JPS6122377Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は遠隔制御信号の受信機が接続される
テレビジヨン受像機に関する。

電源のオンオフをも遠隔制御できるようにする
テレビジヨン受像機がある。この種のテレビジヨ
ン受像機には遠隔制御信号の受信機（以下リモコ
ン受信機という）が接続されると、テレビジヨン
受像機の主電源スイツチをオンにしただけでは、
このリモコン受信機に電源が供給されるだけで、
受像機の各種回路には直流電源電圧が供給されな
い遠隔制御スタンバイ状態となつている。そし
て、その後は、遠隔制御信号の送信機（以下リモ
コン受信機という）で電源オン操作をすると受像
機の各種回路に直流電源が供給されて、それぞれ
が動作を開始するようにされ、電源オフの操作を
すると受像機はリモコンスタンバイの状態に戻る
ような動作をする。

ところで、受像機で、このスタンバイ状態を現
出するためには、従来、第１図及び第２図のよう
な構成が採用されていた。

第１図はホツトシヤーシの場合、第２図はコー
ルドシヤーシの場合の例である。

すなわち、先ず第１図について説明すると、１
は商用交流電源、２はテレビジヨン受像機の主電
源スイツチ、３は整流回路、４はリモコン受信機
である。

整流回路３は例えばダイオードブリツジからな
り、その一方の出力端はスイツチングトランジス
タ５のコレクタに接続され、他方の出力端は直流
電圧＋Ｂの得られるべき出力端子６に接続され
る。

また、トランジスタ５のエミツタがチヨークコ
イル７を介して出力端子６と接続され、このトラ
ンジスタ５のエミツタとチヨークコイル７との接
続点と接地間にダイオード８が接続され、出力端
子６と接地間にコンデンサ９が接続される。

また、１１はパルス幅変調回路で、これよりの
パルス信号がトランジスタ５のベースに供給さ
れ、これによりトランジスタ５がオン・オフ制御
される。

そして、トランジスタ５がオンしている期間
で、このトランジスタ５を介してチヨークコイル
７に電流が流れるとともに、このチヨークコイル
７にエネルギーが貯えられ、トランジスタ５がオ
フしている期間でチヨークコイル７に貯えられて
いるエネルギーによつて図中矢印のようにコンデ
ンサ９とダイオード８とを介して電流が流れて、
コンデンサ９が充電され、これにより出力端子６
と接地間に接続される受像機の各種回路である負
荷回路に直流電源＋Ｂが加わるようにされてい
る。

この出力端子６に発生する出力電圧は、トラン
ジスタ５に供給されるドライブパルスのデユーテ
イフアクタの割合で入力電圧が小さくされたもの
となつている。したがつて、図示しなかつたが、
出力電圧の変動が検出され、その検出信号により
パルス幅変調回路１１が制御されることにより、
ドライブパルスのデユーテイフアクタが制御され
て出力電圧が規定の値となる定電圧制御が行なわ
れる。

一方、電源スイツチ２と整流回路３との接続点
はトランス１２の１次巻線に接続され、２次巻線
側は、ダイオード１３とコンデンサ１４からなる
整流回路が接続され、その整流出力がリモコン受
信機４に電源として供給される。そして、このリ
モコン受信機よりは、リモコン送信機で電源オフ
の状態のときと、電源スイツチ２を投入したとき
にリモコンスタンバイ信号が得られる。電源スイ
ツチ２の投入時にスタンバイ信号が得られるの
は、スイツチ２をオフにしたときには、リモコン
受信機も含めてすべての電源が一旦オフになるの
で、次に電源スイツチ２を投入したときには必
ず、リモコン受信機はリモコン電源オフの状態か
ら動作するように設定されているからである。

そして、このリモコンスタンバイ信号が得られ
ると、この信号がアンプ１５を介してトランジス
タ１６のベースに供給されて、このトランジスタ
１６がオンとなる。すると、パルス幅変調回路１
１の発振器の動作が停止してトランジスタ５は常
にオフの状態とされる。

