JPS61226909A - 非晶質合金薄帯の鉄心加工方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、非晶質磁性合金薄ｉｉ電磁機器用の鉄心に加
工する方法に関するものである。

（従来の技術） 変圧器や回転機などの電磁機器に使用される鉄心材料は
、磁気特性が良い事が必要で、従来から、珪素鋼帯が用
いられてきた。

近年、急冷凝固した非晶質合金材料が工業的規模で作ら
れる様になり、変圧器等の鉄心材料に応用されつつある
。これらの非晶質合金薄帯は、珪素鋼薄帯にくらべて、
電気抵抗が高く、板厚も薄く、且磁気異方性も小さく、
鉄損が大幅に下がり、特に巻鉄心材料として期待されて
いる。

これらの非晶質合金薄帯は、実用材料として鉄心に使用
される場合、敷部以上の幅をもち、コイル状、又は積層
板状に加工される。例えば、変圧器巻鉄心の場合、数ｍ
から数十ｍ幅に鋳造された非晶質合金薄帯は、所定の巻
鉄心形状に加工され、しかる後にたいていの場合磁場中
で焼鈍される。

この焼鈍を行うことで、鋳造時の歪を解放し、所定方向
に磁化容易軸を揃え、鉄心の磁気特性を大幅に向上させ
得る。同時に非晶質合金薄帯の構造緩和が起シ、非晶質
合金薄帯は、外力なしで鉄心形状を保つようになる。

この様にして得た鉄心は通常、方向性珪素鋼板の鉄心に
くらべ鉄損が晃程度の良好な磁気特性を示す。鉄心の磁
気特性は、鉄心にすることで一般に悪くなり、その変化
は鉄損比で表わされ、ビルディングファクター（以下Ｂ
、Ｆ、と記す）と呼ばれる。非晶質合金薄帯のＢ、Ｆ、
は珪素鋼にくらべて高く、ストレート単板の鉄損と比較
した場合、２．０〜３．０程度になり、低鉄損という非
晶質合金の特性が十分に生かされていないという問題点
がある。

変圧器用に使用される場合、非晶質合金薄帯は、出来る
だけ広幅の非晶質合金薄帯で鉄心を作る方が加工能率が
良い。しかし広幅材料で鉄心を作製する場合は、積層巻
き時に皺を発生させ鉄心の磁気特性を悪くする場合が多
く、Ｂ、Ｆ、　’ｉ大きくしていた。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明は、非晶質合金磁性薄帯を用いた鉄心の鉄損を下
げるため、積層巻き体の皺発生を防止することを目的と
するものである。

（間頃点を解決するための手段） 本発明は、鉄心の積層状態での形状を改善して鉄心の鉄
損を向上させ、Ｂ、Ｆ、　′ｆｔ小さくすることを骨子
とする。

すなわち、本発明は、非晶質合金薄帯を巻鉄心に加工す
る際に、非晶質合金薄帯の形状に応じて、鉄心巻枠の幅
方向の周長を変えて、積層巻鉄心の内部に非晶質合金薄
帯の皺を残さない様に幅方向に密着させて巻き、しかる
後焼鈍を行い、鉄心の鉄損全改善するものである。

本発明者等は、非晶質合金薄帯鉄心の磁気特性、特に鉄
損の変化を詳細に調べた結果、鉄心の鉄損が悪くなる場
合、鉄心に積層巻きした薄情に皺を発生しており、特に
幅方向に不均一な皺発生が見られる場合、鉄損の劣化が
顕著であることを見出し、皺発生を防止し、鉄心の鉄損
を向上せしめる本発明に到った。

非晶質合金薄帯は、鋳造の１１の形状で使用され、通常
、珪素鋼の製造で行われる形状知性グロセスがない。従
って鋳造１までの形状が重要になるが、急冷凝固される
こと、ノズルの加工精度。

高温時の変形、冷却ロールの膨張等の変動要因によシ、
非晶質合金薄帯の′形状は不安定で、いわゆる耳波や、
中伸びが発生し易いし、幅方向の板厚偏差も大きい。こ
れらの傾向は、薄帯幅が広くなる程大きくなシ、実用上
１０謹以下の幅では問題とならない。

本発明者らは、これらの非晶質合金薄帯を鉄心に巻き加
工する際、 ■　耳波等の形状不良が、鉄心枠に巻つけて積層巻きを
していくと、巻き周径が非晶質合金薄帯の幅方向で異シ
皺を発生する原因となる。

