JPS6122137B2 - - Google Patents

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JPS6122137B2
JPS6122137B2 JP16291280A JP16291280A JPS6122137B2 JP S6122137 B2 JPS6122137 B2 JP S6122137B2 JP 16291280 A JP16291280 A JP 16291280A JP 16291280 A JP16291280 A JP 16291280A JP S6122137 B2 JPS6122137 B2 JP S6122137B2
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JP
Japan
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circumferential groove
decompression
groove
actuator
reel
Prior art date
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Application number
JP16291280A
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English (en)
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JPS5786559A (en
Inventor
Shigenobu Fujimori
Yoshiki Aoyama
Jun Shirai
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Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Diesel Engine Co Ltd
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Publication date
Application filed by Yanmar Diesel Engine Co Ltd filed Critical Yanmar Diesel Engine Co Ltd
Priority to JP16291280A priority Critical patent/JPS5786559A/ja
Publication of JPS5786559A publication Critical patent/JPS5786559A/ja
Publication of JPS6122137B2 publication Critical patent/JPS6122137B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、内燃機関の始動時に燃焼室内を非圧
縮状態として始動時回転を容易にするために使用
されるデコンプ装置に関するものである。
(従来技述) この種のデコンプ装置としては従来より、例え
ばレバー操作によつてエンジンの排気弁を必要に
応じて一時的に開弁状態に保持するようにしたも
のが知られている。
ところが、従来のこの種のデコンプ装置は、リ
コイルスタータ等のエンジン起動機構と相互に非
連動状態に設けられており、従つて、エンジン始
動時には、例えば片方の手でデコンプ装置を操作
してデコンプ状態とし、この状態で他方の手でエ
ンジン起動機構を操作し、エンジンの回転速度が
始動可能速度に達したと思われる時点においてデ
コンプ状態を解除しなければならず、エンジン始
動操作が煩雑であるばかりでなく、デコンプ解除
タイミングを作業者の勘に頼らざるを得ないとこ
ろから場合によつては始動ミスが発生するという
問題があつた。
また一方、このような問題を解決するための一
つの手段として駆動機構とデコンプ装置とを相互
に関連させて操作することが考えられる。ところ
が、エンジンを始動させるためには、通常クラン