したがつて、受像機の主電源スイツチ回路２を
オンにしたときには、トランス１２及び整流回路
３を介して、先ず、リモコン受信機４に直流電源
電圧が供給される。すると、このときこのリモコ
ン受信機４よりスタンバイ信号が得られ、これに
よりトランジスタ１６がオンとされ、パルス幅変
調回路１１の動作が停止される。したがつて、受
像機の各種回路には直流電源電圧は供給されな
い。

こうして、テレビジヨン受像機はリモコンスタ
ンバイ状態になる。

次に、第２図のコールドシヤーシの場合の例に
ついて説明しよう。

この例では、スイツチングトランジスタ２１の
コレクタと整流回路３の一方の出力端との間にト
ランス２３の１次巻線２３ａが接続され、このト
ランジスタ２１のエミツタは整流回路３の他方の
出力端に接続され、パルス幅変調回路２２よりの
パルス信号がこのトランジスタ２１のベースに供
給されて、これがオン・オフされる。そして、ト
ランス２３の２次巻線２３ｂ側に伝送された電圧
は、ダイオード２４とコンデンサ２５とからなる
整流回路により整流され、負荷回路すなわち受像
機の各種回路の電源電圧に供される。定電圧制御
は第１図の例と全く同様にしてなされる。

リモコン受信機４の電源供給については、第１
図の例と全く同様である。

また、テレビジヨン受像機をスタンバイ状態と
するためにも第１図の例と同様に、パルス幅変調
回路２２の動作を受信機４よりのスタンバイ信号
により停止させるようにするものであるが、この
例では、スタンバイ信号の伝送のためにホトカプ
ラー２６が用いられる。

そして、リモコン受信機４よりリモコンスタン
バイ信号が得られると、これはアンプ１５を介し
てホトカプラー２６の発光ダイオード２６Ｄに供
給されてこのダイオード２６Ｄが発光し、その発
光がホトトランジスタ２６Ｔで受光され、これが
オンとなる。すると、トランジスタ２７にベース
電流が流れ、このトランジスタ２７がオンとなつ
て、パルス幅変調回路２２の動作が停止される。

以上のように、第１図の例及び第２図の例とも
に、リモコン受信機用の別電源を備え、リモコン
スタンバイ状態を現出させるには、受像機回路の
スイツチング形電源回路のスイツチングを停止す
ることにより行つていた。

したがつて、両従来例ともにリモコン受信機用
の別電源を必要とする欠点があつた。

また、感電防止という点ではコールドシヤーシ
の第２図の例が優れているが、この場合には、コ
ールド側（２次側）よりスタンバイ信号をホツト
側（１次側）に伝送するためにホトカプラー等を
用いなければならないとともに安全規格を満足す
る素子が必要になる。このことは、リモコン受信
機への電源供給用のトランス１２についても言
え、絶縁規格を満足する素子が、受像機の主電源
用のトランス２３以外に２個必要になり、高価に
なるという欠点もある。

この考案は上記の欠点を改善するとともにコス
ト的にも安価なものを提供しようとするものであ
る。

以下、この考案によるテレビジヨン受像機の要
部の一例を第３図を参照して説明しよう。

この例では、受像機の主電源回路については第
２図の例と同様である。そして、ダイオード２４
及びコンデンサ２５により整流された電圧は、具
体的には第３図に示すようにフライバツクトラン
ス３１の１次巻線３１ａの一端に供給され、この
１次巻線３１ａの他端は水平出力トランジスタ３
２のコレクタに接続され、そのエミツタは接地さ
れる。そして、水平発振回路３３の出力が水平ド
ライブ回路３４を介して、この水平出力トランジ
スタ３２のベースに供給されて、このトランジス
タ３２が水平周期でオン・オフされる。したがつ
て、このフライバツクトランス３１の２次側には
水平周期のフライバツクパルスが現われ、これ
が、２次側の巻線３１ｂ，３１ｃ，３１ｄに取り
出され、例えば、巻線３１ｂに取り出されたパル
ス電圧は、高圧整流回路に供給され、巻線３１ｃ
に取り出されたパルス電圧は整流されて映像信号
系の各回路の電源電圧とされ、３１ｄに取り出さ
れたパルス電圧は整流されて垂直系の各回路の電
源電圧とされる。

