JPS6122041B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、フルオロカーボン樹脂のような合
成材料の細長い糸またはフイラメントを形成する
ための装置に関し、これらの細長い糸またはフイ
ラメントは、多くの通常の用途で有用性および寿
命を改良するのに適応した複数の製品を与えるた
めに、織られ、編まれ、または他の方法で結合さ
れうるものである。

ポリテトラフルオロエチレン（PTTFE）、フ
ルオロエチレンプロピレン（FEP）および他の
ポリマーやコポリマーのようなフルオロカーボン
樹脂繊維およびフイラメントは、そのようなフル
オロカーボン樹脂の化学的および物理的特性のた
め、すなわち、それらが化学的に不活性であり、
耐熱・耐食性であり、清浄することが容易であり
かつ自己潤滑性を有するため、織り材料および編
み材料を形成するのに適応しかつ使用されてきた
ことは周知である。

フルオロカーボン樹脂繊維およびフイラメント
の特性および用途のさらに詳細な検討について
は、1970年３月付けの、DuPont技術情報−繊維
−報告書Ｔ−13と題する刊行物が参照される。

この報告書には、織られたおよび編まれた形態
のPTFE繊維およびフイラメントは、これらの材
料の望ましい化学的および物理的特性がその機能
を改良する役目をするところの、多くの工業的用
途および製品に広く使用されることが示されてい
る。

例えば、フルオロカーボン樹脂フイラメントま
たは細長い糸から作られた織り材料および編み材
料は、高度に腐食性の化学プロセス、化学薬品ま
たは廃棄物質および／または腐食性高温ガスまた
は高温液体がある所の工業的および商業的現場に
おいて、あらゆるタイプの衣服、フイルタバツグ
およびろ過布として使用され、また織り自己潤滑
ベアリングのような用途、編みパツキング、編み
コードその他の電子工業用途、および多くの医学
用途に使用される。

物品を作るためのPTFE繊維、フイラメントお
よび細長い糸を生成する種々の方法が先行技術で
知られている。多年にわたつてそのような物品の
製造は繊維工業の慣用手段を追従した、すなわ
ち、糸はフルオロカーボン樹脂の分散体から得ら
れる繊維から作られてきた。最近になつてフオイ
ルスリツテイング（細長く切る）を利用する機械
的技術が開発され、この技術はPTFEの薄い層が
同材料のビレツトから削られ、その層は次いで適
当なスリツテイングジグによつて糸またはフイラ
メントに切断される。例えば、このタイプの一技
術は米国特許第2728950号に示されている。

米国特許第4025598号には、PTFEの糸、細長
いより糸またはフイラメントを形成する別の機械
的方法が示されており、この方法では回転させら
れているPTFEのビレツトの表面がジグで変形さ
せられて複数のみぞとうねを形成し、次いで削り
ナイフがうねを切除するために適用されて所望フ
イラメントを形成する。フイラメントは必要なだ
け長くすることができまた引抜かれ、加熱緊張さ
れかつ他のフイラメントと結合されて通常の多フ
イラメント紡績糸を形成することができ、この紡
績糸は次いで織り材料または編み材料を形成する
ために使用されうる。

本発明はPTFEのフイラメントまたは細長い糸
の機械的形成のための改良装置に向けられてお
り、この装置ではPTFEの回転するビレツトが複
数の寸法に作られたオフセツト切刃を有する切削
加工工具によつて係合され、これによりPTFEの
複数の別個の寸法および形状のフイラメントが連
続長さで同時に切削加工され、フイラメントは通
常の技術に従つて引抜かれ、接合されかつ緊張さ
れて種々の厚さの紡績糸を形成することができ
る。

本発明に従つてフルオロカーボン樹脂のフイラ
メントまたは細長い糸を作る方法は、後で詳述す
るように、フイラメントに所望の形状および寸法
を与えるための種々の技術および変体を可能にす
る。しかしながら、本技術分野の当業者には理解
されるように、この装置および方法はフルオロカ
ーボン樹脂材料のビレツトに適用されるものとし
て示されるが、鋼、銅またはアルミニウムのよう
な他の延性材料にも同等に適用できるものであ
る。プラスチツクフイラメントまたはメタルウー
ル（metal wool）を生成する他の方法と比較し
て廃物は最小限度に少なくされる。

さらに、本発明の装置および方法はフルオロカ
ーボン樹脂の簡単な圧縮成形ビレツトに適用する
ことができ、このビレツトは、フルオロカーボン
樹脂の織り材料または編み材料を形成するのに所
望の紡績糸を与えるフルオロカーボン繊維を作る
ために現在従来技術で使用される原料よりも安価
な原料である。