ク軸を小なくとも3回転程度以上回転させる必要
があり、このため、例えば駆動機構とデコンプ装
置とを相互に連動操作するためには、例えば最初
の一回転においてのみデコンプ作用を行なわせ、
その後はいくらクランク軸を回転させてもデコン
プ解除状態が保持されるようにしなければならな
いなど、その要求される作動形態が複雑であり、
このようなことから現在までのところこのような
技術的思想に立脚するデコンプ装置は見当たらな
い。
(発明の目的) 本発明は上記の如き問題を解決しようとするも
ので、デコンプ操作の開始から終了までの一連の
作動をリコイルスタータの始動操作に連動して自
動的に行なわしめるようにし、以つて内燃機関の
始動操作の簡便化を計るようにした内燃機関のデ
コンプ装置を提供することを目的としてなされた
ものである。
(目的を達成するための手段) 本発明は上記の目的を達成するための手段とし
て、吸気弁又は排気弁を開弁状態のまま保持する
デコンプ位置と該デコンプ作用を解除するデコン
プ解除位置の2位置間にまたがつて動作するデコ
ンプ軸と、その外周面に適宜形状の案内溝を有し
且つリコイルスタータのローププーリと連動回転
するデコンプリールとを、前記案内溝に案内され
て運動せしめられる作動子の変位を前記デコンプ
軸に伝達せしめて該デコンプ軸を前記デコンプ解
除位置からデコンプ位置へ向けて動作せしめる如
く作用する適宜の中間部材を介して連結してなる
内燃機関のデコンプ装置において、前記デコンプ
リールの案内溝を、その軸方向中央位置に配置さ
れる第1周溝と該第1周溝をはさんでその両側に
配置される第2周溝と第3周溝及び前記第1周溝
と第2周溝間にまたがり且つ前記作動子を前記第
1周溝から前記第2周溝へ向けて案内する第1斜
溝と前記第2周溝と第3周溝間にまたがり且つ前
記作動子を前記第2周溝から前記第1周溝をこえ
て前記第3周溝へ向けて案内する第2斜溝と前記
第3周溝と第1周溝の間にまたがり且つ前記作動
子を前記第3周溝から前記第1周溝へ向けて案内
する第3斜溝とにより構成し、前記リコイルスタ
ータのスタータロープの引き出し始めから引き終
りにかけての始動操作に伴つて前記デコンプリー
ルが正回転する期間内においては前記作動子が前
記第1周溝から前記第1斜溝を経て前記第2周溝
へ、又該第2周溝から前記第2斜溝)を経て前記
第3周溝へ、さらに該第3周溝から前記第3斜溝
を経て前記第1周溝へ案内されることによつて該
作動子が前記デコンプリールの軸方向に変位しそ
の作動子の変位により前記中間部材を介して前記
デコンプ軸が前記デコンプ解除位置からデコンプ
位弛へ向けて動作せしめられるとともに該デコン
プ動作の終了後においては前記作動子が該第1周
溝から前記第2斜溝及び前記第3周溝を経て再び
前記第1周溝に戻る循環経路をデコンプ動作を行
なうことなく循環し、これに対して前記スタータ
ロープの戻し操作に伴つて前記デコンプリールが
逆回転する期間内においては前記作動子がデコン
プ動作を行なうことなく前記循環経路の適所から
前記第1周溝に案内されたのち該第1周溝内を循
環するようにしたものである。
(作 用) 本発明では上記の手段により、リコイルスター
タのスタータロープを引いてエンジンを始動させ
る場合、予めデコンプリールの第1周溝内に位置
せしめられている作動子は、該デコンプリールが
一回転する間に該第1周溝から第2周溝に移動し
たのち再び第1周溝に戻るが、この間においてデ
コンプ軸をデコンプ解除位置からデコンプ位置へ
回動させたのち再びデコンプ解除位置に復帰させ
て所定期間だけデコンプ動作を行なわしめる如く
作用する。
また、デコンプリールが一回転して所定期間だ
けデコンプ作用が行なわれた後は、該デコンプリ
ールがスタータロープの引き出しに伴つて更に何
回転しようとも作動子はデコンプリールの第1周
溝と第3周溝の間を往復して循環するだけで何ら
デコンプ作用は行なわれていないこととなる。
さらに、スタータロープ引き出し後のデコンプ
リールの復帰回転時においては、作動子は該デコ
ンプリールの第1周溝と第3周溝の間を往復循環
するだけで何らデコンプ作用は何ら行なわれな
