JPS6122563B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電気掃除機の集塵装置に関するもの
である。

〔従来の技術〕

従来、電気掃除機の集塵装置は、たとえば、特
開昭52−86264号公報記載の構成のように、ネツ
トフイルターに係る一次フイルターで粗塵を捕
え、細塵は、多数のひだを有する主フイルターで
捕える形式のものであり、主フイルターが細塵に
より目詰りした場合、主フイルターを加振し、細
塵を主フイルターより剥離させてその目詰りを除
くようにしたものであり、その除塵機構は、コー
ドリールなどにより駆動されるようになつている
ものである。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上記のような従来の技術に係るものにおいて、
特に、コードリールなどにより駆動される自動除
塵機構を用いるものにおいては、掃除終了後、そ
の自動除塵機構を動作した際に落下した細塵が、
次に掃除機を動作させる際に、主フイルターに再
付着する再舞上り現象が見られ、掃除機の吸込性
能を著しく低下させているものである。

本発明は、このような従来のものの欠点を解消
するものであり、多数のひだを有する主フイルタ
ーの外周に、主フイルターに接する不通気性部材
による隔壁を一体に設けた一次フイルターを設
け、その隔壁には、主フイルターのひだ方向に開
口部を有し、開口の一方は細塵室に接続し、かつ
一次フイルターの底板が不通気性部材より構成さ
れることにより、細塵の再舞上りを防止するよう
にした、吸込性能の良好な電気掃除機の集塵装置
の提供を、その目的とするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明の電気掃除機の集塵装置は、電動送風機
を内蔵した掃除機本体ケースに相接して設けられ
た集塵ケースにフイルター保持体を取着し、その
フイルター保持体の下部に、上記電動送風機の吸
込面に連通するようにした、除塵装置を備えた波
形の主フイルターをほぼ水平に配設して保持せし
め、この主フイルター体の側周に接して、当該主
フイルター体の波形のひだ方向に開口部を有する
不通気性の隔壁を設け、またこの隔壁と一体に前
記主フイルター体の下部に不通気性の底板を設け
るとともに、上記隔壁の外周に、通風路を形成し
て、遮蔽壁に係るホース口対向面に連接するメツ
シユ部を備えた一次フイルターを配設し、上記不
通気性の隔壁の開口部の一方は、上記集塵ケース
に一体に設けられた細塵室へ連接するようにする
とともに、上記不通気性の底板は前記細塵室へ傾
設するように構成したものである。

〔作用〕

上記の構成により、電気掃除機を動作させる
と、粗塵を含んだ高速気流は、集塵ケースのホー
ス口に接続されたホースを通つて、前記集塵ケー
スと一次フイルターとの間に形成される粗塵室に
入り、一次フイルターの、遮蔽壁に係るホース口
対向面に衝突して粗塵が落下するとともに、その
ホース口対向面に沿つて迂回させられ、この気流
が、一次フイルターのメツシユ部で、さらに粗塵
を過されて粗塵と細塵とが分離されるものであ
る。

そして、前記メツシユ部より入つた細塵は、さ
らに通風路での不通気性の隔壁に衝突し、迂回さ
せられ、その開口部より入つて、波形の主フイル
ター体で捕えられるものである。

この際、気流は、前記開口部より主フイルター
体のひだに沿うように流れるものである。

このため、ひだの間の一部の細塵や綿ぼこりの
繊維などを含み、気流による慣性のため、吹き飛
ばされ、主フイルター体のひだ部に溜らないで細
塵室に落ちるものである。

しかして、掃除を終了した後、除塵装置のコー
ドリールでコードを巻取る際に、コードリールの
回転力で除塵歯車が回転し、除塵子が主フイルタ
ーを加振し、主フイルター体に付着した細塵を落
下させるものであり、その落下した細塵は一次フ
イルターの底板上に溜るものである。

次に掃除をする際に掃除機を動作させると、主
フイルター体のひだ部に気流が生じ、このひだ部
の谷における気流により、一次フイルターの底板
上に溜つた細塵は、細塵室に導かれるため、細塵
の再舞上り現象が生せず、主フイルター体の吸込
性能が低下しないものである。