本発明の方法および装置によつて得られる糸ま
たはフイラメントは、フルオロカーボン樹脂ビレ
ツトから切削加工されたままで使用することがで
きまたはそれらの物理的特性を変えるために室温
または高温でカレンダ掛けまたは緊張加工するこ
とによつて中程度にまたは高温に配向されうる。
さらに、本発明の装置および方法の汎用性のた
め、フイラメントまたは細長い糸の実際の寸法は
広範囲にわたつて変更されうる。すなわち、切削
加工装置の切込みのピツチおよび深さを調整し
て、フルオロカーボン樹脂のそれぞれのフイラメ
ントまたは細長い糸に所望の横断面を設定するこ
とができる。

かくして、本発明は、フルオロカーボン樹脂の
ような合成材料のビレツトから細長い糸またはフ
イラメントを形成する装置を包含し、この装置
は、固定軸を中心として回転するように装着され
たチヤツクアセンブリを有する旋削機械と、チヤ
ツクアセンブリを回転させるための駆動手段と、
前記チヤツク中に駆動手段が運転されるときチヤ
ツクと共に回転するように固定装着された合成材
料の少なくとも１つの寸法のビレツトと、チヤツ
クアセンブリおよびその中に結合されたビレツト
の回転軸に平行な所定速度の縦移動をするように
旋削機械上に作動結合されたツールホルダアセン
ブリと、前記ビレツトの回転軸に相対的な前記ツ
ールホルダアセンブリの移動を調整する手段と、
前記回転するビレツトと係合してこれに切込むた
めにツールホルダアセンブリ中に固定装着されか
つこれと共に移動可能な切削加工工具とからな
り、前記切削加工工具は少なくとも２つのオフセ
ツト切刃を備えた成形切削面を有し、これにより
複数の寸法および形状の糸およびフイラメントが
ビレツトから同時に切削加工される。

さらに、上記装置においては、チヤツクアセン
ブリの固定回転軸に平行なツールホルダアセンブ
リの縦運動が歯車列によつてチヤツクおよびビレ
ツトの回転と同期化され、これにより一定横断面
の糸またはフイラメントを生成する。

さらに、上記装置は、チヤツクアセンブリの固
定回転軸に平行なツールホルダアセンブリの縦運
動の速度を制御するためにマイクロプロセツサと
組み合わせられ、これにより変化する横断面の糸
またはフイラメントを生成する。

したがつて、本発明の一目的は、均一形状およ
び寸法の合成材料の細長い糸およびフイラメント
を製造するための改良装置を提供することであ
る。

本発明の別の目的は、比較的に簡単で信頼性が
ありかつ変化する形状および寸法の糸およびフイ
ラメントを生成することができるところの、細長
い糸およびフイラメントを製造するための改良装
置を提供することである。

本発明の別の目的は、フルオロカーボン樹脂の
ような合成材料のビレツトから複数の細長い糸お
よびフイラメントを同時に機械的に形成するため
の改良装置を提供することである。

本発明の別の目的は、複数の細長い糸およびフ
イラメントのおのおのの形状、大きさおよび寸法
が必要に応じて容易に制御かつ変更されうるとこ
ろの、フルオロカーボン樹脂のような合成材料の
ビレツトから複数の細長い糸またはフイラメント
を同時に機械的に形成するための改良装置を提供
することである。

これらのおよび他の目的ならびに利点につい
て、本発明は添付図面と関連する以下の説明から
さらによく理解されるであろう。

本発明はさらにフルオロカーボン樹脂のような
延性合成材料のビレツトから細長い糸およびフイ
ラメントを形成する方法を企図するものであり、
この方法は下記の工程段階からなる。

ａ 合成材料の前記ビレツトを固定軸を中心とし
て回転するように装着すること； ｂ 切削加工工具を縦方向にかつ前記ビレツトの
回転軸に平行に移動させて回転中のビレツトの
周面と係合させること； ｃ 前記切削加工工具は複数の形状および寸法の
切刃を有し、前記工具が移動させられて前記ビ
レツトと係合するとき、ビレツトから複数の形
状、大きさおよび寸法の、細長い糸またはフイ
ラメントを同時に切削加工すること； ｄ 切削加工工具の縦移動をビレツトの回転と同
期化して一定横断面の繊維を生成すること。