い。
(実施例) 以下、本発明のデコンプ装置を第1図ないし第
6図に示す実施例に基いて説明すると、第1図及
び第2図には本発明実施例に係るデコンプ装置X
を有する立型水冷式デイーゼルエンジンZが示さ
れている。図中符号1は機関本体、2は機関軸、
3はカム軸、4は燃料カム、5は動弁カム、6は
動弁カム5によつて往復動せしめられる吸排気用
タペツト(第2図、鎖線図示)を示している。
又、符号13は機関軸2の外方に突出した一端2
aに固着されたフライホイール、14はフライホ
イール13の機関本体1側の側面に締着固定され
た冷却フアン用ブレード、15はフライホイール
13及びブレード14,14……の外側を囲繞す
る如く機関本体1の側方に配設されたフアンケー
ス、18は機関軸2とフアンケース15との間に
該機関軸2と係脱自在に係合し得る如く取付けら
れたリコイルスタータである。このリコイルスタ
ータ18のローププーリ19と前記タペツト6と
の間に本考案実施例に係るデコンプ装置Xが配設
されている。
デコンプ装置Xは、第3図に示すように適宜角
度回動することによつて前記タペツト6を上方に
持ち上げる如く作用するデコンプ軸20と前記ロ
ーププーリ19に対して同軸状に固着されたデコ
ンプリール40との間を後に詳述するリンク25
及びデコンプヨーク軸30よりなる中間部材Yで
接続して構成されている。
デコンプ軸20は、適宜長さの直棒状に形成さ
れており、シリンダブロツク壁10に形成したデ
コンプ軸軸受部11に該シリンダブロツク壁10
を内外方向に貫通する如く回動自在に嵌挿されて
いる。シリンダブロツク内に突出せしめられたデ
コンプ軸20の一端20aにはデコンプ軸心に対
して近接した角摺面21bと適宜距離だけ離間せ
しめられた周面21aとを有する角摺り突起21
が形成されている。このデコンプ軸20は、その
一端20aの角摺面21bを最降下位置にある前
記タペツト6の下面に近接対向せしめた状態で配
設されている。従つて、デコンプ軸20を回動さ
せてその角摺り突起周面21aをタペツト6の下
面に対向せしめた時には該周面21aによつてタ
ペツト6を上方に持ち上げて排気弁(図示省略)
を開弁状態のまま即ち、デコンプ作用状態で保持
することができるとともに、角摺り突起角摺面2
1bをタペツト6の下面に対向せしめた時には排
気弁に対するデコンプ作用が解除されるようにな
つている。一方、外方に突出したデコンプ軸20
の他端20bにはレバー部材23が固着されてい
る。このレバー部材23と前記デコンプ軸軸受部
11との間には戻しスプリング22が介設されて
おり、デコンプ軸は該戻しスプリング22によつ
て常時矢印G方向(デコンプ解除方向)へ回転す
る如く付勢せしめられている。尚、このデコンプ
軸20は、タペツト6の下面と角摺り突起周面2
1aとの間の摩擦力によつてデコンプ時の回動位
置を保持するようにされているため、両者間の摩
擦力が解除された時即ち、前記タペツト6と角摺
り突起周面21aとが相互に離間せしめられた時
にはデコンプ軸20は戻しスプリング22のバネ
力によつて矢印G方向に回動せしめられデコンプ
解除位置に復帰する。又、符号24,24は、レ
バー部材23の周辺にデコンプ軸20の軸心周り
に適宜角度を隔てて突設されたストツパーであつ
て、デコンプ軸20の回動時にシリンダブロツク
壁10に形成した当り部材26(第1図)と係合
することによつてデコンプ軸20の回動範囲を約
90゜(即ち、デコンプ位置とデコンプ解除位置)
に規制する如く作用する。
デコンプリール40は、前記リコイルスタータ
18のローププーリ19の側面に該ローププーリ
19と同軸状に固着せしめられたドラム状部材で
あつて、その外周面には適宜深さの案内溝41を
形成している。この案内溝41は、該案内溝41
内に摺動自在に嵌合せしめた作動子(図示実施例
においては後述するデコンプヨーク軸30の偏心
作動子、第3図において符号33)をデコンプリ
ール40の回転に伴つて該デコンプリール40の
軸方向に変位させて前記デコンプ軸20を回動さ
せるためのものである。
次に、第4図ないし第6図によつて案内溝41
