JPS6122087B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は現在公害問題として最大の元凶とされ
ている各種河川や港湾、海岸或は池等に堆積して
いる各種のヘドロを、即座にその位置において硬
化固形化させ、これによつてヘドロの除去、処理
を迅速に行うことのできるヘドロミキサーに関す
る。

本発明者は斯かるヘドロミキサーとして先に、
中空軸を昇降可能で且つ回転自在になさしめると
共に、該中空軸先端に中空軸と連通する洞穴を有
する撹拌翼を設け、且つ該撹拌翼の壁面には噴出
孔を穿設し、撹拌翼の回転中ヘドロ硬化剤が中空
軸を通つて撹拌翼の内部から外方に噴出されるよ
うになした構成のもの或は撹拌翼の撹拌域内へ別
のパイプなどを介してヘドロ硬化剤を供給するよ
うなした構成のものを提案したが、本発明は該装
置の改良に係わり特に撹拌翼が脱着自在になされ
ていて、ヘドロ層の性状に応じた最適な形状の撹
拌翼と自由に交換することができ、またカツター
刃が付設されていて、ヘドロ表層や内部に草や草
の根があつたり、或はヘドロ表層や層中が部分的
に硬い場合の撹拌硬化処理を能率的に実施せんと
するものである。

本発明実施の一例を図面によつて説明する。

第１図は一部切断正面図、第２図は第１図のＸ
−X′線切断側面図、第３図は撹拌翼の平面図、
第４図は結合子の斜視図である。

１は回転軸で内部が中空孔イに形成され、且つ
先端内周面に螺溝Ｓが刻設される。２は結合子で
あつて、本体外周は角筒に形成されると共に上下
部には螺溝の刻設された突起ａ，ｂが設けられ、
上部突起ａが前記回転軸１の螺溝Ｓと螺合するこ
とにより回転軸１と一体に止着させられる。しか
して、該結合子には回転軸１の中空孔イと連通す
るＴ字孔ロが穿設されている。３は撹拌翼で内部
が中空の洞穴ニに形成され、且つ該翼の壁面には
吐出孔ホが穿設されている。

一方、該撹拌翼の中央内部は前記結合子２の角
筒外周と嵌合する角孔ヘの穿設されたボス４に構
成し、結合子と嵌合させることにより結合子２を
介して回転軸１に脱着自在になさしめる。しかし
て、該撹拌翼３を結合子２に嵌合させた状態では
回転軸内部の中空孔イと撹拌翼３の洞穴ニとがＴ
字孔ロを介して互に連通されるようになつてい
る。

なお、この取付けのさいボス４の上部内周面と
結合子２との接合面にはＯリング５を介在させる
ようなさしめると共に下方から下部突起ｂに座金
６を介してナツト７を螺合させることにより締付
けるようになさしめる。

８はカツター刃で撹拌翼３の回転方向前面に一
体となして取付けられる。図示例では撹拌翼３及
びカツター刃共に抛物線状のものを示したが直線
状ものでも良く、またカツター刃は鋸歯に形成さ
れていても良い。また２枚羽根１段のものを示し
たが、３枚羽根の多段、或はその他任意に設計す
ることができる。

９は回転軸１に設けたリード羽根であつて図示
の如く撹拌翼３が左回転するときは、軸１に対し
てＳ状に（右回転するときはＺ状に）設けしめ撹
拌翼の回転中カツトされた草や土が該リード羽根
に沿つて上方に排出されるようになされる。なお
図面では連続したものを示したが、非連続のもの
であつても差支えない。

本発明は以上の如く構成されており、図示しな
い圧入装置によりヘドロ硬化剤を回転軸１の内部
から中空孔イ、結合子２のＴ字孔ロを経て撹拌翼
３の洞穴イ内に送り込み、撹拌翼３がヘドロ層を
撹拌中その壁面部分の吐出孔ホから噴出させてヘ
ドロ層の硬化処理作業を行うようになす。

このさい、本発明装置に於いては撹拌翼３の前
面にはカツター刃８が設けられているので、撹拌
翼は常にヘドロ表層或は層中の草やその根を切断
しながら回転する。従つて、作業中撹拌翼に草や
その根がまつわりつくことによつて撹拌能力や硬
化処理作業の能率が低下させられるようなことが
ない。

また、ヘドロ表層或は内部層に部分的な硬い部
分があると撹拌翼３の回転困難から機械部品破損
などのトラブルが発生するが、カツター刃が設け
られていることにより、掘削を容易となしてかか
るトラブルの発生を防止する。

他方、軟弱粘性土中に少量の砂質層があつたり
草の根などでヘドロがある程度の深さにわたり硬
くなつているような場合には推力不足で掘削困難
のトラブルなどが発生するが、回転軸にリード羽
根９を併せ設けしめておくと、排土や草などが該
リード羽根によつて軸の上方に沿つて排出され、
推力を補つて掘削能力が向上するという作用効果
が附加される。

上記実施例ではカツター刃を撹拌翼３の回転方
向前面に取付けたものについて示したが、これに
限定されるものではなく、以下のようになして付
設すればよい。これらの例は実質的に撹拌翼の撹
拌に先行して草などを切削せしめる位置へカツタ
ー刃を配設するようなして構成するものであり、
第５図に示す如く撹拌翼３の下面にカツター刃
８′を設けるようにしても良い。また、図示しな
いがこれらの兼用も任意に採用することができ、
特に前述の作用効果を得るために有効である。

或は、本実施例ではカツター刃８，８′を撹拌
翼３と一体の状態に設けたものについて説明した
が第６図及び第７図に示す如く、別体の状態に構
成して撹拌翼の下方に取付けるようにしても良
い。

なお、結合子２の本体外周面を第４図及び第８
図に示す如く角筒に形成させることは撹拌翼の嵌
合並びに位置決定を容易ならしめる上で有効であ
り、その他図示を省略したが廻り止め用のビンや
凹凸などを適宜に設けることができる。また、脱
着容易であることはヘドロ層の性状に応じて交換
が容易となるので作業能率が向上する。

【図面の簡単な説明】

添附図面は本発明実施の一例を示すもので、第
１図は一部切断正面図、第２図は第１図のＸ−
X′線切断側面図、第３図は撹拌翼の平面図、第
４図は結合子の斜視図、第５図と第６図は他の例
の正面図、第７図は第６図のＹ−Ｙ線切断平面
図、第８図は第６図用結合子の斜視図である。 １……回転軸、２……結合子、３……撹拌翼、
８……カツター刃、９……リード羽根、ホ……吐
出孔、４……ボス。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 回転駆動部と連結し垂設する回転軸の下端部
   軸心方向に結合子を設け、これを介して撹拌翼を
   付設するに際し、複数の撹拌翼を付設するボスが
   結合子を取り囲み、さらに結合子と脱着自在にな
   されており、且つ撹拌翼の撹拌域内にヘドロ硬化
   剤の吐出孔を開口させた硬化剤供給手段が配設さ
   れていることを特徴とするヘドロミキサー。 ２ 撹拌翼が、これと一体に或は別体の状態にな
   したカツター刃を備えていることを特徴とする特
   許請求の範囲第１項記載のヘドロミキサー。