本発明の方法はまた、合成材料のビレツトから
同時に切削加工されるところの複数の細長い糸ま
たはフイラメントのおのおのの形状、大きさおよ
び寸法を変更するために切削加工工具の切刃を変
更すること、および上記異なる切刃を有する切削
加工工具の数を変更することを企図するものであ
る。

また、本発明の方法は、変化する横断面幅の糸
またはフイラメントを与えるためにマイクロプロ
セツサによつて切削加工工具の縦移動を調整する
ことを企図するものである。

図面を参照すると、第１図は帯全体が１で示さ
れたねじ切り旋盤のような旋削機械の略図であ
り、フルオロカーボン樹脂のような延性合成材料
のビレツト３を保持して回転させるために装着さ
れたチヤツクアセンブリ２を有する。

第１図に略示するようなチヤツクアセンブリを
備えたねじ切り旋盤は任意の適当なタイプの駆動
アセンブリ４によつて駆動され、この駆動アセン
ブリは適当な歯車列装置を含み、後述するよう
に、フルオロカーボン樹脂の糸またはフイラメン
トがビレツト３から切削加工されうるような回転
速度でビレツトを回転させる。このタイプのねじ
切り旋盤のような旋削機械は周知でありかつ一般
市場で容易に購入できるから、旋削機械１につい
ては詳細に説明しない。

かくして、この発明と関連して使用するねじ切
り旋盤の一形態においては、第１図に示すように
親ねじアタツチメント５が設けられている。親ね
じアタツチメント５はねじ切り旋盤１のベツド７
に沿つて縦移動するように装着されたツールホル
ダ支持体６を含む。ツールホルダ支持体６は旋盤
１のヘツドの縦軸およびチヤツクアセンブリ２の
固定回転軸に平行に旋盤上に装着された細長いね
じ付シヤフトまたは親ねじ６ａと作動関連する。

ツールホルダ支持体６に固定結合されたかつこ
れと共に可動のツールホルダアセンブリ８があ
り、このツールホルダアセンブリは貫通スロツト
１０を有する工具支持体９を含み、スロツト１０
の中に切削加工工具１１が装着されかつボルト１
２のような適当なねじ付手段によつて組立位置に
ロツクされるようになつている。かくして、ツー
ルホルダ支持体６およびツールホルダアセンブリ
８がねじ付シヤフトまたは親ねじ６ａによつて移
動させられるとき、後で詳述するように、切削加
工工具１１は縦にかつチヤツク２およびビレツト
３の回転軸に平行に移動させられかつ第１，３，
４図に示すように、ビレツト３の周表面とその自
由端に隣接して最初の切削加工係合を開示するよ
うに調整されうる。

ねじ付シヤフト６ａは旋盤１内の離間軸受（図
示されていない）中に回転可能に装着されかつ適
当な駆動手段１３によつて駆動され、この駆動手
段は任意のタイプの減速歯車装置１４によつてね
じ付シヤフト６ａに連結され、ねじ付シヤフト６
ａの回転速度がチヤツクアセンブリ２およびフル
オロカーボン樹脂材料のビレツト３の回転速度と
同期化させられうるようになつている。

ツールホルダアセンブリを移動させるための親
ねじアタツチメントおよびこのような親ねじアタ
ツチメント用の駆動手段は当該技術分野で周知で
ありかつ一般市場で容易に購入できるから、ここ
では詳細に説明しない。

あるいは、ねじ付シヤフト６ａ、駆動手段１３
および減速歯車装置１４の動作は、１５で概略的
に示された任意の適当なタイプのマイクロプロセ
ツサによつて制御され、これによりねじ付シヤフ
ト６ａの回転速度、したがつてツールホルダアセ
ンブリ８の縦移動が動作中一定にされまたは変更
されうる。

切削加工工具１１は、第３，４図に示されてい
るように、ビレツト３から同時に複数の細長い糸
またはフイラメント２０ａ，２１ｂ，２０ｃ，２
０ｄ，２０ｅを切削加工するための定位置へ移動
させられうるように、特に設計されかつツールホ
ルダ９上に組付けられる。

この有利な結果を達成するために、切削加工工
具１１は、第１〜９図に示すように、横断面が一
般に正方形または長方形の細長い部材である。切
削加工工具１１は一端にオフセツト切削加工面２
１を備え、第３〜９図に２２ａ，２２ｂ，２２
ｃ，２２ｄ，２２ｅで示すように、複数のオフセ
ツトまたは段付切刃を形成している。