の詳細な構成とその作用を説明するが、以下の説
明においては、リコイルスタータ18によるエン
ジンの始動操作時にスタータロープ36(第3
図)の引出し操作にもとづいて回転するローププ
ーリ19及びデコンプリール40の回転を正回
転、又その回転方向(第3図において矢印A方
向)を正回転方向といい、それと逆の回転方向、
即ちスタータロープ36を巻込む方向へのロープ
プーリ19及びデコンプリール40の回転を逆回
転、又その回転方向(第3図において矢印B方
向)を逆回転方向という。
又、デコンプリール40が前記正回転するとき
の作動子33のデコンプリール案内溝41に対す
る相対的な見掛上の走行を正走行、又その走行方
向(第5図及び第6図において矢印A′方向)を
正走行方向といい、それと逆の、即ちデコンプリ
ール40が前記逆回転するときの作動子33のデ
コンプリール案内溝41に対する相対的な見掛上
の走行を逆走行、又その走行方向(第5図及び第
6図において矢印B′方向)を逆走行方向という。
以上の定義に従つて以下デコンプリール案内溝
41の構成とその作用を説明すると、第5図には
デコンプリール案内溝41の展開図が示されてい
る。
第5図中、太黒矢印は案内溝41に対する作動
子33の(見掛上の)正走行軌跡を示し、太白矢
印は案内溝41に対する作動子33の(見掛上
の)逆走行軌跡を示している。又、第5図中、白
色溝部分は溝底の低い低底溝部、両斜線溝部分は
溝底の高い高底溝部、片斜線溝部分は低底溝部と
高低溝部との間に形成されたスロープ溝部をそれ
ぞれ示す。
先ず、この案内溝41の平面的構成を説明する
と、この案内溝41は第4図及び第5図に示すよ
うに、デコンプリール40の軸方向中央位置に形
成された第1周溝42、該第1周溝42をはさむ
如くその両側部に形成された第2周溝43と第3
周溝44、さらにデコンプリール正回転時に第1
周溝42と第2周溝43とを連通せしめる第1斜
溝45、デコンプリール正回転時に第2周溝43
と第3周溝44とを第1周溝42をまたいで連通
せしめる第2斜溝46、並びにデコンプリール正
回転時に第3周溝44と第1周溝42を連通せし
める第3斜溝47を有している。この場合、第2
周溝43と第3周溝44の溝長さ及び両者間の回
転方向における相対位置関係は、第3斜溝47が
第1斜溝45と第2斜溝46との間において第1
周溝42内に作動子正走行方向に向いて連通し得
るように適宜に設定されている。
次に、案内溝41の断面的構成を第5図及び第
6図A,B,Cを参照して説明すると、リコイル
スタータの非操作時には作動子33がデコンプリ
ール40の第1周溝42内において第1斜溝45
と第2斜溝46の中間の位置aにあるようにデコ
ンプリール40の位置決めがなされる。
この場合、前記位置aは作動子33が案内溝4
1内を見掛上相対走行する際のスタート位置とな
り、第1周溝42はこのスタート位置aを起点と
して作動子33の正走行方向(矢印A′)前方に
向つて順次低底溝部42a、第1斜溝45の一方
の側壁42h(直立壁)、高底溝部42k、前方
へ向かつて下降傾斜するスロープ溝部42e、低
底溝部42d、第2斜溝46の一方の側壁42f
(直立壁)、高底溝部42c、前方へ向つて下降傾
斜するスロープ溝部42bを有し、前記スタート
位置aに帰着する形状となつている。
第2周溝43は第1斜溝45に連続する低底溝
部43aに続いてその前方に順次、上り傾斜のス
ロープ溝部43b、高底溝部43c、第2斜溝4
6の一方の側壁43d(直立壁)、無溝部43
e、低底溝部43f並びに無溝部43gを有し、
前記第1斜溝45へ帰着する形状となつている。
第3周溝44は第2斜溝46に連続する低底溝
部44aに続いてその前方に第3斜溝47に続く
上り傾斜のスロープ溝部44b、第3斜溝47の
主体部となる高底溝部44c、第3斜溝47の一
方の側壁44d(直立壁)、無溝部44e、低底
溝部44f、無溝部44gを有し、前記低底溝部
44aへ帰着する形状となつている。
第2周溝43の高底溝部43cと第1周溝42
の低底溝部42dとの境界は直立壁42mとなつ
ており、第3斜溝47と第1周溝42の低底溝部