また、一次フイルターの底板が細塵室の方向に
傾斜しているので、自動除塵の際に落下した細塵
が、底板の傾斜面を滑り、細塵室に落ちるため、
気流による細塵の除去作用と併用され、再舞上り
防止の効果が高いものである。

〔実施例〕

次に、本発明の一実施例を、図面にもとづいて
説明する。

ここで、第１図は、本発明の実施例を組込んだ
電気掃除機の部分開波断面図、第２図のイ，ロ
は、集塵要部の横断面図およびフイルター要部の
縦断面図、第３図は、掃除機の運転状態における
集塵要部の略示断面図、第４図は、塵埃処理時に
おける集塵部分の斜視図である。

図で、１は、掃除機本体ケース、２は、電動送
風機で、３は、集塵ケース、４は、主フイルター
体であり、５は、隔壁、６は、開口部、７は、底
板で、８は、一次フイルター、９は、フイルター
保持体である。

１０は、クランプであり、１１は、通風路、１
２は、メツシユ部、１３は、外壁、１４は、壁
部、１５は、細塵室、１６は、ホース口、１７
は、ホース、１８は、ホース口対向面、１９は、
除塵歯車で、２０は、粗塵室、２１は、除塵子、
２２は、ハンドルであり、２３は防振ゴム、２４
は、コードリール、２５は、キヤスター、２６
は、車輪である。

また、２７は、フイルターパツキン、２８は、
接点、２９は、クランプばね、３０は、コード、
３１は、リールボタン、３２は、スイツチ、３３
は、インジケータ、３４は、保護カバーである。

すなわち、電動送風機２を内蔵する掃除機本体
ケース１の下部に隣接して設けられた集塵ケース
３は、クランプ１０により、掃除機本体ケース１
へ着脱自在に定着されているものである。

この集塵ケース３には、フイルター保持体９が
ほぼ水平に取付けられ、このフイルター保持体９
には、多数のひだを有する波形フイルターである
主フイルター体４がほぼ水平に固定され、前記掃
除機本体ケース１内の電動送風機２の吸込面に連
通しているものである。

また、主フイルター体４の上部には、除塵装置
に係る、コードリール２４により駆動される除塵
子２１を有する除塵歯車１９が設けられ、主フイ
ルター体４の側周には、不通気性部材により構成
される隔壁５がフイルター保持体９に接するよう
に設けてあり、この隔壁５には、主フイルター体
４のひだ方向が開口するように、開口部６が設け
られ、かつ、開口部６の対向する面（第２図イの
開口部６の反対面）も開口され、集塵ケース３に
設けた壁部１４により仕切られた、細塵溜り部で
ある細塵室１５に接続し連接されている。

さらに、主フイルター体４の下部には、前記の
隔壁５と一体に、不通気性部材よりなる、一次フ
イルター８の底板７が壁部を形成して細塵室１５
の方向に傾斜して設けられている。

前記隔壁５の外周には、底板７と一体に、メツ
シユ部１２，ホース口対向面１８を有する一次フ
イルター８が設けられているのであつて、この一
次フイルター８と隔壁５とで通風路１１を形成し
ているものである。なお、この隔壁５はフイルタ
ー保持体９を折曲して一体的に設けてもよいもの
である。

また、集塵ケース３には、前記の細塵室１５と
対向する集塵ケース壁面に、ホース口１６が設け
られているものである。

以上のような構成により、掃除機を動作させる
と、粗塵を含んだ高速気流は、集塵ケース３のホ
ース口１６に接続されたホース１７を通つて、前
記集塵ケース３と一次フイルター８との間に形成
される粗塵室２０に入り、一次フイルター８の、
遮蔽壁に係るホース口対向面１８に衝突して粗塵
が落下するとともに、そのホース口対向面１８に
沿つて迂回させられ、この気流が、一次フイルタ
ー８のメツシユ部１２で、さらに粗塵を過され
て粗塵と細塵とが分離される。

そして、前記メツシユ部１２より入つた細塵
は、さらに通風路１１で不通気性の隔壁５に衝突
し、迂回させられて通り、その開口部６より入つ
て、波形の主フイルター体４で捕えられるもので
ある。

この際、気流は、前記開口部６より主フイルタ
ー体４のひだに沿うように流れるものである。第
２図のイの矢印は、ここまでの流れを示してい
る。

このため、ひだの間の一部の細塵や綿ぼこりの
繊維などを含み、気流による慣性のため、吹き飛
ばされ、主フイルター体４のひだ部に溜らないで
細塵室１５に落ちるものである。