切刃２２ａ〜２２ｅのおのおのは、オフセツト
２３ａ，２３ｂ，２３ｃ，２３ｄで表わされてい
るように、次の隣接する切刃から所定距離だけ離
間されている。

切刃２２ａ〜２２ｅの長さは第４図にＡで示さ
れている。この距離Ａは、第４Ａ図に示すよう
に、フイラメント横断面の一寸法Ａを決定し、か
つ特定切削加工工具に対して固定されている。異
なる寸法Ａが要求される場合には、新工具が製作
されなければならない。

オフセツト２３ａ〜２３ｅの長さは第４図にＢ
で示されている。この距離Ｂは、第４Ａ図に示す
ように、フイラメント横断面の寸法Ｂの最大値を
決定する。特定フイラメントの寸法Ｂの実際の値
は縦送り速度の設定、すなわち、ビレツト１回転
当りの工具の前進によつて決定される。したがつ
て、フイラメントは、縦送り速度の設定に依存し
て、ゼロとオフセツト２３ａ〜２３ｅの長さとの
間の任意の寸法Ｂを持つことになる。

第９図は図示のような寸法を有する典型的な切
削加工工具の平面図である。この工具によつて生
成される第４Ａ図に示すようなフイラメントの寸
法Ａは切刃２２ａ〜２２ｅの長さによつて決定さ
れ、この場合には0.005インチである。オフセツ
ト２３ａ〜２３ｅの長さは0.015インチである。
したがつて、第４Ａに示すように、この工具によ
つて生成されるフイラメントの寸法Ｂは、縦送り
速度の設定に依存して、ほぼゼロと0.015インチ
との間の任意の所にありうる。

かくして、特定切削加工工具の場合に、切刃２
２ｂ〜２２ｅの長さおよびオフセツト２３ａ〜２
３ｄを変更しかつ縦送り速度を制御することによ
つて0.002インチ×0.002インチ（0.05mm×0.05
mm）〜0.100インチ×0.100インチ（2.54mm×2.54
mm）の範囲の横断面寸法を有する細長い繊維また
はフイラメントが容易に得られる。

さらに、切削加工工具上の切刃およびオフセツ
トの数は、切削加工後の個々の細長い糸またはフ
イラメントから形成される繊維束または紡績糸の
所望デニールによつて決定される。デニールは形
成された特定紡績糸の9000メートルのグラム重量
である。

かくして、特定切削加工工具例えば第１〜９図
に示す切削加工工具１１の場合に、縦送り速度を
変更することによつてまたはスプールに巻かれる
フイラメントを分離することによつて特定紡績糸
の種々のデニールが生成されうる。

切削加工工具１１のオフセツト切削面２１は、
ビレツト３から切削加工される細長い糸またはフ
イラメント２０ａ〜２０ｅの異なる方形横断面形
状を生成するために変更されうる。

かくして、第１０図を参照すると、傾斜切刃５
２ａ，５２ｂ，５２ｃ，５２ｄおよびオフセツト
５３ａ，５３ｂ，５３ｃを有する切削面５１を有
する切削加工工具５０が示されている。この切削
加工工具は、第１０Ａ図に拡大して示されている
ように、菱形横断面を有する細長い糸またはフイ
ラメントを生成する。

第１１図において、切削加工工具６０は湾曲切
刃６２ａ，６２ｂ，６２ｃおよびオフセツト６３
ａ，６３ｂ，６３ｃを有するオフセツト切削面６
１を有する。この切削加工工具は、第１１Ａに拡
大して示されているように、２つの側面が平行で
ありかつ２つの側面が湾曲形状を有するところの
横断面形状を有する細長い糸またはフイラメント
を生成する。

第１２図において、切削加工工具７０は不等長
の切刃７２ａ，７２ｂ，７２ｃ，７２ｄおよび等
長の離間オフセツト７３ａ，７３ｂ，７３ｃを備
えたオフセツト切削面７１を有する。この工具
は、第１２Ａ，１２Ｂ，１２Ｃ図に示すように一
方の寸法Ａがフイラメントごとに変わりかつ他方
の寸法Ｂが一定でありかつ縦送り設定によつて決
定されるところの、細長いフイラメントを生成す
る。

操作に際して、ねじ切り旋盤１が最初に組立て
られ、ビレツト３がチヤツクアセンブリ２中に装
着されかつビレツト３の固定回転軸を設定するよ
うに調心される。

工具１１が開口１０中に配置され、親ねじアセ
ンブリ５によつてツールホルダアセンブリ８が工
具１１を移動してビレツト３の端面３ａと係合さ
せるとき、工具の縦軸線がビレツト３の回転軸の
中心線と交差するようにされる。