42dとの境界も直立壁42nとなつている。
尚、第2周溝43の低底溝部43fと第3周溝
44の低底溝部44fは作動子33の案内作用は
なく、単にデコンプリール40の回転バランスの
ために形成されたものである。
次に、この案内溝41内における作動子33の
移動経路を第3図ないし第6図に基づいて説明す
ると、作動子33はリコイルスタータ18を作動
させない状態時には常時、中央位置の第1周溝4
2内のスタート位置aにあるようにデコンプリー
ル40との相対位置が適宜に設定されている。こ
の状態からリコイルスタータ18のスタータロー
プ36を引き出してローププーリ19とともにデ
コンプリール40を正回転方向(矢印A方向)に
回転させる。デコンプリール40が正回転すると
作動子33は第5図及び第6図に矢印A′で示す
正走行方向に案内溝41内を走行(見掛上)す
る。作動子33はデコンプリール40が1回転す
る間に第1周溝42のスタート位置aから第1斜
溝45を介して第2周溝43に入り、さらに第2
斜溝46を介して第3周溝44の低底溝部44a
の上記位置aに対応する位置bに達する。この
時、作動子33は第1斜溝45の垂直側壁42h
に案内されて第1周溝42から第2周溝43内に
移行するとともに、第2斜溝46通過時には直立
壁42mのところで高底溝部43cから低底溝部
46aに落下する。デコンプリール40が更にも
う1回転すると作動子33は、第3周溝44の低
底溝部44aの位置bから第3斜溝47を介して
第1周溝42の低底溝部42dに入り、さらに第
2斜溝46の低底溝部46aを介して第3周溝4
4の前記位置bに帰着する(この第2回転目の作
動子33の走行経路を以下、循環経路xとい
う)。この後は、デコンプリール40を何回転さ
せても作動子33は、常に循環経路x内を循環
し、他の経路内には移行しない。この時、作動子
33は、第3斜溝47通過時に直立壁42nのと
ころで高底溝部44cから第1周溝42の低底溝
部42dに落下するとともに、第2斜溝の垂直側
壁42fに案内されて第1周溝42から第3周溝
44内に移行する。即ち、作動子33は、リコイ
ルスタータ始動操作時には一度だけ第1周溝42
から第2周溝43内に移行し、その後は前記循環
経路xを循環走行する。
換言すれば、第3周溝44は、デコンプリール
40が一回転以上回転せしめられる場合において
該デコンプリール40の回転にかかわらず作動子
33を非デコンプ動作位置(即ち、第2周溝43
以外の位置)で保持するためのいわば退避溝とし
て機能するものであり、例えば、この第3周溝4
4が形成されていない場合には、デコンプリール
40の回転に伴つて作動子33が第1周溝42と
第2周溝43の間を循環走行し、クランク軸の一
回転毎にデコンプ操作が行なわれてエンジン始動
が不可能になる。
一方、デコンプリール40がリコイルスタータ
18の復帰回転に伴つて矢印B方向に逆回転せし
められると、作動子33は、第5図及び第6図に
矢印B′で示す方向に案内溝41内を逆走行(見掛
上)する。この場合、作動子33は、それが第3
周溝44内にある場合には第2斜溝46の垂直側
壁46bに案内されて、またそれが第1周溝42
内にある場合には直接に第1周溝42の低底溝部
42d内に至り、さらに該第1周溝42のスロー
プ溝部42e、高底溝部42kを通つて第1周溝
42内の前記スタート位置aに至る。この作動子
33がスート位置aに復帰した状態から更にデコ
ンプリール40が矢印B方向に逆回転すると、作
動子33は、直線状に形成された第1周溝42内
を循環し、最終的にデコンプリール40が停止す
る時にはスタート位置aに帰着する。
尚、デコンプリール40の逆回転時には正回転
時(始動回転時)よりもデコンプリール40の回
転速度が早くなるため、案内溝41に対する作動
子33の追従性が悪くなるが、図示実施例のデコ
ンプ装置においては、復帰回転時には作動子33
を最も走行抵抗の少ない直線状の第1周溝42内
を走行させるようにすることによつて、案内溝4
1に対する作動子33の走行抵抗の影響を最小限
に抑えてその追従性を向上せしめるようにしてい
る。
中間部材Yは、前記デコンプ軸20のレバー部