なお、水平発振回路３３及び水平ドライブ回路
３４にはダイオード２４とコンデンサ２５で整流
された電圧が電源として供給される。

そして、この例においては、水平発振回路３３
の出力端と接地間にトランジスタ３５のコレクタ
−エミツタ間が接続され、リモコン受信機４より
のスタンバイ信号がアンプ１５を通じてこのトラ
ンジスタ３５のベースに供給され、スタンバイの
とき、このトランジスタ３５がオンとされる。す
ると、水平発振出力はミユーテイングされて水平
ドライブ回路３４に供給されないので、フライバ
ツクトランス３１の２次側にはフライバツクトラ
ンスが誘起されない。したがつて、フライバツク
トランス３１の２次側の電圧を電源電圧に利用す
る各回路には電源は供給されないので、テレビジ
ヨン受像機はスタンバイの状態になる。

なお、この例ではリモコン受信機４用の電源電
圧は、トランス２３の２次側に別の巻線を設け、
この巻線に取り出される電圧がダイオード３６及
びコンデンサ３７により整流されたものが用いら
れる。

これは電力消費を考慮したためで、もちろん、
ダイオード２４とコンデンサ２５を用いて整流し
た電圧を用いてもよい。

以上のようにして、この考案においては、トラ
ンスの２次側（テレビ受像機のコールド側）だけ
の処理で、リモコンスタンバイの状態を現出する
ようにしたので、リモコン受信機の電源を受像機
の主電源と別に設ける必要はなく、また、スタン
バイ信号を１次側に伝送するような素子も必要な
いので、コスト的に安価になるという利益があ
る。また、スタンバイ時の消費電力は、スイツチ
ングトランジスタ２１を用いた電源回路の負荷が
非常に軽くなるので、第２図の例の場合と殆んど
変わらないという効果もある。

なお、スタンバイ状態を現出する方法として
は、第３図の回路例において、スタンバイ信号に
より水平発振回路３３の発振を停止させたり、水
平ドライブ回路３４の動作を停止させるようにし
てもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来のテレビジヨン受像機
の電源回路部の一例を示す図、第３図はこの考案
によるテレビジヨン受像機の要部の一例を示す図
である。 １は入力交流電源、３は整流回路、４はリモコ
ン受信機、２１はスイツチングトランジスタ、２
２はパルス幅変調回路、３１はフライバツクトラ
ンス、３２は水平出力トランジスタである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 商用交流電源電圧が整流され、この整流された
   電圧がスイツチング素子によりチヨツピングされ
   るとともにこのチヨツピングされた電圧がトラン
   スの２次側に伝送され、この２次側に伝送された
   電圧が整流されて、フライバツクトランスに供給
   され、このフライバツクトランスの２次側に得ら
   れる電圧が整流されて受像機の各種回路の電源電
   圧とされるものにおいて、上記トランスの２次側
   に設けられて遠隔制御信号の受信回路に低圧電圧
   を供給する整流回路と、水平出力トランジスタへ
   のドライブ信号を遮断するスイツチ回路とを設
   け、上記遠隔制御信号の受信回路からのリモコン
   スタンバイ信号で受像機がオフとされたスタンバ
   イ状態では上記遠隔制御信号の受信回路からのリ
   モコンスタンバイ信号が上記スイツチ回路に供給
   されて上記水平出力トランジスタが遮断状態に保
   持されるとともにこの状態では上記スイツチング
   素子と水平発振回路と上記遠隔制御信号の受信回
   路の夫々は活電状態に保持されるようになされた
   テレビジヨン受像機。