モータ１３が運転され、モータ１３と歯車列１
４がねじ付部材６ａを駆動し、これによりツール
ホルダアセンブリ８が切削加工工具１１を移動し
てビレツト３と係合させる。

切刃２２ａ〜２２ｅおよび２３ａ〜２３ｄがビ
レツト３の端面と係合すると、切削加工工具１１
はビレツト３の端面から糸またはフイラメント２
０ａ，２０ｂ，２０ｃ，２２ｄ，２２ｅの切削加
工を開始し、各糸またはフイラメントがビレツト
３から完全にかつ連続的に取出される。

ビレツト３が回転しかつ切刃の移動がその回転
と同期化されている間は、個々の糸またはフイラ
メント２０ａ〜２０ｅは連続的に取出されかつ糸
が単独で取出されうる、または切削加工工具およ
びその縦移動によつて設定される寸法Ａ，Ｂの関
数として予め決定されたデニールの多フイラメン
ト紡績糸を形成するために一緒に巻かれうるのに
十分な不定長さを有する。

当業者には容易に理解されるように、かくして
形成された紡績糸は、繊維を配向するために室
温、低温または高温におけるカレンダ掛けまたは
緊張加工のような追加処理にかけられ、これによ
り細長い糸またはフイラメント２０ａ〜２０ｅか
ら形成された紡績糸の引張強さを増大する。この
技術は本技術分野で周知のものである。

上述した方法および装置による切削加工条件は
理想的でないため、引張強さのような物理的性質
はビレツトの表面速度によつて影響される。かく
して、形成される細長い糸またはフイラメントの
特定横断面積に対するある臨界表面速度が超過さ
れる場合には、生成される細長い糸またはフイラ
メントは裂け目を含み、これにより特定の細長い
糸またはフイラメントの引張強さおよび伸び率が
低減される。

上述した方法および装置の操作において、形成
される細長い糸またはフイラメントの横断面積が
小さくなるほど、延性材料のビレツトの許容表面
速度は高くなることが決定された。かくして、
0.002インチ×0.002インチ程度の比較的に小さい
横断面積を有する細長い糸またはフイラメントを
作るときには、毎分500フイートのような高い表
面速度が使用されうる。これと反対に、0.010イ
ンチ×0.010インチ程度のより大きいフイラメン
トを作るときには、ビレツトは毎分約200フイー
トのより低い表面速度で回転させられなければな
らない。

しかしながら、第１３〜１６図に示されている
ように、切削加工工具の切刃を改変することによ
つて、比較的に大きい横断面積を有する細長い糸
またはフイラメントの製造中に裂け目が発生する
前により高い表面速度を達成することが可能であ
る。かくして第１３，１４図において、切削加工
工具８０は、切刃が８２ａ，８２ｂ，８２ｃ，８
２ｄ，８２ｅの所にありかつオフセツトが８３
ａ，８３ｂ，８３ｃ，８３ｄの所にある、オフセ
ツト切削面８１を有する。さらに、切削加工工具
８０の頂面は８４ａ，８４ｂ，８４ｃ，８４ｄ，
８４ｅの所で角度をつけられる。

第１６図の斜視図は、切刃に隣接する切削加工
工具８０の頂面が正のスクイ面を与えるためにあ
る角度の溝８４ａ，８４ｂ，８４ｃ，８４ｄ，８
４ｅによつて改変または削減される要領を明瞭に
示している。これはビレツト３の切削加工中に加
えられる力を低減する役目をしかつフイラメント
の表面裂け目が発生する前により高い切削速度が
使用されることを可能にする。

第１７，１８図にはこの発明の別の実施態様が
示されており、離間したツールホルダ９′，９″が
設けられ、その中に切削加工工具１１′，１１″が
前記切削加工工具１１と同様にそれぞれ装着され
ている。

切削加工工具１１′，１１″は第４，１０，１
１，１２，１３図に示された前記切削加工工具の
任意のものと同一でありうる。同様に、切削加工
工具１１′，１１″の横切削面および縦移動もまた
前記切削加工工具１１，５０，６０，７０，８０
のものと同一でありうる。

この実施態様においては、複数の切削加工工具
が１つよりも多い紡績糸束を生成するために使用
され、離間切削加工工具の各縦パスがビレツトを
横断する。

かくして、複数の細長い糸またはフイラメント
を形成するための比較的に簡単な機械的手段が説
明された。これらの糸またはフイラメントは所定
デニールの紡績糸を形成するために使用され、こ
の紡績糸はフルオロカーボン樹脂のような合成材
料の特性が容易に適応できる製品の形成に効果的
に使用されうる。