材23にその一端25aを掛止した針金状のリン
ク25と前記デコンプリール40の案内溝41内
にその一端に形成した作動子33を摺動自在に嵌
合せしめたデコンプヨーク軸30とを相互に長穴
係合させて構成されている。
デコンプヨーク軸30は、第2図及び第3図に
示すように前記フアンケース15に形成したデコ
ンプヨーク軸軸受部16によつてフアンケース1
5の側壁を内外方向に貫通する如くして回動且つ
摺動自在に嵌挿された直棒状のヨーク軸本体31
のフアンケース15内に突出した一端31aに偏
心レバー32を介して短軸状の作動子33を固有
する一方、外方に突出した他の一端31bに円弧
状長穴28を有する略扇形のデコンプヨークレバ
ー27を固着して構成されている。このデコンプ
ヨーク軸30は、その偏心作動子33を前記デコ
ンプリール40の案内溝41内に摺動自在に嵌合
せしめるとともに、デコンプヨークレバー27の
長穴28内に前記リンク25の他の一端25bを
係入せしめている。従つて、デコンプリール40
を回転させるとその案内溝41に案内されて偏心
作動子33が矢印C―D方向に回転し、それに従
つてデコンプヨーク軸30も矢印C―D方向に回
転することになる。この時、デコンプヨーク軸3
0が矢印C方向に回転したときのみデコンプヨー
クレバー27の長穴28の一端28aと前記リン
ク25の端部25bとが係合し、前記デコンプ軸
を矢印H方向に回動させることができるようにな
つている。更にデコンプヨーク軸30は、そのヨ
ーク軸本体31の中間部31cに形成した鍔状の
バネ受34と前記フアンケース15のデコンプヨ
ーク軸軸受部16の内側端面16aとの間に適度
のバネ力を有する圧縮バネ35を嵌装し、該圧縮
バネ35のバネ力によつて偏心作動子33の先端
部33aを前記デコンプリール40の案内溝41
底面に押しつけるようにしている。又、リンク2
5とデコンプヨークレバー27の長穴28との相
対位置関係は次の如く設定されている。即ち、リ
コイルスタータを使用しないとき(即ちデコンプ
操作を必要としないとき)には、デコンプヨーク
軸30の偏心作動子33はデコンプリール40の
第1周溝42内で静止しており、デコンプ軸20
はデコンプ解除位置に設定されている。この時、
リンク25の一端25bは第3図に示す如く長穴
28のデコンプ軸側の端部28aに掛止されてお
り、デコンプヨークレバー27が矢印C方向に回
動した時にはリンク25を矢印F方向に引張るこ
とができるようになつている。一方リンク25を
矢印F方向に引張つてデコンプ軸20をデコンプ
位置に設定した状態でデコンプレバー27を矢印
D方向に回動させた時には、リンク25の一端2
5bは長穴28内を自由に移動し得るように長穴
28の長さが適宜に設定されている。従つて、こ
の状態では、リンク25とデコンプヨーク軸30
とは非係合状態とされている。又リンク25は、
そのデコンプヨークレバー27側の一端25bを
適宜大きさに屈曲形成して手動によつてデコンプ
操作を行なう場合の指掛部としている。
続いて、図示実施例の内燃機関のデコンプ装置
の作用を説明すると、内燃機関の始動に際して
は、先ずリコイルスタータ18のスタータロープ
36を勢いよく引き出し機関軸2とともにデコン
プリール40を矢印A方向に正回転させる。する
と作動子33が第1周溝42から第2周溝43側
へ移行するため、デコンンプヨーク軸30は、先
ず矢印C方向に回動し、リンク25を介してデコ
ンプ軸20を矢印H方向に回動させて該デコンプ
軸20をデコンプ位置に設定することができる。
従つて、この状態においては、前記排気弁(図示
省略)が開弁状態で保持されているため、内燃機
関の作動室内は非圧縮状態とされており、機関軸
2を容易に回転させることができる。この状態か
ら更にスタータロープ36が引き出されると、作
動子33がデコンプリール40の第2周溝43か
ら第3周溝44に移行し、その後は第1周溝42
と第3周溝44の間を繰り返して移動するため、
デコンプヨーク軸30は始動前の所定位置に復帰
した後は矢印C―D方向に小振幅で揺動する。と
ころが、デコンプ軸20は、その角摺り突起周囲
