガ２の先端附近には、片
屋根形カバー７が設けられている。これは、第１
図の如くに、その平面図が四方形で、第２図の側
面図に示す如く、その先方が低く傾斜している。
しかして、上記のハウジング１の底部には、オー
プニング８が設けられている。

以上の構成をもとに、本考案に係る粉砕機のソ
ータの動作・作用を以下に説明する。

先ず、製品Ａおよび残りくずＢが混在したプラ
スチツク等は、ホツパ９から投入される（第２・
３図参照）。すると、第１図に明示されている如
く、上記のハウジング１の底部には大変大きなオ
ープニング８が有るので、製品Ａはこのオープニ
ング８からストレートに下方に落下し（第２・３
図参照）、大変能率よく選別される。すなわち、
例えば、タイプライターのキー等をプラスチツク
で形成する場合、その金型で作られた各キーは大
変に細長いプラスチツク（そのキーと同じもの）
で連結した状態で、その金型より取り出される。
この、細長いひもや網状のプラスチツクは、その
製品であるキーＡより簡単に分離され得るが、そ
のキーＡと、その細長いプラスチツクのくずＢと
は混在した状態に有る。そこで、これを上記ホツ
パ９から投入すれば、そのキーＡは、上記のオウ
ガ２の刃のピツチより小さいのでストレートにそ
の間を通過し、上記のオープニング９を通じ下方
に落ちる。

一方、その細長いプラスチツクのくずＢは、ひ
も状や網状になつているため、上記のオウガ２の
刃のピツチよりも大変に大きい（「がさ」が有
る）。そのため、そのピツチを通過することは不
可能である。そして、第３図の正面断面図が示す
如く、一対のリバースフライト４・４をもつて、
上記のハウジングを上室１０と下室１１に二分し
ているため、そのくずＢは、その上室１０内に留
められる。そして、上記の一対のリバースフライ
ト４・４は傾斜状に設けられており、上記の一対
のくびれ６・６と共動し、そのくずＢを反転させ
る方向の力を与える。これによつて、そのくずＢ
内に挾まつていたり、固着していたりしている製
品たるキーＡすらも、これでもまれ、そのくずか
ら容易に離脱する。また、このくびれ６・６によ
つて、上記のくずＢが外部に飛び出すことを防い
でいる。一方、この一対のリバースフライト４・
４の傾斜によつて、外側に押出された製品たるキ
ーＡすらもその内側に戻し、下方のオープニング
８より落下せしめている。一方、上記の一対のリ
バースフライト４・４によつて、上記の下室１１
に入つたキーＡが、はね返つて上記のホツパ９外
に飛び出すことを防いでいる。

こうして、そのくずＢは、上記の一対のリバー
スフライト４・４で作られた上室１０内を、上記
のオーガ２で先方に送られ（第２図参照）、粉砕
機の粉砕部分に運ばれる。

この時、上記のオーガ２の先端附近には、片屋
根形カバー７が有るので、さらに、そのくずＢは
圧縮され、大まかに粉砕され、次のステツプでの
本格的粉砕が容易になるように為している。ま
た、この圧縮力が、その後方のくずＢにも伝わ
り、製品たるキーＡが、そのくずＢから容易に離
脱する一助をも為す。なお、この片屋根形カバー
７は、円錘筒状ではなく、平面図が四角形状（第
１図参照）である。これは、タイプライターのキ
ーのくずであるプラスチツクＢ等は、「円錘筒に
於る、余りに強大な圧縮に用いるようなパワーを
与え、無理に送り込む」と云う必要はなく、これ
に伴なう併害を除いているためである。したがつ
て、よりスムーズな送り込みが可能となつてい
る。

なお、上記のオーガ２の刃は二重巻となつてお
り、その製品、ＡとそのくずＢとが適度に選別出
来、そのくずは落下しないようになつている。

以上の如く、上記のオープニング８を大きく設
け、上記のオーガ２の刃の間から製品がストレー
トに落下するように為したゆえに、その製品の分
別が能率良く為せ、省力化が図れた。これによつ
て、別の装置なしで、目的物のみ粉砕出来る粉砕
機が可能となつた。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係る粉砕機のソータの一実
施例の平面図である。第２図は、その側面断面図
であり、第３図は、その正面断面図を示す。 図中、１……ハウジング、２……オウガ、３…
…刃の先端、４……リバースフライト、５……オ
ウガの軸、６……くびれ、７……片屋根形カバ
ー、８……オープニング、９……ホツパ、１０…
…上室、１１……下室、である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ハウジング、該ハウジング内に設けられた回動
   自在のオウガ、該オウガの軸方向に平行に設けら
   れたものであつて該オウガの両側面に当る刃の先
   端に下方の一側面が極めて近くに位置しその上方
   の他側面が上記のハウジングの内壁に密着された
   一のリバースフライト、該一対のリバースフライ
   トと平行に為すものであつて上記のハウジングの
   上端に設けられた一対のくびれ、上記のオウガの
   先端附近に位置するものであつてその先方が低く
   傾斜している片屋根形カバー、および、上記ハウ
   ジングの底部に設けられたオープニング、より構
   成することを特徴とした粉砕機のソータ。