■　この発生傾向は、巻き枠径が大きくなる程顕著にな
シ、直線部（径がｏＯ）では、波状とな″って残る。５
０ｍφ径以下では皺発生は殆んどない。

■　巻き加工に続く焼鈍工程で、非晶質合金薄帯の構造
緩和が起シ、鉄心中に発生した皺は定着する。

■　こうして鉄心中に残留した皺は、鉄心の磁気性性を
悪くし、Ｂ、Ｆ’、を大きくする。

という過程で、非晶質合金薄帯鉄心の磁性が悪くなって
いく事を見出した。

Ｂ、Ｆ、を向上させるには、この皺発生をなくす必要が
ある。また皺発生が明確に見られない場合も、不均一応
力を残し、鉄損を劣化させる要因となる。

本発明は、非晶質合金薄帯鉄心の積層非晶質体に、皺を
発生させない加工法を提供することにある。即ち第１図
に示す様に、非晶質合金薄帯２の幅方向の形状に合わせ
て鉄心の巻き枠１の幅方向に周長１−１を変えて、非晶
質合金薄帯２を巻き加工する。巻き枠１の形状は、幅方
向に分割して、周長１−２を変えてもよいし、連続的に
周長を変えて吃よい。第１図は非晶質合金薄帯の片伸び
の耳波Ａの例を示す。同図（、）は連続的に枠周長１−
１を変えた場合、同図（ｂ）は４分割にして周長１−２
を変えた場合を示す。

例えば前記（、）の如く連続的に周長を変える場合は、
一定圧を巻き締め力に対抗して、巻き枠幅方向に付与す
ることで可能になる。その−例として、弾性物質のシー
ト４を円筒状の巻き枠３に巻き、その上に非晶質合金薄
帯２を一定張力で巻き加工することで簡単に達成される
。

また上記（ｂ）の如く分割して周長を変える場合、非晶
質合金薄帯２の幅方向に耳波Ａや伸びのある位置に円筒
状の巻き枠３に波高さに応じた厚みのテープ５を巻きつ
けることで巻周長１−２を変え得る。更には巻き枠１を
予め周方向に数個に分割して、油圧や、バネによシ一定
圧を付与しく図示せず）、幅方向に非晶質合金薄帯形状
に応じて巻周長を変えることもできる。

（実施例１） 厚さ２５μｍ１幅１００ｍｍ、組成Ｆｅ７９．５Ｂ１５
．１”’６．９ＣＯ，５（それぞれ原子％）の非晶質合
金薄帯を径１５０眉φのステンレス腰巻き粋に張力２　
ｋｇで巻きトロイダルコアを作製した。非晶質合金薄帯
の形状は、幅両端に高さ１ｗ＋の耳波であった。トロイ
ダルコアに巻き加工するに際し、ステンレス腰巻き枠に
そのまま巻きつけてトロイダルコアとした場合（Ａ）と
、巻き枠に３＋ｗ厚さの耐熱有機弾性体のシートを巻き
その上から、非晶質合金薄帯を巻きつけてトロイダルコ
アとした場合（Ｂ）とに分けた。

とれらのトロイダルコア全Ｎ２雰囲気中で磁界焼鈍を行
い、１．３Ｔ、５０Ｈｚで鉄損測定を行った。

その後トロイダルコアを解体して、非晶質合金薄帯積層
体の皺発生状況を調べた。表１にその結果を示す。本発
明によシ皺発生を無くした鉄心Ｂでは、鉄損は、鉄心Ａ
にくらべて、約半分に減少出来た。

表　　１ （実施例２） 厚さ２２μｍ５幅１００　ｍｍ　、組成Ｆｅ７９．５Ｓ
ｉ７．ＩＢ［、ＩＣ０ｊ　（各々原子％）の非晶質合金
薄帯を１００咽Ｘ２００ｓｎｍの角形巻き枠に張力２　
ｋｇで巻き、巻き鉄心とした・非晶質合金薄帯の形状は
、高さ１霞、幅１５ｍの片側耳波であった。巻き鉄心と
するに際し、巻き枠幅方向で薄帯耳波に相当する位置に
耐熱チーｆを幅２０　ｍ　、高さ１ｍに巻き、その上か
ら非晶質合金薄帯を巻いた鉄心Ｃとした。比較のため巻
き枠にテープを巻かずそのまま巻き鉄心としたの）。磁
界焼鈍後、１．３　Ｔ　、　５０　Ｈｚで鉄損全測定し
、しかる後非晶質積層体の形状を調査した。

結果を表２に示す。

表　　２ 本発明による鉄心Ｃは積層体の形状が良好で鉄損も良好
であった。

（発明の効果） 以上説明したように、本発明によれは非晶質合金？Ｗ帝
鉄心の積層形状を良好とすることによシ、磁気特性の改
善ならびにＢ、Ｆ、の向上がはかられ、特に巻加工効率
の良い、広幅非晶質合金簿帝鉄ｄ）の磁気特性を改善出
来るという顕著な効果が奏される。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）、　（ｂ）は、本発明の実施の態様を示す
説明図である。 第 （α） １図 イ （ｂ） −ζＲ

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）非晶質合金薄帯を電磁気用鉄心に加工するに際し
   、該非晶質合金薄帯の平坦度に応じて鉄心巻枠の幅方向
   の周長を変えて巻き加工を行うことを特徴とする非晶質
   合金薄帯の鉄心加工方法。
2. （２）鉄心巻枠に弾性体を巻き、その上から巻き加工を
   行う特許請求の範囲第１項記載の方法。
3. （３）一定圧力で保持された可撓性鉄心巻枠に巻き加工
   を行う特許請求の範囲第１項記載の方法。
4. （４）鉄心巻枠に、薄帯の形状に応じて、テープを巻き
   、その上から巻き加工を行う特許請求の範囲第１項記載
   の方法。