21aとタペツト6の下面との間の摩擦力によつ
て回動状態のまま保持されており、タペツト6が
カム軸3の動弁カム5によつて更に上方持ち上げ
られた時、始めて戻しスプリング22のバネ力に
よつて矢印G方向即ち、デコンプ解除位置に復帰
せしめられる。デコンプ軸20がデコンプ解除位
置に復帰せしめられると、作動室内は圧縮状態と
なりエンジンが始動する。スタータロープ36を
引き出してエンジンを始動させた後は、該スター
タロープ36の引張力を解除してリコイルスター
タ18及びデコンプリール40をリコイルスター
タ18内に内蔵されたリターンスプリング37
(第2図)のバネ力によつて始動操作前の状態に
復帰せしめる。即ち、図示実施例のデコンプ装置
は、リコイルスタータ18の始動操作と連動して
自動的にデコンプ装置を作動させることができる
ようになつている。
尚、エンジン始動時には上述の如くデコンプリ
ール40の正回転に伴つて作動子33が第2周溝
43内に進入して該第2周溝43内を走行してい
る間だけ所定のデコンプ作用が行なわれるわけで
あり、従つて、エンジンの始動時回転を容易にす
るというデコンプ装置本来の機能からすれば、始
動操作時には作動子33が第1斜溝45と第2周
溝43との境界点c(換言すればデコンプ動作が
完了してデコンプ作用が開始可能な位置)に達し
た時点において機関軸2が下死点位置に位置して
いることが最も望ましい。ところが、実際には、
デコンプリール40と機関軸2との回転位相は両
者間に配置された係合機構50の噛合い位置に応
じて所定の回転範囲内で変化するものであつて一
定ではなく、従つて、場合によつては、エンジン
の圧縮行程においてデコンプ作用が行なわれずス
タータロープ36の引き出しが困難になるような
ことがある。従つて、このような場合には、作業
者は一旦引き出したスタータロープ36を一度巻
き戻し、再度スタータロープ36の引き出しを行
ない、スタータロープ36の抵抗力の大きさから
エンジンの圧縮行程を認知し、これに基づいてで
きるだけ上記デコンプ作動位置とエンジンの圧縮
行程とを合致させるようにスタータロープ引き始
め時点における機関軸の回転位置を調整するよう
にしている。即ち、リコイルスタータ40と機関
軸2との回転位相は画一的に設定されるものでは
ない。
上述の説明から明らかな如く、本発明の内燃機
関のデコンプ装置によれば、リコイルスタータと
連動して回転するデコンプリールの外周面に、リ
コイルスタータのスタータロープの引張操作時に
自動的にデコンプ軸を作動させてエンジンの作動
室内を非圧縮状態とする一方、スタータロープの
巻戻し後はリコイルスタータ始動前のデコンプ解
除状態にデコンプ装置を自動的に復帰せしめる如
く作用する案内溝を形成しているため、エンジン
始動時において、デコンプ操作の開始から終了ま
での一連の操作をリコイルスタータの始動操作に
付随して自動的に行なうことができ、内燃機関の
始動操作を簡便化することができる効果がある。
又、リコイルスタータの始動操作時には確実にデ
コンプ装置が作動するため、始動ミスが少なくな
る等の実用的効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に係るデコンプ装置を
有する内燃機関の正面図、第2図は第1図の―
横断面図、第3図は第1図のデコンプ装置の要
部分解斜視図、第4図は第1図のデコンプ装置に
使用されているデコンプリールの斜視図、第5図
は第4図のデコンプリールの案内溝の展開図、第
6図A,B,Cはそれぞれ第5図におけるA―A
断面図、B―B断面図、C―C断面図である。 19……ローププーリ、20……デコンプリー
ル、33……作動子、40……デコンプリール、
41……案内溝、42……第1周溝、43……第
2周溝、44……第3周溝、45……第1斜溝、
46……第2斜溝、47……第3斜溝、X……デ
コンプ装置、Y……中間部材。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 吸気弁又は排気弁を開弁状態のまま保持する
    デコンプ位置と該デコンプ作用を解除するデコン