この発明は図示された各部品の特定構造または
配置に限定されるべきではなく、それらは特許請
求の範囲に記載されたこの発明の範囲内で広範囲
に改変されうることが理解されるであろう。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る構成要素を備えた旋削機
械の略式斜視図である。第２図は第１図に示すよ
うな初位置にあるビレツトおよび切削加工工具の
拡大端面図である。第３図は工具の全切刃がビレ
ツトと係合しかつ複数の細長い糸またはフイラメ
ントが同時に形成されつつあるビレツトおよび切
削加工工具の一部の拡大斜視図である。第４図は
第３図に示したビレツトと切削係合している切削
加工工具の平面図である。第４Ａ図は第４図に示
した切削加工によつて形成される細長い糸または
フイラメントの拡大横断面図である。第５図は第
１〜４図に示したオフセツト切削面の端面図であ
る。第６図は第１〜４図に示した切削加工工具の
左側面図である。第７図は第５図の７−７線断面
図である。第８図は第１〜６図に示した切削加工
工具のオフセツト切削面の拡大斜視図である。第
９図は第１〜８図に示した工具の図示の寸法を有
する切削端の拡大平面図である。第１０図は別の
形状の切刃を有する切削加工工具の別の形態を示
す。第１０Ａ図は第１０図に示した切削加工工具
で形成された菱形糸またはフイラメントの拡大横
断面図である。第１１図は別の形状の切刃を有す
る切削加工工具の別の形態を示す。第１１Ａ図は
第１１図に示した切削加工工具で形成された糸ま
たはフイラメントの拡大横断面図である。第１２
図は別の形状の切刃を有する切削加工工具の別の
形態を示す。第１２Ａ，１２Ｂ，１２Ｃ図は第１
２図に示した工具のそれぞれの切刃で形成された
糸またはフイラメントの変形の拡大横断面図であ
る。第１３図はさらに別の形状の切刃を有する切
削加工工具のさらに別の形態の平面図である。第
１４図は第１３図に示した切削加工工具のオフセ
ツト切削面の端面図である。第１５図は第１３図
に示した切削加工工具の左側面図である。第１６
図は第１３〜１５図に示した切削加工工具のオフ
セツト切削面の拡大斜視図である。第１７図は初
切削加工位置にある少なくとも２つの離間した切
削加工工具とビレツトを示す略式部分斜視図であ
る。第１８図は第１７図に示したビレツトおよび
離間切削加工工具の一部の平面図である。 １……旋削機械、２……チヤツクアセンブリ、
３……合成材料ビレツト、４……駆動アセンブ
リ、５……親ねじアタツチメント、６……ツール
ホルダ支持体、６ａ……ねじ付シヤフト、７……
ベツド、８……ツールホルダアセンブリ、９……
工具支持体、１０……スロツト、１１……切削加
工工具、１３……駆動手段、１４……減速歯車、
１５……マイクロプロセツサ、２０……糸または
フイラメント、２２……切刃、２３……オフセツ
ト、５０，６０，７０，８０……切削加工工具、
５１，６１，７１，８１、……切削面。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ (a) 固定軸を中心として回転するように装着
   されたチヤツクアセンブリと、 (b) 該チヤツクアセンブリを回転させるための駆
   動手段と、 (c) 該駆動手段が運転されるとき、前記チヤツク
   アセンブリと共に回転するように該チヤツクア
   センブリに固着された少なくとも１つの寸法の
   延性材料ビレツトと、 (d) 縦移動するように装置上に作動的に連接され
   たツールホルダアセンブリと、 (e) チヤツクアセンブリおよび該チヤツクアセン
   ブリに固着されたビレツトの回転軸に平行に所
   定速度でツールホルダアセンブリを移動させる
   手段と、 (f) ツールホルダアセンブリに固着され、チヤツ
   クアセンブリの回転軸に平行にツールホルダア
   センブリと共に移動可能であり、かつツールホ
   ルダアセンブリに関して前記ビレツトの回転軸
   方向および該回転軸から離れる方向に移動可能
   であつて、前記ビレツトがチヤツクアセンブリ
   と共に回転されるとき該ビレツトと係合して該
   ビレツトに切込むようにした切削加工工具と、 (g) 前記切削加工工具は、少なくとも２つの成形
   切刃および該切刃を離間するための少なくとも
   ２つの縦距を備えた成形横方向切削面を有し、
   これにより複数の寸法および形状の糸およびフ
   イラメントがビレツトから同時に細長い形態で
   切削加工されるようにした構成と、 からなることを特徴とするフルオロカーボン樹脂