しかして、掃除を終了した後、コードリール２
４でコード３０を巻取る際に、コードリール２４
の回転力で除塵歯車１９が回転し、除塵子２１が
主フイルター体４を加振し、主フイルター４に付
着した細塵を落下させるものであり、その落下し
た細塵は、一次フイルター８の底板７上に溜る。

次に掃除をする際に掃除機を動作させると、主
フイルター体４のひだ部に気流が生じ、このひだ
部の谷における気流により、一次フイルター８の
底板７上に溜つた細塵は、細塵室１５に導かれる
ため、細塵の再舞上り現象が生ぜず、主フイルタ
ー体４の吸込性能が低下しないものである。

また、一次フイルター８の底板７が細塵室１５
の方向に傾斜しているので、自動除塵の際に落下
した細塵が、底板７の傾斜面を滑り、細塵室１５
に落ちるため、気流による細塵の除去作用と併用
され、再舞上り防止の効果が高いものである。

さらに、第４図に示す如く、フイルター保持体
９を取りはずすことにより、容易にその塵埃を処
理することができるものである。

上記により、本実施例によれば、ホース口から
の気流を、衝突壁、次に過部、衝突壁、過部
との組合せにより、粗大塵の慣性集塵、一次フイ
ルターのメツシユ部による粗塵過、主フイルタ
ー体のひだ方向気流による細塵吹き飛ばし効果、
細塵室への落下、および主フイルター体での細塵
の再舞上りを防止することができるので、掃除機
の吸込性能が低下しないという効果を所期するこ
とができるものである。

〔発明の効果〕

以上に詳述したところにより、本発明によると
きは、掃除をする際に電気掃除機を動作させる
と、主フイルター体のひだ部に気流が生じ、この
ひだ部の谷における気流により、一次フイルター
の底板上に溜つた細塵は、細塵室に導かれるた
め、細塵の再舞上り現象が生ぜず、主フイルター
体の吸込性能が低下しないものである。また、一
次フイルターの底板が細塵室の方向に傾斜斜して
いるので、自動除塵の際に落下した細塵が、底板
の傾斜面を滑り、細塵室に落ちるため、気流によ
る細塵の除去作用と併用され、再舞上り防止の効
果が高いものである。

上記により、細塵の再舞上りを防止した、吸込
性能の良好な電気掃除機の集塵装置を得ることが
できるものであつて、実用的効果の大きい発明と
いうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の実施例を組込んだ電気掃除
機の部分開披断面図、第２図のイは、集塵要部の
横断面図、同じくロは、フイルター要部の縦断面
図、第３図は、掃除機の運転状態における集塵要
部の略示断面図、第４図は、塵埃処理時における
集塵部分の斜視図である。 １……掃除機本体ケース、２……電動送風機、
３……集塵ケース、４……主フイルター体、５…
…隔壁、６……開口部、７……底板、８……一次
フイルター、９……フイルター保持体、１１……
通風路、１２……メツシユ部、１４……壁部、１
５……細塵室、１８……ホース口対向面、１９…
…除塵歯車、２１……除塵子、２４……コードリ
ール。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 電動送風機を内蔵した掃除機本体ケースに相
   接して設けられた集塵ケースにフイルター保持体
   を取着し、そのフイルター保持体の下部に、上記
   電動送風機の吸込面に連通するようにした、除塵
   装置を備えた波形の主フイルター体をほぼ水平に
   配設して保持せしめ、この主フイルター体の側周
   に接して、当該主フイルター体の波形のひだ方向
   に開口部の有する不通気性の隔壁を設け、またこ
   の隔壁と一体に前記主フイルター体の下部に不通
   気性の底板を設けるとともに、上記隔壁の外周
   に、通気路を形成して、遮蔽壁に係るホース口対
   向面に連接するメツシユ部を備えた１次フイルタ
   ーを配設し、上記不通気性の隔壁の開口部の一方
   は、上記集塵ケースに一体に設けられた細塵室へ
   連接するようにするとともに、上記不通気性の底
   板は前記細塵室へ傾設するように構成したことを
   特徴とする電気掃除機の集塵装置。