    プ解除位置の2位置間にまたがつて動作するデコ
    ンプ軸20と、その外周面に適宜形状の案内溝4
    1を有し且つリコイルスタータのローププーリ1
    9と連動回転するデコンプリール40とを、前記
    案内溝41に案内されて連動せしめられる作動子
    33の変位を前記デコンプ軸20に伝達せしめて
    該デコンプ軸20を前記デコンプ解除位置からデ
    コンプ位置へ向けて動作せしめる如く作用する適
    宜の中間部材Yを介して連結してなる内燃機関の
    デコンプ装置であつて、前記デコンプリール40
    の案内溝41を、その軸方向中央位置に配置され
    る第1周溝42と該第1周溝42をはさんでその
    両側に配置される第2周溝43と第3周溝44及
    び前記第1周溝42と第2周溝43間にまたがり
    且つ前記作動子33を前記転1周溝42から前記
    第2周溝43へ向けて案内する第1斜溝45と前
    記第2周溝43と第3周溝44間にまたがり且つ
    前記作動子33を前記第2周溝43から前記第1
    周溝42をこえて前記第3周溝44へ向けて案内
    する第2斜溝46と前記第3周溝44と第1周溝
    42の間にまたがり且つ前記作動子33を前記第
    3周溝44から前記第1周溝42へ向けて案内す
    る第3斜溝47とにより構成し、前記リコイルス
    タータのスタータロープ36の引き出し始めから
    引き終りにかけての始動操作に伴つて前記デコン
    プリール40が正回転する期間内においては前記
    作動子33が前記第1周溝42から前記第1斜溝
    45を経て前記第2周溝43へ、又該第2周溝4
    3から前記第2斜溝46を経て前記第3周溝44
    へ、さらに該第3周溝44から前記第3斜溝47
    を経て前記第1周溝42へ案内されることによつ
    て該作動子33が前記デコンプリール40の軸方
    向に変位しその作動子33の変位により前記中間
    部材Yを介して前記デコンプ軸20が前記デコン
    プ解除位置からデコンプ位置へ向けて動作せしめ
    られるとともに該デコンプ動作の終了後において
    は前記作動子33が該第1周溝42から前記第2
    斜溝46及び前記第3周溝44を経て再び前記第
    1周溝42に戻る循環経路xをデコンプ動作を行
    なうことなく循環し、これに対して前記スタータ
    ロープ36の戻し操作に伴つて前記デコンプリー
    ル40が逆回転する期間内においては前記作動子
    33がデコンプ動作を行なうことなく前記循環経
    路xの適所から前記第1周溝42に案内されたの
    ち該第1周溝42内を循環するようにしたことを
    特徴とする内燃機関デコンプ装置。
JP16291280A 1980-11-18 1980-11-18 Decompression device for internal combustion engine Granted JPS5786559A (en)

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JPS5786559A JPS5786559A (en) 1982-05-29
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JPS5910720A (ja) * 1982-07-12 1984-01-20 Showa Kiki Kogyo Kk 内燃機関の始動用デコンプレツシヨン作動装置およびデコンプレツシヨン型リコイルスタ−タ
DE4405313A1 (de) * 1994-02-19 1995-08-24 Stihl Maschf Andreas Betätigungsvorrichtung für ein Dekompressionsventil in einem Verbrennungsmotor mit Seilzugstarter

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