   のような合成材料のビレツトから細長い糸または
   フイラメントを成形する装置。 ２ 前記切削加工工具の切削端面上の成形切刃
   が、切削加工工具の縦軸線に平行であり、かつ横
   断面が正方形および長方形の糸およびフイラメン
   トの寸法の一方を形成するための所定長さを有
   し；前記切削端面上の縦距が、切削加工工具の縦
   軸線に垂直であつてかつツールホルダアセンブリ
   の縦移動の所定速度の関数として、横断面が正方
   形および長方形の糸またはフイラメントの他方の
   寸法を形成するための所定の長さを有することを
   特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の装置。 ３ 前記切削加工工具の切削端面上の成形切刃
   が、切削加工工具の縦軸線に対してある角度で傾
   斜し、かつ横断面が菱形の糸およびフイラメント
   の寸法の一方を形成するための所定長さを有し；
   切削端面上の前記縦距が、切削加工工具の縦軸線
   に垂直でありかつツールホルダアセンブリの縦移
   動の所定速度の関数として、横断面が菱形の糸ま
   たはフイラメントの他方の寸法を形成するための
   所定長さを有することを特徴とする特許請求の範
   囲第１項記載の装置。 ４ 前記切削加工工具の切削端面上の成形切刃
   が、湾曲し、かつ横断面に少なくとも１つの湾曲
   側面を有する糸またはフイラメントの寸法の一方
   を形成するための所定長さを有し；切削端面上の
   前記縦距が、切削加工工具の縦軸線に垂直であり
   かつツールホルダアセンブリの縦移動の所定速度
   の関数として、横断面に１つの湾曲側面を有する
   糸またはフイラメントの他方の寸法を形成するた
   めの所定長さを有することを特徴とする特許請求
   の範囲第１項記載の装置。 ５ 前記切削加工工具の切削端面上の成形切刃
   が、切削加工工具の縦軸線に平行でありかつおの
   おのが次に隣接する成形切刃とは異なる所定長さ
   を有し、横断面が長方形の糸またはフイラメント
   の寸法の一方の異なる長さを形成するようになつ
   ており；切削端面上の前記縦距が、切削加工工具
   の縦軸線に垂直でありかつツールホルダアセンブ
   リの縦移動の所定速度の関数として、横断面が長
   方形のそれぞれの糸またはフイラメントの他方の
   寸法を形成するための所定長さを有することを特
   徴とする特許請求の範囲第１項記載の装置。 ６ 前記切刃が、0.001インチ〜0.100インチ
   （0.0254mm〜2.54mm）の範囲内の糸およびフイラ
   メントの横断面形状の前記寸法の一方を切削加工
   するための所定長さを有し；前記縦距が、所定縦
   移動が0.001インチ〜0.100インチ（0.0254mm〜
   2.54mm）の範囲内の他方の寸法を切削加工するよ
   うな長さを有することを特徴とする特許請求の範
   囲第２，３，４、または５項のいずれか１項に記
   載の装置。 ７ 前記延性材料が、フルオロカーボン樹脂、す
   なわち、ポリテトラフルオロエチレン、フルオロ
   エチレンプロピレンおよびそれらの類似ポリマー
   およびコポリマーのグループからの合成樹脂であ
   ることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の
   装置。 ８ 前記切削加工工具によつてビレツトから切削
   加工される細長い糸およびフイラメントの所定横
   断面寸法を生成するために、ツールホルダアセン
   ブリの縦移動を制御しかつそれをチヤツクアセン
   ブリの回転と同期化するためのマイクロプロセツ
   サを含むことを特徴とする特許請求の範囲第１項
   記載の装置。 ９ 旋削機械と作動結合された前記ツールホルダ
   アセンブルが、少なくとも２つの離間した切削加
   工工具ホルダ、および前記切削加工工具ホルダの
   おのおのに装着された切削加工工具を有し；前記
   工具ホルダのおのおのが細長い糸およびフイラメ
   ントを特定横断面形状に切削加工するために寸法
   および形状を定められた切削端面を有し、該切削
   端面のおのおのが少なくとも２つの成形切削切刃
   と、それぞれの切削切刃を離間させる少なくとも
   ２つの縦距とを有し、該切削端面のおのおのがビ
   レツトから細長い少なくとも２つの寸法および形
   状の糸およびフイラメントを同時に切削すること
   を特徴とする特許請求の範囲第１項記載の装置。 １０ 前記切削加工工具の少なくとも１つが、横
   断面が正方形のフイラメントを切削加工するよう
   に成形された切削端面を有することを特徴とする
   特許請求の範囲第９項記載の装置。 １１ 前記切削加工工具の少なくとも１つが、横
   断面が菱形の細長い糸およびフイラメントを切削
   加工するように成形された横切削面を有すること
   を特徴とする特許請求の範囲第９項記載の装置。 １２ 前記切削加工工具の少なくとも１つが、横
   断面に１つの湾曲側面を有する細長い糸およびフ
   イラメントを切削加工するように成形された切削
   端面を有することを特徴とする特許請求の範囲第
   ９項記載の装置。 １３ 前記切削加工工具の少なくとも１つが、異
   なる長さを有する切刃を備えた切削端面を有し、
   前記少なくとも１つの切削加工工具によつて切削
   加工された隣接する細長い糸およびフイラメント
   が、次に隣接する細長い糸またはフイラメントの
   寸法とは異なる寸法の１つを有するようにしたこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第９項記載の装
   置。 １４ 離間した切削加工工具ホルダ上の切削加工
   工具によつてビレツトから切削加工される細長い
   糸およびフイラメントの所定横断面寸法を生成す
   るために、ツールホルダアセンブリの縦移動を制
   御しかつそれをチヤツクアセンブリおよびビレツ
   トの回転と同期化するためのマイクロプロセツサ
   を含むことを特徴とする特許請求の範囲第９項記
   載の装置。 １５ 前記少なくとも２つの切削切刃が相互に前
   記回転軸に垂直な方向にオフセツトして階段状の
   切削加工切刃を形成することを特徴とする特許請
   求の範囲第１項に記載の装置。 １６ (a) 延性合成材料のビレツトを固定軸を中
   心として回転するように装着する工程と； (b)(i) 複数の形状および寸法の切刃と該切刃を離
   間させる複数の縦距を備えた成形横方向切削
   面を有する切削加工工具を前記固定軸に関し
   て半径方向に調整する工程と、 (ii) 前記複数の切刃がビレツトから複数の形状
   および寸法の細長い糸およびフイラメントを
   同時に切削加工すべく、前記切削加工工具を
   前記固定軸に平行に所定の速度で移動して前
   記ビレツトに接触させる工程とを含み、ビレ
   ツトから複数の形状および寸法の細長い糸お
   よびフイラメントを同時に切削加工する工程
   からなることを特徴とするフルオロカーボン
   樹脂のような延性合成材料のビレツトから細
   長い糸およびフイラメントを成形する方法。 １７ 変化する横断面の糸およびフイラメントを
   与えるために切削加工工具の縦移動を変更する工
   程を含むことを特徴とする特許請求の範囲第１６
   項記載の細長い糸およびフイラメントを形成する
   方法。 １８ 横断面が正方形の細長い糸およびフイラメ
   ントを与えるために切削加工工具の切刃を成形し
   かつ寸法を定める工程を含むことを特徴とする特
   許請求の範囲第１６項記載の細長い糸およびフイ
   ラメントを形成する方法。 １９ 横断面が正方形の細長い糸およびフイラメ
   ントを与えるために切削加工工具の切刃を成形し
   かつ寸法を定める工程と；形成された横断面が
   0.001インチ〜0.100インチ（0.0254mm〜2.54mm）
   の範囲内の長さ寸法を有するようにする工程と；
   0.001インチ〜0.100インチ（0.0254mm〜2.54mm）
   の範囲内の幅寸法を与えるように切削加工工具の
   縦移動を同期化し、かつ制御する工程とを含むこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１６項記載の細
   長い糸およびフイラメントを形成する方法。 ２０ 横断面が菱形の細長い糸およびフイラメン
   トを与えるために切削加工工具の切刃を成形しか
   つ寸法を定める工程を含むことを特徴とする特許
   請求の範囲第１６項記載の細長い糸およびフイラ
   メントを形成する方法。 ２１ 少なくとも１つの湾曲側面を備えた方形横
   断面を有する細長い糸およびフイラメントを与え
   るために切削加工工具の切刃を成形しかつ寸法を
   定める工程を含むことを特徴とする特許請求の範
   囲第１６項記載の細長い糸およびフイラメントを
   形成する方法。